あらすじ
ロボットは人間に危害を加えてはならない。人間の命令に服従しなければならない…これらロボット工学三原則には、すべてのロボットがかならず従うはずだった。この三原則の第一条を改変した事件にロボット心理学者キャルヴィンが挑む「迷子のロボット」をはじめ、少女グローリアの最愛の友である子守り用ロボットのロビイ、ひとの心を読むロボットのハービイなど、ロボット工学三原則を創案した巨匠が描くロボット開発史。
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アシモフがロボット三原則で有名な理由がわかった。
ロボット三原則をモチーフとしていろいろな角度から人間とロボットの関わりが書かれている。
こういうロジカルな作品って邦作には少ない気がします。
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SFと謎解きが混ざったようなお話だった。自我を持ったロボットと人間の間で起こるさまざまな問題をまとめた短編集。
自分がロボットで感情を持っていたら、自分より遥かに劣る人間に奉仕する訳ないなと思っていたから、ロボット工学の三原則はすごく簡潔で合理的だなと感じた
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テープとかフィルムとか真空管とか…レトロSFにありがちな、「未来ならあり得ない物」も多々登場しますが、そこで白けて読むのをやめてしまうのは勿体無い!
本作のテーマは、一貫して「ロボット三原則」というロボット(人工知能含む)が持つべき倫理観となっており、まさにこれからのAI社会を考える上で非常に多くの示唆を与えてくれるものとなっています。ストーリーの語り手も「ロボット心理学者」というところがユニークですね。まあ、読んでみてください。面白いですよ。
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アシモフのロボット3原則の話!あちこちに書かれた短編を、晩年のロボ心理学者スーザン・キャルヴィンが過去のエピソードを振り返る形でまとめ上げていて、それがめっちゃエモいです!!!ロボット技術を育て上げた者の持つ、愛情と信頼が溢れた導入からグイグイ引き込まれました。
現在のLLM進展の立役者のひとり、Metaのヤン・ルカンが、AGIを創るんだ!今のTransformベースのアプローチじゃだめなんだ!と主張している気持ちがちょっとだけわかったような気がします。
短編ひとつひとつも面白くて、とくに、現場のエンジニアのコンビの話が超お気に入り!初めての本番環境での稼働、ちゃんと仕様どおりなのに、思いもよらない挙動をするロボットに振り回されて毎回死にかけてて、窮地を脱するたびに「現場の一流の人材」扱いされて、もっとヤバい現場に送り込まれるって...人間社会だなぁ...て感じ(笑)。アシモフの小説の登場人物や、ロボットを取り巻く人間社会って、すごい人間味溢れてるんですよね。(アシモフの長編の『鋼鉄都市』の主人公も全然スマートじゃなくて好きでした。)このままシリーズ通読してしまいそうです。(でもエンジニアコンビがもう出てこなそうなので迷い中)
ちなみにAI3原則…正確にはアライメントHHH(役立つこと、正直であること、無害であること)の話を読んだのがきっかけで読みました。言われてみれば、HHHにも優先順位があっていいよな...と気づきました(あるのかな?)。
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短編がいくつかあり、いろんなロボットが出てきて読みやすくて面白かった。ロボット工学三原則というシンプルな原則があり、ロボットがなぜそのような行動するのかを人間が悩んで解明していく。
初アシモフだったが、他の作品も読みたい。
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ロボット工学三原則という言葉とその条項は知っていたけど、大元のこの小説の中身は全然知らなかったし、ウィル・スミスの映画も粗筋すら知らない。
なんとなく完全に制御できて人に危害を加えない安心安全なロボットを作る基本中の基本のプログラミンングで、人がロボットを意のままに操れるみたいな印象だったけど、見事に覆された。作中でも多くの登場人物が盲目的にそう信じて疑わなかったけど、実際にはロボットがロボット工学三原則を守るがゆえのジレンマや不都合が沢山生じる。
どんどん高度化するロボットの知能にロボット心理学者(ジレンマを解決する人)の能力も追いつかなくって、最終的には三原則を守りながらロボットが(尊厳を傷つけないようにこっそりと)人を統治する世界がやってくる。
