花房観音のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
神様にお願いをする時は、「○○に合格させて下さい」とか「○○さんと結婚させて下さい」などというダイレクトなお願い事はしない方がいいと聞いたことがあります。
「私にふさわしい道に進ませて下さい」とか「私にふさわしい人とのご縁を下さい」という祈り方がいいのだと。
神様は未来が見通せるので、もし不本意な結果だったら、将来的には合格しない方が幸せ、その人とお付き合いしない方が幸せ・・・そういうことだったのかもしれない。
ましてや「○○さんを不幸にしてください」などと人を押しのけたり恨んだり貶めるような祈り方は、自分に跳ね返ってくるのだと聞きました。成就しても自分の幸せにはならないんだなぁ、神様は -
Posted by ブクログ
京おんなのエロスは業が深い――
『女の庭』で話題騒然の団鬼六賞作家が贈る、現代版・愛欲の「平家物語」。
京都にある平家物語ゆかりの小さな寺には、参拝客が想いを綴るノート「忘れな草」があった。
悲しみを抱えて、ひとり訪れた女たちは、誰にも言えない秘密を書き残す。
結婚前につきあっていた男との営みが忘れられない女(第一話 そこびえ――祇園女御塚)、
年下の男とのフェティシュなセックスに溺れる女(第二話 滝口入道――滝口寺)、
仲が良いはずの夫から突然離婚を切り出された女(第三話 想夫恋――清閑寺)、
愛人の座を奪われ孤独に生きる女(第四話 萌えいづる――祇王寺)、
子どもを亡くし離縁した夫と身 -
Posted by ブクログ
東京で1本だけ監督として映画を撮ったが男性関係に挫折して田舎に戻った主人公。かまぼこ工場に勤めるのだがそこの同僚たちの性事情が凄まじい。主人公、幸せになれるのだろうかと心配になる最後だった。しかし男性作家はどうも人物設定に自分の憧れとか理想像を乗せて主人公に都合の良い女性を登場させがちだが、本書を読むと女性にしか書けない女性像がこれでもかと展開されるなあと。男性像もまた醜さがよく出ている。この本が普通の人間を描いているのであれば、もしかして自分の周りの人たちにもこれだけの、自分の知り得ない面があるのかもと思えてきて、正直こういう本の方がいかなるホラーやミステリより怖いです。
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ京都伏見 恋文の宿
著者:花房観音
発行:2024年12月15日
実業之日本社文庫
(書き下ろし)
官能小説家の著者が、時代小説の市井ものを書いた。6話からなる連作短編。舞台は幕末の京都・伏見、中書島遊郭と宇治川派流を隔てたところ、長健寺の川向こうとのことなので、今の月桂冠のはしっこあたり?
5部屋しかない小さな旅籠「月待屋」を経営するお由井、娘は14歳の真魚(まお)。真魚に父親はいない。真魚の視点で書かれている。ある日、お由井がお琴という20代半ばぐらいの女を連れて来た。今日から暫く住むことになった、と。離れに。彼女は読書家でずっと本を読んでいる。物知りで、真魚が質問をすると丁寧に解説
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。