辻堂ゆめのレビュー一覧
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被害者遺族と加害者遺族ならどちらになりたいか。
そんなのどちらにもなりたくないですよね。
この作品のようなしっかり刑事の捜査からなるミステリーは、登場人物が多かったり、一つ一つの情報に気が抜けなかったりでやや苦手意識があるのですが、最後の100ページくらいは一気に読み進められました。
主人公の父親の犯罪の動機は予想とは違いましたが、よく考え抜かれでるなあと。
湊川は、真相を知っていたら、同じような行動をしたのでしょうか。
やはり、取り返しのつかない犯罪をするとき、その影響が周りの人たちにも不幸に巻き込むことも、そこも含めて罰なのだと知らないといけないですね。
取り返しのつかなくなる前に。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作家の作品は何冊か読んでいるのですが、今回の作品は一番「不思議」で「切ない」という印象を受けました。
主人公は「鈴木茜」という高校3年生の女子、相方として出てくるのは「厚浦咲子」という主人公より12歳年上の女性です。この2人を軸にストーリーが展開されていくのですが、もう一人「サキ」という女性も出てくるのですが、この女性もキーパーソンです。「二重人格」、「夢遊病」という言葉が出てきます。読み進めていくうちに「咲子」という女性が過去の交通事故で重度の障害を持つことになります。
やっぱりストーリーの展開の仕方が上手いと思いました。星4,5にしていいくらいめっちゃ面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ共著とはいえ、あの辻堂さんがこれほどラブコメ色の強い作品を書かれるとは驚きました。
物語の主人公は、仲良し夫婦の二人。
しかし、実は互いに隠し事があります。
しかも、それがバレてしまい、相手に嫌がらせや報復を受けていると思い込みます。
やがて、夫婦は表向きはいつも通りのラブラブを装いながら、殺し合いにまで発展していくです。
「バレて殺されるくらいなら、先に殺してしまおう」と、お互いが計画を立てるようになるのです。
しかし、何を試みても一向に上手くいきません。
相手の殺意に感づきながらも警戒し、平静を装って暮らす日々。
相手の腹を探り、計画を読み合う様子がユーモラスに描かれ、殺伐としたシリアスなテーマでありながらシュールな笑いへと昇華されていて、軽妙でとても読みやすかったです。
最初は、「少し懲らしめてやろう」という程度の報復から始まった計画が、次第にエスカレートし、やがて派手な殺害計画へと変貌していく展開も見ごたえがあります。
あとがきを読んで納得しましたが、本作はお二人の関係性と強い信頼があってこそ成立した物語なのだと分かります。
物語は夫視点と妻視点が交互に切り替わり進行しますが、夫側の計画を藤石さん、妻側を辻堂さんが執筆されたとのこと。
あの手この手で相手を殺す計画を立て、実行に移そうとした直後に視点が交代し、「どう危機を回避するか」を相手に委ねたそうです。
そして、上手く危機から脱すると、今度は返し刀で相手を追い詰めて……という「殺し合い」を繰り返す、リレー形式による連歌のような仕掛けになっています。
言ってしまえば破天荒なストーリーですし、ここまで殺伐とした夫婦関係を思うと現実離れした結末かもしれませんが、それも「ラブコメ」というジャンルに徹しているからこそでしょう。
もちろんミステリとしてのサスペンスフルな展開やハラハラ感、鮮やかな伏線回収も備わっています。
「そんな馬鹿な!」という野暮なツッコミは横に置き、上質なミステリ風味のラブコメとして飛び込めば、間違いなく楽しめる傑作です。 -
Posted by ブクログ
帰国子女で東大卒のあの作家さん3児の母だったなんて知らなかった。
てか1992年生まれって、うちの長男と同世代じゃないですかぁ。30代で3児の母親で人気作家とか理想的すぎる。
しかも令和の子育てって昭和の頃とは随分違っているのだ。令和の波平はカツオを叱るとき叩いたりしないとか、将来子供が自分の性を自分で決められるように中性的な名前が流行ってるとか新鮮な切り口だった。
言葉で充分に思いを伝える事ができない2歳児の思考を理解するとこなんて、ゆめさんの気づきに感服でした。
女性作家さんの子育てエッセイに共通するとこは普段は職業隠して接してるとこだと思いますけど人気商売だからそこはかと正体がバレたとき相当悦になってるんだろうなって思うとヨダレが出そう。