辻堂ゆめのレビュー一覧
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人気タレントが自殺、しかし現世界に戻ってきたのか、いわゆるゴースト、幽霊ものといった感じで話は始まるが、南アジアの国の森の中での不思議な現象の話と平行して語られる。
ファンタジー、SF、ミステリー小説としての面白さを活かせるギリギリのところでの設定が上手く取られていて、展開をどんどん追いながら主人公たち若者たちの心理や葛藤、不安などがいろいろ混ざっていく感じが楽しめる青春小説かな。
輪廻転生がキーワードになるが、そちらをメインにすると話が重くなりすぎだったか、でもそこへの追求がちょっと物足りない感じもした。登場人物たちと一緒に謎解きに突き進んでいかされた感じで、作者の作戦勝ちになりました。
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刑事の食レポ 誉田哲也
展開の仕方が好みだったので、ストロベリーナイトを読んでみたくなった!
あなたは知る由もありませんが 辻堂ゆめ
ファミレスでのあれこれが凄い結末を呼ぶのが面白い!
Black Beady Eyes 黒きつぶらな君の瞳 矢樹純
まさかの結末!ミスリードが上手い!
沼の底、さらに底 川瀬七緒
最低は最悪に繋がる…関わりたくない世界。
神通力 秋吉理香子
詐欺事件がテーマなのにハートウォーミング。おばあちゃんの神通力かぁ…
いじめっ子を殺しに 平山夢明
これだけは胸糞で苦手だった。グロ多すぎて。。誰が誰に何してるのかとかも絶妙に混乱する。 -
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ネタバレ【あらすじ】
1918年、ある英国人はインド北部の近代文明とは無縁の集落近くで直径2mほどで深さのある泉を見つける。現世において輪廻転生を繰り返させる泉。リーフィーと呼んで親しくしていた少年(泉に落ちて死んでしまうが別人になって生き返る→周囲に信じてもらえず自殺)が触れてしまった泉の魔力を解明するために、その水を持ち出した英国人はスペイン風邪にかかり日本で命をおとす。
~現代~
その「輪廻の泉」を信仰しているカルト集団が日本にある。1度死んでも魔力のある水に触れると記憶もそのままに現世に生き返ってしまう。しかし誰にも自分だと分かってもらえない。その魔力を教団は知らないが、信者達はガラス玉に水を入れ幸運を呼ぶアクセサリーとして使用していた。
人気絶頂のシンガーソングライター上条梨乃が目を覚ますと昨日からの記憶がなく、周りに認識されない状況に戸惑う。ニュースでは上条梨乃が自殺したと報道されているが、同じ事務所の先輩で輪廻の泉の信者である国定美波にマンションから突き落とされたのだった。大学生の佐伯優斗と10歳の少年立川樹にだけ上条梨乃だと認識される。それはみな同じ教団に殺されていて輪廻で現世を生きている仲間だったから。ピアニストとして幼い頃から有名だった佐伯優斗はライバルの父親(信者)から妬まれ指を砕かれ殺されてしまう。上条梨乃の亡くなった現場に居合わせた立川樹は信者にひき逃げされてしまう。
ロックバンド『エヴァーロード』のボーカル十文字智仁は上条梨乃にも田代実加(上条梨乃の生まれ変わり)にも告白するが、十文字を好きな国定美波が嫉妬から梨乃を殺してしまうのだった。実加として殺されかけるも間一髪
優斗が自分が殺された場所を思いだし、警察に連絡し助かる。
優斗が生まれ変わったことに家族が気づかなかったのは、父親が全盲で母親が若年性アルツハイマー、姉のなつみは働くために早くに家を出て7年間弟の優斗に会っていなかったから。
田代実加は上条梨乃がいた芸能事務所の事務として働きながら、優斗と同じバンドサークルでギターとコーラスを担当していた。事件後、文化祭でメンバー達と数曲演奏するが、最後にボーカル皐月の計らいで上条梨乃の『夢のトビラ』を優斗のキーボード演奏をバックに田代実加が歌うことになった。優斗の家族、樹、梨乃の両親に見守られながら。
【感想】
引き込まれる文章力とありえなくもない話にどんどん読み進めてしまい、悲しい事件ながらも家族愛や仲間愛に泣けました。
輪廻はあると思うし興味深いテーマ。
やっぱり一番怖いのは欲深い人間。 -
