星新一のレビュー一覧
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星新一の、小説にならなかったアイデアのメモの山から、半作品を紹介して、それらが書かれた時代背景や小説のアイデアを綴るエッセイ。
ショートショートとはいえ、SFのアイデアであるので、異星人の形から性格、殺人の方法、社会構造の実験的なアイデアが数多く書かれているため、SFに限らず応用に使えそうな話が多い。創作をやるようになった人にはおすすめの1冊である。
テレパシーを使う宇宙人に色々と教わるが、立場が逆になったら何も伝わってこないなどという、ほぼ出来ている話まで惜しげもなく公開しており、ショートショートをちょっと読みたい人にも楽しめる。
一方で、最初の頃は「もう原稿が書けない」と泣き言を書いていたのに、途中からあっちこっちとポンポン話が飛んでいくため、読んでいくにも集中力が続かない本でもある。終盤になるほど話がまとまったものが多くなり、時代物の項はどんなだったっけなあ?というレベルで読んでいながら忘れてしまう。
2020年代ともなり、SFはSFでも、ショートショートのようなものを書く人も皆無となってしまったし、ネタ自体を星新一がありとあらゆるものまで出し尽くした感はあるので、これからこのメモのとおりに加工などという人がいても、まず受けないだろうが、作品中に挟み込むというレベルであれば、きっと使えるはずだ。
しかし、何度も引用されるF・ブラウンの『火星人ゴーホーム』は読みたいなあ。入手困難なんよ。早川さん、なんとかして。 -
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ネタバレロボットも宇宙人もあんまりでないショートショート集。
面白かった編
・「親しげな悪魔」
嘘はつかないけど肝心なことを言ってない、ザ・悪魔の契約って感じ。でもこんなあからさまに理不尽な形でなくても、無から有は生まれない、誰かが奪えば誰かの手には入らないってことくらい、いい大人なら知ってる。(知ってるけど眼前に突き付けられると楽しめなくなるからある程度知らんぷりする。)そう考えるともう皆十分悪魔色に染まってるんじゃね?と思わせる所が一番のホラーかなあと思ってしまった。
・「空の死神」
墜落する飛行機に乗り合わせたことはないけど、この一致団結した乗客らの「は?何言ってるのお前?」な視線は知っている。何だかんだ生きてる人間が一番怖いってやつで震えた。かわいそうなスッチーは一人で逃げればよかったのにと思うけど、極限状態で切り替えができるかどうかは人によるし多分自分もできないと思うので、運が悪かったなぁと悲しくなった。
面白くなかった編
・「一年間」
実際時代が動いているので仕方がないけど、星新一の仕事と夫婦関係の認識はドストライク昭和。今なら部外者に仕事の資料触らせるのもコンプラ違反だし、思い通りにならなくてひっぱたくとか一発退場だー。
妻側からすると良い時代になったものじゃ、と思うものの、そうじゃねぇんだよ相手の理由をなぜ聞こうとしないんだ!というモヤモヤが消えなくて面白くなかった。
総評
ハズレが少なくて面白かった。このエグさとCMのような短さが毎度魅力だなあと思うけど、苦いオチが多いので口直しにほろっとした奴読んでバランスとりたくなる。 -
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“星新一”訳ってだけで、もう読む気満々。
“村上春樹”訳の“サリンジャー”なんて目じゃない(…ごめんなさい)。
20世紀を代表するフレドリック・ブラウンの切れ味鋭い短編集を、これまた20世紀日本を代表する「ショートショート」の名手が訳した。
「狂気」が「滑稽」であるがゆえの「不気味さ」を切り取る。
地面に書いた円を示して「どちらが内側、外側?」と問いかける。
〇の中と思いきや、地球規模で見れば内・外の区別はない(森博嗣「笑わない数学者」)。
早い話、赤道で区切られた北と南に内と外はないということ。
表題作「さあ気ちがいになりなさい」は、そんな「ヒトの勝手な思い込み」を覆す。
「おそるべき坊や」は目に見えている状態には、とんでもないことが隠れており、目に見えないのは「偶然」であったことに思いが飛ぶ。
「電獣ヴァヴェリ」は、ついこの前まで電気がなかったことをすっかり忘れていたのに気がつかせる。
「沈黙と叫び」は、言葉遊びであるかのようで実は背筋が凍る。
天下のフレドリック・ブラウンに対して、星新一自作のショートショートより切れに乏しいと感じてしまうのは、贔屓のなにものでもない。
ところで「ノック」は競作?元ネタ?
「ノックの音が…」(ギ~ィ、扉が開き…) -
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ネタバレ“ショートショートの神様”と言われる星さん。小中学生の頃、その読みやすさからよく読んでいた。近未来的な世界観の中でクスッと笑えるようなブラックユーモアや諷刺の効いた作品が多いけれど、一番記憶に残っているのが「ひとつの装置」。久々に読みたくなって再読。
ある高名な博士が巨額の国家予算と私財のすべてを投げ打って作ったひとつの装置。中央にあるボタンを押すと胴体についた一本の腕が動きボタンを元に戻す、ただそれだけ。博士曰く何もしないけれど人間的な装置だという。
ネタバレになってしまうけれど、この装置は、核ミサイルを伴う戦争によって人類が滅亡する可能性を危惧した博士が、その葬送のためだけに作ったもの。
初めて読んだのは多分小学校高学年の頃。そのラストに子どもながら衝撃を受けた覚えがある。
ここ最近毎日報じられるロシアによるウクライナ侵攻のニュース。核兵器の使用も取り沙汰される今、その”押すべからざるボタン”が押されないことを心から願う -
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ネタバレこれは単行本未収録集らしい!
