星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初期作品群の「ボッコちゃん」が50編350ページであるのと比べて、後期の「夜のかくれんぼ」は28編310ページと、チョット長めのショートショートになっています。
主人公の名前が出てきたので珍しいと思ったら、同姓同名の人物と遭遇する話だったり、オチの意味が解らないものやオチがないものもありました。
そもそも鋭いオチにはこだわっていない作風に変わってきています。
少し長めの話にすることで、言わんとすることをじわじわと伝えようという感じです。
昭和49年の発行なのに、コンピュータの判断に振り回されている社会を風刺した作品があるなど、先見性の高さや人の心と行動を読み取る能力は健在です。
ファンタジ -
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Posted by ブクログ
創作の源泉が博識にあることを教えてくれる。SF 小説のレジェンドのテーマ別集中読書勉強法。
学歴だけで判断してはいけないが星新一は東大、小松左京は京大の出身。SF 小説にこそ学が求められるのだろう。
本書は星新一がテーマ別に似たような内容の本を評するもの。未来予測の本、ジプシー、文章読本、ファシスト、人生論、エスキモー、老荘の思想、発想法、李白など。
時に創作に苦しみ藁にもすがるような思いで手に取った本もあるようだ。
本書の書評は結構辛口、読書するにあたり一定の雑学がないと正しく本を読めないように思えてきて、読んでいて恥ずかしくなる部分もある。
星新一はSF 、ショートショートの大家 -
Posted by ブクログ
素直な心を持ったまま、これまでの出会いを振り返ってみませんか?
だれもがこどもの頃には素直な心を持って、身近な人に接していたと思うんです。
でも、大人になって社会に出て、それこそいろいろな人に出会うことで、素直な心でいることは、時に自分自身が傷ついてしまうことに気づくのでしょうか。そのまま他者を受け入れることができなくなってしまうんですね。
作中では、主人公がちょっとしたきっかけで、いろいろな人に出会い、素直な心のままに大人の世界を覗き込んでいます。
彼と同じ目線に立って、これまでの出会いを振り返ってみるのも、悪くないかもしれませんね。 -
Posted by ブクログ
星新一の長編作品。「声」=電話回線を通じた「網」=ネットワークの形成とコンピューターによる支配を描いた物語。
1961年にはパケット通信の技術は理論的には知られていたし、1966年にはDARPAによるARPANET計画も始まっていた。しかし、まさにその1966年に、ネットワーク社会の未来を予見するような作品を書いてしまうのだから、やはりこの作者はただ者ではない。
誰もがコンピューターに情報を託し、コンピューターに生活を管理してもらい、コンピューターに自分の記憶を外部化してもらう時代。そして、個人の私秘的な情報こそが商品として、権力の資源としてやりとりされる時代。最後には、まるで映画『マト