人工知能が一般人の手元にも普及した2025年の今、この本は未来を予知するものから、今現在の問題に警鐘を鳴らす作品に変貌したと思う。
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ロボット工学の三原則
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。 ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
『ロボット工学ハンドブック』、第五十六版、西暦二〇五八年
はい、というわけでSFファン必読の名作、アイザック・アシモフの『われはロボット』でありんす
そして出ましたロボット工学の三原則!もう暗記しましょう
ここ試験に出ます
アシモフが考え出したこの三原則なんですが、正しいSFオタクは現実世界にも侵食されています
ASIMOとかこの三原則に照らし合わせたりします
ちゃんと三原則守ってるのかなASIMOは?とか真顔で言います
一周回って殺戮ロボットとか出てくるフィクションに三原則が守られてないじゃないか!っていちゃもんつけます
ん?ASIMOとアシモフって似てるな
そうか!そういうことか!(見当違い)
そして、この三原則を逆手に取ったような短編が続くんだけど、全部おもろい
このちょっと切ない感じのロボットたちがちょっと切ない(だろうね)
あ!見当違いと拳法使いって似てるね
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・ロボット工学の三原則
・ミステリー
・短編
この三つの相性は抜群ですねv@
9章「災厄のとき」より印象的な部分
ロボットの台頭は人間の発言権を失うことになるという主張に対して、いまだかつて人間に発言権があったことはないと。いつだって人間にははかりしれない経済的、社会的、自然的な力に左右されてきたのだから。
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今さらながらですが
読もうと思いつつ読めてなかったので
SF超入門の本をきっかけに
思わず購入してしまいました。
たった3つの原則
それが
これほど深く人間性を炙り出していくのかー
と衝撃でした
さすがの名著ですねーー
何年も経ってるし
今ではもっとロボット工学や心理学も進んでると思うけど
古臭さはかんじません。
訳がたまに、日頃使わないような
意味わからない言葉があるけど、、、
読みにくいことはありません。
はじめの方から最後の方にいくにつれ
話は、難しくというか
単純ではなくなってきます。
が、面白く最後まで読むことができました。
最近読んだ
チクタク✖️10を思い出しました。
チクタクよりも、読みやすく
ロボットのこれからも
人間の今、これからも考えさせられます。
これから今以上にロボットが普及していく時
この本を再読してみたいと思います。
また、他のロボットに関しての本も
読んでみたいなーと思います。
ロボット工学とか、専門的な本を
手にすることはないと思いますが、
こうしたSF小説などで
素人でも未来を想像する力を
養えることは嬉しいなと感じます。
SF小説がどんどん現実的な話に近づく中で
物理や数学、いわゆる理数系のものは
苦手でしたが、興味が持てて嬉しいです。
調子に乗って、物理の本とか手にとっても
正直???なのですがー
とりあえず、わかりやすい説明のものとか
小説から楽しんでいきたいと思います!
Posted by ブクログ
ChatGPTが出てきた今、一章に出てきたロビイくらいはできるのかもしれない。シンギュラリティが現実味を帯びてきた。そこに生活している人類や自分はどうなるのか、読みながら考えさせられた。ロボットや人工知能から、人間の本質について考えるきっかけになるのは面白い。幸せとはなんだろうか。幻想なのだろうか。
Posted by ブクログ
原題 I, ROBOT
人が創造し、
人と同じように考え行動する、
人型の機械。
…見分けられなければ、それはもう人、ですよね。
いや、人より優れてます。
データを蓄積し難解な問題の最適解を瞬時に出し、
環境を選ばず活動できる。
人に危害を加えることを除いて。
スーザン・キャルヴィンの回想の形をとった短篇集ですが、そのまま、時系列の開発史になってます。
安全、服従、防衛の三原則のジレンマがもたらす、合理的なはずの機械の不合理。…おもしろいなぁ。
人の葛藤と同じ。得てして人は感情で答えを出しますが、…それが人の人たる所以かもしれませんね。
現在ではA.I.上のフレーム問題があるので、三原則のプログラミングは不可能、とされてるようです。
それにしても、人はなぜ人型に固執するのかな…?
