小尾芙佐のレビュー一覧

  • 五番目のサリー 上

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    ダニエル・キイスは初めて読んだんだが、素晴らしいね。
    主人公のサリーは自分の中に4つの人格を作り出してしまった。それを知らずに今まで生きてきたサリー。本人の中で記憶がとんでいる際に、別の人格と交代していて、そのそれぞれの人格はそれぞれの人生をサリーと同じように歩んでいる。しかしサリーはある日、本当の自分の姿に気付いてしまう。アッシュ医師と共にサリーは自分と向き合うことを決意する。
    心理学者だけあって、過激な描写や心理に訴えかけるような描写が多々ありますね。

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    2010年07月24日
  • くらやみの速さはどれくらい

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    帯に「21世紀のアルジャーノンに花束を」とあった気がする。
    そのうえでレビューをすると、こちらの方が上だと思う。
    幼少期であれば治療が行えるようになり、自らの世代以降には患者がいなくなった自閉症の主人公が送る日常、治療法が発見された時の彼の選択、そしてそのエピローグ。

    「光が届く前に暗闇があるのであれば、光が届くときには暗闇がなければならない。とすると暗闇の速さはどれくらいなのか」という質問自体は決して難しくはない。しかし、答えることは難しい。

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    2010年06月30日
  • IT(1)

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    キング作品を初めて読んだときから、この人の子ども(ティーンエイジャー)の描き方は秀逸すぎると思っていましたが、この「IT」を読んで確信しました。キングが書いているのはホラーではなく青春小説だと。…まあ全部ではありませんが(当然ながら)。
    個人的にキング作品で何度読んでも面白い!と思ったのは、「IT」の他には、「キャリー」、「死のロングウォーク」、「ハイスクール・パニック」などなど…。やっぱりティーンエイジャーが主人公の作品が多いです。

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    2013年04月17日
  • くらやみの速さはどれくらい

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    ネビュラ賞受賞作。


    自閉症の幼少期において治療可能になっている近未来。

    自閉症者最後の世代であるルウが様々な困難を乗り越え、決断していく姿に打たれます。


    訳者の方の力量が素晴らしい。

    「アルジャーノンに花束を」の訳者、小尾美佐氏にも拍手です。


    くらやみの速さはどれくらい?

    天文学のパラドックス。

    ルウの決断。

    あなたはどう答えますか?

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    2010年02月13日
  • 心の鏡

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    中学生のときに読んだ本。
    表題作、『心の鏡』は
    今まで読んだ中で最も
    自分にとって大切な小説だと
    認識している。

    Crazy Maroになりたいんだろうな。

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    2010年01月31日
  • くらやみの速さはどれくらい

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    今まで読んだ中で
    一番痛いと思った小説。

    光より常に先にある暗闇は
    光速よりも速く進むって、
    光がいくら速くても暗闇はいつも先に。
    だから光を追う限り
    終局に辿り着くことはない。*

    世界に入り込んで、
    わたしは、
    そのままのルウを愛してた。

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    2010年01月31日
  • IT(1)

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    傑作です!ホラー要素だけではなく、子供時代の懐かしさや切なさに読後は思わずホロリときてしまいました。

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    2009年11月19日
  • IT(1)

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    キングと言えばホラーと、全部ホラーの棚に放り込んでしまったけれど、厳密に言うとホラーとは言いがたい作品もけっこう多い。この『It』も、最初と最後は正統派ホラーで怖いんだけど、途中のあたりはいつものキングの「ティーンエイジャーの青春小説」風な挿話が多くて、そこが楽しい。
    この『It』はアメリカではテレビドラマで映像化されていて、それもそれなりに楽しいのだけど、ドラマとして面白いのは圧倒的に主人公達の子ども時代だと思う。
    とにかく盛り込まれたプロットが物凄く多くて、文春文庫で4冊というボリュームだけれど、実際、普通の小説の4、5倍の物語が含まれていると思っていいくらい。
    この『It』以降のキング作

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    2009年11月18日
  • 世界の合言葉は森

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    中編です。
    ル・ググィンならでは…
    想像された世界の確かな手触り。
    皮肉の効いた描写と、それでも息づいている生命力。

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    2010年04月24日
  • ジェイン・エア(下)

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    非常におもしろかったです。人生を一回生きたような気がします。
    下巻も、上巻に劣らず様々なことが起こります…!

