辻堂ゆめのレビュー一覧

  • トリカゴ

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    地元蒲田を舞台にした小説で、思わず手にとってしまった。

    率直な感想を言うと、結末が読めなくて、非常に面白かった。

    この小説のメインのテーマとなる鳥籠事件。
    長年未解決だったこの事件が、偶然蒲田で起きた殺人未遂事件をきっかけに、操作が動き出す。

    警察官の執念や、取り調べ、事情徴収など、警察の仕事を理解することにもつながる内容だった。

    そして、「無戸籍者」という分類の話を初めて聞いて、いろいろ考えさせられた。自分は普通に生まれて、戸籍もあり、両親もいた。ただ実際いろいろな事情があって、無戸籍者という人たちも、今自分の周りにいると思うと、自分自身はとても恵まれた環境で生活ができていると改めて

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    2025年10月21日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    作品紹介・あらすじ

    長い雨の切れ間に女の子を拾った。「ここ、どこ?」ちぃ子と名乗るその少女はどうやら1980年代からタイムスリップしてきたらしい。ちぃ子はなぜ僕の前に現れたのか、はたして元の時代に戻れるのか、封印された記憶に隠された真相は。娘を亡くした父親と、両親のいない少女の、奇妙な「夏休み」がはじまる。すべての伏線が繋がったとき、時空を超えた愛の物語が浮かび上がる号泣必至ミステリー。

    *****

    タイムスリップとミステリーが合体したような内容。ただSFっぽさは皆無。
    全部で第7章+アフターストーリーからなる長篇。
    第5章までは少し否定的な印象を受けていたのだけれど、第6章を読んでがら

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    2025年10月18日
  • トリカゴ

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    辻堂ゆめさん、2冊目。
    仕事が忙しく、なかなかまとめて本を読む時間を取れなかったのだが、それでも頭に残るような語り口で、とても面白く読めた。

    蒲田署の刑事・森垣里穂子が、ある事件の容疑者ハナを尾行する中で、無戸籍者が隠れ住むコミュニティを発見したところから始まる物語。
    そこからは、コミュニティに住む人たちの現在と過去、社会における無戸籍者に関する課題、職務の過程で知ってしまったコミュニティとの関わり方についての里穂子の葛藤などが丁寧に語られていき、重たい話ではあるが謎解き要素にも満ちた展開でズンズンと読ませる。
    里穂子や過去の事件の専従捜査員・羽山だけでなく、コミュニティのメンバーや養護施設

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    2025年10月18日
  • あの日の交換日記

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    「女教師は、ベッドに横たわったまま、
    一心不乱に文字を書いている。彼女は思う。
    文章とは、無限大だ。紙の上では、何にだってなれる」
    —プロローグより

     スマホやSNS、PCメールで言葉を交わすのが当たり前になった今、手書きの文章は時代遅れと感じる人もいるかもしれません。

     気が向いた時だけ、気軽に送れる言葉。もし面倒になれば、すぐに辞められる。そんな便利さの中で、すっかり姿を消してしまいました。けれど、物語は、そんな “古くて不便”な手段にこそ、心を通わせる力があることを教えてくれます。

     本作は七話で構成されており、それぞれ異なる関係性の二人が交換日記を通じて対話を重ねます。

     交換

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    2025年10月17日
  • トリカゴ

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    面白かった。
    読み応えがあり、それぞれのキャラクターが魅力的で、ページをめくる手が止まらなかった。
    殺人未遂事件から始まり、社会派ミステリーとして無戸籍問題にどっぷり浸かっていくが、語りが軽快で飽きず、読みやすい。
     
    アレルギーのくだりなど、鳥籠事件の真相に近づくにつれて鳥肌が止まらなくなる。
    そして、あまりに残酷な真実に、その場面だけは呼吸を落ち着けてため息をつきながらでないと読み進められなかった。

    失った命、時間は戻ってはこないが、ユートピアは無駄ではなかったという言葉に心が救われる。
    不完全な社会でも、少しずつセーフティネットが出来ていること、希望を感じられるラストになっていてよかっ

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    2025年10月16日
  • トリカゴ

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     無国籍者を巡る社会問題やネグレクト、子どもの虐待などとても重たい社会問題を取り上げながらも、とても読みやすく非常にクオリティの高い小説でした。

     主人公である蒲田警察署・森垣刑事が捜査の過程で知ってしまった無国籍コミュニティとの関わり方との葛藤が丁寧に描かれています。日本特有の戸籍制度を基盤として成り立っている今の社会では、無国籍ということで教育、医療、職業、結婚などの選択肢が奪われていること。総務省や厚労省など中央官庁通知を基礎自治体窓口担当者が把握してなくたらい回しされた話しなど、著者の無国籍問題に対する入念な調べを感じます。

     最終章で未解決事件となっていた『鳥籠事件』の真相解明な

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    2025年10月03日
  • トリカゴ

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    「今日未明」で読みやすい文章と面白さで
    他の作品も気になって読んでみた。

    ずっと読み続けられる面白さ
    無戸籍の方のこと今まで全くと言っていい程
    知らなくてこの本で色々勉強になった。
    それぞれのキャラも個性があって
    最後はそれぞれを応援したくなる。
    ミステリーとしても予想外のラストで
    嫌な気持ちは残るけど終わり方は良かった。

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    2025年09月28日
  • 今、死ぬ夢を見ましたか

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    すごい展開だった
    自分の考えていた展開をある意味覆されてさすが、
    辻堂ゆめさんだと思った
    ただのミステリーだけではないというところに魅了された

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    2025年09月23日
  • サクラサク、サクラチル

