花房観音のレビュー一覧

  • 神さま、お願い

    Posted by ブクログ

    神様にお願いをする時は、「○○に合格させて下さい」とか「○○さんと結婚させて下さい」などというダイレクトなお願い事はしない方がいいと聞いたことがあります。

    「私にふさわしい道に進ませて下さい」とか「私にふさわしい人とのご縁を下さい」という祈り方がいいのだと。

    神様は未来が見通せるので、もし不本意な結果だったら、将来的には合格しない方が幸せ、その人とお付き合いしない方が幸せ・・・そういうことだったのかもしれない。

    ましてや「○○さんを不幸にしてください」などと人を押しのけたり恨んだり貶めるような祈り方は、自分に跳ね返ってくるのだと聞きました。成就しても自分の幸せにはならないんだなぁ、神様は

    0
    2015年01月22日
  • 萌えいづる

    Posted by ブクログ

    京都を舞台に日本女性の静かに燻る情念と何とも言えぬ奥ゆかしさが漂う官能短編集。

    花房観音の描く女性はいつも儚く、性愛に関しては受身がちであり、官能の中にどこか文学の香りが漂う。

    0
    2013年08月11日
  • 萌えいづる

    Posted by ブクログ

    京おんなのエロスは業が深い――

    『女の庭』で話題騒然の団鬼六賞作家が贈る、現代版・愛欲の「平家物語」。
    京都にある平家物語ゆかりの小さな寺には、参拝客が想いを綴るノート「忘れな草」があった。
    悲しみを抱えて、ひとり訪れた女たちは、誰にも言えない秘密を書き残す。

    結婚前につきあっていた男との営みが忘れられない女(第一話 そこびえ――祇園女御塚)、
    年下の男とのフェティシュなセックスに溺れる女(第二話 滝口入道――滝口寺)、
    仲が良いはずの夫から突然離婚を切り出された女(第三話 想夫恋――清閑寺)、
    愛人の座を奪われ孤独に生きる女(第四話 萌えいづる――祇王寺)、
    子どもを亡くし離縁した夫と身

    0
    2025年11月20日
  • 好色入道

    Posted by ブクログ

    「行きなはれ、極楽浄土へ――」
    性愛小説の女王が圧倒的熱量で描く、人間の業と欲望

    市長選挙間近の京都。美人ジャーナリスト・東院純子は、保守派のスキャンダルを探るため怪僧・秀建(しゅうけん)に接近するが、政財界の大物が集う秘密の館で身も心も裸にされてしまう。快楽、復讐、裏切り、支配――人間のあらゆる欲と業を巻き込みながら、選挙戦は大波乱の結末に! 読み出したら止められない“魔物”のような痛快エンターテインメント!

    0
    2025年11月14日
  • 鳥辺野心中

    Posted by ブクログ

    3.7 この人の小説に外れなし。女の性としてのあり方を怪談仕立てで描く。それでも男は女に惹かれずにはいられないことが語られる。京都と言う舞台もまた、小説の設定を盛り立てているな。

    0
    2025年11月06日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

    Posted by ブクログ

    略奪愛をテーマに、ということでもっとドロドロとした無情で無慈悲で綺麗事なしの恋愛を期待していたけど、その期待は外れた。あくまで個人的な見解だけれど、一般的な略奪愛のイメージではなく、「偏愛」アンソロジーの意味合いが強いと思う。
    そういう意味では個人的には肩透かしを食らった気分だったけど、ひとつひとつのストーリーは面白かった。特に文鳥の話はお気に入り。

    0
    2025年08月07日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

    Posted by ブクログ

    とても豪華な作家さんたちのアンソロジー。
    そして話の内容は『略奪愛』
    こういうお話、大好きです…!!!

    アンソロジーの中でも
    彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は
    特に好みでした!
    出てくる文鳥がとても可愛い…。

    とてもドキドキしながら読めました!

    0
    2025年07月09日
  • 京に鬼の棲む里ありて(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    3.9 官能小説につられて読んだが、歴史小説として面白い。村上春樹もそうだが、文体のリズムが読んでいて気持ちいい。才能ある作家だと思う。いろいろ読んでみたい。書きたいことがはっきりしてるんだろうな。

    0
    2025年07月02日
  • わたつみ

    Posted by ブクログ

    東京で1本だけ監督として映画を撮ったが男性関係に挫折して田舎に戻った主人公。かまぼこ工場に勤めるのだがそこの同僚たちの性事情が凄まじい。主人公、幸せになれるのだろうかと心配になる最後だった。しかし男性作家はどうも人物設定に自分の憧れとか理想像を乗せて主人公に都合の良い女性を登場させがちだが、本書を読むと女性にしか書けない女性像がこれでもかと展開されるなあと。男性像もまた醜さがよく出ている。この本が普通の人間を描いているのであれば、もしかして自分の周りの人たちにもこれだけの、自分の知り得ない面があるのかもと思えてきて、正直こういう本の方がいかなるホラーやミステリより怖いです。

