小尾芙佐のレビュー一覧

  • 赦しへの四つの道

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    奴隷制度と女性蔑視
    階級社会

    女性の束縛からの解放は、実は、現実でもそんなに古い話ではない。
    例えば女性の選挙権が世界で認められたのは、先進国と言われる国々を含めても、概ね20世紀に入ってからで、日本やフランス、イタリアは大戦後ようやく始まった。

    作者はアーシュラ・K・ル・グィン

    ジブリの映画でお馴染み『ゲド戦記』の作者。
    かつて児童文庫として全巻読んだけど、難解で、よく映画化を決断した(不評だった)と思った。

    SF……確かに「ここではないどこか」を描いているが、どこか古代オリエント遺跡の図鑑を見ているよう。
    でも、次の瞬間.“今の人”をリアルに描く。女性の目線、しかも結構赤裸々な、も

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    2024年05月07日
  • 闇の左手

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    ネタバレ

    解説を少し読んでゲド戦記の作者だったこと、そして女性だったことに気づく。

    本書の舞台は非常に寒く、気候が厳しい惑星“冬”であり、その舞台設定だけでも興味がそそられるが、そこに住む異星人は両性具有という特徴を持つ。
    このゲセン人の特徴による社会には、著者の女性ならではの感覚が反映されており興味深く、気づかされる部分もあった。
    繁殖期(?)には女性にも男性にもなりうるため、直前まで伴侶と自分「どちらが妊娠するか分からない」ことで、妊娠・出産、子育てに対する性的な差別感覚がないことや、
    繁殖期以外では第二次成長期前の子供のような性的状態に戻る(= 性からくる身体の変調から解放される)という発想は、

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    2024年04月06日
  • 第三の女

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    ほほお、そうきましたか。
    散らかっていた事象が一つに集約される瞬間が好きだなあ。
    「自分が犯したらしい殺人についての相談」と聞いた時点で、これは何かあるなと分かる。
    結局、その“何か”には最後まで気づけないが。
    まあでも自分なりに推理しても、ちっとも当たらないのが楽しい。
    そして、ロマンスを忘れないところがまた良い。

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    2024年03月24日
  • 赦しへの四つの道

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    ネタバレ

    分断の物語。性別、持つものと持たざるもの、その入れ子構造、オールドメディアとネット。ネットについては1990年代の知見ということで、先見性というべきか偏見というべきか。

    『帰還』というブービートラップが大爆発して再起不能に近い傷を負わせられながらもなお読み続けているのは、ゲド戦記三部作+『風の十二方位』や『夜の言葉』、『闇の左手』に受けた好ましい衝撃よ再びと望んでいるからに違いない。しかし、出会えない。
    『西のはての年代記』でもそうだったが、物語というより設定語りという印象が強い。本書においては各編後半には物語になるとしても、導入の設定語りがどうにもあわない。
    本書に収められている四篇のうち

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    2024年03月17日
  • 書店主フィクリーのものがたり

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    原作からなのか、翻訳のためか、分かりづらい文の展開がいくつかあった。人生の転換と儚さが描かれていた。

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    2024年02月20日
  • 高慢と偏見(下)

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    上下巻とも読み終えました。この本を読むにあたって,十八世紀のイギリスの上流階級の生活を理解していないと十分本書の魅力が分からないのかもしれないと思いました。イギリス文学の傑作と言われているその意味合いまで,残念ながら今回初めて読み込むことができませんでした。

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    2023年12月29日
  • 高慢と偏見(上)

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    読むきっかけは、映画「ブリジットジョーンズ」が大好きで、そこに出てくるマーク・ダーシーが
    高慢と偏見のダーシー氏をモデルにしていると知ったから。
    終始、コリンファースのイメージで読み進めました。
    読み終わって思ったのは、いつの世も男はお金、女は美貌あってのことなのかなぁと。
    ダーシーはエリザベスの溌剌としたところなど内面に惹かれたことが強調されていたが、ジェインもエリザベスも美貌の持ち主。
    そしてコリンズと結婚したシャーロットは?
    それにしてもミセス・ベネットが恥ずかしく腹立たしい。
    あの母が育てたはずなのに上の娘2人はまともな羞恥心や優しさをもっているのが不思議。
    これも現代でもあることです

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    2023年12月05日
  • 逆まわりの世界〔改訳版〕

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    死者は墓から蘇り、生者は若返って子宮へ回帰する。そんな時間逆転現象が起こった「逆まわりの世界」が舞台。死者の再生と売却を請け負うセバスチャンは、ユーディ教の始祖ピークを掘り出したことをきっかけに、ピークをめぐる様々な派閥の抗争に巻き込まれ…

    死者は蘇り、生者は子宮に帰る?なんというトンデモ設定。面白いのはこのトンデモ設定を実生活にまで落とし込んでいるところ。例えば、本来、生者は食物を食べて消化しますが、この世界では生者は食物を胃袋から皿に戻します。あるいは、子宮に帰る生者のためにあえてセックスをしたりと、なんだか因果関係がめちゃくちゃ。だけでなく、蘇った死者の売却権は発掘者に帰属したりと、こ

