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Posted by ブクログ 2023年12月11日
星新一のショートショート集の第五作目。短いがキレ味の鋭い、意外な結末の物語が35編収録されている。特に「繁栄の花」と「運の悪い男」が印象に残った。前者は最後の一行で驚く、後者は結末に皮肉が効いている作品である。
Posted by ブクログ 2011年10月03日
一つ一つ読むだけなら、こんな物語もあるんだね、で終わってしまうかもしれないけれど、それがこれだけ集まって目の前に現れた瞬間に、作者・星新一の才能を感じさせられる。
似たような舞台を設定しても、これだけの数の意外な結末を用意できるのは凄い。
ちなみに星新一は東京大学農学部卒業の、1001編を超える...続きを読む作品を生み出したSF作家。
是非、全作品を読破してみたい。
Posted by ブクログ 2011年01月29日
正直、ぞっとする話も多々あった。
そしてあとがきにも、「うーん、そうだね!」
なんて、言わされる始末。
要するに、人間ってこんな程度だよね!と、思わせる一冊。
出てくる人間は大抵普通ではないと感じるのに。
「悪人と善良な市民」
「窓」
この二作は特に強烈に印象に残った。ぜひ読んでほしい。
Posted by ブクログ 2021年03月11日
久々に星新一のショートショートを読んだ。
移動時間のちょっとした時間に読むのに最適。
言葉と言葉の組み合わせは経験してのみ生み出される、のような記述。
今はランダムに単語を組み合わせるアプリもあって、それでできたランダムな言葉の組み合わせを題材にショートショートを考えるのも面白そうじゃないかな。
Posted by ブクログ 2019年02月17日
印象に残った編
・宇宙のあいさつ
表題作。のっけからホラーだよね?こんな取り返しのつかないオープニングで大丈夫かと心配になる怖さ。他の編にもあるけど欲張りの調子コキなんですよ人類。
・繁栄の花
「生態系保全」という概念が存在する今ならメール星の思惑とは違うことになるかも。いやいや、やっぱどっかから...続きを読む闇へ流れて気づくと同じ結果になってるかも。しかし相手の選択肢を潰しきってから取引を始めるえげつなくてクレバーなやり方って、米企業とかよくやってるよね。上手さに唸る。
・治療
劣等感ってのは「世の平均」より、手の届く範囲の「内輪」での方が根深いと思うんだけどなーと。いつもテストで95点でも「お兄ちゃんは満点しかとったことがないのにねぇ」とか毎度言われたら泣くわ。「背が高すぎる」「低すぎる」てな感じに「平均でない」ことが劣等感てなこともあるし。おそらくこの機械は世に出ても不発だろう、と珍しく乗れなかった一作。
・小さくて大きな事故
発表当時から数十年後の今も、タイムリーな題材だなぁと。何でもちょっとづつ上がる上がる。しかし今回は完全犯罪だったものの、郵便物って料金不足でも受取人払いで届けてくれる時とくれない時とあるのは何でだろうね??
・奇妙な社員
時代の労働観が透ける話。書類整理で社員待遇とか今じゃあり得んけど、昔は何でも紙ベースだったし派遣制度もなかったんよね多分〜。いいじゃん別荘。給料分は働いてくれるなら、とも思うんだけど勿体ない。
総評
タイトルに合わせたのか、宇宙ものが多め。短くて読みやすく中断しやすく、それでいてひねりが効いて上手い。しかしユルい挿絵と裏腹にエグいというか人間不信になりそうな話も多い。待たされる仕事のお供にちょうどいいのでまた他のも読もうと思う。
Posted by ブクログ 2018年09月18日
数年振りに再読しました。何回読んでもおもしろいし、読む度に発見があります。
敢えて世界観を抑えるというか、無駄な演出をしないストイックな感じも好きです。
Posted by ブクログ 2016年10月15日
地球はだれもがいがみ合っているときいて、クリスマスイブちきゅうをせいふくしにきた宇宙人が地球人をみると、みんないがみあっていなかった所がおもしろい。
Posted by ブクログ 2014年06月02日
星新一の本自体を読むのは初めてなのですが
小学校の時の国語の試験やら問題集やらで読んだりしたことがあり
昔からとっても好きな作家でした。
今回初めてまとまった量の作品を読み
流石に全部が全部良作とは思えませんでしたが
7割くらいの作品は話に引き込まれて読みながら
あれこれと考えることになりました。...続きを読む
この本に載っている作品は全て昭和30年代に書かれた
ものだそうですが古臭さは全く感じさせなかったです。
特に好きだったのは「治療」ですかね。
劣等感という多くの人が抱える悩みを病気として捉え
治療するための装置を開発するという視点が面白いです。
実はこの本を買ったきっかけは小学生の時に塾(日能研)の
テキストにあったとても好きだった作品を探すという裏の目的も
あったのですがこの本には収録されていませんでした。
1000篇を超える作品から探すのは大変ですがこれからも
読んでいきたいと思います。
Posted by ブクログ 2013年11月15日
宇宙一の科学力を持っていると驕れる人類が、他の星の生命体からぎゃふんといわされる話など、SF仕立のショートショートが多い。
エヌ氏、アール星といった普遍性を持たせる星作品独特の言い回しも満載。
星新一の批判精神に根差したどんでん返しの結末の切れ味が冴え渡る。
Posted by ブクログ 2013年09月18日
