小尾芙佐のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ発達障害の少年が,夜中にお向かいの愛犬が殺されているのを発見することから生じる様々な騒動を描く.
主人公は,気に入らないこと,想定外のことが発生するとパニックを起こすが,我々と同じ意味での感情は持ち合わせない.その一方,我々とは視点が異なるものの見方をしており,普通の人がスルーするところに固執し,それが物事の進行の障害になることもあり,また,何かのブレイクポイントになることもある.
本書はこの少年が執筆した本という体裁となっており,したがって,上記の様な理由から,いわゆる「感情移入」は難しいのだが,この不思議なストーリーテラーのおかげで物語は紆余曲折しながら進行し,主人公は冒険を成し遂げ,また -
Posted by ブクログ
最初の3作品はAIの問題。50年代の終わりから60年代の初めに書かれたものなのに全然古さを感じない。むしろ今だから、こういう不安や恐怖をひしと感じるのではないか。
『アルジャーノンに花束を』の短編が収録されている。本書の中でこれだけが稲葉明雄訳。長編の小尾さんの訳では、チャーリーの一人称が「ぼく」で純粋さがクローズアップされている。稲葉訳のこちらの短編は、始終「おれ」と語っている。長編と比べるとチャーリーが若干ふてぶてしいけど、それだけに彼の苦悩が伝わってくる。
後半の3作品は不思議な能力を持った人達の物語。表題になった『心の鏡』が良かった。 -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わった・・・。すべてが終ってしまった・・・。
全4巻という大長編に正直尻込みしていたのだが、手に取った瞬間から物語の世界に引き込まれてあっという間に読み終えてしまった。
かといって、いわゆる「さくさく読める」と言うのとはちょっと違う。やはり、キングの手によるグロテスクでおぞましいモンスターや惨劇の圧倒的な描写は、それでも一言一句読み飛ばすわけに行かない。どんなに目をそむけたくても、見届けなければいけないのだ。
少年時代のひと夏の冒険譚という意味では、解説でも指摘されているとおり「スタンド・バイ・ミー」だがそれだけではないのはご承知のとおり。デリーの町を恐怖で支配する――住民たちは -
Posted by ブクログ
タイトルの通り、夜中に犬が殺害された事件を解明していく物語。
犬殺害が一冊の物語として成立するのか、というところだが成立する。なぜねら、この作品は犬殺害事件の犯人が誰なのかというところが重要なのではなく、誰がこの物語を書いたのかが重要だからだ。
この作品はクリストファーという少年が書いている、という設定。このクリストファーはいわゆる発達障害の少年。
そのため、他人の心情を理解したり想像したりすることが困難である。自分の中にある規則を守って生活していたいクリストファーは、周囲の人々と円滑な関係が保てない。
こういうクリストファーがある夜に殺された犬の死体を発見するところから物語ははじまる。
-
-
Posted by ブクログ
クリストファー少年はある夜、道を挟んで斜め向かいの家で飼われている友だち=ウェリントンという名の犬が、横たわっているのを見つける。家を抜け出して、傍まで行ってよく見てみるとウェリントンは大きなフォークのような道具で刺されて死んでいた。
クリストファーは素数が好きだが、黄色と茶色が嫌いで、赤色は好き。決められた時間に決められた行動をするのを好み、人ごみや、人に触られるのは大嫌い。言葉を使わないで喋る、つまり人の表情も理解するのが苦手。でも、数学は大好き。
そんなクリストファーはシボーン先生から「自分が読みたいと思うようなものを書きなさい」と言われたので、自分の好きなシャーロック・ホームズの小説の -
-
Posted by ブクログ
ネタバレブリジットジョーンズの新作が公開するそうなので、
今がチャンスと思い、重たい腰を上げて読みました!
冒頭から飛ばしていて、ほんとに古典ですか?
新作ですって言われても納得するくらい今でも当てはまるよね?と
ひきこまれてしまいました(笑)
ミスターダーシーが、マークとかぶるかぶる~
コリンファース渋くてかっこいいですよね
ツンデレもえきゅん
すこし残念だったのが
妹ちゃんやママが完全恥ずべき人間として書かれているところ。
ダメなんだけど憎めない、愛すべきダメキャラとして描かれていたら完璧なラブコメなのになーと。
映画見てみよー!