あらすじ
平凡なサラリーマンが、ねごとで妻にもらした見知らぬ男への殺意。ねごとでの殺人計画はしだいに具体化していく。はたして、夢の中の出来事なのか、それとも本当は……。他人には信じてもらえない、不思議な事件はいつもどこかで起きている。日常的な時間や空間を超えて展開する非現実的現実世界をウイットあふれる語り口で描く、夢とサスペンスにみちたショートショート21編。
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公園の男
一番好きな作家は星新一で、数ある作品の中でも3本の指に入る好きなお話が「公園の男」。
それが収録されたこの本は、20代の時に何度も何度も読み返していましたが、久しぶりに読みたくなり紙の本を開いたら保管状態が悪かったようで劣化してて、なんだか咳が出てきたので読むのを諦め、こちらを購入しました。
久しぶりに読んでも、何とも言えない味わいがあり、ゾッとする感じもあり、やっぱり好きです。
星先生の作品の登場人物が交わす会話は、丁寧で癒されて好きです。
匿名
どこかの事件
さすがは星新一様 全てが何らかの事件絡みのショートショート ぐいぐいと引き込まれて 最後はどうなるのかと ワクワクするストーリー展開が素晴らしい
Posted by ブクログ
タイトル(表題作のタイトル)がズバリ内容を表している。サラリーマン、主婦、夫婦、カップル……どこにでもいそうな人間が遭遇する、どこででも発生しそうな怪奇事件の数々に、言いようのない怖さを感じた。
Posted by ブクログ
記念すべき最初のレビューです!
この本は私が小学一年生かそこらの時に母の本棚から出してきて読みました。自分が読んだ人生初の文庫本だったはずです。
まだ漢字も満足に読めるかどうかという年頃でしたが、ぐいぐい引き込まれてしまい、気がつけば星さんのショートショートはあらかた読んでしまいました。
自分がぐだぐだと長い文章を書いてしまう癖があるというのもあるのですが、本当に彼の2、3ページで起承転結をしっかり盛り込み、かつウィットにとんだ読みごたえのある話に仕上げる技量には感服です。
シニカルであり喜劇的であり…
どの作品も素晴らしいです。
特に私は近未来ものが好きでした。
(この本に収録されているものではありませんが味ラジオ等)
ちょうどドラえもんの道具のように目新しく便利そうで合理的な世界。
しかし一皮めくってみればシニカルな結末に。
まるでオセロのような二面性にわくわくさせられました。
十年以上経った今でもふと読み返したりします。あまり本を何度も読み返す方では無いのですが、彼の作品は何度となく読み返してしまいます。
本を普段あまり読まない人や活字嫌いな人に読んでもらいたい本です。
人におすすめの本は?と聞かれた際には必ずといっていいほど星さんの本を挙げています。
Posted by ブクログ
昔読んだかもしれない星新一氏の作品を改めて読み返そうと思ったのは、ショートショートを創作したいと思った初心を忘れてしまいかけたからでした。
しかし、読めば読むほど、ショートショートを書こうと思ったのが間違いだったのではないか、と思えてきてしまうほど、星氏が到達していた境地までの距離の遠さに気を失いそうになります。
いやいやはなから追いつこうというのが間違いなのです。
かたやSF界の一翼を担い、ショートショートというジャンルを築き上げた歴史的な大作家、かたや名も知れず作家になる資質をもっているかどうかも怪しい素人。テクニックを盗もうという浅はかな思いは、テクニックじゃどうにもならないと知ることで早々と打ち砕かれました。
この四半世紀以上前に書かれた、究極的に抽象化された物語郡は、時代を映すあらゆる要素を全て締め出すことで、時代を超越しています。
今読んでも少しも古びたところがありません。
それ自体が既にあたかもひとつの謎であるかのように、燦然と魅惑的に輝いて見えます。
~収録作品~
上役の家
入会
公園の男
消えた大金
あいつが来る
味覚
となりの住人
カード
ポケットの妖精
職業
うるさい上役
ビジネス
運命
お願い
企業の秘密
特殊な能力
先輩にならって
その女
どこかの事件