人もロボットもトラブル続き
ロボット三原則、とかいわれると仰々しい
ように思えるけれど、中身はむしろコメディ
タッチな作品や、ドタバタ喜劇の一歩手前
みたいな話も多くて楽しいし、所々でちゃんと
皮肉も効いていて飽きない
パウエル、ドノヴァンのコンビや、スーザン
博士、各ロボットどれもキャラが立っていて
読みやすく楽しい
「われ思う、ゆえに……」と「証拠」が好みだ
Posted by ブクログ
有名な「ロボット三原則」を軸にした連作短編集。三原則のバリエーションで生まれた9篇の名短編。印象的だったのは『うそつき』。「人間に危害を加えてはならない」故に傷ついてしまう人間。ロボットをAIに置き換えて読むのも面白い
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立川談志が「古典はできた時から古典」と言っていたがそうなんだろう。古いから古典なのではなく、普遍の価値を持つから残り、古典になるのだろう。若い時に読んでも良いし、歳取ってからでも良い。いつでも現代を照らしてくれるのが古典の素晴らしいところだ。でも「面白いから早く読んでおけ」と言いたくなるのもわかる。
Posted by ブクログ
1940〜50年に書かれたとは全く思えない、2026年の今なお読んでもギャップを感じない名著。
短編集として区切りがあって読みやすいうえに、
構成としても、1編目の「ロビイ」から分かりやすく入り込みやすいテーマを扱い、
徐々に深いテーマを扱っていく構成が、
作品全体に入り込みやすい。
また、ロボット工学三原則を生み、それを扱った内容としても面白い。
『第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。 』
簡単に言えば、ロボットは人間を傷付けることは出来ない、という意味だが、
各短編が、この原則を元にしたテーマを扱っていて、
かつロジカルに、ロボットの行動矛盾やロボットの心理を読み解いていて、理系・心理学の書物としても面白い。
個人的に特に面白かった話は、
キューティが出てくる「われ思う、ゆえに……」(キューティお前ロボットらしからないな…と思いながら読んでいた)と、
バイアリイの「証拠」(この話のオチは先に分かってスカッとした)。
特に、「災厄のとき」の次のフレーズが印象に残った。
(マシンがいずれ人類から仕事を奪うのではないかというテーマに対して)
「マシンはしょせん機械です、計算とか判定という重荷を人間の肩からとりさることによって人間の進歩を早める役には立ちますよ。しかし、人間の脳の仕事は相変わらず残っている。つまり、分析すべき新しいデータを発見すること、検査する新しい概念を考えだすことだ。
(中略)
有能な人間はわれわれの社会ではいまもっておおいに需要がある。われわれはマシンに尋ねるしかるべき質問を考えだせるような聡明な人間を必要としています。」
まさに今現代においても、AIが仕事を奪うのでは、という懸念や不安が取り沙汰される中で、著者アイザック・アシモフは1950年に既にひとつの答えを見つけていたんだという衝撃。
本当にこの通り、単純な仕事は近いうちにAIに取って代わられるだろうけれど、
"考える"ことを生業とする仕事は、AIには代われないだろう。
ChatGPTやGeminiなどのAIが色々なことを出来るようになってきた今だからこそ、読むべき1冊だと感じた。
デジタルネイティブの若い世代には特にオススメ。
Posted by ブクログ
製造されたロボットはロボット工学の三原則を必ず守ることを前提として、もし〜だったらこうなる、という話を集めた短編集。
学術的にも当たり前に使われているrobotics(ロボット工学)という単語が、この小説で造られたものだということに驚いた。
ロボット工学の三原則
第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反する恐れのない限り、自己を守らなければならない。
Posted by ブクログ
いつか読まねばと思っていたSF作品の名作。
アシモフ先生は『黒後家蜘蛛の会』を先に読んだので、一体どれだけの「もし〜だったら?」を生み出す天才だったのだろう……と改めて感服しました。
人間よりもロボットを愛したキャルヴィン女史の語りを通じて、数十年のロボットの歩みを語る構成も、あまり読んだことがない形式で興味深かったですね。
考えてみると、私が持っている「ロボット」のイメージは、機械的で非人間的なもの……ではなく。
不器用だけれども人間への愛に溢れている、そんな温かな存在という印象です。
そしてそのイメージは、「ロボット三原則」の「ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない」に影響されて作られた小説や映画によるものなのかなと。
なので、『ロビイ』にはうっかり泣きそうになってしまいましたね……。ロビイ、いい子。
”人間を傷つけないため”に堂々と嘘をつくあたりは今日の生成AIもそうですし、『黒後家蜘蛛の会』を彷彿とさせる『証拠』も面白かった!
