【感想・ネタバレ】紫の女のレビュー

あらすじ

なぜ“誰かの女”に欲情するのだろう? 性愛小説の女王が描く、現代の『源氏物語』。「源氏物語」をモチーフに、禁断の関係におちてゆく男女の情愛の行方を艶やかな筆致で描く、粒ぞろいの官能短編集。若い部下に妻を寝取られたことを知った夫は、部下にある命令をし(「若菜」)、客を誘惑したタクシーの女性運転手には、秘められた過去が(「夕顔」)――古典に新たな命を吹き込んだ、7つの欲望の物語。

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Posted by ブクログ


源氏物語、登場人物の物語をモチーフにアレンジした7つの欲望の物語。

なぜ“誰かの女”に欲情するのだろう? 性愛小説の女王が描く、現代の『源氏物語』。「源氏物語」をモチーフに、禁断の関係におちてゆく男女の情愛の行方を艶やかな筆致で描く、粒ぞろいの官能短編集。若い部下に妻を寝取られたことを知った夫は、部下にある命令をし(「若菜」)、客を誘惑したタクシーの女性運転手には、秘められた過去が(「夕顔」)――古典に新たな命を吹き込んだ、7つの欲望の物語。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

2019年、2冊目は昨年末に購入、今年の初読み用にとっておいたモノ。

性愛小説の女王、花房観音が、『源氏物語』を下敷きに平成の世に送り出した短編集。七編収録。

今回はタイトルのみ紹介。
『夕顔』
『若菜』
『朧月夜』
『藤壺』
『葵上』
『紫の女』
『光る君』

ラスト、『光る君』以外は、久々、花房観音の濃厚コッテリ系官能が楽しめる、性愛官能系に振りきってます。

『源氏物語』は中、高の教科書程度しか知らなくても充分に味わうことが出来る。かく言う自分も、約25年前に、現代語訳サラっと読んだ程度。

花房観音と言えば、女性の情念ドロドロ系が得意とする処。しかし、もぅ一方で、人の本性、本質の部分で、「価値観の転覆」的なモノが個人的に好きなポイント。今回は後者に、ガッツリと比重が置かれている。三角関係的題材がほとんどだが、主人公からしたら、正三角形、二等辺三角形、直角三角形に見えていたモノが、立体的に見ると、歪つな三角形だったり、直線でさえなかったり、破線であったり、といった造り。

官能場面の細々したトコを取っ払っても、十二分に読み応えあり。

官能としても、中身としても、『紫の女』はどストライクな一編❗

やはり、2019年も目が離せない作家の1人。総合評価★★★★☆は文句なし‼️

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2019年01月09日

Posted by ブクログ

花房観音『紫の女』実業之日本社文庫。

『源氏物語』をモチーフにした男女の禁断の関係を描いた7つの物語。『夕顔』『若菜』『朧月夜』『藤壷』『葵上』『紫の女』『光る君』を収録。

最近の花房観音作品の中では、かなりエロい。いずれの短編もひとしきり男女のエロい描写が描かれ、その中に『源氏物語』との逸話が紹介されるといった構成になっている。最近は官能というスパイスの効いた京都の魅力と文学の風を感じる小説が多かった花房観音なのだが、本作は初期の頃のドロリとしたエロさばかりが目立つ作品に仕上がっている。

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2018年12月21日

Posted by ブクログ

「源氏物語」をモチーフにした現代版源氏物語といった感じの短編集。 この作品は、そんなに過激な描写はないけど、やはり京都という土地の持つ淫靡、妖艶、魅惑的というような感じが、花房さんらしくていい。 最後の光る君、鈴音からの言われようは少し気の毒な気がしないでもないけど、ここで心を入れ替えられれば、それはそれで素敵な男性になれるのかもしれない。

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2023年01月03日

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