星新一のレビュー一覧

  • さあ、気ちがいになりなさい

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    フレドリック・ブラウンを星新一訳で読めるなんて幸せ。

    今回も予想のつかない展開とオチが癖になる。
    自分にはちょっとわかりにくい作品もあったけど、この4作品は特に好きだった。

    『みどりの星へ』
    第三惑星に不時着した男。数年後、ようやく念願の助けが現れる…。
    こういうのがやっぱり好きだわー。

    『おそるべき坊や』
    オチでなるほど〜と唸ってしまった。
    1番わかりやすくて楽しい。

    『ノック』
    地球上で最後に残った男。すると、ドアにノックの音が…。
    ノックをしたのは一体誰なのか…。

    『さあ、気ちがいになりなさい』
    自分をナポレオンだと思い込む異常者を装い、精神病院に潜入入院するが…。
    読んでるうちに自分もおかしくなる。3回読んだけどよくわからない。でもそれが良い。

    先日読んだ『真っ白な嘘』(越前敏弥訳)にも入っていた3作品が、星新一訳でも入っていた。
    タイトルだけで比べても少し違うのが面白い。
    『危ないやつら』は星新一訳だと『ぶっそうなやつら』
    『町を求む』は同じタイトル。
    『背後から声が』は『沈黙と叫び』

    星新一訳は、特にセリフの部分に星新一らしさが出ていて、星新一の作品を読んでるみたいな感覚になる。
    どちらの訳もそれぞれ良かった。

    フレドリック・ブラウンももっと読みたいし、星新一もまた読みたくなってしまった。
    ポワロとホームズのドラマももっと観たいし、時間が欲しい〜(´~`)

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    2024年08月22日
  • ようこそ地球さん

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    本書に掲載されているのは全て昭和36年6月以前の作品だそうです。
    60年以上も昔といっても、原子爆弾は80年も前に作られているし、科学技術力は相当進んでいる。
    昭和36年4月にガガーリンを乗せたソ連の宇宙船が初めて大気圏外に行った。
    それから宇宙進出の競争が始まり、宇宙ものの作品依頼が増えたそうだ。

    そうした時代背景もあり、宇宙船が頻繁に出てくる物語をたくさん集めたのが本書だ。
    地球に来た宇宙船。
    地球からよその星に行った宇宙船。
    地球とは関係ない星と星の宇宙船。

    宇宙を舞台にすれば何でもありの物語が作れるので、作家の腕の見せ所だ。2つだけ簡単に紹介。

    【復讐】
     ある日ユル星人が地球にやってきて、お前らが気に食わないと攻撃し、地球上をめちゃくちゃにしてしまう。
     生き残った地球人は、ユル星人に仕返しをするために団結し地球全体で復興に励む。
     長い年月をかけて、攻撃前より遥かに良い世界を築きあげ、ユル星に向けて宇宙船を飛ばした。
     ユル星に着くと、長年の恨みを晴らすべく、いきなりガス弾を発射しまくった。
     が、逃げまどうユル星人は、かつて地球を襲った連中とは全く違う平和な住民だった。
     だまされて、全く罪のないユル星人を攻撃しめちゃくちゃにしてしまった。
     しかたなく「われわれはゲーラ星のものだ」とどなってユル星を去ることになる。 

    【信用ある製品】
     ある日宇宙人が地球にやってきて、宇宙最高の防御装置と宇宙最高の攻撃用武器を売り込んだ。
     効能がでたらめだったら代金は返すという約束の元、両方買うことにした。
     嘘がないか確かめるために、防御装置に攻撃用武器を発射した。
     どんな結末が待っているか、興味津々で読み進める。
     誰一人文句を言う者はいなかった。
     どうしてなのかは伏せておく。

    こんな話が42編つまった寓話集で、人間の至らなさを考えさせられる面白い本でした。

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    2024年07月13日
  • ブランコのむこうで

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    ショートショートで有名な星新一先生のめずらしい長篇作品
    といっても文庫170ページくらいで、長篇というよりは今で言う連作短編集のようなつくり

