星新一のレビュー一覧
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ネタバレ昭和56年に発行されていたことに驚いた。現代に通じる話がたくさん。時代が変わっても人間の本質は変わらないのだな…。
印象に残った言葉。
「 気力は記憶なりだよ 。気力とは、この世や人生に対するいい記憶の集積から生まれてくるものだ。」
事故に遭い重症になった男に試された気力発生装置。
この装置が作用している間は 患者は別な人生記録に至っていると言えるという。
自分の気力も、記憶の集積を操作すればうまく引き出せるのではないかと思った。
いいことに目を向ける考え方の癖を意識することや、日記などいいことを記録していくこと、写真など目に見える形にするなど、自分なりの気力発生装置に代わるものを試し -
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星新一氏のショートショート35編を収録。似た設定の作品が多いがいずれのオチも被ることなくユニーク。シニカルでウィットに富んでいて最後の数行でニヤッとさせられる。著者は生涯を通じて1001編を超えるショートショートを生み出しておりすらすらアイデアマンが湧いてきたのだろうと思いきや、あとがきを読めばなかなか苦労して嫌々ながらネタを捻り出していたようだ。なんとも人間味溢れるエピソードであろう。また、著者の特徴としてSF作家(?)には珍しく主人公が税金や警察の心配をする姿が度々描かれる。これまた現実味溢れるエピソードで著者らしさが垣間見れて妙味ある。個人的に好みの作品としては「三角関係」「妖精配給会社
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特にお気に入りのショートショート
(ショートショートは、SFの俳句だそうです)
・いじわるな星
(宇宙船が豪華客船にまで進化してなにも手に入れられない話)
これに近いことは、身近でたくさん起こってる気がする。ワサビのきいた風刺です。
・歓迎ぜめ
(ずっとニコニコしてご馳走して、穴に突き落とす話)
一番怖い種類。
・みやげの品
(お土産品なんて全国どこでも買えるから価値がないから、経験を売る話)
我が身を顧みる
・抑制心
(実は周りはみんな吸血鬼っていう想像の話)
こんな想像しながら生きていったら楽しくて仕方ないよ!
・壁の穴
(周りを覗き込むほど自分が透明になっていく感覚の話)
これ -
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言わずとも知れた星新一のショート・ショート。学生時代によく読んでいたが、最近また読みたくなって購入。
星新一作品の真骨頂はそのアイディアにある。背景、設定、切り口の斬新さというアイディアが唯一無二だと思う。
構成やストーリーは平凡、寧ろそこまで練り込まずに読者に想像の余地を与える懐の深さがある。そのカジュアルさが今もなお多くのファンを持つ魅力だろう。
また意外にメタ的でシニカルな一文が多いことにも気づいた。こうした「冷えた」ワンフレーズが独特な世界観を作っているのかもしれない。
「まことに現代は迷いの多い世の中。複雑にして、危機をはらんだ時代です。本来はそうじゃないんでしょうが、政治家や -
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星新一の、小説にならなかったアイデアのメモの山から、半作品を紹介して、それらが書かれた時代背景や小説のアイデアを綴るエッセイ。
ショートショートとはいえ、SFのアイデアであるので、異星人の形から性格、殺人の方法、社会構造の実験的なアイデアが数多く書かれているため、SFに限らず応用に使えそうな話が多い。創作をやるようになった人にはおすすめの1冊である。
テレパシーを使う宇宙人に色々と教わるが、立場が逆になったら何も伝わってこないなどという、ほぼ出来ている話まで惜しげもなく公開しており、ショートショートをちょっと読みたい人にも楽しめる。
一方で、最初の頃は「もう原稿が書けない」と泣き言を書い -
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ネタバレロボットも宇宙人もあんまりでないショートショート集。
面白かった編
・「親しげな悪魔」
嘘はつかないけど肝心なことを言ってない、ザ・悪魔の契約って感じ。でもこんなあからさまに理不尽な形でなくても、無から有は生まれない、誰かが奪えば誰かの手には入らないってことくらい、いい大人なら知ってる。(知ってるけど眼前に突き付けられると楽しめなくなるからある程度知らんぷりする。)そう考えるともう皆十分悪魔色に染まってるんじゃね?と思わせる所が一番のホラーかなあと思ってしまった。
・「空の死神」
墜落する飛行機に乗り合わせたことはないけど、この一致団結した乗客らの「は?何言ってるのお前?」な視線は知ってい -
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“星新一”訳ってだけで、もう読む気満々。
“村上春樹”訳の“サリンジャー”なんて目じゃない(…ごめんなさい)。
20世紀を代表するフレドリック・ブラウンの切れ味鋭い短編集を、これまた20世紀日本を代表する「ショートショート」の名手が訳した。
「狂気」が「滑稽」であるがゆえの「不気味さ」を切り取る。
地面に書いた円を示して「どちらが内側、外側?」と問いかける。
〇の中と思いきや、地球規模で見れば内・外の区別はない(森博嗣「笑わない数学者」)。
早い話、赤道で区切られた北と南に内と外はないということ。
表題作「さあ気ちがいになりなさい」は、そんな「ヒトの勝手な思い込み」を覆す。
「おそるべ