橋本治のレビュー一覧

  • 宗教なんかこわくない!

    Posted by ブクログ

    「オウム真理教事件を契機に、日本人が本当の「近代」を獲得するために橋本治が宗教について真っ正面から取り組んだ話題の本、ついに文庫化!新潮学芸賞受賞作。 」書評より

    0
    2009年10月04日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    三島は一般的には、「右翼」「同性愛」などのキーワードで意識されることが多いと思うのですが、この著者は「“同性愛”を書いた作家ではなく、“同性愛”を書かなかった作家」であると論じます。そうして『仮面の告白』から『豊穣の海』シリーズに至るまでの経過を辿っていくことで、不思議なほど説得力のある「三島由紀夫」のイメージが浮かび上がらせています。

    ただ(こういうことを言うと元も子もないのですが)、究極的には本人にしか判らない事を論じるのは空しさが消えないものですね。

    0
    2011年07月27日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    私の思ってた三島と近いとこも会ったり、違うとこもあったり。時々くどいなーと思ってめんどくなったりしましたが、三島が同性愛を書く作家ではなく「書かない」作家だという考察がとても興味深かったです。

    1
    2009年10月04日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    橋本治が三島由紀夫の「豊饒の海」4部作を中心に読みときながら、「三島由紀夫」と平岡公威について言及する大変優れた長篇評論。第1回小林秀雄賞受賞作品。ここには、よくありがちな「他説との比較や同調もしくは反論」というものは殆どない。あくまでも作品のみに向かい合って、他人のものではない自分の言葉でその「世界」を、三島由紀夫を語っている。この本を読みすすむうちに溢れ出て満ちてくる充実感は、何にも勝る。やっぱり橋本治の書くものが自分は好きなんだな、とあらためて思った。

    1
    2009年10月04日
  • 乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない(橋本治流ビジネス書)

    Posted by ブクログ

    経済とはただ循環することである。「ふふふ…」という感情が回ること、それが経済の中核。…というハナシから「弁証法だぜ人生は」と続く。

    0
    2009年10月04日
  • 恋愛論

    Posted by ブクログ

    「誰が彼女を殺したか?」に書かれている有吉佐和子像は愛にあふれていますね。彼女の小説をちゃんと読んでみようと思います。

    0
    2009年10月04日
  • 窯変 源氏物語1

    Posted by ブクログ

    「女人」を入れたのでこちらも。「女性の物語」である源氏物語に男性視点で切り込んだ斬新な解釈が面白い。

    0
    2009年10月04日
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか

    Posted by ブクログ

    美しいと感じるということは対象を見る人の主観に100パーセント委ねられる。全く同意。枕草子と徒然草の比較も面白かった。

    0
    2009年10月07日
  • いつまでも若いと思うなよ

    Posted by ブクログ

    ●科学博士の書評指数:
    楽しみ度:★☆☆☆☆
    共感度 :★★☆☆☆
    学び度 :★★★★☆
    話題度 :★★★☆☆
    お薦め度:★★★☆☆

    ●概要:
    老いと病をテーマにした自伝的エッセイです.著者は自身の老眼や難病の経験を通じて,「老いは誰にとっても初体験であり、経験値が通用しない」と主張します.若さへの執着を手放し,老いを受け入れる過程や,死に対しても「無駄と割り切る」哲学的な考えも紹介されております.老いと向き合う覚悟と知恵を読者に伝えようとしている本であります.

    ●感想:
    (1)最も印象に残った記述が,葛飾北斎が「富嶽36景」を描いたのが70を過ぎた時で,90歳まで現役の絵師だった,という

    0
    2025年09月15日
  • たとえ世界が終わっても その先の日本を生きる君たちへ

    Posted by ブクログ

    この本が出た2017年には特に気にしていなかったが、今ならそうだなと納得することもあればよくわからないこともある。 
    それでも”必要なものは必要なときに現れる”という著者の言葉にあるとおり、それで良いのだと思った。

    0
    2025年07月14日
  • 福沢諭吉の『学問のすゝめ』

    Posted by ブクログ

    橋本治の解釈全開の学問のすゝめ。
    白雷記を読んで福沢諭吉に興味を持ち、読んでみたが、これだけでは橋本治の主張が強すぎてよくわからんな。という感想。
    バカが大嫌いなのは橋本治なのでは?
    ともかく、橋本解釈によれば、福沢諭吉が現代にいたら、バカが率いるバカの衆愚政治だと一刀両断だろうね。
    読んでると、明治維新の頃の蒙状態から、民衆は変わらないということにゲンナリした。しかも、日本だけでなく、至る所で。反知性主義についても最後の方に書かれてたけど、時代の過渡期にはバカが大活躍するらしいから、今がその時なのかな。みんなもっと学問をした方がいいよなぁ。

    福沢諭吉の政治から距離をとりつつ(政治家もバカば

    0
    2024年11月21日
  • 掌篇歳時記 春夏

    Posted by ブクログ

    表紙がとても綺麗で手に取りました。

    二十四節気は知っていても、それをさらに三等分した七十二候は知らない人が多いのでは?

