星新一のレビュー一覧
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良書。
というより、星新一しか書けない、紡げない不思議な本だ。
歴史を扱った本は、えてして劇的で煽情的で男らしい内容になりやすい。
ところが彼の文体はとてもシンプルでひんやりしている。
それがショートショートの場合は、現実と虚構のあわいにあるような、不思議な世界の構築につながっていた。
その筆致で歴史を綴ると、極めて知的でクールな、しかし父への愛が込められた、不思議なムードが生まれてくる。
普通の歴史ものとはまるで真逆だ。
それで思い出した、
星新一は森鴎外の血筋であることを。
傑作・渋江抽斎にあるように、森鴎外は非常に冷淡に、ある種あるがままに歴史を書いた。
そこから歴史の恐ろしさや -
Posted by ブクログ
自身の父親を描く評伝という苦しい課題
それゆえの面白さがあるが完全ではない
しかし星新一の文章というだけで美味
山田風太郎もそうだが小説でない文のほうが自分は好きかも知れない
「教えるまでもないことだろうが、念のために処世上の注意をあげておく。粗食でもいいから十分に食え、十二分に食うな。栄養をとったら、くたびれるまで十分に働け、十二分に働くな。くたびれたら、十分に眠れ、十二分に寝るな。それで肉体の調和が保てる。脳の調和は、むだな空想にひたらないことでたもて。なにか問題にあったら、ひとつずつよく考えて検討せよ。そして、考えがまとまったら、いかなるこがあってもやりとげるのだ。悪い結果になることもあ -
Posted by ブクログ
星新一の、割とSF色の弱いショートショート。他のに比べてやや長めの作品が多い。
特ダネ映像が欲しくて、事件が起こる場所を教えてくれる機械を作ってもらったテレビカメラマン。行く場所行く場所で事故、火事、ひったくりなどが起こり続ける。しかし、起こる事件はどんどんエスカレートしていって…(表題作)。
夢が現実に出てきたり、事件が周りで起こる機械などは、まあSFではあるんだけど、架空の記述としてのSF要素は抑えめで、人間の混乱部分を描いているため、SFにアレルギーのある人でも読めるだろう。また、読者層は明らかに年齢高めに設定されており、文体なども切れのあるもの。こういう読者層に合わせて書き方(描き -
Posted by ブクログ
あれ、読んだことがあるような……。
と思って調べてみたら、単行本ですでに読んでいた(汗)。
つまり、単行本で持っているのに改めて文庫を買ってしまったことになる。
うーん、後書きまで一緒じゃないか……。
こういうことがないように、こうしてネット上に読んだ本や購入した本を登録しているのに、全く活用していないなぁ。
まぁ、仕方ないか。
以下の感想は、単行本を読んだ時のものをそのまま引用しました。
フレドリック・ブラウン初体験。
星新一が影響を受けた作家の一人にあげていたが、その星新一自身が翻訳をしている。
確かに星新一が作るようなショート・ショート・タイプの作品が多いが(星新