【感想・ネタバレ】マイ国家のレビュー

あらすじ

マイホームを“マイ国家”として独立宣言した男がいた。訪れた銀行外勤係は、不法侵入・スパイ容疑で、たちまち逮捕。犯罪か? 狂気か?――世間の常識や通念を、新鮮奇抜な発想でくつがえし、一見平和な文明社会にひそむ恐怖と幻想を、冴えた皮肉とユーモアでとらえたショートショート31編。卓抜なアイディアとプロットを縦横に織りなして、夢の飛翔へと誘う魔法のカーペット。※文庫版に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。

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Posted by ブクログ

再読。たぶん3回目?
中学1年生のとき、担任の先生が好きな作家さんとして紹介してくれて、読んでみたらハマったのが最初です。
一冊の中にいくつも物語があって、驚きと、たまに毒のある感じが新鮮で、当時は星新一ばかり夢中で読み漁りました。
3回目でもやっぱり楽しめます。

星新一は私の読書遍歴初期でとても重要な存在だったと思います。
当時の担任の先生に感謝です。
今は定年を迎えて非常勤として教壇に立っていると知りましたが、今でも星新一をおすすめしているのでしょうか。
きっと今の時代でも、星新一がきっかけで読書好きになる子はたくさんいるはずです。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

特賞の男
うるさい相手
儀式
死にたがる男
いいわけ幸兵衛
語らい
調整
夜の嵐
刑事と称する男
安全な味
ちがい
応接室
特殊な症状
ねむりウサギ
趣味
子分たち
秘密の産物
商品
女と金と美
国家機密
友情の杯
逃げる男
雪の女
首輪
宿命
思わぬ効果
ひそかなたのしみ
ガラスの花
新鮮さの薬
服を着たゾウ
マイ国家

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2024年12月24日

Posted by ブクログ

NHKで星新一の短編をドラマ化していたのをたまたま見て、その流れで読んでみた。名前は知っていたが初めて読んだ。

ドラマを見た時と同様、何十年も前に書かれた作品だということに驚いた。少しも古さを感じさせない。どの話も奇想天外な設定ながら、SF的な要素を持ち、しかし根底にあるのは「人間の持つ弱さ」であり、それが普遍的な魅力を持っているのだと思った。どの作品もオチが秀逸で読み進めているうちに「これはこんなオチかな?」と予想してみるが、良い意味でほぼ毎回裏切られた。

それにしても、NHKドラマでの映像化は見事だった。作品の持つ空気感とザワザワする気持ちが見事に表現されていた。

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2024年09月29日

Posted by ブクログ

星新一の傑作ショートショート集。奇抜なアイディアと意外な結末の31篇。『国家機密』『いいわけ幸兵衛』がとくにお気に入り。

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2024年03月12日

Posted by ブクログ

友情の盃
雪の女
服を着たゾウ

再読を重ねれば 展開の驚きよりも 馴染みの設定からの展開や叙述の品格を味わっているような感覚
作品数の多さもあって 星新一シリーズは飽きずに読みたいと思える

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2023年03月04日

Posted by ブクログ

裏切らない星新一さん。ただ面白いだけでなく、この世界、社会、生活への皮肉が入っていたり、嘆きが入っていたり、ん?あれ?と思うスパイスが効いている。ショートショートがこんなに多く書かれているのに、どれも視点が違うので飽きずに読めた。

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2023年01月28日

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表題にもなっている「マイ国家」が特にオススメ。みんなが一国一城の主の感覚で生きていくと、どうなるのだろう。

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2021年06月25日

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滝本哲史さんが星新一さんの著作について書いて
いたので、星さんの著作を初めて読んでみました。
面白いです。

次はボッコちゃんを読みます。

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2021年05月04日

Posted by ブクログ

正気と狂気、現実と仮想、常識と非常識の境界線を行き来する31本のショートショート。実は、今このとき自分の信じているアレやコレは、すごくアヤフヤなものなんじゃないか……そんな疑念を抱き、読み終えた後にはキョロキョロと周りを見回したくなってしまう。星新一が描くどんでん返しは、すなわち既成概念への挑戦だ。

