星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ最も印象に残ったのは、「処刑」である。
罪を犯し、処刑用の星に飛ばされた男は、生活に必要不可欠な水をもたらし、またいつ爆発するか分からない「玉」を持ち、星を巡る旅に出る。死の恐怖と戦いながら玉のボタンを押すが、ある瞬間から、ボタンを押すことに躊躇がなくなる。そのときの男の気づきが、この短編の本質である気がした。
死は、日常にありながら非日常のように扱われ、人は死について考えず、また考えようとしない。しかしながら、死の可能性は生きる私たちの周囲に無数に存在し、今生きる私たちはその死へ繋がるルートを幸運にも逃れてきたに過ぎない。そして、この先も、死の可能性は私たちにつきまとい続ける。
これ -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白すぎる。やはりこれが1番お気に入りの本だ。何度でも読みたくなる。星新一さんの書く話はどれも現実味のあるファンタジーという感じで引き込まれる。何故コンピューターなんてさほど普及しておらず人工知能も無かった時代にここまで現実味を帯びた近未来的な話を書けるのか。星新一さん恐るべし。ページを進めていく途中で何度もあっと驚かされる。この本は短編集ではないが、短編集みたいででもしっかり長編だという不思議な本だ。各章は独立した別の主人公の話だが、「電話」という存在で全て繋がっているというところが実に面白い。12章が12ヶ月と12階にそれぞれ対応しているのが粋でとても好きだ。各章の話を通して徐々に電話相手