    しかもこれまためずらしい一人称視点

    学校の帰り道にもうひとりの「ぼく」と出会った少年が次々といろんな人の夢の世界に入り込み…というストーリー

    なんていうか当たり前の話すぎて恐縮なんですが、星新一先生はどこまでいっても星新一先生で、世界観というか受ける感じは全然違うんだけど、やっぱり人間というか、人生というか、生きるってこういうことなんだってところがなんとなくに込められている

    「示唆に富んでいる」って書けば座りがいいんだろうけど、なんかそんなんとはちょっと違うんよ
    そういう上からの感じじゃないんよ
    星新一先生は

    朽ちないなー

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    2024年06月08日
  • どんぐり民話館

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    1000話を越えたころの作品を収録したもの。あとがきにあるように、設定や舞台が星新一には新しいものがある。おもしろいけど、ちょっとオチが複雑というか、置いてけぼりをくらうというか。
    初期のシンプルさが好きだったので、後期の味付けがちょっと違う気がするのは007と同じか。

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    2024年05月30日
  • ようこそ地球さん

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    古本屋さんにて、セール棚の中で目を引く本が。
    それがようこそ地球さん2013年特別カバー版だった。星新一さん、聞いたことあるなァと頭の中で無知っぷりを晒しながらジャケ買い。

    ショートショート、面白い!
    いわば現代版おとぎ話みたいな。ちょっと皮肉のきいた笑。挿絵もよい。
    星新一さんの本、父の本棚にいっぱいいたような気がするので次の機会に漁ってみよう。

    1番心に残ってるのは、処刑かなぁ。
    たくさん登場した生と死の本質を、1番直接的についているんじゃないかと感じた。

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    2024年05月22日
  • なりそこない王子

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    ネタバレ

    死体ばんざい
    ミドンさん
    新しい政策
    収容
    流行の鞄
    面白かった!!
    中編なのかな?このくらいがちょうどよい!
    不思議な現象があって、それがループするの、好きなのかもしれない…
    ミドンさん、新しい政策は本当にそんな感じ
    流行の鞄は、まとまっててすっきり!
    また星さん読みたいなー

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    2024年05月19日
  • 未来いそっぷ

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    SFだったりお伽噺だったりを作者ならではの世界観で書かれたショートショートがたっぷり。
    短編なのでスキマ時間の読書にいいかなーなんて軽い気持ちで手に取って読んだけど、色んなお話があって他の本と併読しながら気分転換に読むのにちょうど良かったです。前半のお伽噺のシリーズが個人的には好きでしたが、普段SFを読まない私でもショートだからすんなり読めました。
    読んでから私が生まれる前に刊行された本だと知ってびっくり!
    40年以上前にこんなお話かけるなんて凄い!

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    2024年05月14日
  • 声の網

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    現代のネット社会を、今から50年以上前に予見してこのような小説を書いていたという事実に驚かされます。

    1月から12月まで、1階から12階までの住人のオムニバスショートストーリーからなる今作。最近読んだ星氏の他のショート集と比べると少し大人向けな表現や言い回しな印象でしたが面白かったです。

    インターネットに支配されるか、支配するか
    高度に情報化されゆく社会はこれからどうなっていくのだろう。

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    2024年05月08日
  • エヌ氏の遊園地

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    新潮の100冊+特別表紙に釣られて、25年ぶりくらいに星新一さんに手を出した。
    大人になるとややひねくれて素直に読めなくなっている自分に悲しくなったが、それでも素直に驚いたり楽しんだりできるものもあった。個人的には、『殺し屋ですのよ』と『夕ぐれの車』が好き。
    それよりも、あとがきに読み応えあり。確かに、今読んでも古さがない(自分が古い人間だからというのはある)。時事風俗に触れずにニュートラルに書くのは大変だと思うが、そのおかげで長く読み継がれる本になってるんだろうな。

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    2024年05月05日
  • 悪魔のいる天国

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    ついついまた手にしてしまった星新一ワールド
    ちょっとブラックな世界観にハマってしまった
    くすくす笑ってときどきゾッとする
    自分の喜怒哀楽がちゃんと動き出すよろこび!

