花房観音のレビュー一覧
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家や土地にまつわるホラーアンソロジー。
事故物件だけでなく住民そのものが怖いヒトコワものまで豪華11話収録。
糸柳寿昭氏『やなぎっ記』軽い雰囲気の日記だと思っていたら最後のメールで鳥肌立っちゃうやつ。
澤村伊智氏『笛を吹く家』この方の描く歪んだ家族っていつも気味が悪いし悲惨…本当にいそうなのがまた怖い。
芦花公園氏『終の棲家』宗教が関わるホラーではやっぱりこの方。得体が知れない信仰の気持ち悪さと逃げられない絶望感。
平山夢明氏『ろろるいの家』ホラー描写が本書で一番怖かったかもしれない。不気味な現象に徐々に侵食されていく感じがゾクゾクした。 -
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産寧坂(さんねいざか)は京都市にある坂。三年坂(さんねんざか)とも呼ばれる。 東山の観光地として有名である。狭義には音羽山清水寺の参道である清水坂から北へ石段で降りる坂道をいうが、公式には北に二年坂までの緩い起伏の石畳の道も含む。
わが恋は松を時雨の染めかねて真葛が原に風騒ぐなり――。
「ほんまやで、一か月ほど前や。転んで足をくじいたって、片足引きずりながら帰ってきたわ。三年以内に私は死ぬんやって、自分で言うとった。そやから、早かったんやな」
わが恋は松を時雨の染めかねて真葛が原に風騒ぐなり――。
「せんせぇ、三年坂はな、産寧坂とも言うんやで」
中学校教師の樋口は、ある女生徒の母の死 -
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物件ホラーが好きなのと芦花公園先生の短編が入っているので手に取った。他の参加メンツも豪華すぎる、、、バラエティに富んだ様々な物件の嫌な話が入っていて満足度が高い。
福澤先生の話読んだことある、、、?って思ったけど「怪を訊く日々」のエピソードと若干重複してた。「忌み地」のシリーズも好きなので糸柳さんの日記っぽいやつも好き。晩御飯の献立書いてあるのかわいい。
郷内心瞳は拝み屋怪談しか読んだことなかったのでカニバリズム百合姉妹ホラーみたいなのお出しされて新鮮だった。よかった。
芦花公園先生のやつもかなり邪悪だったけどそれに続く最後の平山夢明先生のやつがあまりにも凶悪すぎて最高だった。何この流れ。助か -
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ネタバレ『女が女を悪く言うと、男たちはすぐに「嫉妬」と言うが、そんな単純な話じゃないのだ』…自覚したくはないけれど、どうしても抱かずにはいられない感情をまざまざと見せつけられた作品でした。
木嶋佳苗の事件をモチーフにした話とは知らずに読み始め、比較しまくりドロドロするのかと思いきや…ホラーでした。
女性たちの、「モテ」まで行かずとも、周囲の人間関係に波風立てないくらいな最適レベルの生き方すら否定されてしまう春海さくらの存在は脅威です。
あんな存在もあって、しかもかなり成功している…というのを視界の片隅に置いたり置かなかったりして、自分は自分のやり方を信じて貫くしかない。ないけれど。
それに疲れてしま -
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ネタバレ51歳の作者が、体調不良を更年期のせいだと思いほぼ放置していたため(着圧ソックス、更年期障害の薬、血圧の下がるお茶と対策していたが)心不全で倒れ、緊急入院やICUを経て退院。そしてその後の生活を語る。まさに『シニカケ日記』
倒れる前の生活が、加齢に対する、生きることに対する心持ちが、他人事とは思えない。
そして、入院中の食事についてやシャワーへの欲求、必要な物、同室の人の声などが赤裸々に書かれていて、ちょっと笑ってしまったり感心したりしたが、何より、死を身近に感じてしまった人の心の揺れが、実際に体験してしまったからこそ生まれる生々しさを感じた。
同年代としては、気づかされることが多かった。中 -
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ネタバレテーマに惹かれたのと、澤村作品目当てと、ホラー作家を発掘したくて手に取った。
イマイチなものもあったが、いくつか好きな話が読めたのでトータルでは良かった。
芦花公園先生の「終の棲家」がとても良かった。この人の作品は他にも読んでみようと思った。
①氷室
家のつくりはワクワクしたが、主人公の罪は余計だった気がする。地域活性化おばちゃん大暴走のサスペンス仕立てで最後に元住人に殺されるの方が良かった。途中からカラクリが見えてしまったし、おじいちゃんが普通に話し始めた時点でちょっと冷めちゃった(笑)
②倒福
軽い読み物としてはギリギリ許せるけど、詮の文字を小さくしてほしかった。読むのに邪魔過ぎた。 -
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結構好きだった。自分には遠い、フィクションの中でしか出会えないような女も、親近感を抱く部分もあるような女も、いろんな女と欲望の描かれる連作短編集。大きな謎が冒頭にポンと置かれて、それに少しずつ触れながら5人の女たちをめぐる物語があって、最後に謎が解かれる構成も面白い。性的すぎる要素が入ってくる小説って途中で嫌になることが多いけど文章が好きなせいか、出てくる女たちが大概自分たちなりのセックスを自ら楽しんでいるせいか、最後までするすると読めてしまった。わかりやすい結論はないけど、閉じ込められているような女たちが自ら出て行ったり、残ったり、色々なあり方を見せてもらえたのが良かった。
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花房観音『果ての海』新潮文庫。
逃げる女を描いたサスペンス小説。既視感があると思ったのは、『福田和子事件』と酷似した設定のためか。
真相が明らかになる結末は有りがちなもので、何故、整形した圭子が逃亡犯と見破られたのか疑問が残る。
愛人の糸井慎吾を階段から突き落して殺害した鶴野圭子は、全てを捨てて逃げることを決めた。圭子は出会い系サイトで知り合い、何度か肌を合わせた自称元ホストと言う怪しげな男の鈴木太郎に逃亡の手助けを頼る。鈴木の紹介でモグリの医者で整形した圭子は、さらに鈴木から倉田沙世という偽名で身分証明書まで準備してもらう。
新たな身分を手に入れた圭子は福井の芦原温泉へと向かい、住