花房観音のレビュー一覧
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ネタバレ読み応えのあるホラーオムニバス
好きだった話抜粋
「氷室」
途中でオチは読めたけど更なるオチがついてるとは…読んでくとひんやり感が伝わってくる
「旧居の記憶」
昔住んでたとこ変なこと多くて〜心霊現象多かったンスよ〜で済んでいいのか分からない作者の体験記
かつてのノスタルジックな情景を思い描きながら読んでくとオチに突き落とされる
「やなぎっ記」
怖くて((((('Д')))))泣いちゃう(ToT)/~~~
「笛を吹く家」
3歳の息子と散歩した時に思いついた創作って始まるのが怖い
「終の住処」
この作者結構な確率で読者巻き込む
「ろろるいの家」
文章の密度が凄い。他の作品と比べると凄いみつしりしている。"ろろるい"の意味が分かった時の「ああ…」な終わった感。この短編が1番好きかも
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Posted by ブクログ
歴史上の人物の怨霊譚にからむ現代の性愛7短編
「首塚」(初出2021「特選小説」)
新聞社の先輩が代議士の秘書になり、議員の不正の責めを負って自殺したが、残された妻を抱いて自殺の真相を聞き出すと、妻は議員の愛人で先輩の行動を議員に伝えていて、先輩に罪を着せる工作もしていた。まるで平将門を裏切っていた愛妾桔梗姫のようで、妻は時々先輩の首だけの亡霊を見るという。
「雷神」(初出2021「webジェイノベル」)
レズビアンの関係になった劇団の後輩が映画の主役に抜擢され、嫉妬から後輩の裸の写真を週刊誌に流出させたため、後輩は役を降ろされ、実家に帰って病死した。雷雨の日には後輩が10階のマンションの窓の外に現れる。
「ごりょうの森」(初出2021「特選小説」)
父親の経営するレストランに勤めると、心惹かれる同僚が父の愛人で妊娠していて、母に告げると辞めて実家に帰ったが流産して死んだ。父の跡を継いでその女とそっくりの娘と出会い、父と同じように離れられない関係になった。
「ぼたん寺」(初出2021「特選小説」)
小料理屋の女将に誘われて女将の家で抱くと、そこには夫がいた。夫は女将の妹の婚約者だったのを略奪したのだが、妹が自死してから夫は不能になってしまった。女将は鏡を見る度に妹の姿を見る。
「われ死なば」(書き下ろし)
いとこ同士の恋人の仲を裂かれ、父親が死んだために、祖父の会社をいとこの親に取られ、いとこが成人した息子に会社を継がせようとするので会いに行くと、なりふり構わず女を武器にしてきたいとこを抱くことになり、自分の死体を曝させた檀林皇后を思う。
「おさかべ姫」(書き下ろし)
離婚されて自分を失った母を連れ、受験を放り出して家を出た私は、母が自分を父だと思い込んで同衾してくるのを止められず、母は出産して自殺した。私は井上内親王と息子の他戸親王との間で生まれ妖怪となった富子(おさかべ姫)の名を付けて育て、老齢になった父の介護に送り込む。
「母の罪」(初出2021「webジェイノベル」)
老舗和菓子店に嫁いだが、無気力な夫ではなく精力的な義父に惹かれて抱かれ、妊娠したのを期に別れて夫の子として産んだが、義父の死後離婚された。息子は成人してから交通事故で死んだが毎日会いに来てくれる。 -
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2022年、4冊目は、積ん読消化の花房観音。そして、今年初の長編作。
田嶋京子、33歳。映画制作の夢を失い、都堕ち。実家のある日本海沿いの小さな町に戻って来た。彼女は町の海産物加工工場、「株式会社わたつみ」でアルバイトとして働き始める。そこにも、彼女と同じく罪を抱え、秘密を持つ者達が働いていた。
第一~第四章までは、前半が京子視点。それ以降が工場で働く女の視点で描かれている。そして、第五、六、終章で、それぞれが絡みあいながら展開し、結末を迎える。軸となるのは、東京を離れ、忌むべき町へ戻って来た理由、京子の抱えた罪と秘密である。
花房観音女史らしい作品で、好みは別にして、女史の作品の中では、読後感も晴れやかな方。女史作品の初心者にもおススめ。 -
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2022年、2冊目は花房観音のホラー(?)官能短編集、七編収録。
今回は、各タイトルのみ紹介
首塚
雷神
ごりょうの森
ぼたん寺
われ死なば
おさかべ姫
母の罪
印象はホラー<官能。ホラーと言うか、怨霊にまつわる伝承や寺社縁起等を下敷きにした物語達。
「首塚」「雷神」で下敷きとしているのは、平将門、菅原道真と言ったメジャーどころだが、個人的にはあまり……。一方、三編目以降は、大筋でかなり好み。並びも順も、かなりしっくり。
官能作としても、ヴァリエーションに富んでいるのは好感。しかし、一編30p程度の分量は、やはり、物足りなさを感じるものもあり。まぁ、最近、目の衰えがススんでしまった自分には、助かるが。
「生」と「死」、「生」と「性」、「肉体」と「精神」、それらの事柄より、解説の東 雅夫の「怪談」と「猥談」で勝負あり。 -
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花房観音『ごりょうの森』実業之日本社文庫。
古くから語り継がれ、恐れられてきた日本の『怨霊』をモチーフにした7編収録の官能短編集。恐怖と官能が隣り合わせの不思議な風合いの短編が並ぶが、官能色の方が強いようだ。
