あらすじ
宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神からテレポートの能力をさずけられた男etc。信じられないほど、異常な出来事が、次から次へと起るこの世の中。科学もふきとび、理屈も引っこむ摩訶不思議な世界に、あなたもまきこまれるかもしれません。ひと足さきに、活字の世界で奇妙な体験をしてみませんか。ミステリアスな世界にあなたを誘うショートショート28編。
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ダラダラと寝そべっているだけで毎日暮らしていける未来の落とし穴を描く「こんな時代が」
泥棒と被害者との関係性が変わる「支出と収入」
廃品回収業の男の家に現れた未来人とのやりとりを描く「未来人の家」
など、星さんらしいショートショート28編→
オチが面白いタイプのお話と、“読ませる”タイプのお話が混ざっていて、とても良かった。
星さんの本を何冊か読んだ人向けな気がする。
星新一初心者にはこちらの本より「ボッコちゃん」や「ようこそ地球さん」「未来いそっぷ」あたりがオススメ。
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作家志望者が思いつく「意外な発想」「驚くようなどんでん返し」「人間の心の闇を抉る」系のアイデアは、全て星新一が書ききってしまっているのだ。嗚呼……
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もしもの話がとても不気味でリアルに描かれていた。
後味の悪さも余韻も独特で飽きずに楽しめた。
マンガのドラえもんのような、教訓と人間の過ちについて学ぶことができた。
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ダークな終わり方が多くて心地悪いのに、それでいて腑に落ちるような感覚がして痺れた。SFながらも妙な現実感があったりなかったり。
「こんな時代が」「若葉の季節」「つきまとう男たち」が特に好き。
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初期作品群の「ボッコちゃん」が50編350ページであるのと比べて、後期の「夜のかくれんぼ」は28編310ページと、チョット長めのショートショートになっています。
主人公の名前が出てきたので珍しいと思ったら、同姓同名の人物と遭遇する話だったり、オチの意味が解らないものやオチがないものもありました。
そもそも鋭いオチにはこだわっていない作風に変わってきています。
少し長めの話にすることで、言わんとすることをじわじわと伝えようという感じです。
昭和49年の発行なのに、コンピュータの判断に振り回されている社会を風刺した作品があるなど、先見性の高さや人の心と行動を読み取る能力は健在です。
ファンタジー感が少なくなり、現実感が強まって社会の隠れた一面を掘り起こしているようで、あまり子供向けではないと思いました。
これはこれで面白いですが、「きまぐれロボット」「ノックの音が」「ようこそ地球さん」など子どもがハマる初期の作品の方がより「ハッ!」とさせられそうです。
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いま読んでも面白い、
言わずとも知れた名手によるショートショート作品集。
多作なのに、パターン化しないと言われているだけあって、
どの作品も真っ白なところからはじまって
それぞれの個性を持ってできあがっているような、
大粒感のあるショートショートばかりでした。
昭和の時代に活躍したひとには、
たとえば手塚治虫さんのようなやっぱり多作の人がいる。
そういう時代だったのかなあ。
現代は作りこむことに時間をかけている。
つまり、深さや広大さ、緻密さに時間をかけている。
ゆえに、手塚さんや星さんのように多作のひとってでてこない。
今読んでみてもとてもおもしろいのだから、
これら昭和の時代の多作のなかで生まれたものが、
現代の凝ったものと比べて劣っているものだということはないでしょう。
ファーストフードがはじまった時代のものでもあるから、
インスタントなもののように、
表面的にしか知らないひとは考えるかもしれませんが、
さきほども書いたとおり、そうではなく、
しっかりした醍醐味を感じさせてくれるんですよ、それぞれの作品が。
方法論なんかを再勉強して、
こういうテイストのものを今の世にやってみるのも、
それはそれで「攻め」なのかもしれないし、
読者を再開拓するようなことにもなる可能性ってありますよねえ。
……、いや、そこはライトノベルが後を引き継いでいるのかもしれないね。
ラノベって読んだことがないので、想像で言うのだけれども。
まあ、それはいいとして、
ショートショートを書くひとはとても話し上手なんだろうな、
という気がしました。
殊に、星新一さんなんかはモテそうだし。
知性でモテるんだから、かなわないですね。
また、
星新一さんに限るのかもしれないけれど、
ショートショートって、
現実性を写し取ろうとする気持ちが強いと
上手には作れないんじゃないか、という気がする。
ユニークな発想は、地に足をつけずに生まれていて、
作品にする時、すなわち執筆時にだけ