解説に「今後ロボットが普及すれば、私たちは自分とロボットの間に新たな境界線を引くことでヒューマニティを再定義しようとするかもしれない」とありました。
生成AIが身近な存在となってきた現在、かえって「手作り」や「対面」が重視されるなど、私たちは改めてロボット(テクノロジー)との付き合い方を考えるべき節目にあると感じます。
我々が失ってはいけない「人間らしさ」とはなんなのか?
執筆から80年あまり経っても色褪せることなく、また、時代が進むにつれ違った受け取り方ができそうな、稀有な一冊でした。
『鋼鉄都市』も読んでみたいな〜!
Posted by ブクログ
1950年に書かれたとは思えない、75年経っても新しい視点をもたらしてくれる小説だった。
aiが進化している現代において、色々な示唆をしてくれる。面白く読めた。
ロボット三原則とはなにか
三原則がロボットの思考に及ぼす影響を考えさせられる。それはロボット時代の黎明期から冷遇期、再度活用され深く人間社会に浸透し、ついにはロボットに導かれる時代になる。そのどの場面にも三原則は影響を及ぼす。興味深い話だった。
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ロボット工学の三原則のルールに従って行動するロボット達だが、三原則が絡み合って時に不可解で奇妙な行動をする。
ロボットの知能が上がるにつれて三原則からなる思考も深くなりどんどん謎も深くなっていく。
色んな種類のロボットが出てくるが、なんだかんだ愛くるしい。
それと同じぐらい色々な災難に遭遇する「ドノヴァンとパウエル」コンビも愛くるしくて好き。
ちなみに現在、三原則の様なルールが有るのかAIに聞いたら…
EU(欧州委員会)が出した “AI倫理の7原則” が存在するらしい。
内容は、身近なAIに聞いてみる事をお勧めする。
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ロボット三原則を提唱した著者が書いたSF小説。昨今台頭しているAIに、どう向き合うべきかを考える際に参考となる。科学技術と倫理観をいかに調合して、人間社会に適用していくべきかをこの作品から学べる。
Posted by ブクログ
あの有名な「ロボット工学三原則」をベースに、ロボットや人間の在り方に迫っていくSFミステリ短編集。いつか読まなければなと思いつつ、古典なのでなかなか手が伸びなかったんですが、いざ読み始めたらこれが面白い。特にハートフルな作風の「ロビィ」、心を読みながらも原則とのジレンマに悩むロボットの葛藤を描く「うそつき」はかなりよくできていると感じました。また短編集でありながら、1人の心理学者を主人公に置くことで、ロボット発展の歴史を追える構成になっているので、歴史ものとしての面白さも味わえるのが新鮮でした。
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ロボット三原則を中心に据えた、ロボットSF短編の連作集。ロボット三原則を逸脱したかのようなロボットたちの不可思議な行動を解明する点では、歴としたハイスペックなミステリになっている。アシモフの思想や人生観なんかも織り込まれているようだが、アシモフ初読のためそこまではピンと来ず。本作の中心人物、キャルヴィン博士が登場する作品は他にもあるようなので、続けて読みたい。ベストは寛容な人間らしさが滲み出る「われ思う、ゆえに……」
Posted by ブクログ
いつか読もうと思っていた本。
短編集だった。
読みやすい。
ファウンデーションに出てたダニール・オリバーが出てくるかと思っていたけど、まだそこまで行かないロボットたちの話。
ロボットシリーズたくさんあるみたいだ、これ全部死ぬまでに読めるかな…
アシモフさんの主要なキャラクターは、三人ぽい。
スーザン・キャルヴィン
イライジャ・ベイリ
ダニール・オリヴァー
イライジャ・ベイリとダニール・ベイリって同じだっけ?
