星新一のレビュー一覧
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1カ月前に読んだ「きまぐれロボット」は児童向けで、1つの話が5ページほどだったが、
本書は1話10ページ程で、想定読者の年齢も中学生寄りかと思う。
星新一だから軽く読もうと思っていると、しんどさを感じる30ページの長さの話もあった。
本のタイトルにもなっている「妄想銀行」が面白かった。
妄想吸い取り装置を作った博士が妄想銀行を経営している。
手数料を取って人が持っている「妄想」を吸い取り、カプセルに封じ込めて保管する商売だ。
カプセルを飲むとその妄想に憑りつかれる。
顧客の要望に合った妄想が手に入るとそれを売ることでも儲けられる。
博士は自由に妄想カプセルを使うことができる。
ある時博士 -
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「コビト」怖い。「お待ち下さい」はファーストコンタクトものとして秀逸ではないか。「進歩」「番号をどうぞ」「はい」などもいろいろ考えさせられる。
以下、収録作品一覧
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コビト
古びた旅館で
怪盗X
塔
にこやかな男
お待ち下さい
拳銃の感触
異変
愛の作用
成熟
はじまり
遠距離通勤時代
爆発
うちの子に限って
極秘の室
第一部第一課長
代償
新しい装置
かくれ家
感謝の日々
妙な幽霊
流行の病気
進歩
依頼主
番号をどうぞ
気の毒な症状
ある建物
犯罪の舞台
破滅の時
幸運の副産物
なわばり
くさび
お祈り
世界の終幕
帰郷の手続き
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本屋さん巡りの最中にプレミアムカバーの綺麗なブルーが目に入って、そういえば星新一って読んだことないなと思って購入。
全体的に皮肉めいているけどコメディ的な皮肉から切ないものまでさまざまな雰囲気の作品が楽しめる。
以下個人的にお気に入りだった話(目次順)
・天使考
…お役所仕事の天使たちって発想がまず面白いしそこから民間企業みたいになっていく過程や人間味あふれる姿がなんだか愛おしい(でも自分が死んだ時にこんな天使が迎えにきたらちょっと嫌)
・思索販売業
…オチが秀逸。
・霧の星へ
…若干胸糞悪い気がするけど退廃的な雰囲気は好き。
・開拓者たち
…家族愛と残虐性の共存、歪だけどいざ同じ状況 -
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ネタバレ星新一といえば、登場人物の代表は「エヌ氏」
同一の人物ではなく全て別人。
「エヌ氏」は星新一作品の一割以上の130作品に登場するそうだ。
この本のタイトルに「エヌ氏」が入っているが、エフ氏やエム氏も出てくるし、「エヌ氏の遊園地」という作品もない。
星新一氏の作品は1000以上あるが、1割強しか「エヌ氏」が登場しないのは思ったより少ない。
残りの900は、「エヌ氏」以外が主人公ということになる。
調べてみようと思ったら「星新一作品登場人物索引」という本を見つけた。
読んだら別途レビューします。
さて、本書の作品も相変わらず古さを感じさせない内容が満載だ。
詐欺にあったエヌ氏が落ち込んでい -
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最初に読んだのは小学生くらいだったと記憶している。年齢制限的な表現もあまりなく(あったとして直接的すぎる描写はなく)、一編一編がそれぞれ味わい深くもすっきりと読めて次はなんだ、次はどうだと止まらなくなる中毒性にやみつきになったものだ。
大人になって読み返すと大体の登場人物たちとの年齢が近くなった〜追い越してしまったことによる人物のセリフへの共感を覚えたのと、自分の好きな物語の傾向が変わっていることに気づいた。
小さな頃はラスト数行〜1行で落としてくる気味のよさや結末を楽しみにしていたが、今の自分はストーリーの起承転を経てしっかり結に行き着く構成のストーリーに満足を覚える。歴史は繰り返されると -
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「処刑」で、死刑囚に渡された爆弾が、目の前にあると気になるが地球では大掛かりでみんな気にしないだけで、いつあらわれるかわからない死を毎日原因を作りながら瞬間を作り出している、というような箇所で納得感があった。確かにいつ爆発するかわからない爆弾があったら死の瞬間を考えずにはいられないが、近くに実物としてあるかないかの違いで根本は変わらず、例えば癌等で病気が目の前にあるときと普段元気で死の影がないときのように、どんなときでも一緒だということに気づかされた。
「殉職」で、死の恐怖がないと諭されたとしても私も自死しない側でありたいと思った。今同じような状況に陥ったとしたら多分自分は死を選ばないが、いつ -
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「ショートショート」というジャンルを切り開いた先駆的存在として広く知られている星新一の代表的短編集の一つが本書『ようこそ地球さん』である。
本書には全42編が収められ、いずれも昭和36年以前に執筆された作品であるにもかかわらず、今日読んでも時代の古さを感じさせない点にまず驚かされる。
収録作の中でも「殉教」と「処刑」は、星新一の文学的到達点を示すものとして特筆すべき完成度を誇る。
短いながらも鮮烈な主題と余韻を残し、読者に強い印象を与える秀作である。
他方で、収録数の多さゆえに似たパターンの展開や、ある種の予測可能性を伴う結末が散見されるのも事実である。
その点は読み進める過程でやや単調さ -
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ネタバレ「レジャークラブ」「指」「空白の行動」「とびきり」
「コレクター」「観光地」「問題の装置」「気力発生機」
「寝る前のひととき」「夜の乗客」「収支」
「安全装置」「宣伝の時代」「一本の刀」
「たのしい毎日」「敬遠」「反政府者」
「見習いの第一日」「女とふたりの男」
「こわいおじさん」「一年の計「ある初夢」
「ごねどく屋」「利益の確保」「きっかけ」
「クーデター」「おせっかい」「不快な人物」
「けじめ」「誓い」「会員の特典」「亡命者」
「出所の日」「平均的反応」「テレビの神」
「小さな社会」「宝への道」「夢の女」
「一日の仕事」「便利なカバン」「ある犯行」
「宇宙をわが手に」「装置一一◯番」「歳月 -
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ネタバレ○ファンタジーなんだけど、どこか現実味がある
夢の中を男の子が旅をする物語。そこで、男の子は様々な人の現実世界と夢の世界を知っていく。お父さんの夢の中では、死んだおじいちゃんがいたり、子供を事故で亡くした母親の夢では亡くなった子供を探す姿があったり。人それぞれの願望が夢に表れている。
どの夢の中の様子を読んでも感じるのが、人は夢を見ることで救われる部分があるのかなと思えること。例えば、夢の中で現実世界では起こり得ないことが起きて楽しんだり、会えない誰かに会って嬉しい気持ちになったりして、人は何かを得ているのかな。この物語を読むとそんなふうに思えてくる。
そんなことよりも、夢は面白いな