小尾芙佐のレビュー一覧
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個性的なロボットたちの短編集。
キャルヴィン女史が各話を語るという形式で
進みました。
「うそつき」はロボットが好きでロボットのよう
なと例えられるキャルヴィン女史の、若いときは
まだ人間味あったんだなって分かる話で好きです。
恒例キャラのパウエルとドノヴァン両技師が
宗教つくっちゃったロボットに振り回される
「われ思う、ゆえに...」も好きな話です。
この2人がでてる話は冒険的なものが多かった。
ほとんどの話に〈ロボット工学の三原則〉が深く絡んでいて、それを軸にどれもミステリチックでした。
「証拠」と「迷子のロボット」は特にそんな感じなので、1番お気に入りです。
この短編集の最後の -
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続きが気になって(きっと恋は成就するのだろう、と結末は想像できるにもかかわらず)一息に読み切ってしまいました。
このあたりの「魔力」は上巻でも感じた通り、まさに韓国ドラマを見ているようでした。
姉の恋愛を邪魔し、憧れていた人の前途をつぶしたと思っていた憎い相手でしたが、そのことが勘違いだと気づいたエリザベス。ダーシーが自身に寄せてくれた好意をむげに断ったことを恥じていましたが、思わぬところで再会したこと、またその時のダーシーの態度が今まで以上に好意を寄せるものであったことを受けて、いつしか想いを寄せるようになります。
しかし、ダーシーの因縁の相手と末の妹が駆け落ちをしたり、強大な権力を持つダ -
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「恋愛小説」の古典作品ですが、全く読みにくいところがなくスラスラと読むことが出来ます。
訳がよいのか、そもそもの物語の作り方がうまいのだと思いますが、まるで昨今人気が出ている韓国ドラマを見ているように楽しむことが出来ました。
すれ違いから恋愛が成就しなかったり、大嫌いだった相手から告白されたり、またその嫌っていた理由が勘違いであったことにきづかされたり。
人生や家族を揺るがすような大きなトラブルではなくても、恋愛の情は個人の人生にとっては大きな転換点にもなりえます。
この後、ジェインとエリザベスの姉妹の恋愛がどのような形になってゆくのか、下巻も楽しみです。 -
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SFが苦手でル・グウィンさんの本はファンタジーしか読んだことがなかったが、彼女はSF界での評価も抜群なのは知っていた。
アニメ作品でいくつかSFに触れる機会があり、チャレンジしてみようという気になりようやく手にとった。
子供向けファンタジーに比べて生々しく、衝動や緊迫に息を飲む機会も多くあったが、ジャンルは違えど彼女の文化人類学的な視座や思想から紡がれる小説はやはり秀逸。神話や古代壁画を見ながら、ヒトや文化の起こりを見つめ直す感覚。4人の婚姻制度や神々の掟、宇宙旅行など、前提のない世界である時はヒトらしく、ある時は理解しがたい場面にも感情移入させる筆致には唸らされる。短編集で、もう少し続きを -
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名作中の名作ですが、非常に親しみやすい内容でした。
こんな話だとは思いませんでした。もっと文学性に寄った堅い話だとばかり。
翻訳者の手腕なのか大昔の小説とは思えないくらい古臭さがないです。
良かった点
・ロボット工学の三原則について知れること
・SFでありながら実質ミステリーなところ
・短編の連作で毎回、違う切口を見せてくれる
悪かった点
・誰が喋ってるのが分からなくなるところ
・世界の全貌がイマイチ見えなかったところ
正直、大筋では理解できたものの、本作の魅力を十分受け取れた気がしません。
「ロビイ」、「われ思う、ゆえに」が特にお気に入りですが、それぞれロボや三原則に対するアプロー -
購入済み
人の脆さと尊さが光るラスト
この物語、発表が50年ほど前なので今と知的障害者への社会の接し方が違うことを留意しなければなりません。
それはさて置き、読後はまさに一人の人生の誕生から終わりまでを見たような、そんな感覚に陥ります。人とは、知性とは、幸せとは、愛とは、家族とは、教育とは何か?その一つ一つを読み手に考えさせる一方、本書へ抱く感想や評価は人それぞれであり、感動したというレビューでも人によってポイントが違うのかなと思います。
私は本レビューのタイトルに書いた言葉が思い浮かびました。人はどこまで登っても無敵ではない。この本には色んな人間的弱さが登場します。そしてそれに抗わんとする主人公のひたむきさや苦悩も描 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ舞台は、人との接触を極度に避け、対面は全てバーチャル映像で行う社会。
極めて人工的に管理されたシェルターの中で暮らし、自然環境からは完全に隔絶されている別の社会(こちらは「鋼鉄都市」に詳しい)から来た人と、実際に同じ部屋の両隅で距離を取り恐る恐る対面することになった登場人物が、
「あなたの肺にあった空気が、わたしの肺に入る」
ことに気づき、気持ちが悪くなり耐えられず逃げ出してしまいます。
3密とかいう言葉も登場し、Webでのコミュニケーション全盛の今の時代から、あと少しかも・・・
どちらの社会もロボットが大活躍。ロボットに仕事を奪われることの人々の嫌悪感、ロボット任せで失われてゆく能力の描写な -
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Posted by ブクログ
「高慢と偏見」には、いくつもの印象的な場面、有名な箇所がある。
ちょっと思いついただけでも、
1 冒頭の文章
2 最初の舞踏会……エリザベスとダーシーの最悪の出会い
3 風邪を寝込んだ姉ジェインの看護のため、エリザベスがビングリー家まで徒歩で訪問
4 コリンズ牧師の求愛行動とその顛末
5 ダーシーの叔母キャサリン夫人宅訪問
6 ダーシーの突然の求愛とエリザベスの強烈な拒絶
7 ダーシーからの手紙
8 ペンバリーのダーシー邸見学と再会
10 ウィッカムとリディアの駆け落ち事件
11 キャサリン夫人とエリザベスの対決
12 ダーシーのベネット氏訪問(めでたしめでたし)
他の長編にもそれぞれ印象