辻堂ゆめのレビュー一覧

  • あの日の交換日記

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    交換日記を中心に話が進んで行きます。何人かの交換日記を書いている人がつながっていく交換日記の力。そこだけには書ける本当の気持ちがありました。

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    2025年02月15日
  • サクラサク、サクラチル

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    ネタバレ

     小学校受験、中学受験に失敗した高校3年生の染野高志は、東大に入ることだけを目指して勉強漬けの毎日を過ごしていた。
     東大出身でエリートの厳しい父、そして父の言いつけに従い、厳しいスケジュール管理を行なっている母親。成績が少しでも落ちると、激しい罵倒、暴力、そしてペナルティをかされる。それでも、「すべてはあなたのため」といわれ、できない自分が悪いのだと、それが普通のことだと思っていた。

     クラスメイトの星愛璃嘉は、休みがちで、またクラスに馴染むことなく、浮いた存在だった。
    そんな彼女が、ある日、時々発作のように気分が悪くなってトイレに駆け込む高志に声をかけた。

     最初は、彼女のことうるさが

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    2025年02月09日
  • 二人目の私が夜歩く

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    事故で障害者になったからと言って、誰しもいい子ではないんだなぁと、そういう人も所詮、人。人だから色々な感情があるし、色々な生い立ちがある。
    にしても、この1冊で色々なことが起きすぎて、頭が処理していくのに必死だった。笑笑
    こんな展開なる!?とか、ページめくる度に、驚かされたり、好奇心に駆られたり。。。
    辻堂さんの作品はやはり、おもしろい!!!

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    2025年01月26日
  • 十の輪をくぐる

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    “輪”は五輪のこと。
    十の輪=1964年と2020年(予定)東京オリンピックを指す。

    現在Partの序盤、泰介の横柄さと家庭内モラハラがひどく、妻:由佳子に離婚を考えた方が良い、と助言したいほどだった。
    が、読み進めていく内に、泰介アナタもしかしたら⁈

    過去Partは母:万津子の半生でこれは辛くてゞ…。

    『東洋の魔女』と世界に名を轟かせた1964年女子バレー。オリンピックが人々に勇気と希望を与えたことを実証した物語は、胸に迫った! 

    万津子→泰介→萌子への愛♡ 泰介、できた妻と娘に恵まれた幸せを噛み締めて!

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    2025年01月17日
  • 二人目の私が夜歩く

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    初読みの作家さんです。
    中盤、良い意味で裏切られ、予想外の展開に一気読みでした。読後感が良くて、他の作品も読みたいです。

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    2025年01月07日
  • サクラサク、サクラチル

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    ネタバレ

    染野と星。高3の教室で浮いていた2人。
    共通点がないようにみえるこの2人だったが、
    虐待を受けている共通点からある復讐を企てた物語。
    裕福だが東大に入ることを当たり前とされ勉強漬けで厳しく管理され成績が落ちるものなら殴る蹴る、特訓という名の睡眠を削って勉強させる、門前16時という染野と、
    貧乏で家事もバイトのお金もシングルマザーの母からとられ母は男をつくっては貢ぎ精神的にもあなたしかいないからと束縛されている星。
    星がパニック発作を発症している染野を同類だと見て話しかけたことから、お互い異常な家庭環境だと認識するようになった。
    この話をみて環境が人をつくるというのを感じ、子供が親からうける影響

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    2024年12月27日
  • 二人目の私が夜歩く

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    交通事故にあってから睡眠障害を抱えることになった茜。交通事故で寝たきりになった咲子。祖母の友人がきっかけで、二人は友情を通わせる。
    「二人目の私」とタイトルにあるけれど、単なる多重人格の話というわけでもない。

    昼の私によって語られる章。夜のもう一人の私による章で明かされる真実。
    二章の始めの方では、なるほどなるほどと思いながら読み進めていたものの、終盤になって、そんなことが!とまんまと驚かされた。少しショックでもあるかも。

