星新一のレビュー一覧
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正気と狂気、現実と仮想、常識と非常識の境界線を行き来する31本のショートショート。実は、今このとき自分の信じているアレやコレは、すごくアヤフヤなものなんじゃないか……そんな疑念を抱き、読み終えた後にはキョロキョロと周りを見回したくなってしまう。星新一が描くどんでん返しは、すなわち既成概念への挑戦だ。Posted by ブクログ
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怪奇譚と幻想譚が入り乱れ、意識の深層にもぐり込むようなショートショートが21本収められている。表題作「これからの出来事」は、どことなく『マトリックス』に通じている気がする。いま生きて感知している自分の体や世界は、もしかして本物じゃないのでは……と疑念を持たせる秀逸な一遍。Posted by ブクログ
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内容紹介にも記述があるように、ユーモア重視のショートショートが多く納められている。それゆえ、ブラック成分や厭世観はやや薄め。所収作品の中では、おそらく落語をベースにしたのであろう、トントン拍子に進んで笑えるオチがつく「うらめしや」が特に面白かった。Posted by ブクログ
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最初の一行が「ノックの音がした」で統一された15本のショートショート集。全ての話で、途中から「もしかしてこうなんじゃないか?」と思わせておき、そこから二捻りさせての「うわ、そうきたか!」という驚きが味わえる。ミスリード作劇の教科書のような逸品。Posted by ブクログ
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神様の気まぐれか運命のイタズラか、ふとした拍子に日常をはみ出してしまった人たちの悲喜こもごもが、ギュッと凝縮されている。個人的にイチオシは、敢えて真相がボカされたまま終わる結末が味わい深い「箱」ですかね。Posted by ブクログ
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タイトル(表題作のタイトル)がズバリ内容を表している。サラリーマン、主婦、夫婦、カップル……どこにでもいそうな人間が遭遇する、どこででも発生しそうな怪奇事件の数々に、言いようのない怖さを感じた。Posted by ブクログ
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星新一が類まれなイマジネーションで描き出す、未来像のひとピースたちが40編。「科学が進歩したら、我々は何を得て、何を失うのか」。そんな問いかけが聞こえてきそうな読後感であった。Posted by ブクログ
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一つ一つがすごく短いのでとても読みやすい。内容はシュールというか、ブラックなのが多めかな。でも、今から30年以上前に書かれたと思うとびっくりする。星新一さんって頭よかったんだなって。Posted by ブクログ
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固そうな表紙と題名で手に取るのを躊躇うには非常に勿体無い作品。星新一による明治の偉人伝記。
とにかく今の政治家に幻滅している人はこれをぜひとも読んで欲しい。すごく元気が出る。Posted by ブクログ -
連作形式の長編。電話の進化系のような描写ながらコンピュータも接続され、現在のインターネットを予見していると評判の小説です。相互接続されたコンピュータ群(人工知能)が意識を持ち始め人間を学びつつ徐々に支配していく。著者の凄まじい想像力に畏怖する名作です。Posted by ブクログ
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大学時代より、関心を寄せて来た「官と民の在り方、連携の仕方」を表したようなタイトル『人民は弱し 官吏は強し』に惹かれて、購入。内容も詰まった伝記本であった。Posted by ブクログ