星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
星新一のショートショート作品集『妖精配給会社』を読みました。
星新一の作品は、昨年11月に読んだアンソロジー作品『日本SF短篇50 1 ―日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー―』に収録されていた『鍵』以来ですね。
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天から降下した、翼を持った小動物。天使か、悪魔か?
善と悪、益と害との区別がつかないまま、人びとは「妖精」を肩に乗せた――。
他の星から流れ着いた《妖精》は従順で遠慮深く、なぐさめ上手でほめ上手、ペットとしては最適だった。
半官半民の配給会社もでき、たちまち普及した。
しかし、会社がその使命を終え、社史編集の仕事を残すだけ -
Posted by ブクログ
昭和36年頃に執筆した作品とのこと。
本書は、遠い遠い太陽系にある地球とかいう星の住人に化けて、生活実態の調査を行ったアルファ博士がまとめた報告書らしい。
読めばわかるとおり、地球という星の住民は、雑然としていて、あきれるほど統一がなく、浮ついていて、あきっぽいようだ。
令和7年になって読んでも違和感がないのは、地球とかいう星の住民の実態が60年間ほとんど変化がないからなのだろう。
星新一さんのアイデアの豊富さには感心するが、その源は本をたくさん読んで知識の断片を増やすことで、
断片を組み合わせることで新鮮なアイデアを生みだしている。
断片が、幽霊、催眠術、動物園、だと「幽霊と催眠術」「 -
Posted by ブクログ
本全体を一言で表すなら「人間心理の詰め合わせ」
子供の頃に読んでいたのを思い出して大人になった今再読。まずさ聖書に似てるなと思った。5分くらいで読める話が豊富に収録されていて、どれも人間に対する気づきと皮肉が効いている。現代社会を題材とした聖書みたいな感じだろうか。
子供の頃はただのSF本だったけど、大人になると意味が変わる。そんな部類の典型的な本だと思う。
世にも奇妙な物語みたいな話がたくさん載ってるいて、宇宙探索とか宇宙調査の話が多い。
お話に出てくる人は、ちょっと傲慢で自分を過信してる人が多い気がする。自分の能力に絶対の自信を持ってるというか。そしてそれが裏切られる話が多い気がする。