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珍しく翻訳小説を読みました。
短編をつなぎ合わせた長編小説。主人公フィクリーがとても大切にしているポイント。
文体が軽妙洒脱で、とても馴染み深く心地よかった。
もっとアメリカ文学を知っていたら深く楽しめたと思う。これを気に物語に出てきた短編を読んでみようかな。
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小見出しの一つになっている、レイモンド・カーヴァーの、愛について語るとき我々の語ることを読んだことがあったんだけど、A・Jが言ってる通り、20歳の時に感じることができることと40歳の時に感じることができることは全然違うんだろうし、小説とはしかるべきタイミングで出会うべきだということを示唆してはずだけど、今の自分にとってしかるべきタイミングだったかどうかは正直分からなかった。
現段階ではきっと本来の意味で理解していることはあまり多くないんだけど、年を取ってからもう一度読み直したいなぁとは思った。
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【2016年度本屋大賞翻訳小説部門第1位】の帯が目に留まって購入。2017年に読んだ本の中で1番かもしれない! “本屋のない町なんて、町にあらず”
登場人物の言葉に何度心打たれたか…。特に警察官のランビアーズ最高。プロットも素晴らしい。読めばわかる!
各章の1頁目に、主人公が興味のある本についてコメントをしているので、外国文学が好きな人は私よりも楽しめるかと!とにかく、本好きにはたまらない一冊。
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また、本好きのための素晴らしい小説に出会った。
偏屈な書店主、フィクリーは店に置き去りにされた「たからもの」を育て始血のめる。この二人と出版社の営業担当者アメリアという血のつながらない3人が本をめぐって、真実の愛にたどり着く物語。アメリアが最後に後任の営業担当者ねの引継ぎに書き込んで、その後で削除した数行のコメントが全てを語り尽くしている。
特筆すべきは翻訳の素晴らしさ。小尾美佐さんの、軽妙な訳がいい味を出してる、と思ったら、キイスの『アルジャーノン』の訳者と知って納得
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「LibraryReads」ベストブック選出
以前から読もう読もうと思っていた作品です。
温かい作品で且つ意外な展開が続き全く飽きさせませんでした。読後感は最高です!
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今時ではない文章と、ストーリー。それがとても心地よく、安心して読めた。各章のタイトル代わりに紹介されていた本は知らないものばかりで、楽しみが増えてワクワクしている。
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読み始めは誰にも共感できず、これ…読み終われるかな…と不安になりましたがどんどん引き込まれました。主人公のフィクリーがくせ者なのですが、最後には彼のことが本当に好きになりました。でもそれは彼の周りにいた人たちや、彼に起こる出会い、そして彼を好きになってくれた人たちのお陰です。
様々な名文学を通してキャラクターが見えてくるというのも読んでいて面白かったところです。
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【あらすじ】
その書店は島で唯一の、小さな書店―偏屈な店主のフィクリーは、くる日もくる日も、一人で本を売っていた。かつては愛する妻と二人で売っていた。いつまでもそうすると思っていた。しかし、彼女は事故で逝き、いまはただ一人。ある日、所蔵していたエドガー・アラン・ポーの稀覯本が盗まれる。売れば大金になるはずだった財産の本が。もう、なにもない、自分にはなにも。それでもフィクリーは本を売る。そしてその日、書店の中にぽつんと置かれていたのは―いたいけな幼児の女の子だった。彼女の名前はマヤ。自分も一人、この子も一人。フィクリーは彼女を独りで育てる決意をする。マヤを育てる手助けをしようと、島の人たちが店にやってくる。婦人たちは頻繁にマヤの様子を見に訪れるし、あまり本を読まなかった警察署長も本を紹介してくれと気にかけて来てくれる。みなが本を読み、買い、語り合う。本好きになったマヤはすくすくと成長し…人は孤島ではない。本はそれぞれのたいせつな世界。これは本が人と人とをつなげる優しい物語。
【感想】
最初、A.Jはだらしのない書店主だとしか思わなかった。しかも偏屈の。でも、奥さんが事故で亡くなり、大切にしていた稀覯本「タマレーン」が盗まれて、お店に幼い女の子マヤが置き去りにされたことをきっかけに、A.Jは変わった。マヤ中心の生活になったからだ。A.Jはマヤを育て愛すると同時に、自分も一人の女性を好きになった。あの偏屈A.Jが、だ。びっくりしてしまった。でも、嬉しかった。マヤに家族が出来るということが。そして、マヤという存在はA.Jのパートナーだけでなく、島のいろんな人たち同士を繋げてくれた。マヤはアリス島の天使だなあと思った。そして、どんどん穏やかで優しくみんなを見守るようになったA.Jもいいなあと思った。素敵な物語だった。だから最後、あんな風な結末が迎えられたんだと思った。
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血の繋がりさえなくても、愛があればどんな家族の形であってもいいと強く思える
この本に出てくる登場人物のように沢山本を読んでその良さを誰かに伝染できるようになりたい
アメリカ文学の作品の引用が多かったので、もっと勉強してから読みたい
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愛する妻を交通事故で亡くし偏屈になっていく書店主フィクリー。孤児であるマヤの里親になる事や、好意を寄せる女性との出会いなど、人との繋がりで少しずつ人柄が丸くなっていく様が微笑ましかった。
