星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
星新一さんといえば、SFのイメージがありますが、本書はそんな星さんの珍しい(?)時代モノ短編集です。
5編が収録されていますが、どの話も展開の絶妙さといいますか、持っていき方が上手くて、皮肉の効いたオチとなっております。
第四話「すずしい夏」は、内容的に結構残酷で、正直、地獄なのですが、展開の仕方が巧みなので、こんなに酷い話をサラっと読ませてしまうというところに不思議と感心してしまった次第です。
個人的には、表題作「城のなかの人」が好きでした。戦国最後の貴公子・豊臣秀頼の生涯が描かれているのですが、秀頼の特殊な育ち方故の繊細さが、淡々とした描写だからこそ伝わってくるものがあって、秀逸だと思いま -
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Posted by ブクログ
ネタバレ短編集。さらっと読めてひとつひとつの話が味わいあり。
世にも奇妙な物語に出てきそう!
なんでもない・・・君は狂ってる
見物の人・・・監視される世の中
すなおな性格・・・占いにすなお
命の恩人・・・ブサイクな妻がいれば幸運が起きる
重なった情景・・・自分の見てた夢が逆転
追跡・・・宇宙人のいたずら
条件・・・美貌を保つために幸運を捨てた男の話
追求する男・・・全てを投げ捨てて藤川を追求した男の物語
まわれ右・・・5年後から時をさかのぼってくる男の話
品種改良・・・不老長寿の回虫の薬。
門のある家・・・定められたお家の人の入れ替わりの物語
ごたごた気流・・・事件発生機を使った記者の男と親バカの話 -
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Posted by ブクログ
初期作品群の「ボッコちゃん」が50編350ページであるのと比べて、後期の「夜のかくれんぼ」は28編310ページと、チョット長めのショートショートになっています。
主人公の名前が出てきたので珍しいと思ったら、同姓同名の人物と遭遇する話だったり、オチの意味が解らないものやオチがないものもありました。
そもそも鋭いオチにはこだわっていない作風に変わってきています。
少し長めの話にすることで、言わんとすることをじわじわと伝えようという感じです。
昭和49年の発行なのに、コンピュータの判断に振り回されている社会を風刺した作品があるなど、先見性の高さや人の心と行動を読み取る能力は健在です。
ファンタジ -