辻堂ゆめのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今住んでいる蒲田が舞台ということもあり、近くの本屋で平積みされていたのを何となく購入
結果大当たりだった
10ヶ月の子供もいるので余計にささる
■戸籍
子供が産まれてからの手続きや、引っ越した際の住民票、転職する際の保険などなど、、、
面倒な手続きではあるけど、制度としてはしっかりしてるんだよなぁ
抜け道や甘いところがあるのはどうにかしろよと思うけど、大前提として戸籍という制度自体はすごいと思う
ただユートピアの住人達のように自分達に非がない人間が、国に認められないのは。
法の網から取りこぼされてしまった人間は。
現実世界に園村のような議員がいるとはとても思えない、、、
■当たり前に受けている恩恵
子供が産まれてから何度も打つワクチン
当たり前のように受けているが、過去に沢山の子供達が亡くなり、沢山の医療関係者が研究し、全ての子供が無料で受けられるようになっている
戸籍が無いことでミライは生命の危険にさらされる
何か事が起こらないと気付かないが、国に生命を守られているということを痛感
勿論政治に色々不満もあるが、日本に産まれた時点で恵まれていることは多分にあると思う
■鳥籠事件
真相があまりにも胸糞すぎる
最後の事件の真相が次々明かされていくのは良いが、解決後が長く感じた
ユートピア崩壊後の皆の行く末は気になるけどさすがに長い
ただ、全体としては読む手が止まらず後半は一気に駆け抜けた!面白かった! -
Posted by ブクログ
思っていた話とは少し違ってたが、主な問題は無戸籍の人達の話。
事件が起き、その犯人が無戸籍という展開だったが、過剰に事件と無戸籍が絡みついていなく、無戸籍ということへの偏見や感情を抜きにして、事件も解決していく展開が、問題提起として無理に訴えてこないところが良かった。
これは個人的な感想だが、必要以上に森垣さんのお子さんの話が出てこないのが印象的だった。
こういう女主人公の話は、否応なしに母性に訴えてくる傾向が多いが、この作品は仕事と家庭をすっぱり分けて読ませてくれるので、変に構えなくても良かった。
最後のシーンはなんだかグッとくるものがあった。
時代に伴って、法律やらサービスやら色んなものが変わっていくのに、変わっていけないのは我々で、それなのに昔喜ばれたものを与え続けていたら、それで満足を与えているように思ってしまう気持ちはとてもよくわかった。
「悪く」はなかったが、「良く」はなかったんだと思う。
問題提起といえば陳腐だが、この件に関してではなくても、自分も常にアンテナを張ってアップデートしていかないといけないと思った。 -
Posted by ブクログ
子供は親のおもちゃではない。
親の気分次第で罵声を浴びせ 暴力を与えて
恐怖を植え付けて服従させてはならない
子供の心や夢 愛を踏みにじり
親の虚栄心のために
親の夢見た生き方を
子供に強いてはならない
子供には子供の生き方があるのだから
両親の虚栄心のために「東大に入れと」
罵声や暴力を振るわれながらも
それを虐待だと気づくことなく
勉強に打ち込み続ける 染野 高志
家事も働くこともしない母に対して
自分が母親の役になり、家事をし
働いて得たお金を全部母親にとられ
家と母のためだけに生きる 星 愛璃嘉
二人は互いを写し出す鏡であり
真実に気づき本当の自分を取り戻すために
本当の幸せを掴むためになくてはならない
大切な存在になった。
高志の姉にはそんな存在がいなかった。
姉は一人で親の期待を背負い長年にわたり
繰り返された虐待によって潰された被害者だ。
高志は姉のことについて考えるたび
後悔の気持ちを何度も語っているが
高志本人が潰されるかどうかの瀬戸際の時に
姉まではとても救えなかったように思えて
しかたがない。
染野と星二人が考えた復讐は
親のように暴力的なものではなく
けれども自分達を苦しめ続けた親に
決定的な打撃を与えた。
それは親との縁を完全に断ち切り
自分自身を取り戻す生き方を選択し
実行することだった。
子供の頃から受けた傷が
完全に癒えるのかどうかはわからないけれど
自分の力で生き方を探し
生きる喜びと
幸せを噛み締めながら
これからの人生を歩んでいってほしい
そっと枝から離れながらも
けして地面に落ちず
暖かい風に吹かれ
空高く舞いあがる
サクラチル 花びらのように
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Posted by ブクログ
いや、ほんとにすごくたくさんのエッセンスが散らばってるのに、めっちゃきれいに纏まってて、
ツッコミどころなし。
すごーく頭良いよね、ほんと。
映画化がすぐできそうな作品。
(スパイスに欠けると言えばそうなんだけど、
バターチキンカレーの甘口の層に絶対刺さると、おもう)
読んでてとっても心が温かくなるし、
本当に本当に良い作品。
1番身近にいる人に1番大切なこととか
言えなかったり
え!なんで言ってくれなかったの?!って
こと、たくさんあるじゃん。
桜石家のような家、ふつうに見えるふつうの人たちの裏側、
人間ってやっぱ面白いよね!
とにかく辻堂ゆめ大好き
頭いいー頭の中、覗きたい -
Posted by ブクログ
辻堂さんの作品初めてだったけど、解説に載っていた他の作品も沢山読みたいと思った。そのくらい良かった。
登場人物と呼称、時系列で読者を惑わしてからの段々点と点が線に。この本を手に取ったのはインスタのリールで、内容としては、(先生視点)ある日生徒との交換日記の中である生徒を殺害する予告を受けるというところから始まるミステリーとの紹介。これに惹かれて買ってみた。
ここだけではなく、他の先生と生徒、親子、姉妹、加害者と被害者、上司と部下、夫婦などで交わされる手書きの交換日記が少しずつ繋がりを見せる。これを書いてる人物はどんな過去を持って何をしたくて記しているんだろうっていう視点を持って改めて読み返すと、そういうことか!の連続で面白かった。
個人的にはミステリー(らしきヒューマンドキュメンタリー)というカテゴリーな気がした。先生の寛大さ穏やかさ柔らかい人柄が印象的だった。ここ半年くらいで読んだ本で1番人に紹介したい本だったし、辻堂が出身ということで勝手に親近感が湧いた。 -
購入済み
辻堂ゆめ先生の作品には何度も驚かされてきましたが、今回は読み終えたあとに驚かされました。
社会的な問題を背景にしながら、その根底にあるのは家族の物語。派手などんでん返しや驚きで読ませる作品ではなく、登場人物それぞれの思いを追いながら、しみじみと読み進めました。
読了直後に残ったのは、感動と悲しい余韻。そして、少しの引っかかりでした。
その引っかかりが気になって、もう一度ページを戻ってみると、最初に読んだときには気づかなかったものが見えてきました。語られなかった先の未来で、家族の思いがつながっていくことを私は信じたいと思います。