robotics、ロボット工学という言葉を作ったのがアシモフさんなのは凄い。普通にいま現実に使われている言葉。
ロボット三原則を物語の主な道具にしてるとは思はなかった。3つのルールからあんなに話を膨らませられるのは感嘆する。作家凄い。
Posted by ブクログ
単語だけは知っていたロボット工学三原則。お話を読みたくて、この古典を手にとりました。
ロボット工学三原則を大前提として、それでも起こる様々な可能性が例示されていておもしろい。
「ロビイ」人はロボットに愛情を抱くか
「堂々めぐり」ロボットが人間の指示に従わないことがあるか
「われ思う、ゆえに」並列処理が妨げられる要因
「災厄のとき」人間に危害を及ぼすものは何か
などなど。
Posted by ブクログ
アメリカの作家「アイザック・アシモフ」のSF(ロボットモノ)連作『われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集(原題:I, Robot)』を読みました。
久しぶりにSF作品が読みたくなったんですよね… SF作品は7月に読んだ『ドゥームズデイ・ブック』以来、、、
「アイザック・アシモフ」作品は、3年前に読んだ『黒後家蜘蛛の会 1』以来なので久しぶりですね。
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ロボットは人間に危害を加えてはならない。
人間の命令に服従しなければならない…これらロボット工学三原則には、すべてのロボットがかならず従うはずだった。
この三原則の第一条を改変した事件にロボット心理学者「キャルヴィン」が挑む『迷子のロボット』をはじめ、少女「グローリア」の最愛の友である子守り用ロボットの「ロビイ」、ひとの心を読むロボットの「ハービイ」など、ロボット工学三原則を創案した巨匠が描くロボット開発史。
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1950年(昭和25年)に刊行されたロボットSFの古典的名作9篇が収録されています… 有名なロボット工学三原則(Three Laws of Robotics)が示され、「アイザック・アシモフ」がロボットSFの第一人者としての地位を確立することになった記念碑的な作品です、、、
USロボット&機械人間株式会社の主任ロボ心理学者「スーザン・キャルヴィン」の回顧録という体裁を取っており、彼女もしくは同社の新型ロボット実地テスト担当員の「マイク・ドノヴァン」と「グレゴリイ・パウエル」のコンビが各エピソードの主役を務めていいます… ロボットが一見してロボット工学三原則に反する様な行為を行う事件が起こり、その謎を「スーザン」達が解明していくという展開の作品が中心となっていますが、単なる空想科学ではなく、AI導入等の進展が予想される実社会の問題として読むことのできる作品でした。
■序章(原題:Introduction)
■ロビイ(原題:Robbie)
■堂々めぐり(原題:Runaround)
■われ思う、ゆえに…(原題:Reason)
■野うさぎを追って(原題:Catch that Rabbit)
■うそつき(原題:Liar!)
■迷子のロボット(原題:Little Lost Robot)
■逃避(原題:Escape!)
■証拠(原題:Evidence)
■災厄のとき(原題:The Evitable Conflict)
■解説 ~「ロボット学」の新たな世紀へ アシモフ<ロボット工学の三原則>の受容と発展~ 瀬名秀明
<ロボット工学の三原則(Three Laws of Robotics)>
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
『ロボット工学ハンドブック』 第五十六版、西暦二〇五八年
『ロビイ』は、言葉を話せない子守ロボット「ロビイ」の物語、、、
「ロビイ」は金属のボディでできた、喋ることのできないロボット… けれど、幼い「グローリア」にとって、「ロビイ」は家族以上の存在でした。
しかし、「グローリア」が「ロビイ」としか付き合わず、人間の友達を作らなかったことを危惧した母親によって「ロビイ」は追放されます… しかし、「ロビイ」が「グローリア」の命を救い、家に戻ってくることに、、、
一見、ハッピーエンドに思えますが、このまま「グローリア」が人間関係が築けず、社会の一員になれないのでは、という不安が残る作品でした。
『堂々めぐり』は、水星鉱山を舞台にした「マイク・ドノヴァン」と「グレゴリイ・パウエル」の物語、、、
二人は水星でトラブルに見舞われる… 太陽電池層の補修のためにはセレンが必要なことから、新型ロボット「SPD13号(スピーディ)」にセレンの採取を命じますが、なぜか「スピーディ」はセレンを採取せず、セレンプールの周囲を回り続けます。
