星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「どんぐり民話館」5
著者 星新一
出版 新潮社
p118より引用
“タブーを犯したことへの決算は、どこかの段階で帳消しとなり、
そのおつりがつきまとっている。
そんなことは、まあ、夢にも考えないだろうな。”
ショートショートの代名詞とも言える著者による、
短編寓話作品集。
お寺のお話から刑務所での話まで、
不思議な雰囲気のお話が盛り沢山です。
上記の引用は、
とある木こりの青年の話の一文。
著者の父の伝記を読んだ後だけに、
色々と考えさせられる一文だと思うのは私だけでしょうか。
著者の父を苦しめた人達の子孫へのメッセージなのかなと、
そう思ってしまうのは私の考え過ぎなのかもしれま -
Posted by ブクログ
記念すべき最初のレビューです!
この本は私が小学一年生かそこらの時に母の本棚から出してきて読みました。自分が読んだ人生初の文庫本だったはずです。
まだ漢字も満足に読めるかどうかという年頃でしたが、ぐいぐい引き込まれてしまい、気がつけば星さんのショートショートはあらかた読んでしまいました。
自分がぐだぐだと長い文章を書いてしまう癖があるというのもあるのですが、本当に彼の2、3ページで起承転結をしっかり盛り込み、かつウィットにとんだ読みごたえのある話に仕上げる技量には感服です。
シニカルであり喜劇的であり…
どの作品も素晴らしいです。
特に私は近未来ものが好きでした。
(この本に収録されているもの -
Posted by ブクログ
「粗食でもいいから十分に食え,十二分に食うな。栄養をとったら,くたびれるまで十分に働け,十二分に働くな。くたびれたら十分に眠れ,十二分に眠るな。」ショートショート作家の「星新一」の父「星一」の生涯を綴った一冊である。無計画な野心は身を滅ぼすだけだが,向学心を失わず計画と行動力と才能があれば人生なんとでもなるらしい。意味もなく「国際国際!」という意識の高さは早々に打ち砕き,自分が本当に学びたいことは何か,そこに人生を賭すことができるのか今のうちに真剣に考えたほうが良さそうである。そこに生まれる「意識の高さ」は人を惹きつけ,自分を高める助けになるのかもしれない。
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Posted by ブクログ
「きまぐれ博物誌・続」5
著者 星新一
出版 角川文庫
p125より引用
“批評家がいかにほめ、
世の多くの読者がさわいだ作品であっても、
私の好みにあわなければ、
それは確実につまらない作品なのだ。”
SF作家でショートショートの代名詞とも言える著者による、
エッセイ集。
著者の子どもの頃の思い出から未来の予測まで、
ピリリと辛辣な意見を交えて書かれています。
上記の引用は、
著者若かりし頃に貸し雑誌を読み倒した時、
つまらない作品をよんでの確認の一文。
世の中のあらゆるものに関して、
この一言で片付けてしまうことが出来るような気がします。
しかし、
好みの物ばかり自分の中に取り入れ