小尾芙佐のレビュー一覧

  • われはロボット〔決定版〕

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    工学の知識もなければ歴史なんてのもまあ苦手なわけで、でも『鋼鉄都市』は読めたしなといったところで、要は手に取るまでが長かったのですが、古典に学ぶべしと読んでみれば楽しいのなんの。以前Xで呟いた通り、九死に一生スペシャルな短編集でした。あらすじの「ロボット開発史」の文言から誰が予想できますか? めちゃくちゃ面白かったです。
    お気に入りエピソードは「われ思う、ゆえに……」と「うそつき」、「逃避」です。
    本の裏のあらすじはむしろロビイとかハービイとか、比較的穏やかな個体に言及しているのですが、あの、あんまりハートフル期待されても困りませんか????

    といったところで、ロボット開発史というよりは、開

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    2026年08月31日
  • 高慢と偏見(下)

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    『人生を狂わす名著50』でも、『本を守ろうとする猫の話』でも紹介されていて、気になった本。

    ダーシー!!!最後まで読んでから、すぐにもう一度、ダーシーの全ての言動を読み返すと、もう可愛くて仕方がなくなってしまう笑
    1回目は、ひたすらエリザベスに感情移入してしまったけど。
    主人公も家族も、その他脇役達も、皆さんキャラが濃すぎる。

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    2026年08月30日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    ネタバレ

    最初の方がどうしても読みづらくて一度距離をとったんですが夏休みに入ったからと改めて時間をとって読みました。小説を徹夜で一気読みしてしまうのは初めてでした。
    事前情報として知っていたのはチャーリーが障がいを持っていて手術を受ける、それによって人の醜さを理解できるようになってしまい、、、みたいな感じだったので終わり方としてはチャーリーは手術を後悔して元に戻るとかなのかなと思ってました。実際読んでみたらそれだけじゃなくて、友情や家族の愛、初恋のような描写もあって本当に多くのことを考えさせられる物語でした。
    最後の一文は読んだ瞬間にそこまで持ち堪えていた涙腺が崩壊しました。

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    2026年08月13日
  • 闇の左手

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    ハヤカワ文庫SF 252 
    使節として送られた主人公ゲンリ―・アイ(=私)とエストラーベン(=予)が代わる代わる語り部となる惑星<冬>ゲセンでの冒険物語。
    開国を迫るアイの波乱万丈な行状記。惑星の風土やそこに暮らす両性具有者の生活や感情、思考方法、神話が語られる。国名、地名、人命のほか様々な名称が造語されてサラッとは読めない。単語を覚えていかないとちんぷんかんぷんになってしまう。
    極寒地帯が星の大半を占め、動物が少なく鳥の飛ばない世界。カタカナ頻出でなおかつ作者の思いが溢れていることもあって読みづらいが内容はとても面白い。人物描写に長けていて地に足の着いた躍動感がある。世界の構築も細部まで神経

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    2026年08月10日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    私はきっとばかの方なんですけど、この本はばかの解像度がとても高いですよね。処理できる情報量が少なくて覚えていられないんです。チャーリィはかしこくなってようやく、パン屋の同僚たちの外見を記録に残した。
    ギンピイの不正、アリスとの恋、孤独。父親との再会。

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    2026年08月09日
  • われはロボット〔決定版〕

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    この版ではなく1971年版で読みました。ハヤカワポケットブック。

    これがロボットSFの金字塔か…!ロボット三原則にまつわる短編集。

    感傷的なお話からロボット、AIの恐ろしさを描き出すものまで。いま読んでも古い感じがしないけど原作の一番古いものは1939年作だってさ!戦前!