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    2024年05月04日
  • ごたごた気流

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    著者のショートショートの中では1話あたりのボリュームはそこそこある作品集。

    暗めというか大人向けの作品が多い印象でした。

    片山若子さんのストーリーに合った人物イラストが好きだったので、そうでない今作は少し残念。

    【お気に入り】
    門のある家・・・ホラーぽい雰囲気もあって画を想像するとゾッとする
    追求する男・・・オチの空虚感がすごい

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    2024年04月21日
  • おかしな先祖

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    作者にしてはめずらしく?大人向けのストーリー(男女関係・社会・性など)が多い印象。各話20ページほどのちょい長めなショートショート集で、私はこれくらいの長さが好きです。

    【お気に入り】
    おかしな先祖・・・ハッとさせられるオチ
    オオカミその他・・・女になっておじさんをホテルに誘ったり人間くさくて良い

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    2024年04月16日
  • ちぐはぐな部品

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    バラエティに富んだショートショート集。
    3ページで完結するような特に短い話もあり全体的に読みやすい。
    内容もSF系から日常ものまで幅広く私的には嬉しかった。

    【お気に入り】
    陰謀‥‥ゾウとハト。イソップ話にありそう。
    宝島‥‥上手いオチ。
    鬼‥‥桃太郎、おにごっこ
    名判決‥‥とんち話

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    2024年04月09日
  • 地球から来た男

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    ネタバレ

    あらゆる男たちが主人公のショートショート集。
    「死」が絡むほんのりヒヤッとするようなストーリーや、皮肉が混じったオチが多めな印象です。私は好き!

    〈お気に入り〉
    向上・・・病気にさせるレーザーで悪人を排除していく話。権力の危険性。
    あと五十日・・・死ぬ恐怖と、死なない恐怖。
    もてなし・・・上手い話には裏がある。

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    2024年04月08日
  • 未来いそっぷ

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    おとぎ話がこういう展開だったら、というお話がたくさん収録されている。
    メタ的な視点の話もあり、星さんのシリーズの中では少しテイストが違っているように感じた。

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    2024年03月23日
  • 白い服の男

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    後期作品なのか、皮肉やメッセージ性が強い
    他のに比べて濃口で、入門編ではないか

    特殊大量殺人機
    デスノート。でもロジックが知的。核を握り合うメタファー
    これが1番おもしろい

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    2024年03月10日
  • マイ国家

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    ネタバレ

    タイトルのマイ国家。
    オチを知ると、訪問先の男も被害者で、日本国内に続々とマイ国家が生まれているのでは?という妄想が広がる。

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    2024年03月03日
  • きまぐれロボット (角川つばさ文庫)

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    面白いんだけど、主観で見た今の小学生、皮肉とかとんち話が理解できない子が多いから通じるかすごく不安。小学生相手ならもう少し簡単な話を挟んであげたいし、中高生相手だと、理解できるかというよりテーマ自体が平易に感じてしまうのでは。

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    2024年03月02日
  • ボンボンと悪夢

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    「友を失った夜」を読みたくなって購入しました。
    星新一さんの本は私にとっては味わい深い本です。
    初めて読んでから随分経ちましたが、時代が変わるとまた作品の中の「ことば」が、より強い意味を持って伝わってくるような、そんな一冊です。

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    2024年03月02日
  • あれこれ好奇心

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    ネタバレ

     星新一のエッセイ集。星の作品は風俗性を排除することで時代を超える魅力を与えられたものが多く、エッセイのような時事や実際の出来事を扱う作品を見るとまた違う印象や親しみやすさを感じる。当時の雰囲気とそれに対する星のリアクションに触れられるという意味では普段のショートショートとはまた違った魅力であると感じた。
     また一つ一つの作品からわかる作家ならではの好奇心、普段何気なく見過ごしてしまうのもの語源や歴史を調べようと言う興味、の深さに驚いてしまう。こうした深い好奇心から生まれるショートショートの雛形というようなものがある部分もあり、作者の発想とそれを支える知性には驚かされるばかりだ。また後半には旅行記などもあり、星の視点からみた異文化と、それに対する自ら関わりながら考察し相互理解しようする、相手に知ってもらおうとすることの重要性も含蓄深い。

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    2024年03月01日