短編なので一つ一つは瞬する間に読めます。作品に拠っては一分弱。 「いつの世にもヒューマニズムが叫ばれているということは、人間がいわゆるヒューマンでないからこそだ」(『落語の毒』) 孔子が仁を、基督が愛を、釈尊が慈悲を説いたのは、人々にそれがなかったから。地上にそれらが満ちていたら、声高に叫ぶ必要な...続きを読むどない訳で。
Posted by ブクログ 2011年06月11日
植民地獲得のために地球から派遣されてきた宇宙船はすてきな惑星を占領することができた。温和な気候、豊富な食料、従順な住民たち、200歳の平均寿命―疲れた地球人のための保養地として申し分なかった。しかし、喜びもつかの間、おそるべき事実が……不気味なイロニーのあふれる表題作など、奔放なアイデアと洒脱なエス...続きを読むプリでスマートに描くショート・ショートの傑作35編。
Posted by ブクログ 2011年05月10日
言わずと知れた「ショートショートの神様」星新一が30年以上前の1977年に発刊した短編集。中学生時代に彼の著作をいくつか読み、旅のお供になる本を探していた中で思わず見つけて昔を懐かしむ思いでもう一度手に取った。
改めて読み返すと、とてもその時代に書いたものと思えぬ驚嘆すべき内容であることが実感できる...続きを読む。
ジャンルは一応SFということになるが、彼が想像した未来の技術やその技術が人間に作用した結果の社会構造などフィクションを超えたリアリズムを現代に生きる私たちは感じられるだろう。
昔読んで、そういえばそんなのあったなぁという人にはもう一度彼の作品を読んで欲しいと思う。
Posted by ブクログ 2010年11月23日
子どもの頃にはやった星新一氏のショートショートだけど、今読むとまず最初にブラックな味が舌をしびれされる。そして、そのあとある種の達観したペーソスが感じられて、心にじんわりとしみてくる。
発想の豊かさとか、単純に物語のおもしろさに惹かれて子どもの頃乱読したけれど、こんなに味のあるビターなキャンデ...続きを読むィーだとは思わなかった。
再評価されるべき傑作達である。
Posted by ブクログ 2011年09月29日
本の整理をしてて最近見つけて 再読しました。
35編からなるショートショートストーリ。
2~3ページで終わるモノもありますが、どれもちゃんとオチが付いてて面白いモノばかりです♪♪ユーモア溢れるモノからちょっとしたホラーまで。多彩なショートショートばかりです。
『小さくて大きな事故』『宇宙の男たち...続きを読む』『その夜』が特に好きです。
Posted by ブクログ 2013年04月16日
今更「星新一」でもないですか?
バッグに入れてちょっとずつ読むにはなかなかいい本です。
50年近く前なのに、この発想力はすごいと思う。
Posted by ブクログ 2022年04月11日
星さん、やはりたまに、へぇと思うオチがあるけど、全般的には、もう、ちょっと飽きてきたかな。長年ぶりに、何冊か再読してるんだけど。
悪は最終的には滅びる、的な流れはまぁ一緒だしね。シニカルな感じも(作者が同じなので当たり前だが)似てるし。
Posted by ブクログ 2017年08月24日
【あらすじ】
植民地獲得に地球からやって来た宇宙船が占領した惑星は気候温暖、食糧豊富、保養地として申し分なかったが……。表題作等35編。
【感想】
Posted by ブクログ 2023年07月18日
▶︎購入2016/09/10
星新一は「ボッコちゃん」以来。6年前に購入ということだが、30年前荻窪で購入したとばっかり思っていた。ボッコちゃんを読んだ時のクスッとした笑いも今はどこへ消え去ったのか。
Posted by ブクログ 2012年07月04日
昔から好きな星新一のショートショート。
どの物語もオチが秀逸で、楽しい。
と思ってたけど、ちょっと大きくなってから読んでみたらば、ちらほらと「ううん・・・」と腑に落ちないオチが。
ただ怖いだけの話とか。
宇宙、未来、強盗あたりかな、あんまりこの設定がループするとちょっと飽きてくるなあって思った。
...続きを読むあれだけ話があれば、ちょっとな・・・ってやつがあってもおかしくないけどね。
でもショートショートばかり読んでると、長編読めなくなりそうだから、たまににしよう。
Posted by ブクログ 2012年06月15日
初めて星さんの小説を読みました。
大量の短編集という形式は初めてです。
たった数ページの世界でも十分面白いです。
ほんわかの中にスパイスが入った世界観でした。
時には惨酷で、時には風刺的。
だから一つ一つがどんなどんでん返しがあるのかなって期待してしまう。
と言っても短編。
ましてやかなり膨大。
...続きを読む一つ一つは面白いですが、いつかこの本を思い返すことがあったとき何かを思い出せるか自信がないです。
Posted by ブクログ 2012年01月29日
どんな状況になっても必ず笑っていられる。そんな人になりたいって思った。どんなに辛い状況でも、たとえ死が間近でも必ず誰かを笑わせることは出来るし、永遠に生き続ける「なにか」を残すことも出来る。
自分の『想像力』次第で、無限に自分の価値は広がる。
おれがこんな状況なのに楽しそうに生きてるから、どっかの...続きを読む星の宇宙人はここの星を攻めるのをやめるかもしれない。
もしかしたら今おれがしたくしゃみは、宇宙にいるナントカ星の恥ずかしがりやのナンチャラ王子が、ナンチャラ姫に当てた愛のメッセージのひとつかもしれない。
きっと絶対に違う。(笑)
でもそれは、根拠の無い自信。
だからもしかしたら本当にそうなのかもしれない。
根拠のない自信で、そう思う。
絶対にそう思うが正しいなら、絶対に違う可能性があるのも正しい。
人間の「想像力」はスゴい!っとこの何個もの短編小説を読んで思い、また楽しくなる。