星新一のレビュー一覧

  • 人民は弱し 官吏は強し
    大正期の経済・医薬界を駆け抜けた星一。官やそれと結託した企業に足を引っ張られ、泥沼であがくような企業人人生ではあったが、その生涯は颯爽とした印象を受ける。彼の屈託のない、未来への希望を失わない姿勢が、そう感じさせるのだろう。ここで語られる物語は、現代への批判性を失わない。星新一というストーリーテラー...続きを読む
  • 明治・父・アメリカ
    もう何度再読したか判らない。
    それでもときおり無性に読みたくなる1冊。
    星新一の作品の中では、この本は売れ行きが良くなかったらしいけど、個人的にはいちばん好きだし、ことによると星新一自身、いちばん書きたかったのは父親のこと ―― 不当な扱いで失脚した父親の復権をしたかったのではないかと思う。
    野口英...続きを読む
  • どこかの事件
    記念すべき最初のレビューです!
    この本は私が小学一年生かそこらの時に母の本棚から出してきて読みました。自分が読んだ人生初の文庫本だったはずです。
    まだ漢字も満足に読めるかどうかという年頃でしたが、ぐいぐい引き込まれてしまい、気がつけば星さんのショートショートはあらかた読んでしまいました。
    自分がぐだ...続きを読む
  • 明治・父・アメリカ
    「粗食でもいいから十分に食え,十二分に食うな。栄養をとったら,くたびれるまで十分に働け,十二分に働くな。くたびれたら十分に眠れ,十二分に眠るな。」ショートショート作家の「星新一」の父「星一」の生涯を綴った一冊である。無計画な野心は身を滅ぼすだけだが,向学心を失わず計画と行動力と才能があれば人生なんと...続きを読む
  • きまぐれ博物誌・続
    「きまぐれ博物誌・続」5

    著者 星新一
    出版 角川文庫

    p125より引用
    “批評家がいかにほめ、
    世の多くの読者がさわいだ作品であっても、
    私の好みにあわなければ、
    それは確実につまらない作品なのだ。”

    SF作家でショートショートの代名詞とも言える著者による、
    エッセイ集。
    著者の子どもの頃の...続きを読む
  • ごたごた気流
    「なんとなく天気予報みたいな話ですね」

    (なんでもない/見物の人/すなおな性格/命の恩人/重なった情景/追跡/条件/追究する男/まわれ右/品種改良/門のある家/ごたごた気流)
  • なりそこない王子
    相変わらず星新一は鋭い。。
    盲点を突いてきます。
    私たちが日常どれだけ思い込みで生活してるか改めて感じました。

    とくに「エスカレーション」では、
    たしかに、私たちでどうしようもないことに全神経傾けて、科学を発達させてきたんだな(苦笑)と思う。
    下らないものの中にこそ大切なものを見出せると思うか、く...続きを読む
  • なりそこない王子
    読んだことのある作品もあったが、やはり、星新一の作品は面白い。何度読んでもそう思わせるのはすごいと思う。
  • 宇宙のあいさつ
    正直、ぞっとする話も多々あった。
    そしてあとがきにも、「うーん、そうだね!」
    なんて、言わされる始末。

    要するに、人間ってこんな程度だよね!と、思わせる一冊。
    出てくる人間は大抵普通ではないと感じるのに。

    「悪人と善良な市民」
    「窓」
    この二作は特に強烈に印象に残った。ぜひ読んでほしい。
  • 明治・父・アメリカ
    今読んでる
    日本に帰ってきて、アメリカに行った人の話を知りたくなるのは人情。それと、星新一のノンフィクション(というか随筆)は今まで挫折しているので、長編のノンフィクションなら読めるかなと。

    2010/12/16
    読み終わった
    いわずと知れたショートショートの王様、星新一の、自らの父親の波乱と人情...続きを読む
  • ご依頼の件
    順調とも言える進み具合が最終的には逆転する。しかも一様に救いようのない結果になる。

    「皮肉にも」そんな言葉が似合うような気がする。
  • たくさんのタブー
    彼の短編集はほんとにハズレがない。中学の頃買って、過去5回は読んだ気がする。後に残る恐怖や不思議な感覚がなんとも言えない。読みやすいしおすすめ。
  • さまざまな迷路
    中学の時に読んでいた物。本棚の整理をしていてちょっと読んでしまったのが、引き金。短いからすぐに終わる。と、思うのが中毒の第一歩目。
    どこからどう読んでも面白いし、あの物語の構成の仕方は流石としか言えない。
  • 城のなかの人
    2010年09月 03/73
    ショートショートの星さんの歴史小説。
    期待以上の傑作ぞろい。特に豊臣秀頼を描いた「城のなかの人」は必読。
  • これからの出来事
    一般的な小説がフルコースなら、星先生のSSは骨格とスパイスのみ、という印象を受ける。それは昔話や童話に近い面白さを持っているなぁと思う。昔話の多くが構造のみのシンプルなものに洗練されるのは、語り継がれていく過程で枝葉末節が脱落していく為かな。
  • だれかさんの悪夢
    47編。
    ショートショートの中でも、短めのが詰まっている。
    「歳月」1頁にも満たないが、余韻があって好きです。
    「便利なカバン」まさしくケータイではないか!と思った。連れ歩かれてる感はないけど。
  • どこかの事件
    昔読んだかもしれない星新一氏の作品を改めて読み返そうと思ったのは、ショートショートを創作したいと思った初心を忘れてしまいかけたからでした。

    しかし、読めば読むほど、ショートショートを書こうと思ったのが間違いだったのではないか、と思えてきてしまうほど、星氏が到達していた境地までの距離の遠さに気を失い...続きを読む
  • 城のなかの人
    豊臣秀頼とか名もなき藩とか、史実創作どちらも読めます。そしてどれも面白い…!!! この人の時代小説も凄く好きです。本当にショートショートって技術ないと書けないジャンルなんだなぁと普通の小説読むと痛感させられますね。星新一さん大好きですvvv
  • 夜のかくれんぼ
    ショートショート。
    星さんの作品らしくて構成がしっかりしている。

    オチがしっかりしていて面白い。
    オススメ。
  • 気まぐれ指数
    基本的に星さんの長編って苦手なんですが、これは読みやすいです! 一つ一つの章が凄く独立してるのに、なんでもないような設定が次に生かされてるっていうのがさすが星さん!!って感じがします。