星新一のレビュー一覧
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購入済み
母方の祖父の話
はじめに結婚した奥さんは夭逝して、のちに再婚した相手が森鷗外の妹さん。
その次女がお母さんになるそうです。
明治の頃の話が中心になりますが、ドイツに留学して、アルザスがドイツ時代に
そこの学校で勉強してとか、東大医学部が立ち上がった頃の話。
元文京区民にとっては興味深いところも多々ありました。
西片は残っているけど昔は東片もあったとか。
明治から戦前の話が好きなのであれば、お勧めできます。
お好みで。 -
Posted by ブクログ
訳者はSFのショートショートで有名な、星新一。
この短篇集を読んでいると、不思議と星新一が脳裏に浮かんできて、訳していて楽しかっただろうなと、ほくそ笑んでしまいました。
11の短篇の後に、タイトルの中篇で終わるのですが、最初の『みどりの星へ』から狂っています。
他にもサスペンス、ミステリー、SF、ファンタジーやコメディなど多岐にわたっていますが、どれも文章にキレがあり、また発想からして面白い。短篇は、短いだけにオチが重要と思いますが、どれも一捻りしてあって、とても楽しい読書体験でした。
ところで『ノック』の書き出し部分について、星新一自身の短篇『ノックの音が』の「あとがき」で、タイトルを付 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最も印象に残ったのは、「処刑」である。
罪を犯し、処刑用の星に飛ばされた男は、生活に必要不可欠な水をもたらし、またいつ爆発するか分からない「玉」を持ち、星を巡る旅に出る。死の恐怖と戦いながら玉のボタンを押すが、ある瞬間から、ボタンを押すことに躊躇がなくなる。そのときの男の気づきが、この短編の本質である気がした。
死は、日常にありながら非日常のように扱われ、人は死について考えず、また考えようとしない。しかしながら、死の可能性は生きる私たちの周囲に無数に存在し、今生きる私たちはその死へ繋がるルートを幸運にも逃れてきたに過ぎない。そして、この先も、死の可能性は私たちにつきまとい続ける。
これ