足を片方地につけながらやっている感じがしました。
それと、
主人公がとっぴな状況におちいってばかりですから、
精神科医がでてくる話が多いです。
そこは、星さんの作品はパターン化していないといっても、
ちょっとパターンを感じるところです。
話を進める上でしょうがないですけどね。
また、彼の違う本をそのうち読もうと思います。
手軽なエンタメとして、
僕としては最高の部類の作家のひとりです。
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今回も相変わらずのブラックユーモアあふれる作品でしたが、ちょっとバッドエンド気味なのと意味がよくわからなかったものがあったのでいつもより★ー1にしました。
「こんな時代が」「幸運の未来」「幸運の方式」「違和感」
「追われるもの」が印象的でした。
特に「幸運の方式」はどんなホラーよりも現実味があって
怖く感じてしまいました。今、主人と幸せな生活を送っているのでうかうかしてしあわせ怪獣が出てきそうで怖いです。
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「夜のかくれんぼ」4
著者 星新一
出版 新潮社
p109より引用
“もっともらしく仕上げるのは、新聞にまかせなさい。
読者も喜ぶだろうな」”
ショートショートの代名詞とも言える著者による、
短編作品集。
ロボットが普及した時代の話からオカルトっぽい話まで、
バラエティに富んだ短編が盛り沢山です。
上記の引用は、
死人を連れて街を歩き回った男に対し、
新聞記者が言った一言。
確かにゴシップはそれなりに面白いものですが、
ほどほどにしておいてほしいものです。
あまり感心しないと思うのであれば、
読まなければいいのでしょうけれども、
センセーショナルな見出しを見つけると、
ついつい読んでしまうのは人の性なのかも知れません。
p136から始まる話を読んでいると、
流行に大勢が流されてしまうことの恐ろしさを、
改めて考えなおさざるを得ません。
やけに大きく宣伝されている事柄には、
一歩引いて見つめるくらいの余裕と冷静さを持ちたいと思います。
ーーーーー
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ショートショートが28編。
正義と悪は紙一重だったり、うれしくない未来だったり。コントの様な作品もあった。
そして神様はたいがいイジワル。
何度も読み返してしまいます。
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星新一のショートショート集。
人間の醜さや残酷さをおもしろおかしく、どこかミステリアス、SFに描いている作品。
最高です。これ読んで小説書くようになりました。
もう読んでない人は一度手に取ってくれww
小説嫌いな私が小説を書くまでに至った作品♪
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宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神から手レポートの能力をさずけられた男 etc。 信じられないほど、異常な出来事が、次から次へと起こるこの世の中。科学もふきとび、理屈も引っ込む摩訶不思議な世界に、あなたもまきこまれるかもしれません。ひと足さきに、活字の世界で奇妙な体験をしてみませんか。ミステリアスな世界にあなたを誘うショートショート28編。
一つ一つが面白い!!
Posted by ブクログ
ショートショートなので、サクサク読めて、面白かったです。
星新一の皮肉の効いたストーリーや考えさせられるストーリーが短くまとめられており、とても満足感の高い本でした。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
宇宙からきた意味ありげな電波、壁からはえた人間の手、神からテレポートの能力をさずけられた男etc。信じられないほど、異常な出来事が、次から次へと起るこの世の中。科学もふきとび、理屈も引っこむ摩訶不思議な世界に、あなたもまきこまれるかもしれません。ひと足さきに、活字の世界で奇妙な体験をしてみませんか。ミステリアスな世界にあなたを誘うショートショート28編。
【感想】
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大人向け「夜」の星新一さん。浮気や犯罪やらに絡むものが多くて、またいつになく社会風刺色が強いように思われた。でも、安定の語り口のためくつろぎながら読むことができる。人生が切り替わるスイッチ「背中の音」、PC対ヒトの「勝負」がお気に入り。ヒトラーの宣伝をしてしまったゲッベルス一家の心中を描く「一家心中」と、今の我々の幸せが過去のどんな歴史の上に成り立ってるのかを描く「幸運の公式」(ちょっとベルセルクっぽい)が出てきたときには驚きもあった。
Posted by ブクログ
全てが痛快で意外性のある結末ではなかったが、たまにキレのある物語があって楽しめた。
お気に入りは
「ある帰郷」…誰しもが一度は考えたであろう
「若葉の季節」…まさかの結末
「不吉な地点」…オチは当然読めるが、それでも笑える
「一家心中」…これは意外
「勝負」…無駄に悲しくなってしまった