小尾芙佐のレビュー一覧

  • 高慢と偏見(下)

    Posted by ブクログ

    上巻に続き、とても面白かったです。当時の時代背景なども分かりやすく描かれていて、難しいかもと躊躇する必要もなかったです。キャラクターも個性的だし、エリザベスには読んでいて学ぶべきところも沢山あり、また内容もドラマチックで好みでした。

    0
    2024年11月02日
  • 幸福な王子/柘榴の家

    Posted by ブクログ

    光文社古典新訳文庫です

    今回のレビューは長いよ!

    はい、以前から私、海外文学を読む時に翻訳者の方に注目してみるのも読書の楽しさのひとつになるのでは?ということをのたまっていたわけです

    で、今回”あの”オスカー・ワイルドを読むぞ!と思い立ち、いつもお世話になっている光文社古典新訳文庫さんを調べてみたところオスカー・ワイルドは四作品ラインナップされていたんですが、これがなんと全て翻訳者さんが違うんですよ!

    普通、各出版社さんで海外の作品を刊行する時は一人の作家さんに対して一人の翻訳者さん
    多くても二人ってところなんですね

    それが、四作品全て違うってこれ相当珍しいことなんです
    そこにはもち

    0
    2024年11月01日
  • われはロボット〔決定版〕

    Posted by ブクログ

    あの有名な「ロボット工学三原則」をベースに、ロボットや人間の在り方に迫っていくSFミステリ短編集。いつか読まなければなと思いつつ、古典なのでなかなか手が伸びなかったんですが、いざ読み始めたらこれが面白い。特にハートフルな作風の「ロビィ」、心を読みながらも原則とのジレンマに悩むロボットの葛藤を描く「うそつき」はかなりよくできていると感じました。また短編集でありながら、1人の心理学者を主人公に置くことで、ロボット発展の歴史を追える構成になっているので、歴史ものとしての面白さも味わえるのが新鮮でした。

    0
    2024年10月30日
  • 高慢と偏見(上)

    Posted by ブクログ

    有名な作品ですが、まだ読んだことがなく気になっていました。はじめは名前が覚えられず苦労しましたが、読んでるうちにだんだん読みやすく面白く感じてきました。それぞれの人物達が想像しやすくて良いです。下巻も楽しみ。

    0
    2024年10月23日
  • IT(4)

    Posted by ブクログ

    いや、トムの扱いが…
    「ハイヨォー、シルヴァー、それいけぇぇぇぇ」の原文なんだろう?映画で実際に言っているの確認したい
    「イエス、イエス、イエス」か…
    「カレハコブシデグイグイトハシラヲオシテユウレイガイルトイイハル」を検索してもあまりヒットしない、本当に吃音矯正の為の言葉なのか確認できなかった。
    主人公のビル禿げてるみたいなんだけど映画だとどなってるんだろう?
    シルヴァーって自転車実在すんのかな?
    他の描写でケッズだとか具体的なブランドのぎ記述あったからあるかもだけど。
    それにしても、あっさりIT倒しちゃた。素手…って?

    0
    2024年09月14日
  • IT(1)

    Posted by ブクログ

    昔は、遊園地で見るピエロが怖かった。鼻は赤くて口が裂けているように見えたから、その時の自分にはピエロが気違いだと思っていたのかも‥。
    だから、子供たちが恐れた「IT」がピエロなのも、分からなくはなかった。でも、この本を読んで、子供だけではなく、大人でもピエロが怖いと思う人は、いると気づいた。だから、マクドナルドのピエロのカッコしたおじさんの像も見かけることが減ったのかな…。

    0
    2024年09月11日
  • 闇の左手

    Posted by ブクログ

    ゲド戦記しか読んだことがなかったけど、ル・グウィンはもともとSF畑の人だったんだね。
    両性と言いつつ、雪原でのふたりの旅にはそこはかとなくBLみがあった。ゲセン語のLINEスタンプあったら使いたい。ヌスス。

    0
    2024年08月26日
  • ママは何でも知っている

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    安楽椅子探偵もの。

    刑事の息子と、その嫁から殺人事件の話を聞くだけで真相を暴いてしまうママ。
    嫁のシャーリーとやりあう感じとか、息子のデイビッドに皮肉をいう感じとか、その言い方ややりとりが海外ものって感じがで、面白く読んだ。
    ママ、かっこよすぎる。

