辻堂ゆめのレビュー一覧
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非日常をテーマにしたアンソロジー。
『十四時間の空の旅』は飛行機が舞台。
主人公は、小学五年生で親の都合によりアメリカに渡り、また高校一年の途中で日本に戻る…。
これは思春期の子供には辛いことだろう。
私が通った学校にも帰国子女と呼ばれる子はいて、仲の良かったギャルは英語が得意だった記憶がある。
でも、みんな小学生で日本に戻ってきてから受験しているから、英語を褒めても「使わなきゃ忘れる」と、ちょっとうんざりした顔をしていたような。
本作の主人公は、中途半端な語学力、日本式の発音で辛い思いをした。
アメリカではガイジン、日本では垢抜けて英語が得意なことを期待され、しかし仲良しグループはすでにできている、という洗礼を受ける羽目になる。
おまけに飛行機内で荷物は荒らされ、さらにアジア系の怪しすぎる人が後方にいる…。
本作は子供の不安をよく描いている。
この作品は同じような思いをしている人たちは自らと重ね合わせて感じるものもあるだろう。
救いはあって、終わり方は旅をテーマにした物語らしい終わり方で、清々しい。
『この世界には間違いが七つある』は、著者らしいちょっと不思議な世界。
イラスト付きで、そちらも楽しめる。
まさに日常と非日常を描いた作品。
ライアーゲームや、金田一少年のように、マスターと呼ばれる謎の人間によって彼、彼女らは閉じ込められゲームをさせられる。
ド定番の怪しさなのだが、ラストの謎解きが驚きだ。
短編ならではの驚きと不可思議さで、戸惑いを覚えるその体験がたまらない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】「十四時間の空の旅」辻堂ゆめ/「表面張力」凪良ゆう/「これは運命ではない」城平 京/「どっち?」木元哉多/「成人式とタイムカプセル」阿津川辰海/「この世界には間違いが七つある」芦沢 央
「表面張力」は不穏な雰囲気のまま終わるので、この先を読んでみたい気になる。『すみれ荘ファミリア』の番外編らしい。「これは運命ではない」は、「虚構推理」の番外編。本編を知らないと設定に戸惑うのではないか。知っていると楽しい。「成人式と…」は、優秀な兄にひがむ弟の構図。著者はこの関係にこだわりがあるように感じられる。「この世界には…」は、ちょっとひねった世界で面白い。 -
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脳腫瘍で余命わずかと思ったら
悪魔と名乗る男が「君の寿命伸ばす代わりに君の大切なものを奪う」と承認した主人公から奪ったのは2年前までの記憶
銀行員として働いている彼女直近2年分の記憶が飛んでいるのでミス連発
それでも必死で思い出そうとするが…頭痛が
悪魔と名乗る男はちょこちょこ自分の前に姿を見せる
けど姿かたちは「普通の人間」にしか思えない
段々と心惹かれてい行く彼女、しまいには悪魔とデートしてしまった
数回デートしたのちに悪魔から想像を超えた答えが返ってきた
紹介文は「涙溢れる、ミステリアス・ラブストリー」なのか?
最後はそうなのかと思いましたけどね面白かった -
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主人公の女子高生・日菜子が熱烈に支持する、いわゆる”推し”の俳優や力士、時に総理大臣の追っかけとなり、なぜかその”推し”の対象となった人物が事件に巻き込まれてしまう、日菜子が持ち前の推理力を駆使して、事件を解決、”推し”とお近づきになるものの、その途端に”覚め”てしまい、それまでの入れ込みようはどこへ? という変貌ぶりをみせてくれます。
日菜子の推理力はなかなかのものではあるのですが、事前に登場する伏線がちょっと小さめ、かつ、いかようにも解釈できてしまうものが含まれており、読み手が事件を推理する楽しみが少ないかな、と感じます。そのせいか、日菜子の推理を聞いてもやや唐突な印象が残るのが気になるところ。
それでも、最終話で巻き起こる事件は収録されている5話のなかでもとりわけ緊張感高めの内容で、先へ先へと読ませる”力”のある物語ではあったと思います。
収録されている5話はいずれも同じパターンですから、続編はちょっと厳しいのかな? でも続編あるんですよね? ちょっと気になるので読んでみようと思ってます。