人生何が起こるか誰にもわからない、とはこういう事を言うんだと思った。
店の希少本が盗まれるというミステリー要素もあり、先が気になりながら読み進められた。
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中学入試の過去問で出会いました。
翻訳小説家なんて珍しい、と思いましたが、素敵な文章が印象的で全部読みたい!と思い購入。
私は翻訳小説が割と好きなせいか、こちらの文章はとても読みやすく、この本のテーストに合った温かみのある翻訳だと思いました。
割と普通な登場人物たちの心の動きが、丁寧に描かれていて、じわじわとこちらの心も動かされる、そんな小説です。
自分の周囲の人たちも、何かのきっかけで深く話を聞いてみると、思いもかけないような苦労や体験していた、ということはありませんか?そんなことを思い起こさせられます。
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タイトル通り店主のものがたり。
妻を亡くし書店に幼児置き去り、その子を引き取り育てる、恋愛、病床。
本好きな家族や友人達に見送られるっていいなあと思いました。
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島で唯一の小さな書店「アイランド・ブックス」の店主、フィクリー。愛する妻を事故で亡くし、1人きり本を売る日々を送るうちに、偏屈な性格になっていた。
ある日、書店の中にぽつんと幼女が置き去りにされた。幼女の名前はマヤで、彼女の若い母親は遺体で発見された。
フィクリーは戸惑いながらも使命感を覚え、マヤを引き取り育てることに決める。そして時間は過ぎ、フィクリーは再び女性を愛することが出来るようになり…。
物語の冒頭、主人公のフィクリーはとても偏屈で嫌な男として映る。だけどそれには抱えた悲しみとか孤独感とか理由があって、読み進めるにつれて彼の人間的な魅力がどんどん明かされていく。
フィクリー以外もキャラクターがとても魅力的。ほんの少しずつ悪い心を持ち合わせていたりするところが人間臭くてリアル。
フィクリーの亡くなった妻の姉・イズメイ、フィクリーの友人であり警察署長のランビアーズ、フィクリーの後の妻で編集者のアメリアのキャラクターがとくにとても好きだった。
ポップな雰囲気だけど、人間関係の入り組み方がけっこう複雑だったり、悲しい死が訪れる場面もいくつかある。だけど悲壮さをあまり感じないのは恐らく、前向きに強く生きる人々が描写されているから。
フィクリーの娘となったマヤは聡明な少女へと成長し、書店主の娘らしく文学の才能を発揮し始めるところも素敵。マヤが小学生になり学校の課題で書いた掌編が出てくるのだけど、とても素晴らしい内容だ。
各章の冒頭に、実在する本がたくさん登場するところが面白い。その本についてフィクリーが語り、そして次のページから始まる本編とも関わっていく、というつくり。
オコナーやサリンジャーなど有名な作家の本も取り上げられていて、また読みたい本が増えてしまった。
悲しく思えたラスト近くの後に訪れる本当の結末はとても希望的だった。
誰かを想う気持ちが人の生き方を変えることは現実にもある。そういう人々の生き様を、温かい気持ちで見届けられる結末だった。
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いわた書店一万円選書のうちのひとつ。
アメリカ小説らしい節回しが最初慣れずになんだかうざったく感じるものの、それぞれのキャラクターが立つ内容に引き込まれていきます。捨て子のマヤが可愛すぎて、でもその縁の繋がりがあまりにも切なすぎて、ひとりでいられないから本を読む、というAJの語りを繰り返し繰り返し読むのでした。
日曜日の午後に、ワインとラザニアをお供に読むのをお勧めします。
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小さな島唯一の書店。偏屈な書店主のフィクリーをめぐる人々との物語です。
自動車事故で妻を亡くし、大きな喪失感を抱える中で、閉店中の書店に残された孤児のマヤを里親として育て始める事によって変わっていくフィクリー。
色々な事故や事件が起こりながらも、暗くならず何かを次の世代に引き継いでいく尊さが身に沁みます。
本を愛する人に囲まれて生きられて幸せだよフィクリー。温かい物語でした。
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本好きにはたまらない魅力にあふれた素敵な1冊だった。冒頭のアメリアとA・Jのやりとりだけで引き込まれ、天使のような少女・マヤの登場に心ときめいた。愛する妻を失ったA・Jにとっても魔法のような効果をもたらし、頑なな心を少しずつ解かしていく。語られる小さなエピソードの1つ1つが微笑ましく、紹介される本(大半が未読または初めて知った)を手に取りたいと思わされた。2016年本屋大賞翻訳部門1位は納得できる。
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本好きには刺さる本ですね
意固地で無愛想な店主フィクリーが、本を通して様々な人と関わり自己成長する物語です
読み始めはただ本屋さんの温かい日常系かな〜って思いながら読み進めてたんですけど、しっかり所々にイベントがありフィクリーの心境の変化や周囲の反応が上手く描写されていました
今の時代通販ですぐに本を買え、電子書籍もあり本屋の需要が減ってきました。けれど本屋を通してでの新たな本の出会いやワクワク感はやっぱりネットでは体験できませんよね。この本を読んでよりいっそ本屋が好きになりました
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「マヤ、ぼくたちは僕たちが愛しているものだ。僕たちは僕たちが愛するものそのものだ」
読み初めは「はい、はい、こうゆうかんじねー」って期待してなかったのに、めちゃくちゃよかった、、。
諦めて忘れてた頃に意外な展開が盛り込んであったり。
これが本屋大賞は頷けるー!
