辻堂ゆめのレビュー一覧
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1964年と2020年の東京オリンピックの話かな
と思って読み進めたら、思わぬ展開に…!
戦後の時代、ひたむきに強く生きてきた女性の強さを感じ、今という時代は本当に恵まれているのだなということを実感。
物語の核となる泰介の真実に対する描写が、すごく温かく的確に書かれていた。こんなふうに一人ひとりの個性を捉えられたらいいな。
昭和の時代は歯を食いしばってでも頑張り、発展を目指すことが求められた時代で、令和の現代は多様性と寛容さが求められている時代だと感じる。どちらが良いとか悪いとかはないと思うけれど、過去があるから今があり、それはこれからの未来に繋がっていくんだなということを読後考えた。 -
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仲睦まじい夫婦の光弘と咲奈は、ある日お互いの裏切りを知ってしまう。さらに双方ともが自らの秘密を知られたと思ったことから、愛情は殺意に変わった。表面上は仲の良い夫婦のふりをしながら、お互いの殺害を企てる二人。いったいどうなってしまうのか。コミカルだけれど、ハラハラドキドキが止まらないサスペンスミステリです。
とんでもない話なんですよねえ。殺害計画があまりに緻密で狡猾で、なのに読み口がとってもコミカル。いやいや、そんな軽い気持ちでそんな大それたことを? そしてそんなにとんでもない罠を仕掛けられたにもかかわらず、知恵を絞って回避してしまうのもまた凄いのです。しかもなかなか正面からぶちまけることなく、 -
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あなたは、今から『半年後には電車に轢かれて命を落とす』という未来がわかったとしたらどうするでしょうか?
この国では一日に三千名もの人が亡くなられているようです。亡くなられた理由は千差万別です。病気によって長い療養期間を経て亡くなられた方、交通事故によって亡くなられた方、そして自ら選んで終止符を打たれた方も残念ながらいらっしゃいます。大まかに区分はできても、そんな死亡理由は人によって当然異なります。
では、人は自分が亡くなることを事前に知った上でその瞬間を迎えているのでしょうか?もちろん、余命宣告を受けておおよそのその時を意識されてという方もいらっしゃるでしょう。しかし、不幸にも事件や事故に -
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ネタバレ辻堂ゆめ「十四時間の空の旅」
凪良ゆう「表面張力」
城平京「これは運命ではない」
木元哉多「どっち?」
阿津川辰海「成人式とタイムカプセル」
芦沢央「この世界には間違いが七つある」
ひとつめ:怖い話になるかと思ってたら、意外とハートフル。
でも、思春期の娘の父親への憎悪や、
あの時期の転校とか、そう簡単には癒やされないのでは?と思う。
でも、家族愛が伝わったのは良かったよね。
ふたつめ:さすが!面白く読めました。
スピンオフなら先に本編読みたかったなぁ。
誰が一番怖いかって話だけど、さりげなく病んでる人がいて
大丈夫かな?と思う。一番心配な人はお祓いされたら大丈夫かな?
みっつめ:虚構推 -
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ネタバレ文庫書き下ろし。
銀行勤め3年目の河野夕夏は脳腫瘍で倒れ、緊急手術後の深夜、病室に現れた悪魔を名乗る黒ずくめの青年に「命を助ける代わりに大切な物を奪う」という取引を持ちかけられて承知すると、良性腫瘍の診断に変わって2年分の記憶を失っていた。
とファンタジーっぽく始まるが、たびたび青年が「アフターケア」と称してアパートの前で待っているので、読者はだんだんこの青年が記憶にのこっていない恋人だったのではないか、また事故に遭ったという岡看護師の弟ではないのかと気づく。
夕夏は小学生の時に土砂崩れにあって、なんでもよくできた双子の妹を失っていて、大学に入ってから実家と連絡を絶ってきていて、職場でも仕事 -
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6人の作家による6話の短編集。気に入った作品は作者の他の作品も読んでみたい。特に辻堂ゆめと阿津川辰海は気になる。
辻堂ゆめ「十四時間の空の旅」
小5から高2まで父おやの転勤で4年のアメリカ生活から誕生日にビジネスクラスで帰国する。
思春期を馴染めない外国で過ごす事になった恨みから父を毛嫌いする娘。
我が家もこんな感じかも。この話はとても好き。
凪良ゆう「表面張力」
アパートの取り壊しで見つかった壁一面のお札の謎。
怨念か?
城平京「これは運命ではない」
恋愛物の定番の様な出会いを何度も繰り返す謎
先輩の謎解きがすごい。
木元哉多「どっち?」
妻の友人との不倫を解消しようとするが。
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ミステリーで泣かされました。
新見優希が東京の大学に入学し、高知の絵画教室で小学生の時一緒だった三年生の岡本淳之介と偶然再会します。
教室の寿美子先生と息子のタケシのことを話すと、優希はタケシのことをチェスの選手で絵本の主人公のナガサカ・タケシだと思い込んでいて、淳之介はバレーボールの日本代表の小田島健志だと思っていたことがわかります。
それで二人は教室の生徒で中学生だった、吉江京香を探し出し連絡をとってみました。京香はタケシの幼なじみでタケシは永坂剛と言う名のニートだと答えます。
以下ネタバレしていますのでお気をつけください。
京香のカウンセラーの晴川あかりに相談するとそれは虚偽記 -
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ピアノを弾くような、繊細な文章を目で追いながら、いつまでも読んでいたいと思えるような心地になりました。
冒頭に描かれた、電車の脱線事故。大きく人生を変えられてしまった主人公の元に現れるのは、生まれた時から右手が動かない、片手でピアノを弾く、女の子でした。
帯に書いてあった、「ミステリー」という言葉から、ミステリー要素を探していましたが、なかなか見つからず、気がつけば本の中に吸い込まれている自分。
読み終えて、ちゃんとミステリーだったことを知り、2度目を読むと、全ての行動の意味がはっきりと見えてきます。この描写力、すごすぎます。
物語の中で取り上げられる、数々のクラシックは、インターネッ