橋本治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「わからない」ことが「恥」だった二十世紀は過ぎ去った!
小説から編み物の本、古典の現代語訳から劇作・演出まで、ありとあらゆるジャンルで活躍する著者が、「なぜあなたはそんなにもいろんなことに手をだすのか?」という問いに対し、ついに答えた、「だってわからないから」。
―かくして思考のダイナモは超高速で回転を始める。
「自分は、どう、わからないか」「わかる、とは、どういうことなのか」…。
そしてここに、「わからない」をあえて方法にする、目のくらむような知的冒険クルーズの本が成立したのである。
[ 目次 ]
第1章 「わからない」は根性である(「わからない」という恥 「わからない」を「方法」にする方法 ほか)
第2章 「わからない」という方法(私はなぜ「セーターの本」を書いたのか 「わかる」とはいかなることか ほか)
第3章 なんにも知らないバカはこんなことをする(基本を知らない困った作家 天を行く方法―「エコール・ド・パリ」をドラマにする ほか)
第4章 知性する身体(この役に立たない本のあとがき 知性する身体)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
男にとって「女」とは、自分の恋愛対象になる存在、という指摘はもっともなんでしょう。
それ以外の女性はまあ、どうでもいい存在なんだそうで。
女性の権利などもまあ、どうでもいい存在の話ならまあ、好きにして、といういい加減な流れで来たんじゃないか、という。
大卒女子が企業に採用されないのが問題視された時代があった。
それが徐々に変わったのは社会が豊かになったから。
(え、それだけ?)
専業主婦というものは労働を軽減され、ある意味では労働を奪われた存在だと。(そりゃ場合によってだいぶ違うと思うが。一人が大勢に奉仕している家庭も有りだし)
教育ママが出てきたのはエネルギーのはけ口。ああ、そうですね。一人に対して一人の人間が尽くすという制度には無理があるとか。
女性が社会に参加するというのが勤めることを意味するのはなぜか。店や家業を手伝っているおかみさんは社会参加していないのか?
「あなたには自分がないのね」と女性になじられる場合、その意味は?
裏切り者という意味だという指摘は面白い。
会社人間としての自分もない場合、上司に「自分はないのか?」と聞かれる場合も、というのがおかしい。
「男社会」という言葉が出てきた時期、その考えによって、女性は個として生きることを意識した…
等々。
戦後の戸籍改正によって家はすでに崩壊していたのに、皆それに気づかない?
理屈のための理屈のように思える部分もありますが、珍しい角度から光を当ててあるのが面白い。
え~とつまりだから何なんでしょう…
個人として生きていると回りにも合わせなくていいと思うようになるので、わがままって事? -
Posted by ブクログ
バブル後の閉塞感。そこに追い討ちをかけるサブプライムローンから始まった最近の不況。大きなお金が流れる市場は、普段の生活には関係なくても、じわりじわりと生活を覆う。経済とは一体なんなのか?橋本治は経済を思考する。
どこまでも経済成長を続ける。それはバブルの終焉でもう終わった。にもかかわらず人々は、「景気が良くならないかな〜」と昔と同じような話を蒸し返す。この本が説くのは、昭和の高度成長気的な考えで今を乗り切ろうとしても無駄だ、ということだ。経済成長が見込めない今、日本人はどうすればいいのだろう?ということになるのだけれど、結論は「我慢する」ということに落ち着く。つまり、バブルの反省もないまま、同じように考えても時代が変化しているので対応できない。バブルがはじけることが間違っているのなら、その前に戻って違う方法で経済を考えないと、何も変わらない。つまり、高度成長をする前の「我慢」をもう一度手元に引き戻すことが大切じゃないか、と。
結局「我慢」することに至るのって、僕の場合、仏教の本なんかにある「足るを知る」って思想といっしょだったので、あまり驚かなかった。けど、身の丈にあった生活を送る、そう考えるだけで豊かな時間が取り戻せるだろうし、そんなことをこれっぽっちも考えたことがない人なら一度読んでみる価値はあると思う。 -
Posted by ブクログ
結局この本が言いたいのは、宗教なんてもう要らない、自分の頭できちんと考えれば宗教なんてなしでやっていけるはずだ、ってことですね。
しかし橋本治おそるべし・・・オウム事件真っ只中で「麻原しょーこーはどこに隠れているか」に対して、富士山麓の地下で巨大化して卵を産んでいる。卵の大きさは90cmぐらいで一つ一つがみんな”あの顔”で、毛が生えてて・・・ってどんな想像やねん(−−;気持ち悪すぎる(w。それ以上にキモチワルイ想像が「あさはらしょーこーってね、人に近づくとき、あの顔を寄せてクンクン匂いをかぐんだよ」って(−−;めちゃくちゃやー。気持ち悪すぎるー
ちゅーそんな感じの本です。実家へ -
Posted by ブクログ
高校時代だったか、父親の本棚より拝借して感銘すら覚えた名著。「若い男は本質的に貧乏である」で始まる書き出し。そして「貧乏でなくなったらそいつは若い男じゃない」というふうに裏を返し、一つの意見を上下左右表裏無数の側面から語りつくして読者の理解を誘いつつ、最後は自分の我を通してるだけなのになんとなく納得させられる、橋本治の歴史観、話術ともに冴え渡り、まさに魅せられてしまった名著。もう過去の話が話題になっているが、それでも「本当のこと」は今でも変わらない。社会主義が破れ、資本主義が勝ったなどという単純な歴史ではなく、ともに倒れたんだから「次」を探さないと、という視点にたって書かれている。まだ歴史は「次」を見つけていないのではないだろうか。その意味ではいまだ色あせていないと思う。