本好きのための愛おしすぎる物語。
悲しいのに読み終わった後じんわりじんわり優しさで心が暖かくなるんだなー、
やはり読書はいい。
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本を愛する、書店を愛する人たちの物語。
愛する人を失った時、癒してくれるのは何?
それは人によってそれぞれですが、その一つは人との繋がり。
愛する妻を事故で失って、投げやりになっていたフィクリーが前向きに生きていくようになったのには、そんな人との出逢い、繋がりができたから。
そしてフィクリーにとっては、本も大きな役割を果たしていた。
「ぼくたちはひとりぼっちではないことを知るために読むんだ。ぼくたちはひとりぼっちだから読むんだ。ぼくたちは読む、そしてぼくたちはひとりぼっちではない。」
そう語るフィクリーだから。
この本を読んで、ますます本を大切にしていきたいと思った。
小さな島にあるたった1軒の書店を経営するのは、数年前に妻を交通事故で亡くしたフィクリー。妻の事故死以来、お酒に溺れることもあり、どこか投げやりな毎日を送っていた。
そんな彼がとても大切にしていた本が盗まれた。そして、数日後、彼の書店に2歳になる女の子が置き去りにされていた。名前はマヤ。母親は自ら命を絶ったので、フィクリーはマヤを育てていく決心をする。
マヤを育てていく中で、人との繋がりができてきて、フィクリーは変わっていく。
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島で一軒しかない本屋に変わり者の店主がいる。
最愛の人を亡くした悲劇で凍り付いた心が、ある出来事をきっかけに、本を介して人々と出会いなおしていくことでほどけていく。
著者はハーバードで英文学を専攻した本の虫だが、本作は文学の紹介本ではなく、あくまで主役はフィクリーと彼の周囲の人々のものがたり。
誰かに話したくなる本がある、話をしたいと思う人がいる、それは幸せなことなのかもしれない。
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学生時代に読んだ『ガープの世界』の読後感を思い出した(すんごい昔なので今読むと違うかもしれないが)
結構な事件に対して「え!」と感じた瞬間にすぐ次の時間経過に移る展開が多く、その間何が起こったのか考えさせられる(もやもやするんじゃなくて二度美味しい的な読み応え)
ただ本著でたびたび言及される『善人はなかなかいない』は私にはさほどスゴイ感がなかったんだよな…読みが足りなかったのかしら。
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A・J 父ちゃん、トリビアリー・アニマル・ガーデンの休館チェックしてなかったんかい?(おまけに零下2度…ブルッ)普段あれだけグーグル活用してるのに、どうしたの?アリシアに会えるので頭いっぱいだったのかなw
マヤが書いた実の母親を題材にした物語にはウルッときた。
警官ランビアーズ、いい人だなぁ
N.Y.タイムズのベストセラーに4ヶ月ランクイン 本屋大賞翻訳部門1位(←ん〜言うほどでもないかなぁ)
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読み始めた時には思ってもいなかった展開だった。
店に捨てられていた子供を引き取り
男手ひとつで育てあげ、というのは正直現実味が無いようには思う。
本と娘への愛情に溢れた柔らかいお話。
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序盤はとても優しい雰囲気だったのだが、後半になるにつれてどんどんブラックになっていった。
物語全体から見ると切なく、感動する物語。
性的な表現が何度も出てきたことが気になった。
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家族ができていく物語、幸せな家庭ができていく物語だと思っていた。それも嘘ではないけど、途中から推理小説になってしまって、結末が望ましくないものだったらどうしようと気になる。でも、もっと大きな波が待っていた。「小さなレストラン」を思い出す。「そしてバトンは渡された」も。2016年本屋大賞翻訳小説部門第一位。ずいぶん積んでたけど、読んでよかった。
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アイランドにたった一つある書店の書店主である、A.J.フィクリーの物語。
いろいろな愛の形と、人生について書かれている小説だと思った。
海外小説の翻訳物のいうこともあり、読みにくさも少し感じた。
あと、様々な海外の文学作品が登場して、自分の今の知識量だと存分には楽しめない話だと思った。
(色々なネタが隠されていて、訳者あとがきにもあったが、注釈を書いていたらキリがないくらい)
海外文学にたくさん手を出せば、もっと楽しめて読める話だったと思い、残念に思った。
まだ、再読チャレンジするのも良いが、時間を莫大に要しそうで気が遠くなる。笑
文学や本についてたくさん書かれているので、その点では楽しめた。