林の人かげ
Posted by ブクログ
これで初めて星新一に、ショートショートに手を出したのですが、これが意外と面白い。
一つずつの話は10ページくらいの本当に短い話だし、オチ自体も割とありきたりなものだが、引き込まれる。
もともと忘れっぽい自分は長編は好きなのだが、どうしても忘れちゃうことが出てきてあんまり長編を読むのには向いていないのだけれど、これはその意味ではすっごく自分に向いている。
SFなのもいい。
Posted by ブクログ
目次
上役の家
入会
公園の男
消えた大金
あいつが来る
味覚
となりの住人
カード
ポケットの妖精
職業
経路
うるさい上役
ビジネス
運命
お願い
企業の秘密
特殊な能力
先輩にならって
その女
どこかの事件
林の人かげ
解説:紀田順一郎
カバー・カット:和田誠
Posted by ブクログ
評価は5に近い4ということにしていますが、タイトルにある「どこかの事件」というお話を例にしても、まず「寝言の混信」という設定が斬新(というかふつう思いつかない)。決して多くない描写で、どうすればこんなに新しくも引き込まれるストーリーが展開できるのか俺には到底理解できませんが、百聞は一見に如かずです。
Posted by ブクログ
ショートショートの天才の星新一。
さすがですね、まったく飽きさせません。思わず背筋がぞくっとするようなものも、クスッとするようなものも。おいっ!って突っ込みたくなるようなものも。このページ数で先を予想させないってすごいなぁと毎回思います。
この本に収録されているのは、日常の中の不思議な出来事。
「企業の秘密」が良かったな。
Posted by ブクログ
我思うゆえに我あり
だれも不幸にならない事件と、我思うゆえに我ありという人間存在のあいまいさとをテーマにした小作品集です。「ノックの音が」という作品をずっとまえに読みましたがこの人の作品は不思議でブラックで目を離すことができません。
Posted by ブクログ
星新一といえば、ショート&ショート。
電車の中で少し読むには最適な短さ。それなのに、次はどんな事件が起こるんだろうという期待で手は次へ、次へとページをめくってしまう。
SFでありながら、どこかで本当におきてそうな、リアリティのある話たち。
アイロニーたっぷりに描かれた現代社会。でもどこか、憎めないユーモアで、読後感は穏やか。
Posted by ブクログ
星新一らしいショートショート。他の作品と比べてスッキリしないものが多かった気がする。教訓めいていないというか皮肉が効いていないというか。それでも短編集は読みやすいし、すぐに読み終わった。星新一初心者に勧めるなら別の作品にすると思う。星新一を好きな人なら読むかなという本。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
平凡なサラリーマンが、ねごとで妻にもらした見知らぬ男への殺意。ねごとでの殺人計画はしだいに具体化していく。はたして、夢の中の出来事なのか、それとも本当は…。他人には信じてもらえない、不思議な事件はいつもどこかで起きている。日常的な時間や空間を超えて展開する非現実的現実世界をウイットあふれる語り口で描く、夢とサスペンスにみちたショートショート21編。
【感想】
Posted by ブクログ
今頃星新一?
記憶がないのか新鮮に読めたのはうれしい。ショートショートの作品群は。とても懐かしい。
第二の星新一は出てきていないのは、今読んでもいつ読んでも新鮮だからなんだろうな。
Posted by ブクログ
みなさん少年時代に読んだという方が多いようですが、若干おっさんになってきた私でも十分に楽しめました。電車の中で読んでいたのですが、「先輩にならって」で思わず吹き出してしまいました。星新一の軽くて後に残らない、飲み物で言うとスプライトみたいな書き方が最近とても気に入ってます。仕事で難解な書類を読む合間にぜひ。
Posted by ブクログ
ショートショートですが、SFではなくミステリや怪談。そして、ぜんぜん怖くない。ところが、深く考えるとゾーッとするのだなあ。SFでないからか、挿絵は真鍋博ではなく和田誠。