『首塚』。平将門の怨霊。フリーの記者となった男が少し前に同じ新聞社を退職し、議員秘書となり、議員の罪を被って自殺した先輩のことを調べる。先輩の妻と大手町の将門塚で待ち合わせた男は……
『雷神』。菅原道真の怨霊。一度だけ愛し合った同じ劇団の同性の後輩への妬み。運良くメジャー女優となった後輩への妬みから、彼女の秘密を公にした主人公。やがて主人公は普通に結婚し、出産を経験し……
『ごりょうの森』。表題作。崇徳天皇の怨霊。タイトルを漢字で書くと『御霊の森』となるようだ。かつて主人公の前に父親の再婚相手の女性の娘が現れる。主人公が密かに憧れ、家から追い出した女性の娘との官能の時。
『ぼたん寺』。早良親王の怨霊。男を寝取る人生を送って来た女。妹から男を寝取り、妹を死に至らしめた残酷な女。その男と暮らしながらも他の男を求めないと生きられない生き地獄。
『われ死なば』。檀林皇后の怨霊。親に反対され、泣く泣く別れたいとこ同士の男女。30年後に再会した男女は立場が変わり……
『おさかべ姫』。富姫の怨霊。病で床に伏した父親の世話に一人の娘を紹介する男。男の過去には……
『母の罪』。再び崇徳天皇の怨霊。義父と関係し、義父の息子を産み、その後離婚した女。交通事故で亡くなったはずの息子が……
本体価格690円
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伊勢田大和の母親 幸子は、娼婦としての仕事にのめり込み大和を置いて"うかれ女島"に行ってしまい、彼は祖父たちに育てられ、会社員となって現在渡谷柚香と付き合っている.彼女に母のことは話していない.幸子は島では真理亜と名乗り女衒として多くの女を扱ってきた.真理亜が死んで4人の女の存在を知った大和は手紙を書いたが、彼女たちは前歴を隠していた.その中で忍と接触でき、島の様子が次第に分かってきた.それぞれの女たちの生き方は打算に満ちたものだが、春日まどかの同僚だった桐口瞳子と忍で島に行った大和らの行動で真理亜を含めた女たちの境遇が明らかになっていく過程が楽しめた.
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2021年、11冊目は、花房観音の文庫化新作。
北近江出身の「烏」。孤児の彼は寺の住職に育てられる。住職は彼に寺を継がせるよう、京都に修行に出す。しかし、彼は修行に集中出来ずにいた。そして、仏師を目指し寺を出る。彼の心は、地元の十一面観音に奪われていた。
花房観音、久々のクリーンヒット、長打コース。今作は「人並みの価値観に一石を投じる」女史の一貫したスタイルの変化球。「情欲」と「業」に絞って、幕末の京都を舞台に展開される。
『官能時代小説』の帯の括りだが、『官能』の男を欲情させる機能は今作も低め。もちろん、それなりに性描写は多いが、すでに女史の足元はそこには、勃っていない。人の裏や、内の顔を描く、題材が「性」であるだけのような気がする。人の「素」が一番表れる場面が、一糸纏わぬ、まぐわいの時なのだから。
「観音様」アラフィフの自分より上の世代では、女性器の隠語だった言葉だ。その辺の言葉のチョイスも素敵。
惜しむらくは、もう少し分量があれば、「俊覚」「梨久」「沙那丸」のエピソードや、顛末、真相等がクリアになったのでは、と思う点。それでも★★★★☆評価は充分。
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花房観音『色仏』文春文庫。
花房観音初の時代官能連作短編集。江戸末期の京都を舞台にいずれもタイトルに『仏』の文字が入る六章で構成されている。
艶かしい十一面観音像に魅了された男が自らの手で観音像を造ろうとするが、十一面観音の刺青を背中に入れた真砂と出会い、女性の激しい情念と性愛を感じていくという花房観音らしい物語。
近江の国で親の顔を知らずに育ち、烏と呼ばれた主人公の男は寺の僧侶に育てられる中、地元にある艶かしい十一面観音像に魅了される。烏が17歳になろうとする時、僧侶は京の町の大業寺に向かわせる。やがて27歳を迎えた烏は真砂という女性の背中にな艶かしい十一面観音を見て、仏門を捨てて仏師になる決意をする。しかし、仏師では生業が立たず、烏は猿吉の紹介で女性の生き写しの人形を作ることになる。
『第一章 姫仏』。烏の元に猿吉が連れて来た身分の高い若い女性は不思議な艶かしさを醸し出していた。烏は女性の全てを紙に描き写し、細部までそっくりな人形にしつらえるが……
『第二章 母仏』。猿吉が烏の元に連れて来た女性は近江で烏の母親代わりだった5歳年上の茜だった。人妻となった茜だったが……
『第三章 恋仏』。猿吉が烏の元に連れてきた女性は背中の桜吹雪の刺青も人形に再現して欲しいと言うが、烏は依頼を断る。
『第四章 鬼仏』。故郷の近江で育ての親の住職が亡くなったという話を聞いた烏は真砂を伴い、故郷に帰る。再び目にした十一面観音像……
『第五章 女仏』。猿吉からの新たな依頼は観音様を人形にしつらえることだった。なかなか人形が造れずに悩む烏……
『第六章 生仏』。烏は真砂の背中に十一面観音の刺青を彫った真砂の元夫と会う。真砂に殺されかけ、右腕を失った元夫……
本体価格730円
★★★★ -
ネタバレ 購入済み
この後も繰り返し続く
大和の将来は貴子の物語と同じ道を辿りそう。その時に偉そうに話をしている大和の姿を想像して腹立たしい!
自分はどのスタンスなのかは、はっきりしないのだけれども。
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