星新一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これが1970年代に書かれているものだとはもはや信じたくない。。
単純に面白いが、恐ろしくもあり、これはまさに今の時代に起きていることではないかな。
2023年9月現在、芸能事務所の今は亡き社長の性加害についてやっと明るみに。
今まではマスコミが隠してきた。
いろんなところで誰かの秘密が握られ、握った秘密を力にして都合の良いように動かしていく。
もはや個々の洗脳とかいうレベルではなく、この社会全体ががっぽりとこの仕組みの中に入ってしまっていると感じた。
まだ反抗があるだけいい。
でも自分自身が少しだけ大人になった今、反抗する気が起きなくなってくるのをひしひしと実感し始めている。
反抗す -
Posted by ブクログ
あとがきによると名作「ボッコちゃん」から選考漏れした作品を収録したとのこと。だからと言って面白くないかというと、そこは星新一、圧倒的なクオリティのSSが揃っています(ただあちらに比べるとブラックな要素強め?)
シチュエーションは近未来を舞台にしたSFと、共通してますが、そこから、ホラー系、コメディ系、ほっこり系と多種多様なお話が入っており、流石の一言。
個人的に好きだったのは「セキストラ」「天使考」「ずれ」「復讐」「処刑」「殉教」。
特に「処刑」と「殉教」は人間の死生観に強く問いかける内容となっており、考えさせられる内容でした。
短編集の最後を締めくくるのが「殉教」なのもある意味著者なりの風 -
Posted by ブクログ
SFの印象が強い星新一の歴史小説集ということで気になりよんでみた。戦国最後の戦から始まり江戸時代の3つのエピソード、最後に幕末の動乱の始まりが語られる時系列に沿った配列になっている。
表題作である「城のなかの人」特に気にいった豊臣秀頼の生涯を描いた小説だ。激動ながらも静かな秀頼の人生を、彼と関わった様々な人々と共に書く。凄まじい筆力と構成で生み出される静かな戦国大名の一生には色んな意味で圧倒されるものがある。特に最終章「秀頼」は壮絶な迫力があった。最後の章が秀頼の祟りといわれた将軍の変わりようにより残念な結末を迎えた幕末の英雄というのもひねられた終わり方だ。平穏と改革の物語の対比にもなる。