小尾芙佐のレビュー一覧
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「あなたはほんとうに癒されたいのか」
自閉症をもつ主人公は、自分の特性を活かした仕事に就き、趣味を持ち、日常生活に苦労しながらも自分なりに楽しく生活している。
そんな時「自閉症を治す」治療法が開発されて…
印象深かったのが、
礼拝にて司祭が話す、ヨハネ書、癒しを求めてベテスタ池のほとりに横たわる男の話。
ベテスタ池には天使がやってきて水をかき回す。その間に池に入ることで癒されるという伝説がある。
そこに現れたイエスが、男に「あなたはほんとうに癒されたいのか」と尋ねる。
一見愚問にも見えるこの問いは、
「元気になりたいと望んでいるのか」
「水に身を浸すという特別な体験を望んでいるのか」
よく考えよ、と迫っていると司祭は説明する。
そこできょう私たちに投げかけられる問いとは、
「わたしたちは自分たちの命の中に聖霊の力が宿ることを望んでいますか、それともただ望んでいるふりをしているだけですか」
ということだと言う。
方法が目的になっていないか。
「毎日、あなたがたのまわりを、あらゆる場所を見まわしなさい。…自分に問いなさい、『わたしは癒されたいのか?』と。
そして、はい、と答えられない時ーなぜ答えられないのか問いなさい。…
あなたが癒される覚悟ができた時、あなたのすべての病が癒される準備ができるのです」
まずは自分の心にきくこと…思いがけないところからヒントをもらいました。 -
Posted by ブクログ
「殺人を犯したかもしれない」そう言い残してポアロの元を去った若い娘と、その周りの人々を巡る死体なき殺人事件。
殺人事件が起こってから犯人を探してゆく、という従来のスタンスとは違って死体そのものを見つけるという趣向が面白かった。人物描写も細かくてしっかりと練りこまれてる感がたっぷり。どういう人物か頭の中で思い描けるのがテレビを見ているようでいい!
ただポアロの逡巡が堂々巡りのような気がして中盤少しだらりと(私が)してしまったので星4つ。動機を探るというやり方も私が好んで読んできたミステリーの中にはあまりないので新鮮、というか慣れるのに時間がかかりそうだなぁ。 -
Posted by ブクログ
父親のステップが転職し、フレッチャー一家はノースカロライナのストゥベンに越してきた。
ステップはハッカー・スナックというパズルゲームをヒットさせたことのある才能あるプログラマ。
これまでは、自宅での仕事と、歴史の博士号を取る研究という自由な立場でやって来た。
今度の会社ではマニュアルを書くだけが仕事と言い渡され、驚き苛立つが、当面は仕方がない。直属の上司はいやみな男だったが、実はプログラムに関しては無能らしい。
妻のディアンヌは心の温かい母親で主婦だが、3人の子供を抱えて、さらに妊娠中、めまぐるしく過ごしている。
二男のロビーは無邪気だがやんちゃな盛り。
まだ赤ちゃんのベッツィははいはいをする手がかかる盛り。
8歳の長男のスティーヴィは大人しく頭がいい。学校で友達が出来ないらしく、引っ越したのが気に入らないのではと両親は気にはなっているのだったが…
裏庭で友達と遊んでいると言い出したのが、姿の見えない空想の友達なので、胸を痛めることに。
モルモン教徒の一家という特殊性もあり、今度の教会での役割や人間関係も大きな問題に。
ここにも嫌な女性がいて、ディアンヌはへこまされるのだが、親切な隣人にも恵まれる。そして…? -
Posted by ブクログ
授業のテキストになるというので軽い気持ちで読み始めると、すいすい読める。
あらすじも知っているので、ただの退屈紛らし程度にしか考えていなかった上に、先生の話しぶりから受けたイメージのジェーンは「愛情に飢えて恨みがましく野心家の女」という姿だったので、最初はその先入観から抜け出すのに苦労した。
けれど物語が進んでいくにつれ、いや、ジェインが大人になるにつれ彼女には自制心が備わっていくように感じられた。
ロチェスター伯とのロマンス、触れなば逃げる、というようなロマンスにはこちらもハラハラするほどだ。
リアルタイムでこれを連載で読んでいた人は、どれほど続きを楽しみに待っていたのか、想像に難くない。
面白いです。