花房観音のレビュー一覧
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2019年、2冊目は昨年末に購入、今年の初読み用にとっておいたモノ。
性愛小説の女王、花房観音が、『源氏物語』を下敷きに平成の世に送り出した短編集。七編収録。
今回はタイトルのみ紹介。
『夕顔』
『若菜』
『朧月夜』
『藤壺』
『葵上』
『紫の女』
『光る君』
ラスト、『光る君』以外は、久々、花房観音の濃厚コッテリ系官能が楽しめる、性愛官能系に振りきってます。
『源氏物語』は中、高の教科書程度しか知らなくても充分に味わうことが出来る。かく言う自分も、約25年前に、現代語訳サラっと読んだ程度。
花房観音と言えば、女性の情念ドロドロ系が得意とする処。しかし、もぅ一方で、人の本性、本質の部 -
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2013、14年の「Mei」に掲載された3話、2015年の「小説野性時代」の1話に書下ろし2話。
千本の桜があったという京都の千本通り(かつての朱雀大路で千本の卒塔婆があったとも)に明治期に建てられた豪華な洋館とそこに住む松ケ谷家の代々の人々と鬼の怪奇譚
薩摩出身の陶器商吉二郎は妻桜子のために洋館を建てるが、留守がちで桜子の寂しさに鬼が付け入ってしまう。夫の「事故死」後、桜子は使用人の李作と再婚し、屋敷は社交場、享楽の場となったことが第2話の桜子の息子(実は享楽に供された桜子の娘が15で産んだ子)が家の秘密を語る独白でわかる。
第3話は桜子の孫塔一郎の妻の独白で、性の快楽の果てに気づいた真 -
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花房観音『くちびる遊び』新潮文庫。
『花びらめぐり』に続く文豪の近代文学をテーマにした官能短編小説集の第2弾。いずれの短編も元ネタを連想させながら、花房観音の独特の雰囲気を表現しており、面白い。
『愛しの舞姫』。森鴎外の『秋の舞姫』が元ネタ。美貌のドイツ女性エリスと結婚間近の友人への嫉妬の行方は…
『女禁高野』。泉鏡花の『高野聖』が元ネタ。傷心の女性が高野山の宿坊で体験した耽美的な官能の世界。夢か幻か。
『タレコミ訴え』。太宰治の『駈込み訴え』が元ネタ。政治家と秘書の禁断の関係とマスコミへのタレコミ。さもありなん。
『悦楽椅子』。江戸川乱歩の『人間椅子』が元ネタ。江戸川乱歩には及ばな -
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2017年、41冊目は花房観音、近代文学を、現代官能にアレンジ、remixさせた、文豪官能シリーズ、第二弾。
今回はタイトルと一言紹介を。
愛しの舞姫:男の嫉妬話、その①。
女禁高野:孤独の都会と滾る山野。
タレコミ訴え:男の嫉妬話、その②、BL編 with 言葉遊び。
悦楽椅子:性癖話、素晴らしいオチ付。
みだら髪:文学同人誌の歪な三角関係。
前作『花びらめくり』が良かったので、予約購入……、のはずが、予約した書店が発売日オーダーかけてなかったと発覚。2日遅れで入手。
今回、気に入った順では「悦楽椅子」『みだら髪」「女禁高野」この3編は文句無し。完全に好みの問題。「愛しの舞姫 -
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2017年、21冊目は、花房観音、「まつりシリーズ」第3段。
今回は平安神宮での、結婚式をきっかけとした、6編の連作短編。今回もタイトルのみ紹介。
帷子ノ辻
安井金比羅宮
随心院
戻り橋
高瀬川
平安神宮
光文社の「まつりシリーズ」となっているが、前2作とはフォーマットが大きく異なる。前2作は京都の実際の「まつり」や、その縁起、行われる場所に絡めた官能小説集だった。それに対して、『まつりのあと』は、まず、官能では括れない。中盤の「随心院」は官能度、激低。「戻り橋」ではよく効くスパイス的。全体としても、官能を期待すると、スライダーでかわされることとなるでしょう。次に、舞台となる、京都の地を -
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2017年、18冊目は、主に隙間読書用にしていた花房観音の短編集。全5編収録。
今回もタイトルだけ紹介。
藪の中の情事
片腕の恋人
卍の女
それからのこと
仮面の記憶
「文豪官能」というコトで、文豪の作品を現代設定の官能にアレンジ、remix。コレはコミック『谷崎万華鏡』のレビューでも記したが、自分、文学音痴の読書好き。したがって、元ネタはほぼ知らずに読みました。
そんな、元ネタ知らずの文学音痴は「卍の女」が最も好み。次いで「それからのこと」以下は僅差で「藪の中の情事」「片腕の恋人」「仮面の記憶」の順かな。いずれにせよ、全5編、どれも及第点超え。
花房観音の丁寧な作りと描写で、(短編