    0
    2024年08月12日
  • くらやみの速さはどれくらい

    Posted by ブクログ

    「光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず」
    自閉症と診断を受けている主人公のルゥはそのアイデアを胸のうちで温めている。
    裏表紙のあらすじで「光の前にはいつも闇がある。だから暗闇のほうが光よりも速く進むはず」という言葉を読んだだけで、内容もまったく知らないうちから、深く感動して泣いてしまいそうになる。なぜ感動したのか自分でも思うわからない。それどころかそのセンテンスが果たしてなにを意図しているのかさえもわからぬまま、泣きそうになる。そういったことが、この小説のなかにはあふれている。

    ルゥの語りによって物語は進む。『アルジャーノンに花束を』に似ているとのことだったが、実

    0
    2024年07月11日
  • 偶然世界

    Posted by ブクログ

    フィリップ・K・ディックの1955年に発表された第一長篇。世界観や用語の説明不足などは、最初の作品からだったのかと納得。という訳で、誰にもおすすめできませんが、個人的にはとても面白い作品だと思いました。

    世界を統べる権力者が、公共偶然発生装置(ボトル) による無作為な攣動(トイッチ)によって決められる世界。それは、ランダムに抜擢し、あるいは蹴おとし、ランダムな間隔でランダムに権力者を選び出す。人は、権力を独占できず、安泰した地位など存在しない。誰も独裁者になろうとしてもなれない世界。

    そのような社会機構である、九惑星連邦の最高権力者(クイズマスター)であったヴェリックがこれにより退位(クワ

    0
    2024年07月08日
  • われはロボット〔決定版〕

    Posted by ブクログ


    ロボット三原則を中心に据えた、ロボットSF短編の連作集。ロボット三原則を逸脱したかのようなロボットたちの不可思議な行動を解明する点では、歴としたハイスペックなミステリになっている。アシモフの思想や人生観なんかも織り込まれているようだが、アシモフ初読のためそこまではピンと来ず。本作の中心人物、キャルヴィン博士が登場する作品は他にもあるようなので、続けて読みたい。ベストは寛容な人間らしさが滲み出る「われ思う、ゆえに……」

    0
    2024年07月08日
  • 高慢と偏見(下)

    Posted by ブクログ

    この本は今読んだからこそ面白さを理解できたのだと思う。
    この数ヶ月間で女性作家を中心とした現代小説を読んでいるわけだが、その中でも群を抜いているいっても過言ではない。

    ウィットに富んだ皮肉の数々、主語を欠き視点移動も自在な為、"誰の・何処の・何の"話題なのか訳がわからなくなる構成、馴染みの無いミス・ミセス・ミスタの応酬に複雑な家系図。
    世界史の勉強の難しさに似ている。

    面白い。

    上巻でダーシーの印象が最悪なのは、本人の口から出た災いともいえるが、ネザーフィールドの住人の文化水準が低く、「あんな下品な連中とは付き合ってられない」という、ダーシー側の視点からすると、払拭ど

    0
    2024年05月25日
  • はだかの太陽〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    『はだかの太陽』
    アイザック・アシモフ 小尾芙佐/訳
    Naked Sun
    Isaac Asimov
    ハヤカワ文庫
    イライジャ・ベイリは別の惑星ソラリアで起こった殺人事件を解決するために地球から派遣された。事件の関係者と直に会って話を聞きたいと思うものの、この星の人間は常に映像を通して他者と交流し、直接会うのは動物的なおぞましい行為とされ嫌がられる。物的証拠はロボットに処分されてしまい、文明の進んだソラリア人の地球に対する侮蔑などで、なかなか操作がスムーズに進まない。また外出すると太陽の光が地球人のベイリには有害で具合が悪くなってしまう。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    これは195

    0
    2024年05月16日
  • 第三の女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「私が殺した」って言う人が犯人な訳ないな…と思いながら読んでいたので、やっぱり!となった。途中から女の子と医者といい感じになってる気がしていたが、最後くっついたのでクリスティーとポアロと頷き合ってる気分になった。今回の犯人は所業のカス度が高い。

