小尾芙佐のレビュー一覧
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奴隷制度と女性蔑視
階級社会
女性の束縛からの解放は、実は、現実でもそんなに古い話ではない。
例えば女性の選挙権が世界で認められたのは、先進国と言われる国々を含めても、概ね20世紀に入ってからで、日本やフランス、イタリアは大戦後ようやく始まった。
作者はアーシュラ・K・ル・グィン
ジブリの映画でお馴染み『ゲド戦記』の作者。
かつて児童文庫として全巻読んだけど、難解で、よく映画化を決断した(不評だった)と思った。
SF……確かに「ここではないどこか」を描いているが、どこか古代オリエント遺跡の図鑑を見ているよう。
でも、次の瞬間.“今の人”をリアルに描く。女性の目線、しかも結構赤裸々な、も -
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ネタバレ解説を少し読んでゲド戦記の作者だったこと、そして女性だったことに気づく。
本書の舞台は非常に寒く、気候が厳しい惑星“冬”であり、その舞台設定だけでも興味がそそられるが、そこに住む異星人は両性具有という特徴を持つ。
このゲセン人の特徴による社会には、著者の女性ならではの感覚が反映されており興味深く、気づかされる部分もあった。
繁殖期(?)には女性にも男性にもなりうるため、直前まで伴侶と自分「どちらが妊娠するか分からない」ことで、妊娠・出産、子育てに対する性的な差別感覚がないことや、
繁殖期以外では第二次成長期前の子供のような性的状態に戻る(= 性からくる身体の変調から解放される)という発想は、 -
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ネタバレ分断の物語。性別、持つものと持たざるもの、その入れ子構造、オールドメディアとネット。ネットについては1990年代の知見ということで、先見性というべきか偏見というべきか。
『帰還』というブービートラップが大爆発して再起不能に近い傷を負わせられながらもなお読み続けているのは、ゲド戦記三部作+『風の十二方位』や『夜の言葉』、『闇の左手』に受けた好ましい衝撃よ再びと望んでいるからに違いない。しかし、出会えない。
『西のはての年代記』でもそうだったが、物語というより設定語りという印象が強い。本書においては各編後半には物語になるとしても、導入の設定語りがどうにもあわない。
本書に収められている四篇のうち -
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読むきっかけは、映画「ブリジットジョーンズ」が大好きで、そこに出てくるマーク・ダーシーが
高慢と偏見のダーシー氏をモデルにしていると知ったから。
終始、コリンファースのイメージで読み進めました。
読み終わって思ったのは、いつの世も男はお金、女は美貌あってのことなのかなぁと。
ダーシーはエリザベスの溌剌としたところなど内面に惹かれたことが強調されていたが、ジェインもエリザベスも美貌の持ち主。
そしてコリンズと結婚したシャーロットは?
それにしてもミセス・ベネットが恥ずかしく腹立たしい。
あの母が育てたはずなのに上の娘2人はまともな羞恥心や優しさをもっているのが不思議。
これも現代でもあることです -
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死者は墓から蘇り、生者は若返って子宮へ回帰する。そんな時間逆転現象が起こった「逆まわりの世界」が舞台。死者の再生と売却を請け負うセバスチャンは、ユーディ教の始祖ピークを掘り出したことをきっかけに、ピークをめぐる様々な派閥の抗争に巻き込まれ…
死者は蘇り、生者は子宮に帰る?なんというトンデモ設定。面白いのはこのトンデモ設定を実生活にまで落とし込んでいるところ。例えば、本来、生者は食物を食べて消化しますが、この世界では生者は食物を胃袋から皿に戻します。あるいは、子宮に帰る生者のためにあえてセックスをしたりと、なんだか因果関係がめちゃくちゃ。だけでなく、蘇った死者の売却権は発掘者に帰属したりと、こ -
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殺人を犯した“かも”しれないという依頼人の登場で始まる死体なき殺人事件。当人に自覚のない殺人事件とはー?
年寄り扱いされたことを根に持ち、オリヴァ夫人の趣旨のぼやけた会話にうんざりするポアロは人間らしく魅力的なキャラクターで、ポアロに合わせてついつい他の登場人物にも感情移入をしてしまう。始めの4/5でゆっくりと謎や設定をばら撒き、最後にパズルのピースを勢いよく当てはめていくようなストーリー展開で、ポアロと共に謎を解明したい人向け。灰色の脳細胞を持つ名探偵に圧倒されたいなら短編集?久しぶりにアガサクリスティの作品を読んだので、こんな感じの作風だったかなと少し違和感を覚えたが、どんでん返しの展開は