小尾芙佐のレビュー一覧
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人類がかつて植民地化した星ゲセンは遺伝子実験の末に男女の性別のない不思議な社会に進化していた。外交を結ぶために赴いた地球人ゲンリー・アイによるこの人類と社会の風俗、思考などの考察が1つの話。政治的陰謀により元首相エストラーベンと一緒に極寒の氷原を逃亡する話がもうひとつ。男女の区別はないが生殖という面ではタイミングでどちらかが男にどちらかが女に自然に変わる。手を触れるといわゆる恋に堕ちる。男女という概念がないから我々には理解できない世界観を持つ。話はゲンリーの一人称だけでなく複数の人間が事実を語る。視点の違いがストーリーを変え、違う話に見えていく。陰謀は話を複雑にする。これは友情か信頼か、恋愛なのか。しかし話はひとつ。そして友情と恋愛と信頼は突き詰めれば同じものなのだと気づかされる、マジかあ
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子供向けの推理小説だろう、と、気軽な気持ちで選んだ本。
ところが、えそっち?となっていき、引き込まれた。
この家族が抱える家庭の問題に、共感するところがあって、自分がこの本を手に取った偶然に驚いた。そして、何度か身につまされて泣いた。
自閉症の子の目線や心の動きのまま(という設定で)書かれているので、読みにくいと感じることもあったけれど、それはそれで味わい深く、分厚い本でしたがあっという間に最後まで読みました。
息子を持つ親御さんにおすすめ。主人公の言動にハラハラしつつ応援しながら、親としての自分のことを振り返りながら、読んで、その状況を(物語なので当然ながら)立体的にかつ俯瞰して眺めることができ、物語の中の家族にも、自分の身にも希望を持てる感じの、暖かい読後感でした。 -
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本を愛する、書店を愛する人たちの物語。
愛する人を失った時、癒してくれるのは何?
それは人によってそれぞれですが、その一つは人との繋がり。
愛する妻を事故で失って、投げやりになっていたフィクリーが前向きに生きていくようになったのには、そんな人との出逢い、繋がりができたから。
そしてフィクリーにとっては、本も大きな役割を果たしていた。
「ぼくたちはひとりぼっちではないことを知るために読むんだ。ぼくたちはひとりぼっちだから読むんだ。ぼくたちは読む、そしてぼくたちはひとりぼっちではない。」
そう語るフィクリーだから。
この本を読んで、ますます本を大切にしていきたいと思った。
小さな島にあるたった1軒の書店を経営するのは、数年前に妻を交通事故で亡くしたフィクリー。妻の事故死以来、お酒に溺れることもあり、どこか投げやりな毎日を送っていた。
そんな彼がとても大切にしていた本が盗まれた。そして、数日後、彼の書店に2歳になる女の子が置き去りにされていた。名前はマヤ。母親は自ら命を絶ったので、フィクリーはマヤを育てていく決心をする。
マヤを育てていく中で、人との繋がりができてきて、フィクリーは変わっていく。 -
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ネタバレ恋のシーソーゲームとはこのことか。日本でいうと江戸時代に書かれたドラマだが、今読んでもおもしろい。恋愛に関する誤解と偏見を通じてなかなかゴールしないふたりにハラハラする。
上巻の最後でダーシーから手紙を受け取ったエリザベスは、今までダーシーを偏見を通じて見ていたことに気づく。しかし、いまさらどうにもならないのだった。
エリザベスはガーディナー夫妻とともにダーシーの家を訪れる。ダーシーは不在だったが、召使いがいて、ダーシーがいかに素晴らしい人かを語る。そこに突然ダーシーが戻ってくる。丁寧な対応をして、ガーディナー夫妻は感激する。ダーシーはエリザベスに対しても丁寧な対応をするが、手紙のことは触れない。
兵士のウィッカムと、エリザベスの妹のリディアが結婚する。この結婚についてはダーシーが関わっていることをエリザベスは知り、ガーディナー夫人に問い合わせる。ガーディナー夫人は、ダーシーがウィッカムの仕事や借金返済の面倒を見たことを伝える。
やがてビングリー氏がエリザベスの住むベネット家を訪れる。ダーシーも連れてくる。
ビングリー氏はエリザベスの姉であるジェインと結婚することになる。その後、エリザベスはダーシーと話をする機会を得て、すべてを打ち明ける。ダーシーはまだエリザベスを愛していた。エリザベスはダーシーと結婚することになる。 -
