小尾芙佐のレビュー一覧
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わたしはなあ、賢いお方とはちごうてねえ、神さまいうもんが、ほんとうはよう分からんのよ。
サイラスはなあ、故郷のランタン・ヤードで神さまのことを信じておったのに親友の裏切りで「盗人」にされてしまうたんよ。本当の盗人ではなかったのに牧師さんの前で「御神籤(おみくじ)」で盗人に決められてしもうたんよ。
そいでサイラスはなあ、なんもかんものうなってしもうて、とぼとぼと町を出て、ラヴィローいう村の片隅の砕石場の近くに小屋を建ててひっそりと機織り屋になったんよ。村人たちに「変人」とからかわれても何も言わんと、ただもう、真面目に機を織っとったと。サイラスの織った亜麻布はしっかりして美しもんじゃったから、 -
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ロレンス・スターンSterne『トリストラム・シャンディの生涯と意見』1760 ※ジョイス、ウルフに影響
〇トリストラム。産まれるときに鼻が潰れる。家のメイドに抱えられ、窓から小便をしたときに窓枠が落ちて怪我をする。フランス旅行。
〇ウォルター。トリストラムの父。
〇エリザベス。トリストラムの母。
〇トビイ。トリストラムの叔父。
エリザベス。田舎に住む5人姉妹の次女。才知。活発。そろそろ結婚の年齢。ある日、男ダーシーがエリザベスに求愛するが、エリザベスは身分の高く、お世辞の一つも言わないダーシーを「高慢」な男だと決めつけ、ダーシーを拒絶する。そして愛想のいい男ウィカムと付き合いはじめるが、ウ -
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2018年に亡くなってしまったSF、ファンタジーの女王アーシュラ・K・ル=グウィンが1969年に発表したハイニッシュ・ユニバースに連なる作品の一つ。
ジェンダーを持たない種族が住む惑星《冬》のカルハイド王国と、その隣国オルゴレインに宇宙連合エクーメンの使者であり人間である主人公が外交官として訪れるというもの。
それもあってフェミニズムSFの代名詞的作品とも言われている。
1969年の作品でありながら、今読んでも古びてない強度がある。それは世界観構築が細かいところにも行き渡っていることと、ハイニッシュ・ユニバースによって世界が時代を超えて広がっていることも多きい。
そして性の規範に囚われない種族 -
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ネタバレ辻村深月さんの傲慢と善良を2019年に読んでからずーっと読んでみたいと思っていて、でも、200年以上前のイギリス文学・・・私に読みこなせる?と躊躇すること早6年。(長っ)
そんな時インスタのフォロワーさんのレビューを読み、背中を押されてようやく手に取りました!
心配は杞憂に終わり、とても楽しく読み進めることが出来ました~
結婚適齢期の娘達が住む町に、身分も高くお金持ちの独身男性が越してきて・・・という恋愛物語です。。
主人公の母親は身分と金で人を判断する、そしてそれを大っぴらに口にする下品な人。
父は事なかれ主義。
娘たちは、美人で上品で優しく慎ましやかな長女、才知あふれる次女(この子が主 -
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光文社古典新訳文庫です
今回のレビューは長いよ!
はい、以前から私、海外文学を読む時に翻訳者の方に注目してみるのも読書の楽しさのひとつになるのでは?ということをのたまっていたわけです
で、今回”あの”オスカー・ワイルドを読むぞ!と思い立ち、いつもお世話になっている光文社古典新訳文庫さんを調べてみたところオスカー・ワイルドは四作品ラインナップされていたんですが、これがなんと全て翻訳者さんが違うんですよ!
普通、各出版社さんで海外の作品を刊行する時は一人の作家さんに対して一人の翻訳者さん
多くても二人ってところなんですね
それが、四作品全て違うってこれ相当珍しいことなんです
そこにはもち -
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「光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず」
自閉症と診断を受けている主人公のルゥはそのアイデアを胸のうちで温めている。
裏表紙のあらすじで「光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず」という言葉を読んだだけで、内容もまったく知らないうちから、深く感動して泣いてしまいそうになる。なぜ感動したのか自分でも思うわからない。それどころかそのセンテンスが果たしてなにを意図しているのかさえもわからぬまま、泣きそうになる。そういったことが、この小説のなかにはあふれている。
ルゥの語りによって物語は進む。『アルジャーノンに花束を』に似ているとのことだったが、実 -
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フィリップ・K・ディックの1955年に発表された第一長篇。世界観や用語の説明不足などは、最初の作品からだったのかと納得。という訳で、誰にもおすすめできませんが、個人的にはとても面白い作品だと思いました。
世界を統べる権力者が、公共偶然発生装置(ボトル) による無作為な攣動(トイッチ)によって決められる世界。それは、ランダムに抜擢し、あるいは蹴おとし、ランダムな間隔でランダムに権力者を選び出す。人は、権力を独占できず、安泰した地位など存在しない。誰も独裁者になろうとしてもなれない世界。
そのような社会機構である、九惑星連邦の最高権力者(クイズマスター)であったヴェリックがこれにより退位(クワ -
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この本は今読んだからこそ面白さを理解できたのだと思う。
この数ヶ月間で女性作家を中心とした現代小説を読んでいるわけだが、その中でも群を抜いているいっても過言ではない。
ウィットに富んだ皮肉の数々、主語を欠き視点移動も自在な為、"誰の・何処の・何の"話題なのか訳がわからなくなる構成、馴染みの無いミス・ミセス・ミスタの応酬に複雑な家系図。
世界史の勉強の難しさに似ている。
面白い。
上巻でダーシーの印象が最悪なのは、本人の口から出た災いともいえるが、ネザーフィールドの住人の文化水準が低く、「あんな下品な連中とは付き合ってられない」という、ダーシー側の視点からすると、払拭ど -
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『はだかの太陽』
アイザック・アシモフ 小尾芙佐/訳
Naked Sun
Isaac Asimov
ハヤカワ文庫
イライジャ・ベイリは別の惑星ソラリアで起こった殺人事件を解決するために地球から派遣された。事件の関係者と直に会って話を聞きたいと思うものの、この星の人間は常に映像を通して他者と交流し、直接会うのは動物的なおぞましい行為とされ嫌がられる。物的証拠はロボットに処分されてしまい、文明の進んだソラリア人の地球に対する侮蔑などで、なかなか操作がスムーズに進まない。また外出すると太陽の光が地球人のベイリには有害で具合が悪くなってしまう。
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