小尾芙佐のレビュー一覧

  • 偶然世界

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    フィリップ・K・ディックの処女長編は、ランダムによる無作為な権力交代が行われる九惑星系社会が舞台。クイズマスターなる最高権力者は、ボトルという偶然をつかさどる装置により選り抜きされます。時のクイズマスター、ヴェリックはこのボトルにより失脚。代わって権力の座についたのは、無級者のカートライトですが、指名大会で選出された刺客により、命を狙われることに… そんな中、主人公ベントリーは解職を機にヴェリックと雇用の誓いをたてるが…

    ディックの長編はやっぱり無秩序な印象を受けます。
    二十三世紀の九惑星社会、先にあげたボトルによる権力交代制度、パワーカードに無級者、そして《炎の月》などなど、背景やガジェッ

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    2015年05月31日
  • IT(4)

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    過去と現在の状況がより交錯しながら物語が進んでいく4巻。
    その交錯加減が絶妙。
    ともすれば読者が混乱するかもしれぬ演出だが、今読んでいるのが『過去』か『現在』なのかわかりやすく描いてくれる。

    しかし全体的に超現実なホラーだったことにいささか驚いたのも事実。

    長ーい作品でひと月半没頭して読んでたということもあって、先が知りたい、早く読み終わりたいという気持ちがあったにもかかわらず、読み終わったら妙に寂しい。

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    2015年02月08日
  • IT(2)

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    はみだしクラブのメンバーおのおのの過去エピソードが、だんだんと解かれていく巻。

    だけど、まだまだ謎は残る。というかさらに謎が深まる。
    怪物は怖いけどバラエティに富む恰好で出てくるから、登場が楽しみになりつつある…のかな?笑

    スティーブン・キングの文章の特徴に気づいた。
    『〜〜でもなく、〜〜でもなく、』という例えが多い。
    ゆえに文章量が多くなるのかも?

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    2015年01月18日
  • 第三の女

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    ネタバレ

    15年行方不明になって帰ってきた父親と反りが合わない。
    これで何となく展開が予想できた。
    しかし、鬘の有無でここまで気づかれないものなのだろうか。

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    2014年11月15日
  • くらやみの速さはどれくらい

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    自閉症者の一人称で始まるSF小説。

    自閉症者の一人称小説というのがキャッチー。主人公は文中で平坦に物事を受け止め自分の決めたパターンに則って行動する。自閉症者に特有のこだわりや特別な感覚も表現されている。
    ただ作者自体が自閉症者でないので書かれている内容がどの程度自閉症者の思考に近いのか疑問が生じた。他の書評によると自閉症というより自己愛性パーソナリティ障害の患者の思考に近いというが、その場合自閉症の視点から考える思考SFという前提は成り立つのか? 

    あと、著者は「くらやみの速さ」にこだわりすぎな気がした。知と無知になぞらえるのもしっくり来なかった。正直いらない要素では。フレーズとして気に

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    2014年09月08日
  • 第三の女

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    ポワロ作品

    【あらすじ】
    ポワロの元に「人を殺したかもしれない」と言う女が訪ねてきた。女は詳細を語る前に立ち去るが、作家のオリヴァ女史の情報により、ある富豪の娘であることが判明する。その娘には、精神疾患の気があり、継母を毒殺しようとしたという噂が立っていた。

    【感想】
    一言で言うと、よくある展開の話。ポワロ作品を読んでる人にとっては、犯人もその素性も予測できてしまう部類。ストーリーにひねりが足らず、ちょっと物足りなかった。

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    2014年04月02日
  • 五番目のサリー 下

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    5つの人格を持つサリー。
    カウンセリングをしていき、順調に人格を一つにまとめていくのですが
    一番最後に残った、人格がこれまた手強い。

    カウンセラーと患者との付き合い方も難しそうだー。
    無関心でもダメ、親しくなりすぎるのもダメ。
    患ってる本人も辛いだろうが、周りの人や主治医も大変なんだろうな。

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    2014年01月28日
  • 五番目のサリー 上

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    アルジャーノンに花束をの作者が書く、多重人格の一人の女性の話。

    コロコロと人格が変わるので、誰の気持ちで語られているのか、ついていくのが少し大変でした。
    しかし、なんとも生活していくのが困難な病気ですね。
    下巻で多重人格になってしまった理由がもっと詳しく書かれていればいいな。