    0
    2025年06月22日
  • どうしてあんな女に私が

    Posted by ブクログ

    ●2025年5月11日、吉祥寺・外口書店で見つけた「不安に克つ思考」をメルカリで300円で出品してる人がほかに出してる本。300円。

    あー池●くんのこととかね。

    0
    2025年05月11日
  • 愛の宿

    Posted by ブクログ

    3.9 ラブホテルを舞台に描かれるセックスがテーマの連作短編集。セックスはしなくても生きていけるが、セックスに捕らえられる人々の生き方が浮かび上がる。性を題材にこれほど読ませる作家はあまりいないな。

    0
    2025年05月04日
  • 京都伏見 恋文の宿

    Posted by ブクログ

    黒船来航の少し後、京都伏見の小さな旅籠「月待屋」の人の心を打つ手紙を書くと評判の懸想文売り。旅籠の女将由井、その娘の真魚、賢いだけじゃなく洞察力に優れている懸想文売りの琴、懸想文配達人(?)佐助。好きだったのは仇討ちに来たけど侍に見切りをつけて酒屋の婿になる「伏見の酒」。どの話も面白かった。真魚の父親の謎は引っ張るのね。

    0
    2025年04月23日
  • シニカケ日記

    Posted by ブクログ

    不調に気づいたものの、更年期のせいにして
    放置していたら、心不全で倒れICUに運ばれ、
    即入院。

    これまでの仕事中心の生活や、
    入院生活のアレコレを赤裸々に書いている。 

    体の不調は、歳のせいだけではなく、
    今までの無理な生活やストレスが、
    積もり積もったもの。食生活や運動など、
    自分の生活の見直しをしないといけないと思った。
    言うは、易し。いざ、実行するのは難しいが、
    読んでいて、入院生活だけは避けたいと思った。

    0
    2025年03月01日
  • シニカケ日記

    Posted by ブクログ

    突然の不調で救急車に運ばれ入院するはめになった著者のエッセイ。

    更年期だと思っていたら大変なことに…。
    入院してから気づくこと、無理せず早めにケアすることが大切。
    限られた人生だから、自分をいじめることはやめて好きにすればストレスなし。


    家事なんて、無理してまでしなくていい。
    お金で解決するならしたほうがいい。
    三食手作りなんて、しなくていい。
    もっとみんな楽したほうがいい。

    確かに無理せずに生きたいと思う。
    迷惑かけない程度に…。




    0
    2025年02月09日
  • 超怖い物件

    Posted by ブクログ

    2025.02.08

    ホラーアンソロジーが出版されるとつい買うだけ買って積読してしまうが、この本もその一冊。

    どの話もホラーアンソロジーにしては珍しく1話が短く、読みやすかった。
    そして破綻している話も、ホラー短編にありがちな読者バカにしている?という話も少なく概ね楽しく読めた。

    0
    2025年02月08日
  • 京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男

    Posted by ブクログ

    (失礼ながら)
    さすがと思える文体ではないのに
    読ませるのは

    山村美紗さんという
    個性的で強烈な素材や
    花房観音さんの
    小説にかける情熱かも。

    あとがきや文庫本のための解説、
    登場人物のその後の消息、
    最後に山村魏夫人の文章まで読めて
    行き届いていました。

    しかし余談めいた
    勝谷誠彦さんのお話…!
    知らなかった、
    こちらの方が心に沁みました。


    0
    2025年01月29日
  • どうしてあんな女に私が

    Posted by ブクログ

    面白かったです。こういうの大好きです。女性の醜い部分は決して男にはわからない。まるで別の生き物の物語のように感じます。

    0
    2025年01月18日
  • シニカケ日記

    Posted by ブクログ

    51歳の著者でこれなのだから、還暦過ぎた自分はもっともっと死を意識しなければいけないのでしょう。

    失って初めて分かる”健康”の大切さ。最近、加齢なのかいろいろ不調になってきてることもあり、ちゃんと治療なりメンテなりしないと思わせられます。

    エッセイのまとめ本なので当たり前かもしれませんが、全体的に読みやすくていい本だと思いました。

    0
    2025年01月03日
  • 京都伏見 恋文の宿

    Posted by ブクログ

    幕末の京都、伏見の中書島にある宿「月待屋」、そこには人の心を動かす手紙を書く「懸想文売り」がいるという。

    花房観音さん初の時代小説ということですが、時代設定が幕末でなければならない理由がよくわからなかったり、言葉の選び方がイマイチ雑な気がしました。
    この中では「饅頭喰い」がよかったかな。落語の下敷になりそうです。
    解説を落語家の桂米紫さんが寄せておられます。山本周五郎はほめ過ぎだと思います(笑)。

    0
    2024年12月25日
  • 京都伏見 恋文の宿

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    京都伏見 恋文の宿

    著者:花房観音
    発行:2024年12月15日
    実業之日本社文庫
    (書き下ろし)

    官能小説家の著者が、時代小説の市井ものを書いた。6話からなる連作短編。舞台は幕末の京都・伏見、中書島遊郭と宇治川派流を隔てたところ、長健寺の川向こうとのことなので、今の月桂冠のはしっこあたり?

    5部屋しかない小さな旅籠「月待屋」を経営するお由井、娘は14歳の真魚(まお)。真魚に父親はいない。真魚の視点で書かれている。ある日、お由井がお琴という20代半ばぐらいの女を連れて来た。今日から暫く住むことになった、と。離れに。彼女は読書家でずっと本を読んでいる。物知りで、真魚が質問をすると丁寧に解説

    0
    2024年12月23日