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卒業式を三日前に控えたある日、欅台高校のマドンナ教師が誘拐され、72時間後に始末するという動画が校内に広まる。
不良高校生の黒川の元に「誘拐の謎を解け」という手紙が届く。同じ手紙を受け取った学年一の人気者の萩生田、学年一の美女澪、学年一の才女あやね。クラスも部活も違う共通点のない四人が協力し、誘拐の謎に挑む。
といったあらすじ。
ヒントがしっかりありながらも、ミスリードに引っかかってしまいました。しかし、物語の中盤ぐらいで犯人の見当がつき、しかも正解だったので、満足感は高かったです。
高校を舞台にした物語には惹きつけるものがあります。
ルールや先生に縛られながらも、そこでしか経験できない濃密な時間が間違いなくあります。そして、それが間違いなく今の自分の礎になっており、そんな青い三年間を思い出させてくれるからかなぁと一人思いました。 -
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ネタバレ最近、辻堂さんの小説にはまっています。
「昼のはなし」は、高校3年生の鈴木茜の視点。「夜のはなし」は、≪サキ≫という名の女性の視点で、同じ内容のストーリーを描いています。
そして、「夜のはなし」を読んだ後で、もう一度「昼のはなし」を読むと、最初とは、全く違う感情や印象を抱きました。
同じ日常を一緒に過ごしているとしても、その人自身の考えや感情というフィルターを通してみているので、やはり同じ景色ではないってこと。
「昼のはなし」の主人公である茜自身も、幼少の時のつらい経験からなかなか立ち直れず、それが日常に影を落としていたが、同じような経験を持ち、その影響から寝たきりになってしまった女性「咲子」に出会ったことから、私だったら彼女の力になれると、そしてそこに生きがいを感じていく。
「夜のはなし」の主人公である≪サキ≫もまた、咲子と出会って、彼女が10年以上にわたる寝たきりの生活の中で、介助してくれる人たちに、常に穏やかな性格で接しているが、それはその善意によってしか生きることが出来ない彼女の精いっぱいの対応だということを知る。ただその中にも、卑屈になっている自分もいて、いやな感情は常に湧いてくるということも。
実際には、ちょっとした体勢でさえ一人で変えられない。すべてにおいて人の介助が必要な現状、これから先も変わることのない生活、この辛さや孤独感、絶望感から解放されるのは死しかない、でもその死ぬことさえ自分で行動に移すこともできないという、この思いを≪サキ≫だったらきっとわかってくれると、自分の運命を託そうとする。
≪サキ≫という名の女性のことはここでは詳しく触れていません、小説をぜひ読んでくださいね。 -
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3日後に控えた高校の卒業式、そんな時に、3年生の英語担当の女性教師が誘拐監禁され、その様子が動画配信された。72時間後に始末するというメッセージと共に。
そして犯人から選ばれた三年生4人の生徒たちへ、誘拐の謎を解けとの手紙が届く。
犯人から指定された彼らは、クラスが違ったり部活が違ったりと共通点がなく、首を傾げるが、先生を助けるために彼らは協力し、共に行動を起こしていく。
その中で、誘拐監禁された先生は、生徒たちには、その先生らしからぬ振る舞いや行動から人気はあったものの、教師仲間からは浮いている存在であったようだということを知る。
しかし、どうしてその英語教師が選ばれたのか、そしてその謎を解くためにどうして自分たちが選ばれたのか…
実は、彼らはそれぞれ学校に対して不満、それも教師という立場を利用して受けた理不尽な行為や態度で、とても悔しい思いをしたことがあったのだ。ただ、4人のうちの一人、主人公である黒川自身は、自分もそれにあてはまるのかるのか少し釈然としない部分もあった。しかし、そこをとっかかりに、犯人像に迫っていく。
そんな黒川も、冒頭の文章から、どうしようもない不良の印象を持ってしまうけど、単純な空っぽの人物ではないことが、わかってくる。
そして、犯人の正体がわかった時、自分がこの4人のうちの一人に選ばれた理由とそれにつながる黒川良樹の思いもしなかった過去もまた明かされる。
辻堂さんの作品は、まだ数冊しか読んでいないけれど、この作品も、予想を裏切らない、ちょっぴり切なくなりながらも面白い作品でした。この4人のその後も読んでみたいと思わせる作品でした。