辻堂ゆめのレビュー一覧

  • 十の輪をくぐる

    Posted by ブクログ

    泰介は、認知症を患う八十歳の母・万津子を自宅で介護しながら、妻と、バレーボール部でエースとして活躍する高校二年生の娘とともに暮らしている。
    物語は現在2019年から2020年
    そして母万津子が若かった頃の1958年からに分かれて書かれている。

    初めはひどい男だと思った。自分の親を看てもらっているのに妻への思いやりがない。認知症の母に対しては声を荒げて詰る。
    そんな父親を救ったのは娘だった。

    0
    2024年10月08日
  • 片想い探偵 追掛日菜子

    Posted by ブクログ

    高校2年生の追掛日菜子が好きになる相手、いわゆる推しが、なぜか事件に巻き込まれてしまい、日菜子が抜群の推理で解決していく。
    推しは、舞台俳優から、力士、天才子役、覆面漫画家、そして総理大臣まで幅広い。

    日菜子はパソコンやSNSを駆使し、高校生らしい熱とパワー溢れた推理で、犯罪スレスレ、いやもうすでに犯罪の域に入ってしまってもお構いなしに突き進んでいく。
    日菜子に巻き添えにされてしまう大学生の兄のツッコミも面白く、つい応援したくなる。

    事件解決までの推理力とスピード感は見事で、読んでいる方も頭をひねってみるが全く追いつかない。
    コミカルなのに本格ミステリーで、ゆめさんは初期の頃からすごいなと

    0
    2024年10月08日
  • 初恋部 恋はできぬが謎を解く

    Posted by ブクログ

    かなりライトなミステリー小説です。
    どんでん返しはあまり無いですが短いのでとても読みやすいです。
    読書初心者にオススメです。

    0
    2024年09月26日
  • 初恋部 恋はできぬが謎を解く

    Posted by ブクログ

    とにかくなんか学校での謎解いてたらあれよあれよという間にカップルが成立してるんだけど!みたいな小説。重苦しくないし、難しすぎるミステリーを読みすぎた人には、かなり軽くてちょうどよく読めると思います!私もそうでした。読んでて楽しいです…!

    0
    2024年08月25日
  • 今、死ぬ夢を見ましたか

    Posted by ブクログ

    読みたいリストに辻堂ゆめさんのが幾つか入ってるけど、これが初読み。
    主人公の井瀬巧が花火大会のあった茅ヶ崎駅で人身事故で電車が止まっているときに、自分が電車にひかれて死ぬ夢を見る。同じように死ぬ夢を見る片岡紗世に声をかけられ、それが運命であることを知るが、避けようとすると事態はさらに悪化する、ということも気づかされる。やりがいのある仕事に就けてありがたく思いつつ、他にも理不尽な夢を見ることの解釈を試みるが、なかなか進まない。死ぬ日まであと3日となって、事態は急展開し、すべての伏線が回収されていくが、運命は変えられないラストだが、もう少しハッピーエンドはなかったかな、と思ってしまう。

    0
    2024年08月18日
  • 十の輪をくぐる

    Posted by ブクログ

     昭和、平成、令和。
    それぞれの時代の″正解″を探すお話なのではないかと思った。
     時代時代の″当たり前″に合わせることが難しい人は、少なくないと思う。
    その人たちは苦しみだけでない、救いに導いてくれる存在がいるということを、この物語は示してくれた。
    優しい人ばかりではないけれど、必ずいると思いたい。

    ーーーーー
    パリオリンピック開催中に、東京オリンピックのお話を読み、バレー選手に感情移入してしまった。

    0
    2024年08月08日
  • 十の輪をくぐる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     「私は……東洋の魔女」なんて帯だったから、てっきり元日本代表の話なのかと思っていた。まさか自分を奮い立たせるためのお守りのような言葉だったとは……。
     全体としては読んでいてイライラの止まらない泰介パートと、爽やかで軽やかでキラキラしている万津子パートが交互に表れる構成で、最初は早く万津子パートにならないかなと思って読んでいたが、次第に万津子パートが読み進めるには辛すぎる展開になると、自分探し中の泰介パートに早く戻らないかなと思った。この逆転現象は単純にすごいと思う。辛くてしんどくて涙が止まらないけど、ページを捲る手が止まらない、そんな中毒性のある本だった。
     奇しくも丁度パリ五輪開催中に読

    0
    2024年07月29日
  • 卒業タイムリミット

    Posted by ブクログ

    最後は感動しました。先生という立場でなく並んで生徒と向き合う。その大切さをこの本は伝えていると感じました。

    0
    2024年07月16日
  • 十の輪をくぐる

    Posted by ブクログ

    1964年と2020年の東京オリンピックの時代を生きる、親子の姿を三代に渡って描かれる物語。
    現代パートでは息子・泰介、過去パートでは母・万津子目線で描かれています。
    息子・泰介のパートは正直、最初はイライラしながら読みました。会社や家庭での言動や行動があまりにひどく、なんて困ったおじさん…と思っていましたが、後半にある事実が明らかとなると泰介への思いに変化が訪れます。
    母・万津子のパートは、結婚してからが波瀾万丈で、読み進めるのも辛く感じました。それでも、東京オリンピックで東洋の魔女を見たことで、生きる希望を見つけた万津子の母親としての思いがひしひしと伝わり、母の強さを感じました。
    それぞれ