    いまや、我が家にもロボットがいるんですよ、お掃除してくれるロボくんが。毎回丁寧にお願いしてお掃除してもらってます。

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    2026年08月02日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    知能のレベルによって、見える世界が違ってくる。全世界が涙した不朽の名作と言われるだけあって、とても深い話だと思う。
    この本を読んだ後では、自分の知能がどのくらいのレベルで、相手はどのくらいで、なんてことを日常の中で考えてしまったりするようになった。

    本書は本編だけじゃなくて、筆者のダニエルキイスと宇多田ヒカルの対談も乗ってます。

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    2026年07月28日
  • ジェイン・エア(下)

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    ▼たいへんにオモシロかったです。あざといばかりの筋立て。偶然。ラブロマンスと激動。そしてハッピーエンド。そして「言いたいこと」が実に背骨が通っています。既存の権力権威あるいは暴力構造の中で、弱いものが、それらのルールや前例にひれふさずに、たれも支配せず支配されずに生きて行きたい。

     フェミニズム、なんでしょう。パチパチ。



    ▼1847年初出だそうです。「嵐が丘」と同年。「高慢と偏見」が1831年。「ノートルダム・ド・パリ」1831年。「ゴリオ爺さん」1835年。「オリバー・ツイスト」1837年。「クリスマス・キャロル」1843年。「貧しき人々」1846年。

     産業革命からはじまる社会の

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    2026年07月25日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    読み終わった後、最高の映画を見終わり放心状態でエンドロールを眺めているような感覚になりました。
    最後は涙が止まらなかった。

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    2026年07月18日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    有名だがなかなかタイミングがなく、ようやく読んだ。一気読みだった。

    経験や他者との関わり(心)を伴わない知識は、人間を孤立させ、真の意味での幸福をもたらさない。経験感覚をもたない上部だけの知識に意味はない。何が人間を人間たらしめ、生きるとはどういうことかを考えさせられる本だった。
    どんなにIQがあがっても、人とのつながり、交わりを欠いた状態ではチャーリーは満たされることができず、必死にそれを手に入れようとしているようにみえた。
    この本を書いた当時は、AIのことなど想定していなかったのではと想像するが、この時代に読むと生成AIで手に入れた知識を使ってわかった気になって仕事をしている様子、なんだ

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    2026年07月17日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    ネタバレ

    確かにこの作品はSFだなと思う。
    自分の思考力が下がり焦るくだりは私も経験があったので、彼の抵抗含めて共感した。
    彼は性格とんがったけど、最後の関係各位へのメッセージは愛だったんじゃないかなと思った。

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    2026年07月11日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    面白かった。
    期待していたハッピーエンドとは違ったけど。
    読み進めていくうちに、落ちていったIQをほどほどに留めておけたら、そこら辺にいる大学生のようにうわべの政治論争や学問の会話もできるし愛する人と同じレベルで過ごせのに…と思った。

    そして、チャーリーゴードンが体験したことは、誰にも当てはまることだなと思った。
    一度学んで、当たり前にできていたことが、認知症や歳をとりできなくなることで、いらいらしたり、当たったり
    歳をとるってことはみんな平等に巡ってくるから、チャーリーゴードンの体験は、他人事ではないし、いつか少なからず自分も、文字が書けなくなったり、言葉がうまく発せなくなったりして、気を

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    2026年07月09日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    うーんこれが。
    ずっと読んでみたかった名作。
    ついに読めた...!

    主人公のチャーリイ・ゴードンはIQが極端に低い。
    それゆえに、悪を知らず人を信じ幸せを感じる。
    しかし、手術を経て知能が高くなったチャーリイはどうだろう。
    愛を知り、欲を知り、世界を知り、過去を知ったチャーリイ。
    知らない方が良かったことに溺れていく様は
    むしろこの本でいう白痴そのものなのかもしれない、


    私の中にある、本質よりもっと大切なものを
    温めていきたいと思った

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    2026年07月05日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    ネタバレ

    主人公チャーリが記録する経過報告を読んでいくお話。

    さすが名作、最初の50ページくらいは読みづらかったけどチャーリが句読点を覚えたあたりで読みやすくなり、かつ話も面白くなってくる。

    チャーリが手に入れたいっときだけの知識。
    びっくりするほど誰も幸せにしない、チャーリ本人も周りの人間も。
    ビークマン大学の連中は研究結果を手に入れたけれども、ニーマー教授以外は後悔していそう。

