【感想・ネタバレ】コーイチは、高く飛んだのレビュー

あらすじ

体操界期待の新星・結城幸市――高校の全日本選手権の鉄棒で優勝し、順風満帆だった彼の青春を、度重なる不運が襲う。幸市の練習中にばかり相次ぐ器具の故障。さらに妹の似奈が転落事故で植物状態に陥ってしまう。一度は酷く心を乱す幸市だが、家族の不安を払うため、そして自分に期待を寄せてきた似奈への「誓い」を胸に、幸市は世界選手権に挑む。

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Posted by ブクログ

「舞台が体操?地味すぎ」と偏見を持っていた。読む前の僕に言いたい。「お前、無知だな」と。地味どころか終始、緊張の連続。そして最後は涙していた。辻堂さんの第二作目にあたるが前作同様、すごい人が現れたという感想は変わらない。ミステリ部分も最後まですっかり騙され、文句なしの最高の一冊でした。
あらすじ(背表紙より)
体操界期待の新星・結城幸市―高校の全日本選手権の鉄棒で優勝し、順風満帆だった彼の青春を、度重なる不運が襲う。幸市の練習中にばかり相次ぐ器具の故障。さらに妹の似奈が転落事故で植物状態に陥ってしまう。一度は酷く心を乱す幸市だが、家族の不安を払うため、そして自分に期待を寄せてきた似奈への「誓い」を胸に、幸市は世界選手権に挑む。

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2017年06月11日

Posted by ブクログ

階段から落ちたのは誰? 私って誰?

体操界のホープに降りかかる凶事にドキドキする。
語り手がはっきりしなくて疑問符が増える。
そして最後に涙が止まらない。

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2017年04月19日

Posted by ブクログ

確かにこのラストはすごかったな。彼はなんのために飛んだのか。それを知って、ぞっともしたし熱くもなった。確かに読後に表紙の絵を見るとほんとうに切ない。
彼は、高く飛んだ。生かすために。

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2017年04月16日

Posted by ブクログ

体操界を題材にした一人の選手の小説。
グイグイ引き込まれていく。途中、自分が読み誤っていたことに気づく。
現在と過去を交錯させながらの物語進行は巧みである。ずっしりとした余韻が今でも胸に残る。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

次々と不幸が襲うのにぐいぐいと読ませる力はすごいなと思う。
そして85%くらい読み進んだところで、すっかり騙されていたことを知る。映像化は難しいだろうなぁ。
体操に関する記述はよく取材されているのでしょう、臨場感ありました。しかし、悲しい結末でした。

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2022年05月13日

Posted by ブクログ

全日本種目別選手権の鉄棒で優勝した体操界期待の新星・結城幸市に度重なる不幸に襲われながらも練習に励む青春スポーツミステリー。
練習中に起きた器具の故障、妹似奈の転落事故による植物状態、母親のストレスで死産してしまう妹の美羽。次々に襲う不幸が周りの人達の嫉妬や保身から起きたことなんて辛すぎる。
そしてラストの幸市は、高く飛んだ。が更に辛い結末でなんとも言えない複雑な心境です。
主人公の幸市とは別の語り手も誰なのか想像しながら読み進めていましたが予想とは違っていた。
初読みの作家さんで他の作品も読んでみたいなぁと思った。大学に在学中にデビューしIT企業に就職後に本作は発表され2作目だとか...
二足のわらじを履く期待の作家さんなんだな...

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2017年11月17日

Posted by ブクログ

体操界において将来を期待されている新星コーイチ。
次期エースとして順調に歩んできた彼に忍び寄る影。

事件があって隠された謎があって、もちろんそれには真相があって。
確かにミステリーなんだけど、この話は読み進めて何が起きたのか繋がっていく程に、すっきりするどころかどんどん胸が苦しく切なくなる。
読者も何が起こったのか全て分かった上でのあのラスト、この一行で終わるのは本当に反則だ…。
泣かされました。

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2017年05月09日

Posted by ブクログ

『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞受賞作家のデビュー第2作!
「体操にすべてを賭ける青春もの」のように最初は思えるのに、冒頭のシーンに少し違和感が。
その違和感が、ミステリーなんだと想像しつつ、読み始める。

するとさわやかな青春もの、スポーツもののほうに、少しずつ陰の部分が姿を現してくる。
しかし、さわやかな青春ものの路線は淡々と続いていく。
時々、思い出したように差し込まれる冒頭シーンの続きが、私をミスリードしていく。
次々と起こる事件、それは、誰かの秘めた悪意を感じさせる。

しかし、さわやかな青春ものの路線は淡々と続いていく。
そして、徐々に明かされていく真実。
最終章での、大どんでん返しともいえる展開。
この結末は予想していないかった。

そして、真に悪意をもって行動していたものは誰もいなかったという悲しさ。
救いが見えるラストではあるが、失ったものはもう戻ることはない。
しかし、この作者のトーン、少し好きになりそう。

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2017年09月25日

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