星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
フレドリック・ブラウンを星新一訳で読めるなんて幸せ。
今回も予想のつかない展開とオチが癖になる。
自分にはちょっとわかりにくい作品もあったけど、この4作品は特に好きだった。
『みどりの星へ』
第三惑星に不時着した男。数年後、ようやく念願の助けが現れる…。
こういうのがやっぱり好きだわー。
『おそるべき坊や』
オチでなるほど〜と唸ってしまった。
1番わかりやすくて楽しい。
『ノック』
地球上で最後に残った男。すると、ドアにノックの音が…。
ノックをしたのは一体誰なのか…。
『さあ、気ちがいになりなさい』
自分をナポレオンだと思い込む異常者を装い、精神病院に潜入入院するが…。
読んでるうちに自分もおかしくなる。3回読んだけどよくわからない。でもそれが良い。
先日読んだ『真っ白な嘘』(越前敏弥訳)にも入っていた3作品が、星新一訳でも入っていた。
タイトルだけで比べても少し違うのが面白い。
『危ないやつら』は星新一訳だと『ぶっそうなやつら』
『町を求む』は同じタイトル。
『背後から声が』は『沈黙と叫び』
星新一訳は、特にセリフの部分に星新一らしさが出ていて、星新一の作品を読んでるみたいな感覚になる。
どちらの訳もそれぞれ良かった。
フレドリック・ブラウンももっと読みたいし、星新一もまた読みたくなってしまった。
ポワロとホームズのドラマももっと観たいし、時間が欲しい〜(´~`) -
Posted by ブクログ
本書に掲載されているのは全て昭和36年6月以前の作品だそうです。
60年以上も昔といっても、原子爆弾は80年も前に作られているし、科学技術力は相当進んでいる。
昭和36年4月にガガーリンを乗せたソ連の宇宙船が初めて大気圏外に行った。
それから宇宙進出の競争が始まり、宇宙ものの作品依頼が増えたそうだ。
そうした時代背景もあり、宇宙船が頻繁に出てくる物語をたくさん集めたのが本書だ。
地球に来た宇宙船。
地球からよその星に行った宇宙船。
地球とは関係ない星と星の宇宙船。
宇宙を舞台にすれば何でもありの物語が作れるので、作家の腕の見せ所だ。2つだけ簡単に紹介。
【復讐】
ある日ユル星人が地球にやってきて、お前らが気に食わないと攻撃し、地球上をめちゃくちゃにしてしまう。
生き残った地球人は、ユル星人に仕返しをするために団結し地球全体で復興に励む。
長い年月をかけて、攻撃前より遥かに良い世界を築きあげ、ユル星に向けて宇宙船を飛ばした。
ユル星に着くと、長年の恨みを晴らすべく、いきなりガス弾を発射しまくった。
が、逃げまどうユル星人は、かつて地球を襲った連中とは全く違う平和な住民だった。
だまされて、全く罪のないユル星人を攻撃しめちゃくちゃにしてしまった。
しかたなく「われわれはゲーラ星のものだ」とどなってユル星を去ることになる。
【信用ある製品】
ある日宇宙人が地球にやってきて、宇宙最高の防御装置と宇宙最高の攻撃用武器を売り込んだ。
効能がでたらめだったら代金は返すという約束の元、両方買うことにした。
嘘がないか確かめるために、防御装置に攻撃用武器を発射した。
どんな結末が待っているか、興味津々で読み進める。
誰一人文句を言う者はいなかった。
どうしてなのかは伏せておく。
こんな話が42編つまった寓話集で、人間の至らなさを考えさせられる面白い本でした。 -
Posted by ブクログ
ショートショートで有名な星新一先生のめずらしい長篇作品
といっても文庫170ページくらいで、長篇というよりは今で言う連作短編集のようなつくり
しかもこれまためずらしい一人称視点
学校の帰り道にもうひとりの「ぼく」と出会った少年が次々といろんな人の夢の世界に入り込み…というストーリー
なんていうか当たり前の話すぎて恐縮なんですが、星新一先生はどこまでいっても星新一先生で、世界観というか受ける感じは全然違うんだけど、やっぱり人間というか、人生というか、生きるってこういうことなんだってところがなんとなくに込められている
「示唆に富んでいる」って書けば座りがいいんだろうけど、なんかそんなんとはちょっと違うんよ
そういう上からの感じじゃないんよ
星新一先生は
朽ちないなー -
Posted by ブクログ
ネタバレ星新一のエッセイ集。星の作品は風俗性を排除することで時代を超える魅力を与えられたものが多く、エッセイのような時事や実際の出来事を扱う作品を見るとまた違う印象や親しみやすさを感じる。当時の雰囲気とそれに対する星のリアクションに触れられるという意味では普段のショートショートとはまた違った魅力であると感じた。
また一つ一つの作品からわかる作家ならではの好奇心、普段何気なく見過ごしてしまうのもの語源や歴史を調べようと言う興味、の深さに驚いてしまう。こうした深い好奇心から生まれるショートショートの雛形というようなものがある部分もあり、作者の発想とそれを支える知性には驚かされるばかりだ。また後半には旅行記などもあり、星の視点からみた異文化と、それに対する自ら関わりながら考察し相互理解しようする、相手に知ってもらおうとすることの重要性も含蓄深い。