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    2023年11月22日
  • 書店主フィクリーのものがたり

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    暖かくていい話。
    少し作り物めいて感じるかも。
    出来過ぎな感じというか。
    でも軽く読めるし読後感もいいし、こういうのもいいよね。

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    2023年10月11日
  • 闇の左手

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    後半の旅のための前振りが前半と思う。
    が、その前半が退屈、背景を理解覚えるのが大変。
    旅の話は三分の一くらいらしいが、この部分は読める。
    解説によると、この話はハイニッシュユニバースに含まれるとのこと。同じ設定で、他の年代の話があるらしい。アシモフさんのロボットものみたいなのか。
    この作者さん、ゲド戦記書いた方だそう。

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    2023年09月18日
  • 第三の女

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    自分は殺人を犯したかもしれない。という依頼人。結局依頼はせず、そこから物語が進んでいく。クリスティ晩年の名作。

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    2023年09月12日
  • 書店主フィクリーのものがたり

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    ネタバレ

    読み始めた時には思ってもいなかった展開だった。
    店に捨てられていた子供を引き取り
    男手ひとつで育てあげ、というのは正直現実味が無いようには思う。

    本と娘への愛情に溢れた柔らかいお話。

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    2023年07月23日
  • 第三の女

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    ネタバレ

    ポアロシリーズ完読まであと3冊!今回、ポアロの前に現れたノーマ・レスタリックが、自分は人を殺したかもしれない・・・とのこと。しかしすぐに逃げるように去って行く。今回大活躍のオリヴァ夫人!この2人のコンビはやっぱり面白い。2人は内偵捜査する。しかしオリヴァ夫人が尾行に失敗し暴漢に襲われる。さて、ポアロとノーマの再会、さらにノーマの失踪。犯人はノーマと同じマンションに住む2人の女性なのか?ノーマの父親、義母なのか?ノーマのボーイフレンドなのか?ラストの犯人アイテムは「えっ鬘?」。よし、感想会でぶちまけるぞ!③

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    2023年06月17日
  • 第三の女

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    ネタバレ

    そこそこ面白かった。元劇団員設定は変装フラグと思ったけれど、いくら被害者が薬を飲まされていたとは言え2拠点それぞれの同居人が同一人物であると気付かないのはちょっと強引すぎると思う。

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    2023年04月22日
  • 書店主フィクリーのものがたり

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    序盤はとても優しい雰囲気だったのだが、後半になるにつれてどんどんブラックになっていった。
    物語全体から見ると切なく、感動する物語。
    性的な表現が何度も出てきたことが気になった。

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    2023年01月22日
  • 第三の女

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    殺人を犯した“かも”しれないという依頼人の登場で始まる死体なき殺人事件。当人に自覚のない殺人事件とはー?
    年寄り扱いされたことを根に持ち、オリヴァ夫人の趣旨のぼやけた会話にうんざりするポアロは人間らしく魅力的なキャラクターで、ポアロに合わせてついつい他の登場人物にも感情移入をしてしまう。始めの4/5でゆっくりと謎や設定をばら撒き、最後にパズルのピースを勢いよく当てはめていくようなストーリー展開で、ポアロと共に謎を解明したい人向け。灰色の脳細胞を持つ名探偵に圧倒されたいなら短編集?久しぶりにアガサクリスティの作品を読んだので、こんな感じの作風だったかなと少し違和感を覚えたが、どんでん返しの展開は

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    2022年12月27日
  • 闇の左手

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    難しかった。ゆったりと流れる時間の中で読んだらよかった。いや、それはそれで寒くてしんどいかもしれない。
    ゲセン人が両性具有であることの社会学的な洞察が期待していた感じではなかったかなぁ。性欲がよりシステマティックで情動と呼ばれるよりは大人しいのであれば、例えば芸術はどのような発展を遂げているのかしら

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    2022年12月10日
  • 幸福な王子/柘榴の家

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    幸福な王子ってどんな話だったっけ?と思い読み返しました。
    何故か悲しい話が多かったです。
    星の子は最後ハッピーだったので救われた気分です。

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    2022年11月17日
  • 闇の左手

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    初のル・グイン作品
    造語が多いこと、季節の巡りや名前が地球と全然異なること、
    両性具有によって成り立つ独特の文化があること
    などなどに阻まれてなかなか読み進めるのが難しかったです(何度も寝落ちした)
    特に主人公二人の心理的なやり取りは理解するのが難しかったように感じました。
    一読では理解できない部分も多々あったので、機会があれば再読に挑戦したいです

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    2022年09月28日
  • 闇の左手

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    地球からの使節アイと冬と呼ばれる惑星の住人エストラーベンの物語。なかなか冬の気候や生態系が理解できず苦しんだが、後半は2人の友情が芽生える設定は前半での説明による伏線を回収しつつ、面白かった。
    惑星が違えば、人の在り方も変わるのだが、それを当たり前と捉えることが難しく、自身の頭の固さを認識させられた。
    惑星冬の生態系はよく考えられていると思う。惑星の神話の話もあり、興味深かった。

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    2022年08月14日