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2018年01月08日

Posted by ブクログ

星新一のショート・ショートという病気にかかったのは『きまぐれロボット』を読んだ頃だったけれど、この本を読んで、病状が悪化した気がする。
SF、つまりは架空の話なんだけど、時々「ギクッ」とさせられる。
私はよく「現実がSFに追いついた」という表現を使うけれど、星新一の作品は、「現実とSFが並んで走ってる」という感じがする。
ちなみに、今回一番印象に残っているのは、「国家機密」。
オチのしてやられた感がたまらない。

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2017年10月26日

Posted by ブクログ

星新一。ずいぶん昔にショートショートを何編か読んだけど、一冊読み通したのは初めて。やはりおもしろいなあ。
文章にまったく無駄がない。簡単な言葉のみで、あっと驚くお話を書いている。ふふっと笑わされるところもある。すごい。
言葉遣いや雰囲気などからは、古臭さも当然感じる(昭和43年刊行)けど、小説としてのおもしろさは、ぜんぜん損なわれていない。
イラストもいいね。

以下、収録作品。「いいわけ幸兵衛」が好きだ。
・特賞の男
・うるさい相手
・儀式
・死にたがる男
・いいわけ幸兵衛
・語らい
・調整
・夜の嵐
・刑事と称する男
・安全な味
・ちがい
・応接室
・特殊な症状
・ねむりウサギ
・趣味
・子分たち
・秘法の産物
・商品
・女と金と美
・国家機密
・友情の杯
・逃げる男
・雪の女
・首輪
・宿命
・思わぬ効果
・ひそかなたのしみ
・ガラスの花
・新鮮さの薬
・服を着たゾウ
・マイ国家

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2025年11月23日

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秀逸は表題作。ありそうでなさそうな絶妙の不気味さ。喜劇を装いつつも、行間から漂う異常性が感じられる名作だと思う。あえてこの作品をトリにもってくることにも拍手。

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2025年08月18日

Posted by ブクログ

星新一の短編集を始めて読んだ。SFだけど、人の嫌な部分や愚かさがすごく伝わってくる。何もかもうまく行く事なんてないよなと思いながら読み進めた。1話が10分程度、早ければ5分以内で終わるから読書初心者にもおすすめ。

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2024年10月20日

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ネタバレ

タイトルのマイ国家。
オチを知ると、訪問先の男も被害者で、日本国内に続々とマイ国家が生まれているのでは?という妄想が広がる。

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

子どもの頃は「面白いSF小説」と思ってハマって読んでいたけど、本当はかなり哲学的。
「マイ国家」は現実の国際紛争や戦争って結局はこーゆーことなんだろうと思うし、どのストーリーも読みやすくて分かりやすいけど、人間の本質をついています。

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2023年03月12日

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友人から、同じく星新一さんの『ボッコちゃん』と共に勧められた作品。
宇宙人や発明など、星新一さんらしいSFの話も魅力的だったが、個人的に一番のお気に入りは、『いいわけ幸兵衛』である。
なんと、『いいわけ幸兵衛』の中にSF要素は一切登場しない。タイトルの通り、とにかく幸兵衛が巧みな話術で物事を切り抜けるだけのお話。聞き手も、読者である私も、デタラメな内容を聞かされていることはもちろん理解している。しかし、ストーリー性豊かで、非日常感溢れる「いいわけ」に、つい引き込まれてしまうのだ。

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2022年04月17日

Posted by ブクログ

初めての星新一さん。
世にも奇妙な物語が好きなので、ブラック要素が多そうなこちらの作品を最初の一冊に。今更ながら、この短さでこのクオリティのものを何冊も出版してるなんてすごすぎる、、!と変な感想を持った。笑
お気に入りは「儀式」「宿命」「マイ国家」。
さすが今でも重版され続けているだけあって、まったく色褪せない話ばかり。

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2021年12月22日

Posted by ブクログ

思わずニヤリとしてしまう結末、今から50年以上前に出版されたとは思えないショートショートの数々。巻末で解説の方も書かれているがいい小説か悪い小説かは時間が選別してくれるとはまさに星新一先生のこととあらためて感じました。

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2021年12月07日

Posted by ブクログ

儀式
安全な味
服を着たゾウ
マイ国家

ありえない設定なのにハッとさせられる星新一ワールド最高でした。

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2021年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ショートショートいろいろ。

面白かった編
・「女と金と美」
アカサギ喰いだー。クロサギにこんなのあったなーと思いながら、女が何を考えて金を盗り、男の元へ戻ったのかなあとつらつら考える。
詐欺師から盗むから罪悪感はなかったのか。
彼につりあうよう美しくなりたいと思ったのか。
美貌と自由を得た後も彼を選んだのはなぜか。
今後母親似の子供ができたらどうするのか。
そもそも彼女は幸せなのか。
…短いけども、業の深そうな話だなあと思う。

・「服を着たゾウ」
哲学!

