花房観音のレビュー一覧

  • 神さま、お願い

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    3.8女の幸せとは、何かを問う短編集。血を吸う社が女たちの願いを叶えていく。初恋幻想を見事に打ち砕く。

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    2023年07月23日
  • 京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男

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    あまりノンフィクションは読まないけれど、
    その部類の本の出版には、タブーがあり、とても困難されたんだなと。たくさん取材されて、でも今後も明かすことができないと書かれている箇所がある。そこには、誰かを傷つけることがないようにとか、色々な配慮があるのかもしれないと感じた。作者の真面目さ優しさにもふれた。
    あるひとつの時代の裏面が知れて興味深く、面白く読めました。

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    2023年05月29日
  • わたつみ

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    日本海を臨む片田舎での生活を嫌い、東京の大学へ進学し映画の仕事に就くが、三十歳を過ぎた頃に職を失い借金を背負い実家へ戻る主人公・京子。働き始めた工場で関わるシングルマザーの美津香、フィリピンから嫁に来たカレン、三十歳を過ぎて男性経験のない千里など、女達が田舎の狭い社会で様々な男と交わりながら、自分達の生や性を考え悩むというストーリー。少し性に偏りすぎだけど、女性の葛藤などの描写はさすが花房さんだなという感じでした。

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    2023年03月21日
  • 超怖い物件

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    物件、つまり家や土地にまつわる怪談集。
    表紙に並んだ著者名を見てほしい。
    どれもこれも怪談の名手じゃないか!

    一作品既読があるだけで、他は全て初めて。
    なんだよー全然怖くない、なんて思っていたが、やっぱり夕暮れ時から夜にかけて思い出したり読んだりするとぞわぞわする。

    「牢家」は、座敷牢というキーワードに引っかかってしまうと、最後にひっくり返される。
    そして、ホラーにはお決まりの(作中でも言及されているが)地元の老人が「はいっちゃいかん!止めろ!」という。
    もう絶望しか無いフラグが立つ。
    そしておそらくその通りになる。
    が、みなまで言わず余韻を残すところは作者の技量。

    大島てるの「旧居の記憶」は、ほんとうに大島てるにこんな手紙が届いたんじゃないか、と思わせる。
    だが、職業作家と比べると、ちょっと怖さは弱め。

    「ろろるいの家」はさすが平山夢明。
    意味不明の言葉が不気味さを増長する。
    そして意味を知った時、背筋が凍る。
    これは今が冬だから、じゃないよな。

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    2023年02月23日
  • すきもの

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    まさに「令和版 阿部定」
    冒頭の描写は阿部定事件そのもの。

    主人公は、特別容姿に恵まれているわけではなく何処にでもいそうな平凡な女性。
    ただ一点、性に関してだけは凄まじい執着を持つ。

    第四章までは主人公を取り巻く人々の視点で描かれその構成が面白い。
    モラルなどお構いなし、貪欲に性を貪る主人公を嫌悪しながらも皆、自分の性と比較し悶々とする姿に人間の本質を感じる。

    何の計算もなしに生きて来た様な主人公だが自分視点で語る第五章を読めば、その強かさに慄く。

    全編を通して描かれているのは性だが、嫌らしさより生き辛さを感じた作品。

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    2023年02月18日
  • 超怖い物件

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    物件を題材にした怪談集。一部小説では無いものも含む。怪奇現象的なストーリーばかりかと思ったがそう言うわけでもなく、どちらかと言うと現実の人間が一番怖かったり

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    2023年02月05日
  • 時代まつり

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    京都の祭りを舞台に描かれた6つの官能短編集。著者が女性だからか、露骨ないやらしさはない。どの話も女性には芯の強さがあり、男性優位に立たせているように見せかけながら、女性の方が一枚も二枚も上手である。女性である私は読後感スッキリといった感じだけど、男性はどのような感想を持つんだろう。

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    2023年02月04日
  • 愛の宿

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    タイトルそのまんまですが、なぜか愛を感じないのがいい。女性目線だからこそ成り立つ一冊なのか。ワケありもいろいろ。最終話でキッチリ締めくくられるとは思わなかった。

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    2023年01月15日
  • 京都三無常殺人事件

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    花房さんのミステリー。京都の三無常の地、蓮台野・化野・鳥辺野で起こった殺人事件。30代の若手刑事と、二年坂で土産物屋をする松葉が、事件を解決していく。あまりにすんなり解決していくので物足りなかったが、終盤そういう事かと納得した。観光では何度も行ってる所だけど、この本を読んでまた京都へ行ってみたくなった。

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    2023年01月04日
  • どうしてあんな女に私が