ロボット工学の三原則の原則間に生じる葛藤で、その様な行動をとっていたことが判明… 第一条をより強く意識させるために、「ドノヴァン」と「パウエル」は意図的に自らの命の危険に晒すことで解決を試みます。
『われ思う、ゆえに…』は、宇宙ステーションを舞台にした「マイク・ドノヴァン」と「グレゴリイ・パウエル」の物語、、、
水星での事件から半年後、地球からやや離れた位置にある宇宙ステーション上で、またも二人は難題に直面する… 宇宙ステーションを無人で運用するために製造された高性能「ロボットQT1号(キューティ)」が正常に動作するか確認することが任務だったが、組み立てられて目覚めた「キューティ」は、自分より下等な人間がロボットの創造主だと信じられず、ステーションの要であるエネルギー転換器こそが自分を生み出した創造主だと信じてしまう。
「キューティ」は、「ドノヴァン」と「パウエル」の指示には従わず、「主」として崇める宇宙ステーションのエネルギー転換器の御心に従った結果、素晴らしく安定した作業を行います… 結果オーライなんですが、何とも言えない複雑な思いの残る作品でした。
『野うさぎを追って』は、小惑星を舞台にした「マイク・ドノヴァン」と「グレゴリイ・パウエル」の物語、、、
ソーラー・ステーションの事件から半年後、小惑星で二人はまたまた苦境に陥る… 採鉱用の新型ロボット「DV5号(デイブ)」のテストを行うことが目的だったが、6台のサブロボットを制御する機能を持った「デイブ」が、一斉に6台全ての制御を行おうとした際に奇妙な行進を繰り返す等、本来の機能を発揮しないことが判明。
しかも、「ドノヴァン」と「パウエル」が監視しているときは正常なのに、目を離すと作業がはかどらなくなる… 5台までならきちんと制御できることに気付いたことから、発想の転換で解決策が見出せましたね、、、
「ドノヴァン」と「パウエル」は、しょっちゅうトラブルに見舞われ、命の危機に晒されているせいか、随分、機転が利くようになりましたね。
『うそつき』は、人の心を読むロボット「RB34号ハービイ」の物語、、、
ごく普通のロボットとして制作されたはずの「ハービイ」が、何故か読心能力を持っていた… 驚くべきことのはずですが、ロボット排斥運動の盛んなご時世のため、USロボット&機械人間株式会社にとってはあまり歓迎できぬ事態だった。
「ハービイ」の存在はロボ心理学者「スーザン・キャルヴィン」、研究所所長「アルフレッド・ラニング」、数学者「ピーター・ボガート」、技術主任「ミルトン・アッシュ」の四人だけの秘密とされ、原因の追及が行われるが… ロボットが読心能力を持つことにより、想像しない結果がもたらされていた、、、
「ハービイ」は、人間の心を読んでいたのですが、人間の心がわかっているだけに、正直に結果を伝えることが人間の心を傷つける(=ロボット工学の三原則の第一条に違反する)ことから、「ハービイ」は、真実ではなく、その人が言って欲しいこと、希望する答えを話していた… 人間関係にも言えることかな、人間を守るための優しさゆえに嘘をつき、結果人間関係に亀裂が生じてしまうという哀しい結末でした。
『迷子のロボット』は、第二十七小惑星群にあるハイパー基地で発生した「NS2型ロボット」のうちの一体(「ネスター10号」)が行方をくらました事件を描いた物語、、、
1台のロボットが姿をくらましたことだけであれば、大きな事件ではなかったが、実は「ネスター10号」には絶対的なルールであるはずのロボット工学の三原則の第一条に手が加えられていた(第一条のうち、「危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない」が削除されている)ことから、外部に発覚させるわけにはいかず、事件の収拾のためにUSロボット&機械人間株式会社の「スーザン・キャルヴィン」及び「ピーター・ボガート」両博士が基地に向かいます。
「ネスター10号」は同型の63台のロボットの中に紛れ込んでいることが判明するが、外見上は全く区別がつかなかった… 「ネスター10号」を特定できない場合、63台全てを処分せざるを得ない状況に追い込まれるが、、、
ロボットにとって有害なガンマ線と無害な赤外線を区別できたのは、人間から教育を受けた、「ネスター10号」だったことに気付いた「キャルヴィン博士」は一芝居をうつことに… 他のロボも自分と同じ行動をするだろうと判断した痛恨のミスにより、「ネスター10号」は特定されてしまいます。
ロボットが優越感を持ってしまったが故のミス… ロボットも高度になると、心を持ち、それ故に人間と同じミスを犯してしまうんですよね。