    それにしても、茜は本当に優しくていい子だなぁ。辛い記憶は全部あの人が持っていって、この先心穏やかに生きていけることを願う。

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    2024年12月21日
  • 二人目の私が夜歩く

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    昼と夜で一つの体を共有する二人。彼女たちがそれぞれに見ていたものとは?
    初めは人間ドラマ系かなーと思いながら読んでいましたが、後半でコレはミステリだと確信しました。
    何を言ってもネタバレになりそうなので、「騙されたと思って読んでください」としか言えないのがもどかしいですねw

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    2024年12月19日
  • サクラサク、サクラチル

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    2人の高校生が取り戻す人生と青春。
    壮絶な虐待描写を経ての想定外な復讐には感嘆とした。
    主人公の男子高校生染野に降りかかる陰湿な嫌がらせの犯人は、序盤から察しがついていたが、まさか復讐の形がそうなるとは予想がつかず、本当に頭の良い人間の考えは思いもつかないものだ。
    2人の虐待の加害者家族が復讐後どうなったかの描写がなく、その後どうなったのかが気になったが、もう2人の人生に関わることがないのだと信じ、知る必要もないのだろう。
    自分の思うままに歩める人生を掴めた人に桜が咲きますように。

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    2024年12月15日
  • いなくなった私へ

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    読みやすい文章でスラスラと読めました。
    真相は想像通りだったのでミステリーとしては物足りなさがありますが、感動ファンタジーとしては満足できるお話でした。

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    2024年12月07日
  • 二人目の私が夜歩く

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    ネタバレ

    まずミステリーとして面白くて、個人的には3-4回くらいどんでん返しがあった。

    そして、交通事故をきっかけにベッドで寝たきりになる咲子の話を通して。どんな人であれ、「かわいそうな人」として一方的に何かを与えられ続けることほど、本人にとって辛いことはないのだと思った。それが例え善意からのものであったとしても。
    お互いに何かを与え合うという関係性が必要になる。

    また、夜の茜に乗り移っていたのは咲子ではなく、自分の二重人格である「サキ」であったという真実を通して。世の中には知らない方が幸せということも本当にあるのだと思った。

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    2024年11月29日
  • あの日の交換日記

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    ネタバレ

    短編連作集。小さなどんでん返しが何度も楽しめました。
    叙述トリックを使ったミステリが詰まっている、と思うのですが……。
    私は、真実がわかって「よかったね」の気持ちになれる、優しくてミステリには分類したくない小説に感じました。

    「交換日記」をキーに使った文章が優しい物語でした。
    先に書いたように、どのお話も交換日記を書いている2人の悩みと思いやりに満ちていて、どんでん返しで更に温かな気持ちになれるところがお気に入りです。

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    2024年11月24日
  • 十の輪をくぐる

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    2019年の泰介視点と1959年の万津子視点が交互に書かれている。
    泰介視点では、家族に対する態度や職場での態度に腹立つし、万津子視点では、夫や実家家族からの扱いに読んでいて辛かった。
    読み終えたら、万津子の泰介に対する母親としての愛情に感動した。

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    2024年11月22日
  • 二人目の私が夜歩く

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    メルヘンチックな話で終わるのかと思ったら、二転三転四転五転くらいしました。大変考えさせられます、国により法律も違うし。車の事故には気をつけねば

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    2024年11月16日
  • 二重らせんのスイッチ

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    いきなり逮捕されちゃった桐谷雅樹。
    表紙からはBLものだとばかり思ってましたがこちらもミステリで冤罪を暴いていきます。
    次章で謎も解けていくのですが「大いなる計画」が気になる。てか、おおよその見当がつく筋なのですが、短い期間に互いの共通点から理解しあっていく2人。
    それに比べてナガノってお気に入りのイラストレーターさんの偽名使ってるだけでもムッとするのにって思ってましたけどw

