小尾芙佐のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレThird Girlとは、部屋を何人かで借りるときに、
最初に借りた契約人が、2人で協同で利用していて、
もう一人、一緒に分担するときに、第三の女と呼ぶ。
部屋数が多ければ、第四、第五もあるらしい。
周囲から、精神的に追い詰められた人の、心理的な葛藤を表している。
自分で、自分が何をしたかをはっきりとは覚えていない。
そんな人が、犯罪に巻き込まれたときに、犯人であることを押し付けられてしまう。
ポアロは、冷静に事態を調べる。
自分だけでなく、警察や調査担当、探偵小説家にまで調査をお願いする。
今回は、調査だけでなく、精神科医による支援もある。
結末は、ある意味でハッピーエンド。 -
Posted by ブクログ
「本の雑誌」で推薦されていました。
力のこもった作品です。
引っ越してきた一家に、つぎつぎに問題が降りかかります。
夫、妻、三人の子供…そして新しく生まれてきた赤ちゃん。
家族それぞれが直面する問題には、ありがちなことだけでなく~日常に潜む悪と狂気が見え隠れします。
家族同士が愛し合っていても起こる~葛藤や誤解もあり。
細かい描写の積み重ねには、実生活を一部反映したリアリティがあります。
人はいかにして問題に立ち向かうべきか?
勇気を持って大きな問題にも取り組み、素晴らしい作品と言ってもいい。
かなり重い内容だけど、充実しています。
こんな風に解決していけるんだね!という部分と。
他にどうすれば良かったんだろうね…という部分と。
8歳のスティーヴィのけなげさには涙。
推理を楽しむ作品ではないですが、事件のモチーフにはミステリ的な要素もあるので。 -
Posted by ブクログ
すーっごくおもしろかった。
タイトルからただのミステリーだと思ってよみはじめたんだけど、実のところ、夫婦の、家族の物語でした。
あと、主人公がフリーのプログラマーで。
1983年ころのコンピューター業界を舞台にした話。アタリショックのころ。
今だったらiPhoneアプリの世界になるんだろうなー、みたいな感じ。
コモドール64、彼の職場でのトラブル、契約をめぐるごたごたなんかは、この業界の人にとってはいろいろ楽しめます。
こんなセリフも。
上P18
もっとひどいことになっていたかもしれないのだ。たとえばアップルでプログラムの仕事にありつくとか。
下p22
「あなたは間違っています、ディッキー。そのうちかならずIBMが市場を制覇して、IBMこそ唯一の市場というときがきますよ。」
「アップルを除けば」グラスが言った。「あのがらくた会社は、自分のところのコンピューターがいくら役立たずでもぜったいに消えてなくならないでしょうね」
あと、著者がモルモン教ということもあって、モルモン教の世界がいろいろと書かれていて、それも面白かった。
ごめん、オースン・スコット・カードなめてました。
最後はぼろぼろに泣けました。 -
Posted by ブクログ
キングと言えばホラーと、全部ホラーの棚に放り込んでしまったけれど、厳密に言うとホラーとは言いがたい作品もけっこう多い。この『It』も、最初と最後は正統派ホラーで怖いんだけど、途中のあたりはいつものキングの「ティーンエイジャーの青春小説」風な挿話が多くて、そこが楽しい。
この『It』はアメリカではテレビドラマで映像化されていて、それもそれなりに楽しいのだけど、ドラマとして面白いのは圧倒的に主人公達の子ども時代だと思う。
とにかく盛り込まれたプロットが物凄く多くて、文春文庫で4冊というボリュームだけれど、実際、普通の小説の4、5倍の物語が含まれていると思っていいくらい。
この『It』以降のキング作品は、ちょっと私の好みからはずれていってしまうので、そういう意味でも惜別の感のある一冊でもある。それにしても、何度読み返しても面白いし怖い。 -
Posted by ブクログ
面白かった!
最後まで読んでみて、「ああ、訳が秀逸だったのだなあ」と気付いた。
かの有名な一節、「読者よ、わたしは彼と結婚したのだ!」が、かくも丁寧に控えめに語られていようとは。
ジェインの口調は終始敬語が貫かれているし、それは彼女が持つ荒々しい人格を隠し礼節を弁えているという美徳を際立たせている。
正直に言おう。下巻を読んでいる時点ではもう、ジェイン・エアを嫌う気持ちはなかった。というか、好きだった。
原文で読んでも同じ感想を持ったかはわからない。このひとの訳したジェイン・エアが好きだ、ということだ。
展開も波乱に見舞われ、狂った妻の登場、ロチェスター邸からの逃亡、そして新しい人々との出会いと暮らしと、ページをめくる手が止まらない。
一番驚いたのは、やはりセント=ジョンだよね。彼は「いいお兄様」ではあっても、「いい恋人」にも「いい夫」にもなれない。絶対なれない。
自分に関わってこなければ害もなく、見栄えのいい置物のような感じなのだけれど、災難だったなあ、ジェイン。
それにしても変な男にばかり好かれるものだよね。
ここまで色んな人に「不器量」と噂されるというのも不自然だよね?ダイアナは彼女のことを「きれいすぎる」と評したし、ジェインが自分の顔にコンプレックスがあるがゆえの思い込みと考えてもよさそう。
とにかく続きが気になるし、ハラハラするし、予想外の展開もがんがん待ってるし、多少ご都合主義的なところもあるけれど、面白いです。
名作だしとか古典だしとかでちょっとでも気になる人は是非この光文社のこの人の訳でどうぞ。
わが大学の教授による、解説になってない解説もついてるしね。笑