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    2014年01月26日
  • 言の葉の樹

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    外交使節でもある文化人類学者が、とある異国で失われつつある前近代の文化風習を再発見するための旅をする物語。

    と、まとめてしまうと物語の骨格はSFでもなんでもないのですが、その「SFらしくなさ」が正にル・グィンらしさでもあります。

    彼女が紡ぎだす「ハイニッシュ・ユニバース」の一端を成す作品。高度の発展を遂げた「ハイン人」が銀河規模で潘種し、地球人類もその一環として生まれた世界。その後、潘種された種族は衰退して星間の交流がなくなり、各惑星上で独自の進化・発展を遂げていく。やがて星間交流が復活し、星間連合「エクーメン」となって、未だ宇宙への再進出を果たしていないかつての同胞を教化・指導する立場と

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    2014年01月08日
  • 偶然世界

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    ディック祭りあらため、ディックの足跡をたどる月間。古本やさんから初期の本をかき集め準備は整った!

    出版の順番からいくと処女長編となる本書。公共的偶然発生装置によって、ランダムに変化させらる世界、ティープ部隊、偶然によって即位させられる最高権力者、選抜される公的な刺客、太陽系外縁にあるとされる炎の月に向かう狂信者集団、光速を超えて飛翔できる人造ボディ、等々説明抜きにあふれるガジェットの数々。ドラッグを使用していると思しきシーンは出てきますが、ぐじぐじ病んでいる分裂病的な人物はこの作品では出てきません。(こんなのも書いていたんですね)

    きっと、謎が仕掛けられているに違いないと思った設定があっさ

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    2013年11月14日
  • くらやみの速さはどれくらい

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    ネタバレ

    SF。自閉症が治療可能になった近未来。自閉症最後の世代である主人公ルウ。友人や同僚との交流を通してルウの視点が細やかに描かれる。
    正常(ノーマル)ではないと言われ、ふつうになれと言われ続けて、しかしどうすればよいのか分からないという状態はつらいなあ。
    訳が丁寧で読みやすい。宣伝に使われている21世紀版『アルジャーノンに花束を』というのは違うと思う。

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    2013年10月19日
  • 心の鏡

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    「アルジャーノンに花束を」の作者としての認識しかないが、こういう空気感のある作品集は読んでいて穏やかな気分になる。

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    2013年06月23日
  • 第三の女

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    思いのほか普通。
    読みやすいし、テンポも悪くないので
    翻訳物に不慣れな方でも読みやすい…なんだけど…

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    2013年07月01日
  • 始まりの場所

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    SFとなっているけど、ファンタジー・青春物語・ラブストーリー・冒険小説・・・でも通りそうな作品。

    主人公2人に共感できたら楽しめる作品だと思った。

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    2013年01月12日
  • ジェイン・エア(下)

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    ジェインに所々いらつくのは、時代による考え方の違いのせいなんだろうなあ。難しそうって敬遠してたけど、おもしろかった。

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    2012年10月31日
  • ジェイン・エア(下)

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    なかなか波乱万丈な人生を歩む主人公だった。一応ハッピーエンドといえばそうだが、まさかこんな結末になるとは思わなかった。どんでん返しが多い

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    2012年03月05日
  • 第三の女

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    殺人が起きたんだか起きてないんだかわからないのに
    調査を始めるなんてポアロおじさんには驚嘆したよ!

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    2012年03月02日
  • 高慢と偏見(上)

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    人生が、お金と恋愛に収斂していて羨ましい。
    とも言い切れないか、それなりにたいへんそうだ。
    小尾さんも、もう80歳なんですねー。

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    2012年02月29日
  • 高慢と偏見(上)

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    映画「プライドと偏見」の原作であり、新訳。
    この本を手に取り、原作が古典的な物語であると知った。
    映画自体もうあまり覚えていないため、比較とかもできないけれども。
    身分の違う男女の恋物語。もっと綺麗な物語かと思っていたら、
    皮肉交じりがすごい。
    主人公の女性の偏見が激しい。もう非難轟々。
    やや読みにくさはある。原作を生かしてか...。

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    2012年02月06日
  • ジェイン・エア(上)

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    読み始めた時は、ジェインが成功する話かと思ったが、そうでもないらしい。運命の恋物語みたいな話ですか。うまくいくのか気になるところなので、早く下巻読みます。

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    2012年01月22日