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2019年11月23日

Posted by ブクログ

久々の星新一のショートショート。

夫の精神疾患を疑って一人で病院にやってきた妻と、逆に妻を心配して病院にやってきた夫。
二人の思惑が最後明かされるときとか、印象的だった。

なんだかんだでハッピーエンドは少ないけれど、後味が悪くならないのが不思議。

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2019年08月22日

Posted by ブクログ

後味を残したまま、読者に問いただす事もなく、変に洋画のように続編ありますよと思わせ振りで終わらせることもなく、スッキリ読み終えるお話作るのはとても難しいことだと思う。それは起承転結を短いお話のなかで紡ぎきる著者の類いまれなる才能なのだろう。

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2025年03月26日

Posted by ブクログ

法律という網が張り巡らされ、行動を制限。目に見えない威圧。精神によくない。

マイ国家。領土はこの家。国民はわたし。政府もわたし。一民族、一指導者、一国家。完全なる自由。国民の心は政府の心であり、政府の行動は国民の要求。

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2024年12月10日

Posted by ブクログ

久しぶりの星作品。
ほんの2-3ページでこの世界観を作れるのは他にはいない。
改めてどっぷり世界に浸りたくなった。

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2024年07月19日

Posted by ブクログ

オチを予想しながら読んでもさらに上をいく展開。ショートショートならではのシンプルさ、手軽さがおもしろい

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2024年05月25日

Posted by ブクログ

ホシヅル忌 
ショートショート31編

ラストは、タイトルの「マイ国家」
自宅を一国家として暮らす男。国境は玄関。
国家への皮肉をジョークとしてぼかす。
そして、そこに何も知らずに足を踏み入れた銀行員の非喜劇。
宇宙題材の作品も数点あるけど、世俗的なショート集かなと思う。
その中で一番短い「語らい」が好きでした。
SF恋愛ショート。事故で死んで帰ってこない男を待つ女。女の側には一匹の犬。男は犬に転生していた。気が付かない女の悲しみを聞き続ける。
これを1ページでまとめ上げてるからすごい。
どの作品もそうだけど、数行で異世界へ導いてしまう。そして多作で読みきれない。

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2023年12月30日

Posted by ブクログ

「うるさい相手」
ちょっとした詐欺に引っかかった気分になりました。

「調整」
まさか、調整されるのはこちらだとは…。

「安全な味」
多分、あのままだったら次は彼らだったのかもしれません。

「友情の盃」
1番好きでした。多分、彼との友情を信じたかったのだと感じました。

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2023年02月02日

Posted by ブクログ

よくよく考えると初めて星新一読んだかも?特別これ!ってのはないけど安定した小話。暇潰しには抜群ですね。

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2022年01月11日

Posted by ブクログ

小さい子でも理解できる内容でかつ面白いってすごいことだと思います。本書には31編のショートショートが収録されています。おそらく人によって印象に残る作品は変わり、読み終わった後にどれが面白かった?と話すこともきっと面白いだろうなと思います。

私はねむりウサギが好きです。モチーフは「うさぎとカメ」です。いじらしくもカメに勝利するために懸命に努力するウサギの姿と最後の散り様がかっこいいなと感じました。

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2019年07月29日

Posted by ブクログ

これほど、洒脱で、それでいて深みがあって、
たまにちらっと残酷さも垣間見せ、
読んでいて、楽しんだり、してやられたなと
感じさせられるSF作家さんって、現代の現役の人ではもう
いないのではないでしょうか。
手塚治虫や藤子・F・不二雄に通じるものもあります。
そういう、昭和が生んだ遺産の一つでもあるのでしょうか。

ただの夢物語ではありません。
使い勝手の良い、万能の未来の技術を神の上で駆使して、
その中から見えてくる人間のあざとさなんかもあります。
でも、それを醜いとか悪いとか、書いていないのです。
そういうところにこだわらないから、
ショートショートという短い形式なのもありますが、
さらっと読めてしまって、後腐れがないのが不思議な点の一つ。

とにかく、ひけらかしのない知的エンタテイメント。
知的エンタテイナーが星新一さんです。

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2025年06月17日

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