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AIのトピックが声高に語られるようになり、それと同時にこの本の冒頭にある、ロボット工学三原則もAI時代にふさわしい原則として頻繁に取り上げられることが多くなってきた。この原則は小説家アイザック・アシモフが考えたものであるが、彼のロボット傑作集が本作品である。三原則も作品の中で取り上げられている。下記にあらすじを記す。その前に、作中でも登場する三原則を記しておく。
作品のテーマとしては、人間とロボットの共存やロボットの脆弱性。また、近未来ロボットが現在よりも開発が進んだ時に起こるであろうことである。言うまでもなくフィクションであるが、楽しめる作品ばかりだ。
ロボット工学の三原則
第一条ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
あらすじ
1「ロビィRobbie」
女の子グローリアから愛するロボットであるロビィを取り上げた両親だが、ニューヨークでグローリアとロビィは感動の再会をする。
2「堂々めぐり Runaround」
水星で人間パウエルとドノヴァンがロボットのスピーディーにセレンの採取を命令し遂行させたところ、ロボット工学の三原則の第二条と第三条を同時に守るという矛盾のために命令を実行できないでループにはまっているという話。
3「われ思う、ゆえに Reason」
宇宙ステーションで人間パウエルとドノヴァンの命令を聞かなくなったロボットキューティ。
4「野うさぎをおって CATCH THAT RABIT」
新型ロボットの実地テスト。デイブをテストしても異常は見つからず、デイブが複数のロボットをひとりで監督せねばならず、自律性が大きく必要とされると推測される。親ロボットのデイブが6台のサブロボットを監督・指揮し、作業にあたる。そのためデイブの自律性が大いに必要となり、サブロボットを6台緊急時に対処する際に、デイブの陽電子頭脳に混乱が生じてしまう。
5「うそつき LIAR」
人の心を読む力をもったロボットのハービィをつくった。ロボット工学三原則の第一条は、人間に危害を加えてはならないこと。ハービィに、傷つけることと教えることとの無限ループに陥れることで破壊してしまう。
6「迷子のロボット Little Lost Robot」
63台目のロボットが行方不明に。ハイパー基地ではたまたま、ロボット工学三原則第一条が完全には刻みつけられていない頭脳をもったロボットを使用。そのロボットネクター10号を見つけ出すために様々な判別法を考える。
7「逃避 ESCAPE!」
USロボット社は競合相手に当たる合同ロボット社に<解なし>のデータを与え、その代わりに十万ドルを手に入れる。合同ロボット社はこわれたコンピューターをかかえ、USロボット社は完全無欠なブレーンと1,2年後にスペース=ワープ・エンジンを完成させ世界最大の発明をなす。
8「証拠 EVIDENCE」
政治家バリアリイはものを食べたことも飲んだこともないので、ロボットではないかと嫌疑がかかる。
9「災厄のとき The Evitable Conflict」
ロボットによる地球の統率が上手く機能しなくなってきているという話。 -
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ジョージ・エリオットが男みたいな名前だけど女の作家であることは知っていた。「サイラス・マーナー」も人の名前だとは思っていたが、何故か女の人の名前だと勝手に思い込んでいた。男の人で、しかも変り者の老人の話とは思いもよらなかった。
しかし、こんな素敵な作家を今まで知らなかったなんて‼️最後がハッピーエンドなのはいかにもヴィクトリア朝だけど、思いもよらぬストーリー展開、人間の心の動き、人物の描き方、いずれも素晴らしい❗️
それにしても、ジェーン・オースティン、ブロンテ姉妹、ヴァージニア・ウルフ、それにこのジョージ・エリオット、イギリスは秀逸な女性作家の宝庫だ。 -
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ネタバレ発達障害の少年が,夜中にお向かいの愛犬が殺されているのを発見することから生じる様々な騒動を描く.
主人公は,気に入らないこと,想定外のことが発生するとパニックを起こすが,我々と同じ意味での感情は持ち合わせない.その一方,我々とは視点が異なるものの見方をしており,普通の人がスルーするところに固執し,それが物事の進行の障害になることもあり,また,何かのブレイクポイントになることもある.
本書はこの少年が執筆した本という体裁となっており,したがって,上記の様な理由から,いわゆる「感情移入」は難しいのだが,この不思議なストーリーテラーのおかげで物語は紆余曲折しながら進行し,主人公は冒険を成し遂げ,また家族の「ある種の問題」は解決はしないものの,進展が生じる.
不思議な小説だ.単なるアイディア勝負に留まらず,読者を引き込む力がある.