小尾芙佐のレビュー一覧
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電気羊だけがディックじゃない!と思わせる一作。
1964年発刊。その30年後の1994年の火星が舞台。そこには人類が植民していますが、まだ社会基盤が脆弱なために水不足に悩まされていたり、闇取引が横行している世界。他に、人類と共通の祖先である原住民のブリークマンがいたり、ある種の精神疾患を持つ人間は未来を見る事ができるという設定がされています。
これを書いている現在、1994年からちょうど30年経っていますが、いまだに火星に人類が足跡を残していないのが面白いですね。
あらすじは、修理屋を営むミスター・イーのもと、雇われているジャック・ボーレンは、依頼のあるままにヘリコプターで飛び馳せる毎日 -
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今さらながらですが
読もうと思いつつ読めてなかったので
SF超入門の本をきっかけに
思わず購入してしまいました。
たった3つの原則
それが
これほど深く人間性を炙り出していくのかー
と衝撃でした
さすがの名著ですねーー
何年も経ってるし
今ではもっとロボット工学や心理学も進んでると思うけど
古臭さはかんじません。
訳がたまに、日頃使わないような
意味わからない言葉があるけど、、、
読みにくいことはありません。
はじめの方から最後の方にいくにつれ
話は、難しくというか
単純ではなくなってきます。
が、面白く最後まで読むことができました。
最近読んだ
チクタク✖️10を思い出しました。
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ネタバレ 購入済み
切なくなった
終始日記風の書き方で、最初幼児の知能レベルで書いた日記はかなり読みづらかったけど、とある日を境に作文能力が急上昇、こんなに変わるもん??!とびっくりしました。
最初は低知能だったが故にいじめられていると気づかなかったものの、周り対する優しさや希望のようなものが読み取れました。
「頭がよくなる手術」を受けたことによって、数日後チャーリィの理解力や会話の能力はメキメキ上達、でもそれと同時に小さい頃の嫌な思い出やトラウマがよみがえるようになり、それによって苦しみます。
物語が進んでいくにつれてより賢くなったチャーリィは、ずっと憧れだった「他の人と政治や宗教や、そういう高度な内容の話がしたい」という夢 -
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「なりたかった自分になるために、遅すぎるなんてことはない」
先日読んだ『夏の扉』がとてつもなく面白かったので、おかわりです
ここでハインラインではなく訳者の小尾芙佐さんの方をおかわりするってところがもうセンス!
ということでイギリス文学を代表する女流作家ジョージ・エリオットの名作『サイラス・マーナー』です
エリオットの宗教観がどうのとか、彼女の結婚や人生がどうのとか、当時の女性の地位とか時代背景とか、あっしにゃ難しいことはさっぱり分かりませんよ
分かりゃーしませんよ
だけどね旦那
正しい心を持った人たちが幸せな結末を迎える
正しくない心を持った人も最後には改心する
それだけで十分じゃご -
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自閉症の男性が主人公。自閉症とは言え、自分に合った職業があり、フェンシングの趣味ももち、それなりに満たされた暮らしをしている。
彼の一人称で話が進む。彼が音楽を理解して感じるやり方や、他の内面世界は、一般的な自閉症者のイメージと違ってとても豊か。感情的には落ち着いていて、合理的で美学も感じるような世界観。それに加えて数学の才能も天才的。
だが、新しい上司が彼ら自閉症の従業員を自閉症治療の治験者にしようと圧力をかけてくる。
趣味のフェンシングサークルでの人間関係のいざこざもあり、その治験を受けることを決める。リスクを感じつつも決断する、その葛藤、筋道の付け方がしっかりしている。
結果的に、治療は -
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喉も、肺すらも凍りつくほどの真っ白な世界での逃避行。じわりじわりと迫り来るような闇への恐怖と根源的な生への執着、そこで育まれる信頼、友情(友愛)、とまどいと信頼。そして訪れる唐突な別れ。回想。
人生ベストブックです…。
ハマりすぎて本当にショックで、わんわん泣きながら調べ物をしたりデリダの赦しを読んだりしていたら、著者自身が闇の左手をセルフパロディしたというFour Ways to ForgivenessのForgiveness Dayについての叙述を発見しました。(確か、世界の合言葉は森?か世界の誕生日の訳者あとがきで)でも英語読めないしなあ…でもでも頑張って読むか…ebook買って…なん -
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ネタバレ「21世紀版『アルジャーノンに花束を 』」と言われている作品ですが全然違います。アルジャーノン的な話だと思って読むと、1/3くらい読んだところで不安になってくるので、別物だと思って読みましょう(笑)
※ここからネタバレあり※※
私が感じた大きな違いは主人公・ルゥは、ただ、マイノリティである、ということ。自閉症者であるルゥは、健常者(ノーマル)の感覚や価値観とただ異なっているだけでノーマルに比べて全く劣る存在ではないのです。ですが「障がい者」というレッテルを貼られ、ノーマルに合わせることを強要されます。私も、ある立場においてはマイノリティなので、ルゥの置かれた理不尽な状況に共感が止まりま -
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ヴィクトリア朝を代表する男性名の女流作家ジョージ・エリオットの代表作の一つ。寓話的な物語に心打たれる傑作。
親友と恋人に裏切られ、信仰と故郷を捨てざるを得なくなるサイラス・マーナー。冒頭から悲劇のどん底に突き落とされる展開に引き込まれ、真面目で純朴なサイラスに愛着がわいた。不幸な境遇ゆえに彼が金貨に執着するようになってしまうのもどことなく共感できる。このまま孤独に人生を終えるかと思われた矢先に起きるサスペンスフルな事件――そこから一気に面白くなってくる。
本作でサイラスの対比となっているのはゴッドフリーだろう。弱点はあるが決して悪人ではない彼の人生の苦悩が、サイラスとは逆の立場から物語の主 -
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ネタバレ19世紀英国。女性としては際立つ矜持や自立心の故に困難の絶えないジェインは、身分を超えた愛情を育むが……。
多くの困難を越え、ようやくソーンフィールド邸という、穏やかな環境に身を置くことができたジェイン。ロチェスターの求婚までに至るまわりくどさと、グレイス・プールをめぐる秘密に翻弄される流れは、めんどくさい男だなと思いつつも、文章や演出の上手さと彼の人柄がよくわかる筋の運び方という点で納得しながら読んだ。
結婚が決まったときのミセス・フェアファックスのいっけん冷たい態度も、最初はジェインと同じく戸惑ったが後から考えると納得。
逃げ出したあとの放浪してどの家からも受け入れられないときのジェ -
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ブロンテ姉妹のシャーロットによる、ヴィクトリア朝文学の名作。孤児となった少女が力強く生きていく波瀾の物語。
冒頭からもう面白い!幼少からいじめにあい、愛情をそそがれるべきはずの人物からそれを受けられず、それでもいじけず言い返す姿が主人公として最高。子供の頃こんなふうにものを言えなかったよなぁと。家を追い出されるように寄宿学校に入るが、そこで良き出会いがあり……この流れってどこか既視感がある。同時期に書かれたディケンズの『デイヴィッド・コパフィールド』の少女版といっていいような展開。しかしジェイン・エアの個性はコパフィールド以上に強烈なのが魅力だ。賢く誇り高い、しかし未知の世界への冒険心も持ち