『逃避』は、非常に高度な計算能力を有す特殊な陽電子頭脳「ブレーン」により、「マイク・ドノヴァン」と「グレゴリイ・パウエル」が宇宙に放たれる物語、、、
USロボット&機械人間株式会社のライバルである合同ロボット社からスペース=ワープ・エンジンを開発するために必要な方程式の解決について依頼が届く… 合同ロボット社にもUSロボット&機械人間株式会社と同じく思考マシンが存在したのですが、この方程式を解かせようとしたことにより、ジレンマが発生し、その陽電子頭脳がスクラップになってしまったらしく、問題の解決を依頼してきたのだった。
USロボット&機械人間株式会社では、人類初の恒星間エンジンが開発できれば、大きなアドバンテージとなることから、「ブレーン」に問題を与えることに… 「キャルヴィン博士」は、「ブレーン」が壊れてしまわないようにあらかじめ指示を与えた上、問題を解かせようとしますが、、、
「ブレーン」により簡単に問題は解決され、「ブレーン」は星間ジャンプが可能な宇宙船まで製造してしまい、試験的に乗り込んだ「ドノヴァン」と「パウエル」を、実験台として宇宙に放つ… この二人、またまた死にかけましたね。
というか、今回は、一度、死んだのかな… 結果的には、その死は一時的なものであることも証明されたようですが、ここまでロボットに暴走されると怖いですね。
『証拠』は、市長選に立候補した有能な検察官スティーヴン・バイアリイに、人間ではなくロボットではないかという疑惑が持ち上がる物語、、、
スティーヴン・バイアリイは人前で食事はおろか、飲み物する口にしたことがないことや、睡眠時間が短いことから、政敵であるフランシス・クインから、ロボットではないかと指摘される… X線を照射すれば、人間かロボットかは判明するのですが、彼が頑なに拒否したことから疑惑は深まる。
しかし、ある日スティーブンは、公衆の面前で、「自分を殴れ」と挑発する男を殴った場面を目撃される… 人間に危害を加えることは、ロボットには不可能なため、スティーブンは、人間であることが証明された、、、
しかし、ロボットが人間を殴れる可能性はゼロではなかったんです… それは、殴られた側もまた、ロボットであった場合… スティーブンが人間なのかロボットなのかは、今になっては藪の中というオチでした。
実際はロボットだったんでしょうね… きっと。
『災厄のとき』は、ブレーンの発展形であるマシンが、世界経済の管理を人間に成り代わって行うようになった時代の物語、、、
この時代、地球は四つの地区に分けられ、それぞれの経済は超陽電子頭脳マシンによって管理されていた… 四台のマシンはあらゆる要素を考慮し、最も適した経済政策を実施するはずだったが。
ロボット工学の三原則をどう解釈するかなんですけどね… 第一条の「人類に危害を加えてはならない」を守ろうとすると、経済的混乱を惹き起さないようにしないといけない、そのためにはマシンの破壊が最大の脅威、よって、マシン(自ら)を守る必要があり、自分を脅かす要因を取り除く必要がある、、、
マシンの思考回路は、そうなってしまったようですね… 必要な経済政策の実行よりも、自分を守ることが優先になってしまっているということは、人類がロボットに支配されているとも言えるような。
でも、ロボット工学の三原則がある限り、マクロ的には人類を幸せに導いてくれるのかな… 最後は哲学的な問題に突き当たっちゃいましたね、、、
単純に愉しむというよりも、現実問題として、AI導入等によるメリット/デメリット、利便性と脅威について考えさせられる作品でした… 深いですね。
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初めてのアシモフ。アシモフといえば漫画「バーナード嬢曰く。」で、「トリビアの泉で『アシモフによると人間は無用な知識が増えることで快感を感じることができる唯一の動物である』って言ってるけどアシモフそんなこと言ってない!」って町田さわ子に言われてたな、という印象。あと正確にはアシモフではなくアジモフと発音するらしい。つい最近もジャンプ+の読切で見かけた“ロボット三原則”で有名になった一作。
一人のロボット心理学者がインタビュー形式で過去を振り返る構造になっていて、短編集のように“ロボットと人間”というテーマをもとに各々独立した話をしている...かと思いきや、先に出ていたキャラクターが違う話で再登場することもある。最近読んだ本の中ではめちゃめちゃおもしろかった。書かれたのが70年前ということもあって、ロボット三原則に対して「それあり得るかねえ???」と突っ込みたくなる部分もありつつも、ロボットを中心に巻き起こる事件を三原則から推理していく謎解き要素があるので、読んでいて先が気になる。テクノロジーの発想に多少の古さは感じつつもそこまで色あせて見えない。