やはりとても面白かった〜
するするって読めてしまう
やや似ているような作品があったけど、やっぱり発想が面白い
2000年って出てくる作品があって、実現していることもあったけど、まだそこまで科学が発展してないところもあった。
星さんやドラえもんのような世界が実現したら本当に面白いんだろうなぁとどこかで思ってしまう
ミラー・ボール
書簡で書かれてて、面白かった!
『恋文の技術』や、『桐島部活やめるってよ』的な新しい感じを受けた
狐の嫁入り
その発想は無かった!本当にショートショートだけど面白い
ビデオコーダーがいっぱい
どんどん犯人に近づいていくのが面白い! -
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ネタバレ安定の面白さ。
これだから定期的に買って読んでしまう。
・住宅問題
無料のアパート。宣伝がひたすら流れる。
うーん。こういうアパートできそうだな。
いまの世の中は特に。
それを何十年も前に思いついてるっていうところが本当にすごい。
・信念
こういう、悪いこと考えてるけど辛抱して辛抱して、
結局いい人みたいな星さんの話大好き。
おそらくこの人は一生悪事を働けないんだろうな。
・陰謀団ミダス
これも本当にありそうな話。
敵対させておいて、本当は仲間。
テレビドラマ一本できそうなシリーズ。
・味ラジオ
ラジオで味を流して、無味無臭の食べ物を口に入れて、
ラジオから発せられる味を楽しむという未来の話。
すごいなぁ。発想がすごい。
楽しそうだし安くすみそう。 -
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フレデリックブラウンものは実は生涯初めてだった。 星新一や筒井康隆や、SF 関係の文献で本当に度々登場する基本中の基本であるというようなことは認識していた。 感覚としてはショートショート的な切れ味の良い作品を想像していたのだが、設定こそ奇抜なのだが、話のひねり自体は論理的ととは行かず、イメージ的に落としたり馬鹿馬鹿しい方向に持っていくというような手法が多く見られた。 そういう意味ではカッティングエッジ感に乏しかったものの、 SF として楽しむことができた。 でもかと言ってこれが古典にして最高峰とは思えない。 感心して感動して思わず読後に声が出てしまうような作品は今まででも沢山あったが、本作の中ではこうした驚愕は一度もなかった。 SF 全集2長辺が2編載っているのでこれらを消化してから正しく評価したいとは思う。
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白い服の男 ★★★★★
月曜日の異変 ★★★☆☆
→ 妻が脳の一部を入れ替えおしとやかになるが、入れ替えた人の過去の恋愛の記憶も受け継いでしまう。
悪への挑戦 ★★★★☆
→ 犯罪増加をとめるために、極刑とその公開をテレビで始めた社会。処刑は視聴者からの電話数が一定数入るとスイッチが自動でオンになり行われる。視聴者参加型。悪意を憎むことが万事優先の世の中。
結果、犯罪は激減した。しかし、処刑自体はテレビ局が本人そっくりな人形を使って行っていたフェイクだった。過激な処刑をすればスポンサーからお金が入る。
老人と孫 ★★★★☆
→ テレビから流れてくることは自分とは関係ないという無関心さの怖さ。
テレビシート加工 ★★★☆☆
→ テレビを紙並みの厚さに加工したシートがありとあらゆる場所に貼られ、絶えず映像が流れる社会。静止は罪となる。
矛盾の凶器 ★★★☆☆
→ 酒乱の狂気を取り締まるロボット。
興信所 ★★☆☆☆
→ 死者の国の霊媒師が現世で青年を墓地に呼び出し、依頼人からの質問をして答えを聞くビジネス。
特殊大量殺人機 ★★★☆☆
→ 抑止力の重要性。
ねぼけロボット ★☆☆☆☆
時の渦 ★★★☆☆
→ 死者が蘇り、濡れ衣を着せられたり、暗殺されたものは真実を追求しようとし、この世から偽りが消える社会。 -
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ネタバレ1970年に書かれたというひとつのマンションで起こる12の物語で構成された本。おかしな電話にまつわる物語だが、人が作ったコンピュータが人を支配し、調整し、人はそのおかげで、多少の波を起こしつつも絶望には至らず、適度な刺激を与えつつ、平穏にすごせるようにしている。特に印象的だってのは、電気が通じなくなって、今みであらわにならなかった様々な人の一面が表れるという話。あと、電話が混線しまくり、人の秘密が漏れたり、嘘の情報が出たり、何一つ確かな情報がなく、確かな情報を求めるがやはり出てこないという話。自分の今の身に置き換えて考えるとヒヤヒヤするような事が多い話だった。