    わたしも今回初めて知りました。
    雉始雊(きじはじめてなく)というように、動詞で示されているのが、分かりやすい。
    どれも現代人にも理解できるもので、時代が変わっても季節の移ろいは変わらないものだなと思います。

    この本では、二十四節気の春夏部分を抜き出し、また、各節気の真ん中の七十二候をタイトルに各自が短編をお書きになっています。

    思えば、短い作品は触れてこなかったので、どれも不思議な余韻を残す終わり方で、こちらの想像力や読解力を掻き立てるなぁと短編の面白みを初めて知りま

    0
    2024年08月05日
  • そして、みんなバカになった

    Posted by ブクログ

    なぜか印象に残らなかったですが、もしかすると私自身が疲れているのかもしれません。

    豊かになるということは嬉しい反面、考えることをやめてしまうのでバカになってしまうかもしれないと思いました。

    0
    2024年07月25日
  • 初夏の色

    Posted by ブクログ

    6つの短編集

    2011年3月11日の東日本大震災を経た人々の物語

    まず本の装幀、装画(小関セキさん)がステキ。
    お話はどれも面白く、また切ない話もあり、心に響いた。
    ※「父」なんかマズい。リアル過ぎて....
    親子って、親の最晩年になると会話が敬語になるのですね。
    それ、最近しみじみ思います....

    「枝豆」は、登場人物全員、思考に思考を重ねて暗闘、でも空回りしてる展開がおかしい。
    ※思考に思考を重ねるのは、橋本治そのひとと思わなくもない

    いちばん驚いたのは、本当にごく普通に生活しているひとたちのこころの襞を描く小説を、橋本さんが書いていたこと。

    もっと早くに読んでおけばよかった。

    0
    2024年06月08日
  • 失楽園の向こう側(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    何か、いい加減な整理をしてるような感じで読み始めたが、本来性を信じて現実実体を見ない日本の男、とかのっぺらぼうとか、身につまされること頻り。余りが自分とは本当にそうだと思う。そして何か読後とても安心出来たことが良かった。

    0
    2024年05月10日
  • 性のタブーのない日本

    Posted by ブクログ

    「まぐあう」は「目交う」で視線が合うこと。昔は家族以外で、男女が顔を合わせることはなく、目が合うことは性交渉を意味した。p.39

    闇の中で性交渉するのは平気だが、顔を見られるのは嫌という女。p.143

    0
    2024年05月03日
  • 大江戸歌舞伎はこんなもの

    Posted by ブクログ

    江戸時代の歌舞伎について、著者ならではの観点から解説をおこなっている本です。

    著者は、「定式という、いつもおんなじであるような決まった道具を使うことによって、それをいろいろ組み合わせて変えていく」ことで、さまざまな表現が可能になっていることに目を向けます。こうした理解にもとづいて、歌舞伎がたんなる「教養」に終わらず、一定のルールのもとで娯楽としての可能性を追求していたと説明します。

    ただし「娯楽」といっても、江戸時代におけるそれは、現代のわれわれになじみの深い「娯楽」の理解とかならずしも同一ではありません。そのことは、「時代」と「世話」にまつわる著者の立ち入った解説によっても知ることができ

    0
    2024年04月26日
  • 知性のテン覆 日本人がバカになってしまう構造

    Posted by ブクログ

    個人的には、アメリカで起きた事は10年先の日本でも起きるという“格言”があって、この本の出された2017年から7年、書かれ始めた2015年から9年で、そろそろ日本でもと思うわけじゃなくて、2024年のアメリカではまだトランプへの支持が多く、いったいこんな状態がいつまで続くんだよとの思いでうんざりしているわけです。
    snsでの荒れ方もまだこれから本番って事?って思うと、じゃぁいいやと撤退しているんだけど、大衆は明らかに知性を必要とせずに現状を肯定する御神託を求めているのがイヤ。
    今後10年も同じような状況じゃ橋本治も草葉の陰で何だかなぁと思ってんじゃないのかな。

    0
    2024年03月27日
  • 窯変 源氏物語1

    Posted by ブクログ

    「美とは、この貴族社会をも揺るがす力にございます」ってグ伝の光源氏が言ってた!
    しかし13巻もあるのか。

    0
    2024年02月15日
  • そして、みんなバカになった

    Posted by ブクログ

    橋本さんのイメージは編み物オジサン~戦後豊かになって人はバカな方向へ。読書って好きじゃないけど、読み込みが必要なときは編み物しながら。純文学って私小説のことで、エンタメだけの読み物だけで十分。1989に昭和天皇が亡くなってバブルが弾けたことにも皆気づかず、日本人らしい生き方を失った。歳を取るって捨象していくことだけど、実態は解らない。難病になって体力が落ちたことに気付いた。勉強嫌いの変な子で、勤めたこともないけど、サラリーマンの世界と律令制は似たもんだと気づいて、上司は思いつきでものをいうとタイトルに読者は飛びついた~勉強嫌いだけど、出来て、絵では食えないと、東大に行って、駒場祭のあの有名なポ

    0
    2024年01月14日