星新一のレビュー一覧
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正気と狂気をテーマに選ばれた作品集。いくつかは前に読んだ「真っ白な嘘」に収録されたものもあったけど、今作は全編ショートショートの神様星新一訳ということもあってか、癖の少ないような、また違った読み口も感じられて楽しめた。
「電獣ヴァヴェリ」はこれだけで長編が作れそうだし、なんなら長編で読みたいくらいの話。思ってもみない形で今ある文明が崩壊していく様、その後の余韻を残す文字通り静かなラストは印象的。
世界を救ったのにある意味報われない可愛らしい「おそるべき坊や」や、メタすぎる「ユーディーの原理」なども面白かったが、白眉は表題作。
明らかに口に出すのも憚られる不穏なタイトルだけど、設定からのひねり -
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再読。たぶん3回目?
中学1年生のとき、担任の先生が好きな作家さんとして紹介してくれて、読んでみたらハマったのが最初です。
一冊の中にいくつも物語があって、驚きと、たまに毒のある感じが新鮮で、当時は星新一ばかり夢中で読み漁りました。
3回目でもやっぱり楽しめます。
星新一は私の読書遍歴初期でとても重要な存在だったと思います。
当時の担任の先生に感謝です。
今は定年を迎えて非常勤として教壇に立っていると知りましたが、今でも星新一をおすすめしているのでしょうか。
きっと今の時代でも、星新一がきっかけで読書好きになる子はたくさんいるはずです。 -
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「星新一作品登場人物索引」という本を読んだので、「きまぐれロボット」の36作品の主人公と登場人物を調べてみた。
エフ博士、お隣の主人、お隣の女の子
エム博士、男の強盗
アール氏、男
エス氏、悪魔
男、ネズミ
男、九官鳥
エヌ氏、博士、ロボット
エフ博士、ロボット
エス博士、アール氏
ロボット、キル星人
青年、医者
エフ博士、お客
フロル星人
エヌ氏、友人
エス氏、友人
ケイ氏、男
エス博士、ケイ博士
老人、ミーラ星人
エヌ博士、アール氏
エフ博士、男
エフ博士、アール氏
エヌ博士、ロボット、友人
ケイ氏、友人
サーカスの団長、男
アール氏、エイ博士、夫人
エヌ博士、青年、ロボット
アール -
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意外性と洒脱なオチを追求したフレドリック・ブラウン×ショートショートの神様、星新一という最高コンビによるSF短編集。12編収録。
最後の最後に想像と違う方向に進む読み心地が癖になる。これは面白い〜!!!
好きな作品は以下5編。
緑色がない星へと不時着した男が救助を待つ「みどりの星へ」
宇宙人に侵略された地球の最後の男が聞くノックの音とは?「ノック」
人類とは?と思わず考え込む「不死鳥への手紙」
→
音は誰も聞いていない時にも存在するか否かを考える「沈黙と叫び」(これは「真っ白な嘘」にも収録されている。
記憶喪失のふりをしていたはずの男は実は……「さあ、気ちがいになりなさい」
カラリ、 -
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題名がおもいっきり放送禁止用語なんですが、翻訳者が星新一だなんて絶版にならない欲しい!
星新一が翻訳したSFに興味をお持ちになりましたら絶版にならないうちに是非お読みください。
『みどりの星へ』
5年前に宇宙船の遭難で未開の惑星に不時着したマックガリーは、以前この惑星に不時着したはずの別の宇宙船を探している。その部品でここから脱出するのだ。
この惑星の動物を相棒に、いや別れた恋人のように連れて話しかける。それがなければ彼は気が狂っていただろう。なんとしても緑の地球に帰るのだ、この惑星にはない緑色に囲まれたい。
そんな彼の前に、救助の宇宙船が現れ…
『ぶっそうなやつら』
異常犯罪者を収容して -
Posted by ブクログ
ネタバレフレドリック・ブラウンの短編集で訳者は星新一。
短編なのでサクッと読み終わりますし、どれもハズレなしの面白さでした。
中でも好きなのは
「みどりの星へ」
孤独の中でずっと生き延びてきた主人公。肩に乗せている相棒と、何より地球の緑の美しさを想うことが彼を生かしていたんだなぁ…。星新一っぽさも感じました。
「おそるべき坊や」
風が吹けば桶屋が…的な展開、みんな好きなヤツ。
「さあ、気ちがいになりなさい」
何度か、え?今どっち?結局どっち?となりながら読みました。結末がちょっと意外。
「電獣ヴァヴェリ」
これが一番好きでした。ある侵略者になすすべもない地球人、と思いきや。スムーズに適応していくところ