あらすじ
茶色の目と髪、いつも地味な服を着ているサリー・ポーターは、ニューヨークで働くごく平凡なウエイトレス。だが、彼女には人に言えない悩みがあった。子供のときから、ときどき記憶喪失におちいるのだ。それが原因で仕事も長続きしないし、結婚も破局をむかえてしまった。いまでは、愛する子供たちとも別れて暮らさざるをえない。サリーには知るよしもなかったが、彼女の心のなかにはあと四つの人格がすんでいたのだ……
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多重人格とイマジナリーフレンド
今回この本を呼んで、多重人格とイマジナリーフレンドは強く関係していると思いました。主人公のサリーは子どもの頃、親に恵まれず暴力を振るわれた時や、数学の問題が解けなくてクラスメイトに笑われた時、その逃げ道として別の人格に代わるようになってしまいます。そしてその人格は、全員がかつてイマジナリーフレンドとして人形に落とし込まれていた人格だったのです。つまり、サリーの中で、子どもの頃のイマジナリーフレンドと遊んだ記憶が強く印象に残っていたということ、サリーにのとっての心の支えは、イマジナリーフレンドのみんだったということが言えます。しかし、イマジナリーフレンドの存在を信じる力が強すぎてしまったため、多重人格として大人になっても現れ、心の支えとして創り上げた別人格が、逆に自信を困惑させ、苦しめ、追い詰めてしまったのです。
私は、イマジナリーフレンドは都合の良い子供の頃の遊び相手で、可愛いイメージが強かったですが、多重人格へと繋がってしまうほど、強い能力なのだと、考えを改めさせられました。怖いのは、ファンタジーだけの世界なのではなく実際にこういった病気があることです。イマジナリーフレンドしか心の支えがいない状況を作り出してしまっては絶対にダメだと思いました。
Posted by ブクログ
ダニエル・キイスは初めて読んだんだが、素晴らしいね。
主人公のサリーは自分の中に4つの人格を作り出してしまった。それを知らずに今まで生きてきたサリー。本人の中で記憶がとんでいる際に、別の人格と交代していて、そのそれぞれの人格はそれぞれの人生をサリーと同じように歩んでいる。しかしサリーはある日、本当の自分の姿に気付いてしまう。アッシュ医師と共にサリーは自分と向き合うことを決意する。
心理学者だけあって、過激な描写や心理に訴えかけるような描写が多々ありますね。
Posted by ブクログ
アルジャーノンから流れてこの本にたどり着いたが面白い。
多重人格、解離は病だとされている。しかし、一つの自分の枠に勝手に収まっているだけで、本当は実はいろいろできるんじゃないかな、やりたいんじゃと思った。
Posted by ブクログ
全く別の人格が、都合の良い場面で登場するというのは、実は理にかなっているのではないかと穿ってしまう。
主人公は本来引っ込み思案でオドオドした性格。別人格では、明るくて陽気な人格や、冷静で知的で芸術家肌の人格など、私もほしいと思うような羨ましいものもある。凶暴な人格もあるが、戦わなければならない場面も生活には存在する。
もちろん、それらの人格がきちんと意識下にあり、コントロールできれば、という条件がつくだろうが。
不思議なことだが、本人が見たら全く理解できない書籍を別人格が読破していたり、難解な数式をいとも簡単に解いてしまうというのは、多重人格者には本当にあり得るのだろうか?24人のビリーミリガンでは、別の言語を話す人格もいたようだったが。
下巻では人格の統合がテーマになると思われる。どのように統合し、治癒されていくのか興味深い。
Posted by ブクログ
茶色の目と髪、いつも地味な服を着ているサリー・ポーター。NYで働くごく平凡な彼女の悩みとは…。仕事も長続きせず、結婚も破局を迎えてしまった彼女の心の闇にはあと四人の人格が住んでいたのだった…。
Posted by ブクログ
多重人格のお話です。
自分でも分からないうちに違う自分の人格が支配し、自分の知らないところで色々やり、最後は自分がやってもいないことで攻められる…
なんか可愛そうでした。
早く治してあげて。そういう思いでページを進めました。
Posted by ブクログ
サリーの中には、時々あらわれる4人がいる。デリー、ノラ、性的にあけすけなベラ、暴力的なジンクス。激しい頭痛が起こると別人格に変わる。ビリー・ミリガンほどではないが記憶にない自分が他人に見えていることは、どんなに恐怖か…
下巻へ続く
Posted by ブクログ
アルジャーノンに花束をの作者が書く、多重人格の一人の女性の話。
コロコロと人格が変わるので、誰の気持ちで語られているのか、ついていくのが少し大変でした。
しかし、なんとも生活していくのが困難な病気ですね。
下巻で多重人格になってしまった理由がもっと詳しく書かれていればいいな。
Posted by ブクログ
下巻は一気に読んでしまいました。
最初は主人公、サリーの困惑が伝わってきて
こっちまで気がおかしくなりそうでした(・ε・;)
内容を一言で言うと、知らないうちに4つの人格を作り出していた
サリーが、医師の助けを借り他の人格と自分の過去を受け入れ
融合していく姿が描かれている。
5番目のサリーという題名にも納得。
Posted by ブクログ
多重人格、五人の人格を持つサリー・ポータの話。
過去に起こった心の傷、憎悪、怒り、悲しみ、喜怒哀楽を受け入れる事が出来ず分裂したのか。
一人一人の人格は様々で治療を続けていく内に他の人格と融合していく。
融合して完全な人間、五番目のサリーになるまでの苦悩、切なさが面白い。
Posted by ブクログ
物語としては面白いけど、情報としては嘘っぱちですよ、お気をつけ!多分彼の作品の中で一番有名なのはアルジャーノンだと思うんですが、泉はコレしか読んでない。内容は…そうだな、一部エロいです(!)