    事件が解決してからの後日談は長かったのがポイント落としましたww
    勾留期限近づいてたので急いで読みましたっw

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    2024年11月15日
  • いなくなった私へ

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     人気シンガーソングライターの上条梨乃が主人公、彼女はある朝渋谷のゴミ捨て場で目を覚ます。なぜ自分がここにいるのかわからない、さらに周囲の人々も誰も彼女に気づかないばかりか、上条梨乃の自殺を報じるニュースが流れる…。困難の中、彼女が上条梨乃であることに気づいた大学生の佐伯優斗に救われる。また自殺したとされているマンションに行くと、上条梨乃が上から落ちた現場を目の当たりにした後に車に轢かれて亡くなったはずの小学生の立川樹が、上条梨乃と同じ状況下で混乱しており、彼も上条梨乃であることを認識してくれたのだった…。上条梨乃、立川樹…2人は生きているのか?死んでしまったのか??なぜ死んだのか???なぜ、

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    2024年11月05日
  • 今、死ぬ夢を見ましたか

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     こちらの作品は、さてさてさんから、私の大好きなげみさんが表紙を手がけた作品ということで、教えてもらいました。さてさてさん、ありがとうございます。

     主人公は実父を高校生の時に殺害し服役を終えて、友人の五味渕が立ち上げた奨学金支援を行うNPO法人に就職した井瀬巧…。通勤に利用する東海道線の車中で、五味渕とともにホームから突き落とさたり、小学生の同級生である粕谷拓実を刺してしまう夢をみることに…。そんな井瀬に話しかけてきた女子高生の片岡紗世…彼女もまた同じような夢をみたことがある…それは「明晰夢」でありどんなに抗おうとしても、見た夢は現実になってしまうのだと話す…。

     刻一刻と時間が進んでい

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    2024年11月04日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    ネタバレ

    読み友さんが読んでいて気になっていた本、作家さんが有力者揃い。芦沢作品は既読だったのでスルー。辻堂作品「十四時間の空の旅」は高校1年女子の尖った行動と周りのホンワカ家族のお話。父親の仕事で小学校で海外転向を余儀なくされ、また高校1年で日本に帰国する1人旅。その日本へのフライトはビジネスクラス。ドキドキ感の中で色んなハプニングが襲う。サングラス+黒尽くめの男が!オチは笑えた。城平 作品「これは運命ではない」はオチがわからなかったのがフラストレーション。阿津川作品「成人式とタイムカプセル」はさすがの内容。④

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    2024年10月30日
  • 君の想い出をください、と天使は言った

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    急性の脳腫瘍で入院している傍らで、「君の命を助ける。その代わりに、君の最も大切なものを一つ奪う」と悪魔と名乗る青年に言われる夕夏。
    悪性だった腫瘍が良性に転じて命が助かるが、2年間の記憶がなくなってしまう。
    ゆめさんお得意のインパクトの強い始まり。
    不思議な青年は本当に悪魔なのか、本当に記憶と命を取引したのか、謎めいた話にぐいぐい引き込まれる。
    2年間の記憶をなくしたことで、生活や仕事にマイナスになったことも確かだが、立場が変わることで今まで見えなかったことが見えてきて、自分と向き合い、家族や過去と向き合うことになる。
    いろんなことが交錯して重なっているような物語で、後半一つ一つ謎が解けていく

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    2024年10月27日
  • 十の輪をくぐる

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    泰介は、認知症を患う八十歳の母・万津子を自宅で介護しながら、妻と、バレーボール部でエースとして活躍する高校二年生の娘とともに暮らしている。
    物語は現在2019年から2020年
    そして母万津子が若かった頃の1958年からに分かれて書かれている。

    初めはひどい男だと思った。自分の親を看てもらっているのに妻への思いやりがない。認知症の母に対しては声を荒げて詰る。
    そんな父親を救ったのは娘だった。

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    2024年10月08日