もしロボットが酔っぱらったら...もしロボットが人の心を読むことが出来たら...もしロボットが市長に出馬したら...と藤子F不二雄の某ドラえもんを思わせるIfストーリーとそれに巻き込まれ右往左往する人間たちがおもしろおかしい。「完全にロボットの方が一枚上手やんけ」って話が多くて、自分で頑張って作ったはずのものが自分の手を出て行ってしまう、みたいな感覚がジョジョ6部の『引力と運命』の話みたいで痛快。
個人的には一番最初の話の、少女と言葉を話さない子守ロボット(まさに喋らないドラえもん)の話がかわいらしくて好きだったのと、人の心を読むことが出来るロボット、ハーヴィーに翻弄される博士たちの話が切ないし笑えるし残酷で、短いながらもとても濃厚で面白かった。
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AIのトピックが声高に語られるようになり、それと同時にこの本の冒頭にある、ロボット工学三原則もAI時代にふさわしい原則として頻繁に取り上げられることが多くなってきた。この原則は小説家アイザック・アシモフが考えたものであるが、彼のロボット傑作集が本作品である。三原則も作品の中で取り上げられている。下記にあらすじを記す。その前に、作中でも登場する三原則を記しておく。
作品のテーマとしては、人間とロボットの共存やロボットの脆弱性。また、近未来ロボットが現在よりも開発が進んだ時に起こるであろうことである。言うまでもなくフィクションであるが、楽しめる作品ばかりだ。
ロボット工学の三原則
第一条ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
あらすじ
1「ロビィRobbie」
女の子グローリアから愛するロボットであるロビィを取り上げた両親だが、ニューヨークでグローリアとロビィは感動の再会をする。
2「堂々めぐり Runaround」
水星で人間パウエルとドノヴァンがロボットのスピーディーにセレンの採取を命令し遂行させたところ、ロボット工学の三原則の第二条と第三条を同時に守るという矛盾のために命令を実行できないでループにはまっているという話。
3「われ思う、ゆえに Reason」
宇宙ステーションで人間パウエルとドノヴァンの命令を聞かなくなったロボットキューティ。
4「野うさぎをおって CATCH THAT RABIT」
新型ロボットの実地テスト。デイブをテストしても異常は見つからず、デイブが複数のロボットをひとりで監督せねばならず、自律性が大きく必要とされると推測される。親ロボットのデイブが6台のサブロボットを監督・指揮し、作業にあたる。そのためデイブの自律性が大いに必要となり、サブロボットを6台緊急時に対処する際に、デイブの陽電子頭脳に混乱が生じてしまう。
5「うそつき LIAR」
人の心を読む力をもったロボットのハービィをつくった。ロボット工学三原則の第一条は、人間に危害を加えてはならないこと。ハービィに、傷つけることと教えることとの無限ループに陥れることで破壊してしまう。
6「迷子のロボット Little Lost Robot」
63台目のロボットが行方不明に。ハイパー基地ではたまたま、ロボット工学三原則第一条が完全には刻みつけられていない頭脳をもったロボットを使用。そのロボットネクター10号を見つけ出すために様々な判別法を考える。
7「逃避 ESCAPE!」
USロボット社は競合相手に当たる合同ロボット社に<解なし>のデータを与え、その代わりに十万ドルを手に入れる。合同ロボット社はこわれたコンピューターをかかえ、USロボット社は完全無欠なブレーンと1,2年後にスペース=ワープ・エンジンを完成させ世界最大の発明をなす。
8「証拠 EVIDENCE」
政治家バリアリイはものを食べたことも飲んだこともないので、ロボットではないかと嫌疑がかかる。
9「災厄のとき The Evitable Conflict」
ロボットによる地球の統率が上手く機能しなくなってきているという話。
Posted by ブクログ
ロボット三原則で有名なアイザック・アシモフのロボット傑作集
うそつきと迷子のロボットが好きですね。
それにしてもSFだと思っていたロボットのいる世界が意外と近い未来なんだと思い読んでみました。
Posted by ブクログ
インタビューと短編が重なり、歴史書的な構成となっていてとても面白かった。
ロボットの勃興から浸透、人類の救世主となるまでが描かれており、ロボットの可能性やロボット社会の希望を感じさせた。
どの短編も面白く、〈ロボット三原則〉についてあらゆる角度から深掘りされていてとても面白かった。
ロボットのこと大好きになってしまう。
個人的には最後の厄災のときが壮大な世界観で面白かった。