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    木嶋佳苗の事件で、彼女の容姿ばかり取り沙汰されてたいた記憶はあるけど、あまり興味はなかった。少し前に柚月麻子さんの「BUTTER」を読んで、改めて事件の事を調べたけど、なぜここまで多くの人が彼女に執着するのか、本著を読みわかった気がした。著者の着眼点が面白く、劣等感や嫉妬という感情をうまく表現されていると思う。

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    2023年01月04日
  • 愛の宿

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    もし、あの夜、あのホテルに泊まらなければ。ラブホテルで女の死体が発見され、捜査のため足止めされる不倫関係の男女、大学生どうし、同窓会で再会したかつての恋人どうしなど。それぞれの関係、人間模様がラブホテル(愛の宿)を通し描かれている。愛とは、セックスとは、一体何なんだろう。

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    2023年01月03日
  • 紫の女

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    「源氏物語」をモチーフにした現代版源氏物語といった感じの短編集。 この作品は、そんなに過激な描写はないけど、やはり京都という土地の持つ淫靡、妖艶、魅惑的というような感じが、花房さんらしくていい。 最後の光る君、鈴音からの言われようは少し気の毒な気がしないでもないけど、ここで心を入れ替えられれば、それはそれで素敵な男性になれるのかもしれない。

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    2023年01月03日
  • 京都 恋地獄

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    一緒になれなくても、永遠の別れがあっても、本気で愛した男はその男ひとりだけだったと言えるような恋をすることは幸せなんだろうか。 長年一緒に暮らし、馴れ合いになってしまうような夫婦だったら、前者の方が女としては幸せなんだろう。 でも、女として、母として、人としてと、一人の人間でもいろんな側面があり、いろんな形の幸せがあると思うから、あまり現実的ではないような。 と言っても、身も焦がれるような激しい恋をしてみたい気もする。

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    2023年01月03日
  • 愛欲と情念の京都案内 魔の潜むこわ~い街へようこそ

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    先日の京都ぶらり旅では、この本を手に歩きました。 よくあるガイドブックなんかより、断然興味深く面白い。 またこれと『京都「魔界」探訪』(花房さん監修)を参考にぶらりと京都を歩いてみたいです。

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    2023年01月03日
  • やすらいまつり

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    6編からなる短編集。どれも女の方から誘う。容姿やしぐさなどに魅せられ惹きつけられている男にとっては夢のようなひとときだろう。これまで読んだ花房作品に比べ、心の描写が少ないような。行為までのかけ引きが薄く、行為もどれも同じような感じだったのが物足りなかった。ただ女に翻弄される男達というのは健在。

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    2023年01月02日
  • 半乳捕物帳

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    『半七捕物帳』からアイデアが浮かんだという「半乳捕物帳』は、乳を半分出して十手を持って、エロ…江戸の悪と戦う女の子・お七の話。花房さんは冗談のつもりだったとの事。これまで読んできた花房作品とは異なり、女の情念や官能というものはなく、ちょっと笑えるドタバタ劇のような感じでした。私としては、これはこれでアリかなと思いますが、賛否が分かれそうな作品だと思いました。

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    2023年01月02日
  • 京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男

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    山村美紗さんの本を読んだことはないのですが、テレビドラマの原作になっているのは知っていたし観たこともありました。この本を読んで何か読んでみようかなという気持ちになりました。山村美紗さんにとって不利な評判などもきちんと書かれていて、そこが興味深い部分でもあります。

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    2023年01月01日
  • 鳥辺野心中

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    中学教師の樋口は、母を亡くした女生徒に同情から特別な感情を抱きながら、教頭の紹介で見合いをした女性と結婚をする。周りに流されふらふらする樋口にイライラしながらも、なぜか憎めない。角田龍平氏は解説で「樋口に引き寄せられた人間は、作中の登場人物だけではない。」と。その言葉にドキッとした。私も樋口のような男性を欲しているのかもしれないと…。

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    2022年12月25日
  • くちびる遊び(新潮文庫)

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    こういうのを初めて読んだ。女性作家さんとは知らなかった。
    どこか劣等感を抱えている登場人物たちの鬱屈して歪んだ心の描写がいい。「愛しの舞姫」で罵倒されてるところとかがいい。
    背徳感とか破滅の予感とか、そういうのがもっとあるとよかったかなあ。わりと纏まりのよい結末が多い感じ。

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    2022年12月08日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    奪い、奪われ甘い蜜の匂いの毒に侵されて行く

    略奪愛をテーマに5人の女性作家さんが紡ぐ芳しいアンソロジー

    花房観音さんだけ初読み作家さんでしたが一番惹かれる物語だった

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    2022年11月30日