星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読後、決していい気分にはなりません。
今は当時より政治腐敗は少ないであろうかとは思いますが、官吏というものは数年ごとに役職が変わるものであり、“多忙のため“引き継ぎもずさんに行われている現状があるかと思います。
その上、本作では、当時の日本の発展に尽力し、新しい薬剤等の自給自足等苦慮した主人公。
それを、政府方とズブズブの関係にある日本の製薬会社にあの手この手で、行政の権力を持って剥奪されていくものです。
主人公の無念さが心に染みてなりません。
国家権力による、1個人への虐待のお話です。
残念ながら下っ端の公務員は上層部の意図を知らされず動きます。
正論をかます主人公に、政府高官はいい -
Posted by ブクログ
星新一さんといえば、SFのイメージがありますが、本書はそんな星さんの珍しい(?)時代モノ短編集です。
5編が収録されていますが、どの話も展開の絶妙さといいますか、持っていき方が上手くて、皮肉の効いたオチとなっております。
第四話「すずしい夏」は、内容的に結構残酷で、正直、地獄なのですが、展開の仕方が巧みなので、こんなに酷い話をサラっと読ませてしまうというところに不思議と感心してしまった次第です。
個人的には、表題作「城のなかの人」が好きでした。戦国最後の貴公子・豊臣秀頼の生涯が描かれているのですが、秀頼の特殊な育ち方故の繊細さが、淡々とした描写だからこそ伝わってくるものがあって、秀逸だと思いま -
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Posted by ブクログ
ネタバレ短編集。さらっと読めてひとつひとつの話が味わいあり。
世にも奇妙な物語に出てきそう!
なんでもない・・・君は狂ってる
見物の人・・・監視される世の中
すなおな性格・・・占いにすなお
命の恩人・・・ブサイクな妻がいれば幸運が起きる
重なった情景・・・自分の見てた夢が逆転
追跡・・・宇宙人のいたずら
条件・・・美貌を保つために幸運を捨てた男の話
追求する男・・・全てを投げ捨てて藤川を追求した男の物語
まわれ右・・・5年後から時をさかのぼってくる男の話
品種改良・・・不老長寿の回虫の薬。
門のある家・・・定められたお家の人の入れ替わりの物語
ごたごた気流・・・事件発生機を使った記者の男と親バカの話