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    色々な本を読んでいると好みの作家さんがわかってくるのですが私は辻堂ゆめさんがとても読みやすく、面白いと感じます。今まで読んだ本は全部星5と言えるぐらい好きですね。何より読みやすい。この本は自分が虐待されているということに気づかない高三の高志です。同じく虐待を受ける愛璃嘉と出会い共に両親の復讐計画をするという話です。途中目を背けたくなるような描写や辛い設定も沢山ありますが結末まで読むとこの結末で良かったと思いました。

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    2025年09月21日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    ミステリ部分はなんとなくわかる
    が、その他の描写がとても良い。自分が神奈川出身のこともあり、出てくる場所に縁があることも面白い

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    2025年09月21日
  • トリカゴ

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    ネタバレ

    新川帆立さんの『先祖探偵』の後書き対談に登場した辻堂ゆめさんがこの本について言及していたのがきっかけで知った。
    無戸籍という同じワードを使っているけど前者は柔らかい人間ドラマに対してこの本はかなりドス黒いと言うかジメジメしていると言うか、人が嫌だなあと感じる擬音が全部入っていそうな話だった。

    あらすじの通り、主人公里穂子刑事は無戸籍の殺人未遂の被疑者ハナを通してユートピアと言う名の無戸籍コミュニティの存在を知り、捜査を進める上で彼女達の住処を壊してしまうのではという不安と自分が刑事を目指す理由となった鳥籠事件の被害児童と似た境遇のハナ達への好奇心との葛藤がめちゃおもしろい。

    まず知らない事

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    2025年09月21日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    心が救われる作品。
    タイムスリップ小説としての面白さでグイグイ引っ張られる。その中にいくつもの謎が散りばめられていて、いつのまにかその謎に魅了されている。その頃にはミステリー小説として読み進めることになり、散りばめられていた伏線に、そういうことか、と声を出して叫び出したくなる。

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    2025年09月11日
  • 今日未明

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    話の裏に隠された秘密に驚きまくり!! 短編なのに、ひとつひとつがなんともよくできている。最初に書かれている新聞記事を読んだときには、あー、貧困とか虐待とかが原因で起きた事件とか事故なんかなくらいにしか思わないのだけど、読みすすめていくとその裏に隠された秘密にびっくりさせられる!!しかも、それが全部の話でびっくり!!

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    2025年12月07日
  • トリカゴ

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    読み応えがありました。 無戸籍の人がいるという現実、知らない事ばかりで、実際の世の中はどうなんだろうと調べてみたくなりました。

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    2025年09月06日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    心温まる物語
    今の自分自身と重ね合わせながら、親子の時間、夫婦の時間は本当にかけがえのないものだと感じた

    終わりは分からないけれど、ふとした瞬間も大切にしながら家族と過ごしていきたいと思う

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    2025年09月05日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    読み終わりに近づくにつれ、涙腺が緩む感覚があり泣けてきました。突然現れた、10歳の女の子ちぃ子との温かくて楽しい一か月は、読んでいて堪らなく愛おしくて、物語の展開上、いつかこの可愛いちぃ子がいなくなってしまうんだと思うと、寂しさが湧いてきました。そして、最後の伏線回収。ある程度予想はついたので驚きはそんなになかったですが、愛する人と共に過ごす時間の大切さを想うと温かい涙がでました。それから、妻との最期の会話。胸がいっぱいになりました。私は、主人公の譲と同じ年齢の男性なので、余計に感情移入出来たのかもしれませんが、とても温かくて泣ける小説でした。

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    2025年09月03日
  • ダブルマザー

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    間違いなくミステリーですが「家族の価値観」を考える作品でした。他者に答えを求めず自分自身の考えをしっかりと軸にしていこうという教訓を学びました。
    イヤミスの部類なので注意です。

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    2025年08月31日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    ネタバレ

    物語のあちこちに伏線があり、読みながらページを遡っていくのが楽しかった。譲は過去からきた紗友里(ちぃ子)に出会い、自殺をやめて生きていく勇気を取り戻した。妻が自分のことを10歳の頃から愛してくれていたことに気づき、自分の優しさも認められた。紗友里は10歳の頃に大人になった譲に出会ったことで、大切な友人を亡くしたあとも、心を壊さずに生きてこられた。こうやって過去と未来の中でお互いを救いあえているのが素敵。もしも、私が自分の生んだ子どもが10歳で亡くなってしまうことを出産時に知ったら、亡くなる未来を変えることに必死になり、与えられた時間を精一杯大切に生きていくことはできないと思う。紗友里は優しくて

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    2025年08月27日
  • トリカゴ

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    この世に無戸籍者がいることは是枝裕和監督の映画「誰も知らない」を観て知った。
    実際に起きた事件をモデルとしており、私が知らないだけで今現在も無戸籍者は社会問題となっているのかもしれない。
    本著に登場する無戸籍者が隠れ住むコミュニティ「ユートピア」は現実にも存在しているのかもしれない。

    無戸籍者が起こした殺人未遂事件により、過去起きた未解決事件の鳥籠事件が浮上し、そのふたつの事件が絡み合う伏線の数々が最後に導く結末が思いもよらぬものだった。
    無戸籍により社会では透明な人間となってしまっているが、存在する人権のある人間であること。
    社会に守られる権利があること。
    人として生まれた以上、生まれたル

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    2025年08月26日
  • あの日の交換日記

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    「トリカゴ」を読んで作者のファンになり今回2作目。それとはまったく作風が異なるがどちらも素晴らしい。

    7編からなる連作だが、時系列を考えながらこの先生はいつの??などと勝手に考えながら読み進めていった。
    最後まで読み、今までの流れがストンと落ちた感じ。
    各章ごとに細かなトリックのような仕掛けも施されていて、それもまた楽しめた要因のひとつ。

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    2025年08月26日