    この著者の何がすごいって、やっぱり表現力の豊かさですね。
    「生命のない物体は変わらなかったが、生きているものは昔の面影もないほどに変わっていた。」キラリと光った素敵な表現です。
    英語でも読んでいます。

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    2009年11月08日
  • ジェイン・エア(上)

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    授業で扱っているので、先に日本語版を読んで感じを掴んでしまおうという魂胆。
    一言でまとめれば、ジェインエアの成長物語です。ビルドゥングス・ロマンです。

    期待以上のおもしろさ!!
    下巻にも期待。

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    2009年10月04日
  • ジェイン・エア(下)

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    面白かった!
    最後まで読んでみて、「ああ、訳が秀逸だったのだなあ」と気付いた。
    かの有名な一節、「読者よ、わたしは彼と結婚したのだ!」が、かくも丁寧に控えめに語られていようとは。
    ジェインの口調は終始敬語が貫かれているし、それは彼女が持つ荒々しい人格を隠し礼節を弁えているという美徳を際立たせている。
    正直に言おう。下巻を読んでいる時点ではもう、ジェイン・エアを嫌う気持ちはなかった。というか、好きだった。
    原文で読んでも同じ感想を持ったかはわからない。このひとの訳したジェイン・エアが好きだ、ということだ。

    展開も波乱に見舞われ、狂った妻の登場、ロチェスター邸からの逃亡、そして新しい人々との出会

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    2009年10月04日
  • ロカノンの世界

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    神話とSFが混ざった独特の雰囲気が好き。『風の十二方位』でプロローグの部分を読んだ時はロカノンがここまで動くとは思わなかった。

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    2009年10月07日
  • ジェイン・エア(上)

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    19世紀、イギリス。そこは未だ女性が主体的に生きるのが難しかった世界。そんな世の中で主人公ジェインは「正しく、誠実に」生きようとします。そんな彼女が愛したロチェスター卿には、彼女の信念とは反する秘密があった……。「正しく誠実に生きる」ことと「愛し愛され幸せになること」は同時に可能なのだろうか。現代にも通じる古典文学です。小尾さんの新訳が嬉しい。

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    2009年10月04日
  • 消えた少年たち(下)

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    沢山の少年が行方不明になる事件がおきます。
    それでも日常の生活は続いています。
    伏線が沢山あって 最後に・・・
    最低2回は読み返してください。
    今までで一番泣いた本です。

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    2009年10月04日
  • 消えた少年たち(上)

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    翻訳ものだし 少し宗教観が入るので
    まどろっこしい部分が歩けど どんどん小説の世界に入る事が出来ました。
    スティービィの苦しみが辛いです。

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    2009年10月04日
  • 心の鏡

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    ビリーミリガンとかアルジャーノンとか読んだ時は、精神医学系の作家だと思ってました。
    が、SFですね、アルジャーノンも。
    ダニエルキイス全部読もう。

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    2009年10月04日
  • IT(4)

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    27年ぶりにIT(それ)と対決するはみだしクラブの面々。仲間は欠け、子供時代に持っていた魔法を信じる心も失った彼らが、ITと戦うために支払った代償とは…。ラストの一文は、何度読んでも泣けます。

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    2009年10月04日
  • IT(3)

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    7人の仲間達の過去と現在をザッピングしつつ話は進む。過去編は、子供時代に秘密基地作って探検ごっことかしてた人の心の琴線に響くこと請け合い。

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    2009年10月04日
  • IT(2)

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    TVシリーズとして映像化されている本作。ピエロのペニーワイズの怖さはあの映像で更に納得させられたのですが、まずは原作を読んで欲しい作品。(TVシリーズはいろいろとアレなので…)ピエロが怖いというのを明確に示したのは、この作品がはじめてだった。(少なくとも私にとっては)マク○ナル○のドナ○ドとかも笑いながら人殺しそうですよねぇ…。

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    2009年10月04日