あらすじ
ロボットは人間に危害を加えてはならない。人間の命令に服従しなければならない…これらロボット工学三原則には、すべてのロボットがかならず従うはずだった。この三原則の第一条を改変した事件にロボット心理学者キャルヴィンが挑む「迷子のロボット」をはじめ、少女グローリアの最愛の友である子守り用ロボットのロビイ、ひとの心を読むロボットのハービイなど、ロボット工学三原則を創案した巨匠が描くロボット開発史。
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Posted by ブクログ
めちゃ面白かった〜
導入が若干脳に入らなくて焦りだったけどロボ出てから楽しいこと楽しいこと
パウエルとドノヴァンのあれやそれや楽しいわ スピーディ可愛いわ…
指6本の子も良かった 我に帰って頭抱えるシーン好き 陽電子回路が異常をきたしたんや…ウッ
夜明けのロボットで履修してたうそつき!はロボが傷付くシーン見たくなさすぎてもうやめて下さい…と思ったけど見れたね
一条無視ロボも良かった 1人だけ立ちあがっちゃうシーン
全部おもろかった
ロボット三原則とはなにか
三原則がロボットの思考に及ぼす影響を考えさせられる。それはロボット時代の黎明期から冷遇期、再度活用され深く人間社会に浸透し、ついにはロボットに導かれる時代になる。そのどの場面にも三原則は影響を及ぼす。興味深い話だった。
Posted by ブクログ
ロボットと人間の共生における葛藤を描いている。
ロボットは人間によって発明され、人間の暮らしをよくするために改良されてきた。
しかし、それとともに新たな課題に直面することとなる。ロボット工学三原則の第一条に"ロボットは人類にいかなる危険を及ぼしてはならない"というものがある。
最初のうちは、殺す殺さないとか直接的な危害を与えるか否かの単純な話から始まり、最終的には性能も格段に向上し、ロボットは人間の理解を超える思考の中で、人間を気づかれないように、幸福に向けて誘導していく。
つまり、ロボットを創造していた人間が、逆にロボットに支配されていく様子を描いていく。
人間は幸せであれば、ロボットに支配されても良いのか、それとも人間が主導権を握り、この世界を発展していくのがよいのかはわからない。
人間とは何か、ロボットとは何か、両者にどのような境界線を引くべきか、考えさせられる本だった。
Posted by ブクログ
ロボ心理学者のスーザン・キャルヴィン、ロボット技師のドノヴァンとパウエルが主人公の連作短編集。
すべて、ロボット工学三原則にまつわる話になっている。以下簡略した三原則。
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない
第二条 ロボットは人間の命令に服従しなければならない
第三条 ロボットは第一条あるいは第二条に反する恐れのない限り、自己を守らねばならない。
本書では子守ロボットを探したり、嘘をつくロボットを看破したり、掘削ロボットの故障を直したり、ロボット疑惑のある市長を調査したりする。なにか強大な敵がいてそれを倒すといったような話ではない。どれもロボット工学三原則が生み出してしまう些細なイレギュラーを想定して書かれている。アシモフは自らの作った設定の上で、さらに想像を広げて話を書いている印象を受けた。1950年に書かれたものらしいけど、今読んでも真新しいと思う。
例えば嘘をつくロボットは、脳の周波数をキャッチして人の意識を読み取ることができてしまう。彼は人の気持ちが理解できるから、第一条の「ロボットは人間に危害を加えてはならない」を優先した結果、嘘をついてでも人の気持ちを害しないようになってしまう。
「われはロボット」の世界では汎用人工知能を搭載した人型ロボットは民間には普及していない。おそらく反ロボット分子の反対に遭うという設定のためだと思うが、子守ロボットのように機能が限定されたものくらいしか民間では使われていない。反面、軍事的には様々な場面でロボットが活用されている。アシモフはきっと設定を細かく作っているんだろうと思った。未来の描き方ひとつとっても、「デトロイトビカムヒューマン」とかとの違いがあって面白いなぁと思った。