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Posted by ブクログ
ピアノを弾くような、繊細な文章を目で追いながら、いつまでも読んでいたいと思えるような心地になりました。
冒頭に描かれた、電車の脱線事故。大きく人生を変えられてしまった主人公の元に現れるのは、生まれた時から右手が動かない、片手でピアノを弾く、女の子でした。
帯に書いてあった、「ミステリー」という言葉から、ミステリー要素を探していましたが、なかなか見つからず、気がつけば本の中に吸い込まれている自分。
読み終えて、ちゃんとミステリーだったことを知り、2度目を読むと、全ての行動の意味がはっきりと見えてきます。この描写力、すごすぎます。
物語の中で取り上げられる、数々のクラシックは、インターネットで調べながら、聴きながら本を読み進めました。
片手で弾くピアノとは全く違うものであるかもしれませんが、それでも、聴く価値はあるとおもいます。
人は与えられたものから、自分なりの解釈をします。
左手しか使えないさやこを、最初は可哀想だと思っていたけれど、必ずしも本人が同じように思っているわけではないのです。
右手を失ったのではなく、神様から左手を与えられた、というさやこの一言は、なんだかじんわりと、心に響いてくるのでした。
Posted by ブクログ
医学部の五年生の時田習の前に、ある日突然キャンパスで右手の動かない「脳性小児麻痺」だという21歳で習の大学の教育学部を目指しているという、明るく天真爛漫な清家さやこが現れます。
突然現れたさやこは習に、キャンパスの案内や勉強を教えて欲しいなど、立て続けにいろいろなことを頼みこんできます。
そして、出会って三日目目に習はさやこの実家の側のカフェで、さやこが左手だけで奏でる素人離れした美しいピアノの音を聴き、二人はその日恋人同士になります。
しかし、習の方から連絡したきり、さやこからある日突然連絡が途絶えます。
習はさやこがついていたとある嘘に気づいてしまいます。
その嘘とは習の過去に起きたとある事件に関係するものでした。
さやことの出会いは偶然ではなかったのです。
ミステリーを含む、恋愛小説ですが、殺人事件はなく、嫌な人物は一人も出てこないさわやかで幸せな気持ちになれる青春のストーリーです。
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