    0
    2024年02月03日
  • 夜中に犬に起こった奇妙な事件

    Posted by ブクログ

    息子に薦められて読んだ。はっきりとは書かれていないものの、おそらく自閉症であるクリストファー。特別支援学校に通う彼は数学と物理が得意で、パニックになりそうになると素数を数えたりする。そんな彼が自分の体験を書いているという設定の本。

    彼は勇気を出して自分のコンフォートゾーンから出てゆき、でも怖くなると自分のやり方でちゃんと自分を守る。お父さんお母さんは彼に振り回されて大変だが、それでも彼らなりのやり方でクリストファーをサポートする。クリストファーの未来は明るい…と思える良い終わり方で良かった。

    0
    2023年12月16日
  • 赦しへの四つの道

    Posted by ブクログ

     本書は「闇の左手」や「所有せざる人々」等と同じく〈ハイニッシュ・ユニバース〉シリーズに属し、四つの短編からなる。それぞれの短篇はゆるやかに関連をもって描かれている。

     〈ハイニッシュ・ユニバース〉に世界は以下の通り。
     惑星ハインに住む古代ハイン人は高度な文明を持ち、居住可能な多くの惑星に人間型生命種をまいて植民を行なっており、地球も植民地の一つとされている。ハイン人の文明は一度は衰退し、植民惑星の記憶も失われたが、その後、再興したハイン人たちは失われた植民惑星の探索を始め、地球を含むかつての植民惑星を発見していく。それぞれの住人は長い年月の中で独自の文化を発達させていた。そうした惑星の一

    0
    2023年12月10日
  • ママは何でも知っている

    Posted by ブクログ

    連作短編8つ。
    人生経験豊富なママが、息子の刑事から殺人事件の話を聞いて3つ4つ質問をしただけで事件を解決してしまう。
    時々口をはさむ嫁とママの棘のある会話も楽しい。
    奇抜なトリックではないのも良い。穏やかな気持ちで全編を読める。
    ちょっと口が悪いママの人生が一編一編に書き込まれ、だんだんいとおしくなる。

    0
    2023年11月20日
  • 言の葉の樹

    Posted by ブクログ

    ゲド戦記から入った私はこれがル=グウィンの初SF体験でした。
    SFはほとんど読まないので、ストーリーに入るのに少し時間がかかりましたが、読み進めていくとやはりル=グウィンらしさがあり、だんだんとのめり込みました。言葉を大切にするところやフェミニズムをしっかり入れてくるところなどゲド戦記に通じるものがありました。
    SFは私にとってはやや読みにくいのですが、これをきっかけにル=グウィンのものから読んでみようかとも思いました。

    0
    2023年11月07日
  • 第三の女

    Posted by ブクログ

     ポアロは決してなんでもお見通しのホームズの様な探偵ではなく、思考の手順や道筋を整理しながら、ジグソーパズルの様に組み合わせていく、とても人間味のある探偵だ。従って、当然、推理の道筋が違っていて軌道修正する事もあるし、事件の連鎖を未然に防げない事もある。しかし最後には真実に行きつき、そしてハッピーエンドで物語は結末する。今回もとある二人の人物が、ポアロの策略によって結ばれる事になる。彼はキューピッド役を務める事がしばしばあり、幾つかの事件の後、ポアロの御節介により幾つかのカップルが誕生している(笑)。これはある意味でポアロシリーズのお約束でもあり、味の濃いミステリー本編を爽やかにするための要素

    0
    2023年11月03日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

    Posted by ブクログ

    ぼくの代わりに花を添えてください  脳手術により飛躍的に知能が向上した実験用ネズミのアルジャーノン。知能障害を持つチャーリー・ゴードンはアルジャーノンと同じく脳手術を受ける。
     チャーリーは賢くなりたかった。賢くなれば周りの役に立てると思っていた。そして手術は成功、チャーリーの知能指数は爆発的に伸びていく。しかし、知能に精神的な成長が追いつかない。人との関わり方が解らない。
     手術前には感じなかった孤独に苛まれる。知能は伸び続け、ついにはチャーリーを手術した医師や大学教授さえも超えてしまう。そしてアルジャーノンに異変…。

     一人称の日記形式で物語が進む。チャーリーの知能がどんどん伸びていく様

    0
    2025年12月09日