あらすじ
ある日とつぜん、おとぎ話の主人公になりたいと、とんでもないことを言い出した〈王女〉、なぜか、鬼が見えるという患者で繁盛する〈神経科の医師〉、街頭で通行人相手にキャンディーを売る〈ロボット〉etc.未来・現代・過去を一つの次元にとらえ、迷路のように入り組んだ人間生活のさまざまな世界を32のチャンネルに写し出し、文明社会を痛撃する傑作ショート・ショート。
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Posted by ブクログ
今回は、2ページほどのショートショートから10ページ以上のちょっと長めのショートショートまで、32編載っています。
特に印象に残ったのは、「ことのおこり」。ある有名な歴史人物について、なぜあのようなことをしたのか、事の発端が書かれています。もちろん創作ですが、もしこのエピソードが本当だったら、恐ろしいことです…。
また、「ホンを求めて」は映像や電子機器の普及で、本がなくなっていくことを予知し、警鐘を鳴らしているようにも思え、本の大切さを感じました。
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小6の時、初めて読んだ文庫本。ショートショートというジャンルを初めて知り、その後、星さんの他の作品を読み漁りました。たくさん読みましたが、ブラックユーモアの利かせ方、この作品が一番のお気に入りです。
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中学の時に読んでいた物。本棚の整理をしていてちょっと読んでしまったのが、引き金。短いからすぐに終わる。と、思うのが中毒の第一歩目。
どこからどう読んでも面白いし、あの物語の構成の仕方は流石としか言えない。
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40年以上前に書かれた本なのに、まったく古さを感じさせないアイディアの作品が含まれている。SFっぽいもの、ミステリーっぽいもの、ブラックユーモアっぽいものなど多様。
「ことのおこり」はヒトラー台頭前夜の裏話でもちろんフィクションだけど、こんなのネタにしてしまっていいのか、ちょっとひやっとした。
「ホンを求めて」は本が消滅して久しい未来を描いているが、今のところこうなる心配はなさそうな感じ。
「三段式」は映画「インセプション」の元ネタみたい。
「骨」は意志の力で不死になった男の話だが、肉体は滅びるのでめちゃくちゃ怖い。
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「ことのおこり」の話は昔TVの「知ってるつもり?」でこの人物が取り上げられた際に同じような事を語られていたような気がするが、気のせいかな?
あと「骨」が不気味でよろしい。
Posted by ブクログ
「そろそろご用意ください。わたしは死神です。お迎えにまいりました」
こういわれて飛びあがる。ぞっとする感じ。夜中に音もなく不意にあらわれたこいつ。どうやら本物の死神らしい。
「買収に応じます」の冒頭。相手が死神だと納得するまでの早さがいかにも星新一的。
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やっぱり星新一は天才なのかもしれない。そう思わずにはいられなくなった。短いものでは2ページほどでオチがつく。しかも読者の想像の斜め上をいくオチが。こんな短い枚数の中で世界観をギュッと凝縮し、ひとつのはなしとして成立させるのは並大抵の技術ではできないだろう。星新一のショートショートには教訓がたくさん含まれている。長編小説を読むのに疲れたら箸休め的な感じで気楽に読めるのが良い。2012/544
Posted by ブクログ
最初の数話で、オチがわかるような話ばかりだったので、読むのをやめようかと思ったのですが、「森の家」から次第に面白くなり、いつのまにか読み終えていました。といっても、星さんの作品でこれ!というお気に入りは見つからなかったので、星三つとさせていただきます。
Posted by ブクログ
昔、何冊か星さんの本を読んだなあと思って、再び。
シュールというか、ブラックユーモアというか、皮肉というか…
そんな感じ
短いのに、おもしろい、ショートショート
たまにオチがわからないのあるけど…(オチてないのかな?)
ひとつひとつ、その世界に入っていけるのがおもしろい
あー、おもしろかったってなるけど、あとには残らないなあ…たまに読むくらいでちょうどいい(笑)
Posted by ブクログ
文末表現に「わけ」を使うのは独特感。
二ページものの作品も多い。
「重要な任務」「再現」「小鬼」「末路」「小さな記事」「出口」「かたきうち」「骨」が好き。