    0
    2024年06月23日
  • 卒業タイムリミット

    Posted by ブクログ

    高校の卒業式の3日前に
    なんの繋がりもない4人が
    あまり思い入れのない教師の誘拐/監禁事件を
    解決しようと色々と奮闘する話

    誰が犯人かは、
    みんななんとなく想像はつくと思うけど、
    何故、こんな事をと言う動機は
    少し意外だった

    辻堂ゆめさんの小説は
    いまのところ、それ程ハズレなし

    0
    2024年06月16日
  • 卒業タイムリミット

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    高校生4人が、誘拐された先生を助けるために奔走するストーリー。読みながら高校生達と一緒に犯人を予想するが、ことごとく予想を裏切られ読むのが止まらない。最後わかった時は、犯人の犯行理由がぶっ飛んでた!でもぶっ飛んでる人物だからこそ、過去に過ちを犯したんだろうし、現実にはありえない年齢でこの地位まで昇りつめちゃったんだろうな。ラスト、お母さんが元気で良かった。

    とても面白かったので、辻堂さんの作品、もっと読んでいこうと思う。

    0
    2024年06月02日
  • 片想い探偵 追掛日菜子

    Posted by ブクログ

    「片思い」といっても、
    クラスメイトとか同僚とかではなく
    「推し」に対する思い。

    お布施とか推しのATMとか、
    こんな発想をするんだと
    驚きまくり。

    主人公の日菜子ちゃんは、
    完全に一線を越えてる…
    怖すぎる

    でも、その一線を越えた行動力がなければ
    事件は解決しなかったんだから
    結果オーライといっていいのかな。

    続編もあるようですが、
    少し寝かせてから。

    0
    2024年05月24日
  • 十の輪をくぐる

    Posted by ブクログ

    昔の亭主関白そのものの泰介をひどく嫌悪しながら、徐々にその泰介の真っ直ぐさに惹かれていく。
    それは、泰介の周りにいた家族、母の万津子や妻の由佳子、娘の萌子の支えがあったからだ

    バレーボールの試合は、文章なのにまさに目の前で広がるようにありありと浮かんできて手に汗握る。
    昭和の時代を女で一つで生き抜く万津子の我慢強さと力強さには頭が上がらない。

    十の輪とはそういうことだったのか

    0
    2024年05月20日
  • 卒業タイムリミット

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    4人の高校生男女が
    送られてきた挑戦状をもとに
    誘拐された助教師を救う奮闘を
    描く学園青春ミステリー
    ありがちな設定と表紙の若さに
    惑わされてはならないし
    侮ってはいけない。

    犯人をある程度
    予測だてすることはできたが
    ここまで巧みに伏線回収するとは
    恐るべし。
    甘酸っぱさもあり、謎解きありと
    読みやすく中高生にも
    おすすめできるミステリ

    0
    2024年05月07日
  • 卒業タイムリミット

    Posted by ブクログ

    あとから色々つながっていく。誘拐事件を高校生たちが紐解いていくという、一見幼稚な設定だが、中身はそうではなく、面白かった。

    0
    2024年05月06日
  • 二重らせんのスイッチ

    Posted by ブクログ

    2024.4.21
    精神的にどん底 いえあ

    2月末?もはや1月頃から読んでた?
    ようやく終わりました。おめでとう。
    まさかの双子でしたぱてーんの物語

    何の罪も犯してない男
    強盗殺人の容疑である日急に逮捕される
    カメラの映像に残っていた人物は
    紛れもなく自分の姿
    どゆことーーーー!!な物語

    0
    2024年04月21日
  • 十の輪をくぐる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    吉川英治文学新人賞候補

    ミステリー作家らしく、リーダビリティが高く、一気読み。
    ADHDと診断された泰介が、こんなに素直に治療を受け入れて、好転するかは疑問だが、序盤からのモヤモヤが少し解消された。
    今は認知症になっている万津子だが、DV夫と、それを容認する実家の母親にはいらいらさせられた。

    0
    2024年04月04日
  • 十の輪をくぐる

    Posted by ブクログ

    東京オリンピックといえば思い浮かぶのは小学生のころ。家に初めて来た白黒テレビで見た記憶がある。後で映画にもなったような。
    それは田舎から町への集団就職、そして結婚が女の幸せだった時代。

    令和の東京オリンピックの時、認知症を患う母と暮らす息子夫婦そして孫娘の家族としての思いや絆をそれぞれの時と環境の中で見せてくれる。

    0
    2024年03月31日
  • いなくなった私へ

    Posted by ブクログ

    辻堂ゆめさんの小説は短編を数本かじった程度であまり読んだことがなかったので購入。

    あらすじも読まずに買ったわけだけど、いわゆる「本格ミステリー」ではないのがよかった。というも自分はごちゃごちゃ説明される本格系が苦手なので笑

    本作の主人公は超売れっ子ミュージシャンの女性で、ある日目を覚ますと主人公は路地裏で倒れていた。
    戸惑いながら街を歩いていると、なんと自分は自殺したことになっている。しかも周りの人間は有名人である主人公のことをまったく認知していない。これ、どういう状況?というのが本作の「謎」。

    合間に挿入される「とある旅人の手記」によって少しずつ「謎」が明かされている感じがとてもいい。

    0
    2024年03月14日
  • 今、死ぬ夢を見ましたか

    Posted by ブクログ

    前半、誰もが経験しそうなことが描かれていて、妙に恐ろしい。自分自身も体験しそうなありふれた光景。これはなんだか不気味すぎる。そして後半、巧妙に作られたストーリー展開。ハラハラしながら、そしてちょっぴり切なく終わっていくストーリー。なかなかな読み応えだった。

    0
    2024年03月11日