    チャーリが働いていたパン屋の連中は今まで小馬鹿にしていたチャーリが急に賢くなるもんだから自尊心を傷つけられるし、ドナーも泣く泣くチャーリを追い出すことになるし。

    チャーリの妹は、賢くなったチャーリが顔を見せたことで偽

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    2026年07月05日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    「人間のエゴに翻弄された純粋な心」

    チャーリーは、頭が良くなれば友達や家族に認めてもらえるという希望を胸に手術を受けた。しかし、知能が上がるにつれて周囲の人間を見下すようになり、自ら孤独を深めていく。その姿は何とも皮肉だった。

    それだけでなく、手術前に家族や友達だと思っていた人たちから実際にはどのように扱われていたのかを知ったとき、さらに、自身の知能がアルジャーノンと同じように失われていくことに気付いてしまったときの絶望感には胸が締め付けられた。

    知能の高さだけでは人は幸せになれず、人とのつながりや思いやりこそが人間らしさなのだと感じた。

    読み終えた後も、じわじわと切なさが込み上げ、長

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    2026年06月28日
  • アルジャーノンに花束を〔新装版〕

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    ネタバレ

    面倒を見てもらっていたアリスや、実験に携わる博士・教授をもはるかに凌ぐ知能に進化したチャーリィは、いつしか彼らを見下すように。チャーリィ自身もその傾向を理解し、警戒していたにも関わらず。
    いや、これが人間の本質なのだろう。
    自分より劣っている人間に敬意を払うのは難しいことだと思う。本当に賢い人は相手にみじめな思いをさせたり、恥をかかせたりしないと聞く。
    改めて謙虚さを忘れないように肝に銘じた。

    ねずみのアルジャーノンを観察して、知能がピークに達した後は退行が始まると知ったチャーリィの苦しみは想像に難くない。
    やがて元の知能に戻ることになるのだが、僅かばかりの自制心や自尊心が残りウォレンへ行く

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    2026年06月24日
  • われはロボット〔決定版〕

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    有名なロボット工学三原則…
    その法則から様々な物語が織りなす世界観が面白かった。

    エンジニア精神もくすぐってきて、物語がどう帰結するのかドキドキする短編集でした。

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    2026年06月15日
  • 逆まわりの世界〔改訳版〕

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    ホバート位相と名付けられた時間逆流現象のため、人は墓場から復活して子宮に還る。
    そんな世界で死者の再生と売却を生業とするヘルメスは教祖をめぐる争いに巻き込まれるが……。
    私的に設定が好きすぎてたまらない作品。

    会ったら「さようなら」で別れるときは「こんにちは」
    人は食べ物を「食べる」のではなく「戻す」
    時間が逆に進む世界というだけでもゾクゾクするのに、こんな世界だからか作中のキャラの倫理観がまぁまぁ終わっている(笑)全てがチグハグ、それが面白い。
    私、初ディックなんだけど、これ好き。

    あと、単純に装丁が好きすぎる。カッコ良すぎる。ハヤカワ文庫のディックの文庫本、どの作品も装丁がめちゃくちゃ

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    2026年06月04日
  • ジェイン・エア(下)

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    ネタバレ

    二人の結婚式のシーンで「ハッピーエンドだ!でも放火事件などの謎は解けていないし、まだまだページがのこってるなー」と思ったらまさかのロチェスター氏既婚者!不倫はだめでしょロチェスター氏!
    でもまあ私だったらロチェスター氏に「妻を置いて二人で別の場所で暮らそう」と言われたらぐらりと来そうなのに、意志がしっかりしているジェインはすごい。
    ロチェスター氏がジェインに泣いてすがりつくシーンと、最後の2人で森を散歩して切り株に座って話すシーンが好きです❥

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    2026年05月12日
  • ジェイン・エア(上)

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    前半のジェインの虐待される描写は読んでいるとつらくなる。
    ジェインとロチェスター氏が惹かれ合う描写だけでなく、ゴシックな屋敷での謎の笑い声や放火事件などサスペンス要素も盛りだくさん。

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    2026年05月12日