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ブロンテ姉妹のシャーロットによる、ヴィクトリア朝文学の名作。孤児となった少女が力強く生きていく波瀾の物語。
冒頭からもう面白い!幼少からいじめにあい、愛情をそそがれるべきはずの人物からそれを受けられず、それでもいじけず言い返す姿が主人公として最高。子供の頃こんなふうにものを言えなかったよなぁと。家を追い出されるように寄宿学校に入るが、そこで良き出会いがあり……この流れってどこか既視感がある。同時期に書かれたディケンズの『デイヴィッド・コパフィールド』の少女版といっていいような展開。しかしジェイン・エアの個性はコパフィールド以上に強烈なのが魅力だ。賢く誇り高い、しかし未知の世界への冒険心も持ち合わせた彼女の精神性に引っ張られるようにして物語は進んでいく。アニメ世界名作劇場の香りがするのもこの時代の作品の特徴か。
後半でミステリーと恋愛の要素が高まっていくのだが、「え、そうなるの?」と肩透かしを食らいそうな感じで上巻終了。謎もわけがわからぬまま下巻へおあずけか。先が気になりすぎるので、上巻を読んだまま下巻に手を付けないという人はきっといないだろう。とにかくジェインへの感情移入とスピード感ある筋書きが面白くてむさぼるように読める。「古典」「名作」=堅くて真面目で小難しいというイメージが払拭される傑作。
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テンプル先生がマクゴナガル先生とダンブルドア足して2で割ったみたい。
ミセス・リードの我が子を夫がかわいがってくれなかったってところからジェインのその後の軌道に少なからず影響を与えてる気がする。
パンとミルクとチーズをもらいたくなる。「バタ」って表記がおいしそう。
古典というけどあんまり堅苦しくなくて、先が気になるロマンスの物語だった
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上巻にずっと付き纏う、屋敷の秘密。不気味な笑い声の正体を知っていても、読んでいて怖い。
あらすじが分かっていても、ロチェスターとジェインの会話の巧妙さに惹かれてしまう。
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授業で扱っているので、先に日本語版を読んで感じを掴んでしまおうという魂胆。
一言でまとめれば、ジェインエアの成長物語です。ビルドゥングス・ロマンです。
期待以上のおもしろさ!!
下巻にも期待。
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19世紀、イギリス。そこは未だ女性が主体的に生きるのが難しかった世界。そんな世の中で主人公ジェインは「正しく、誠実に」生きようとします。そんな彼女が愛したロチェスター卿には、彼女の信念とは反する秘密があった……。「正しく誠実に生きる」ことと「愛し愛され幸せになること」は同時に可能なのだろうか。現代にも通じる古典文学です。小尾さんの新訳が嬉しい。
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この作品は、亡き母の愛読書でした。母は貧しい家庭の育ちでしたが、師範学校を出て教員をしていました。現在の国立大学教育学部に相当する師範学校は、優秀な学生を集めて教員を育成する為に、学費がかかりませんでしたから。
私は高校生の時にこの本を手にしましたが、母は「今の時代には合わない、古い小説だよ」と言って笑っていましたっけ。
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小尾さんの翻訳が読みたくて再読。小尾さんの日本語も勿論いいのだけど、ジェインの語りはかろやかに饒舌。シャーロッテ ブロンテも三姉妹の中で一番快活で社交的だったらしい事をうかがわせる。
子ども時代の話が意外と面白い。小公女や秘密の花園を彷彿させる。お屋敷に来てからもある種の謎が潜んでいて、どちらかというと秘密の花園のほうが近いかもしれない。
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「嵐が丘」に引き続き、ブロンテ姉妹の作品を読むこととしました。こちらは古典的な恋愛もの。現代だったら少女マンガになりそうな展開。ヒロインが不幸な生い立ちなのだけれど、上流階級のきらびやかな世界で自身の叡智と公正な立ち居振る舞いで、人生を切り開いてゆく物語。典型的なシンデレラストーリーだけど、名作だけあってなかなか面白い。
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虐げられた女性が、
周りの人たちに支えられて、
その本来の心を取り戻し、
さらに家主に恋心を抱きます。
ただし、どうやら何かがありそうな予感です。
(ところどころに秘密めいたことがあるため)
序盤は読むのがつらくなりますが
(なんとなくハリー・ポッターを思い出しました)
彼女が施設に入ってからは
相応によく読めるようになるはずです。
そして、彼女の前に
何か暗雲が立ち込めますが…
どうなるのか…
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序盤の生活は「世界名作劇場」でアニメ化されていてもおかしくないような王道ストーリーで何度も目が潤みました。この成長物語だけで上巻を使いきっても良かったかな。というくらいですが、ソーンフィールドに舞台を移してからは別の魅力で惹き付けてくるので、自然と姿勢が前のめりになって読んでいたような気がします。美男美女の組み合わせではないというのも大きいですが、恋愛要素が根拠もなく一目ぼれで身勝手と紙一重の「情熱的」な色恋沙汰ではなく、不器用だけれど信頼で結びついている関係というのは読者としても感情移入しやすいです。
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まだ女性の権利や社会的な自立がなかなか認められていなかった時代に生まれたジェイン・エアという女性が、
バッサバッサと自ら人生の道をつくり、つき進んでいく作品。
著者が女性であり、おそらく自伝的な面も含まれていると思うからなのか、
女性として、読んでいてすごく励まされる本でした。
19世紀初頭のイギリスの邸宅の家庭教師で住み込みとして働くってどんな感じだったのか、どんな暮らしだったのかが、よくわかります。
訳も読みやすくて、とてもいいです。
Posted by ブクログ
授業のテキストになるというので軽い気持ちで読み始めると、すいすい読める。
あらすじも知っているので、ただの退屈紛らし程度にしか考えていなかった上に、先生の話しぶりから受けたイメージのジェーンは「愛情に飢えて恨みがましく野心家の女」という姿だったので、最初はその先入観から抜け出すのに苦労した。
けれど物語が進んでいくにつれ、いや、ジェインが大人になるにつれ彼女には自制心が備わっていくように感じられた。
ロチェスター伯とのロマンス、触れなば逃げる、というようなロマンスにはこちらもハラハラするほどだ。
リアルタイムでこれを連載で読んでいた人は、どれほど続きを楽しみに待っていたのか、想像に難くない。
面白いです。
Posted by ブクログ
「ジェイン・エア」って名前なんすね。
それすら知らんからなぁ。
個人的にはヘレンの死までが面白かったです。
家庭教師になってからは、まぁ主人とどうにかなるんかいなぁっていう予感で終わりますね。三階に住む怪奇なプールさんのことももちろん気になるし。
下巻で予感のままハッピーエンドでもいいし、それを裏切られてもいいんだけど、面白いまま終わってほしい。
Posted by ブクログ
読み始めた時は、ジェインが成功する話かと思ったが、そうでもないらしい。運命の恋物語みたいな話ですか。うまくいくのか気になるところなので、早く下巻読みます。