橋本治のレビュー一覧

  • 失楽園の向こう側(小学館文庫)

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    相変わらずの調子の橋本治の人生論・時評本。貧乏は正しい!の話もしばしば出てくる続編っぽい感じの内容で、いろいろと考えさせられる内容。以前にも書いたかもしれないが、橋本治の話はぐちゃぐちゃと同じことを繰り返し手を変え品を変え書き連ねて、結局回答は出さずに、最後はじゃ、後は自分でね、って感じですが、そういう手法をとることで、本来難解な話をなんとなくでもわかった気にさせてくれるのが素晴らしい。
    解説でも語られているが「貧乏は正しい!」シリーズと、この本、それに集英社新書の3冊は橋本治版論語だそうで、全部素晴らしい読むに値する本である。

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    2009年10月04日
  • 貧乏は正しい!(1)(小学館文庫)

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    高校時代だったか、父親の本棚より拝借して感銘すら覚えた名著。「若い男は本質的に貧乏である」で始まる書き出し。そして「貧乏でなくなったらそいつは若い男じゃない」というふうに裏を返し、一つの意見を上下左右表裏無数の側面から語りつくして読者の理解を誘いつつ、最後は自分の我を通してるだけなのになんとなく納得させられる、橋本治の歴史観、話術ともに冴え渡り、まさに魅せられてしまった名著。もう過去の話が話題になっているが、それでも「本当のこと」は今でも変わらない。社会主義が破れ、資本主義が勝ったなどという単純な歴史ではなく、ともに倒れたんだから「次」を探さないと、という視点にたって書かれている。まだ歴史は「

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    2009年10月04日
  • 宗教なんかこわくない!

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    「オウム真理教事件を契機に、日本人が本当の「近代」を獲得するために橋本治が宗教について真っ正面から取り組んだ話題の本、ついに文庫化!新潮学芸賞受賞作。 」書評より

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    2009年10月04日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    三島は一般的には、「右翼」「同性愛」などのキーワードで意識されることが多いと思うのですが、この著者は「“同性愛”を書いた作家ではなく、“同性愛”を書かなかった作家」であると論じます。そうして『仮面の告白』から『豊穣の海』シリーズに至るまでの経過を辿っていくことで、不思議なほど説得力のある「三島由紀夫」のイメージが浮かび上がらせています。

    ただ(こういうことを言うと元も子もないのですが)、究極的には本人にしか判らない事を論じるのは空しさが消えないものですね。

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    2011年07月27日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    私の思ってた三島と近いとこも会ったり、違うとこもあったり。時々くどいなーと思ってめんどくなったりしましたが、三島が同性愛を書く作家ではなく「書かない」作家だという考察がとても興味深かったです。

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    2009年10月04日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    橋本治が三島由紀夫の「豊饒の海」4部作を中心に読みときながら、「三島由紀夫」と平岡公威について言及する大変優れた長篇評論。第1回小林秀雄賞受賞作品。ここには、よくありがちな「他説との比較や同調もしくは反論」というものは殆どない。あくまでも作品のみに向かい合って、他人のものではない自分の言葉でその「世界」を、三島由紀夫を語っている。この本を読みすすむうちに溢れ出て満ちてくる充実感は、何にも勝る。やっぱり橋本治の書くものが自分は好きなんだな、とあらためて思った。

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    2009年10月04日
  • 乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない(橋本治流ビジネス書)

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    経済とはただ循環することである。「ふふふ…」という感情が回ること、それが経済の中核。…というハナシから「弁証法だぜ人生は」と続く。

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    2009年10月04日
  • 恋愛論

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    「誰が彼女を殺したか?」に書かれている有吉佐和子像は愛にあふれていますね。彼女の小説をちゃんと読んでみようと思います。

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    2009年10月04日
  • 窯変 源氏物語1

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    「女人」を入れたのでこちらも。「女性の物語」である源氏物語に男性視点で切り込んだ斬新な解釈が面白い。

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    2009年10月04日
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか

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    美しいと感じるということは対象を見る人の主観に100パーセント委ねられる。全く同意。枕草子と徒然草の比較も面白かった。

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    2009年10月07日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    難解な三島由紀夫論でした。著者独自の目線から、三島由紀夫という作家を細かく説明しています。そして当時の文学としての位置付けや、主流な文学や芸術などの兼ね合いもあり、かなり読み応えがあります。

    三島由紀夫を崇拝に近い姿勢で捉えており、膨大な資料と取材を元にして書かれた事が伝わります。

    三島由紀夫が訴える、独自の美意識を更に知りたいと思えた一冊でした。

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    2026年02月01日
  • 「わからない」という方法

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    2001年刊行。
    大御所小説家・随筆家である著者による、「わからない」についての本。

    「わからない」をスタート、「わかった」をゴールとして捉えて、そのプロセスと方法が説明される。
    方法とは言っても、所謂「How to」ではなく、スタンスの持ち方に比重が寄っている。

    著者曰く、日本人は「わからない」ことは「恥ずかしい」と感じる。故に、「わからない」と「やる」は逆接でつながる。

    つまり、「わからないけどやる」ということだ。
    そうではなくて、「わからないからやる」と考えることが肝要だと説く。

    「わからない」ことを方法・手段として考えれば、世界が広がる。そのために必要なのは、「恥知らず」を乗り

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    2026年01月25日
  • 草薙の剣(新潮文庫)

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    世代の異なる6人の男たちを軸に、昭和から現代までの日本の変遷が綴られる。言葉で時代を区切っても、歴史はひと続きの流れ。人は常に一生懸命かつ何となく生き、知らず何かを得て何かを失っていく。重くも軽くもない淡々とした時代のスピードそのものが、濃い読後感を残す。

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    2026年01月24日
  • いつまでも若いと思うなよ

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    ●科学博士の書評指数:
    楽しみ度:★☆☆☆☆
    共感度 :★★☆☆☆
    学び度 :★★★★☆
    話題度 :★★★☆☆
    お薦め度:★★★☆☆

    ●概要:
    老いと病をテーマにした自伝的エッセイです.著者は自身の老眼や難病の経験を通じて,「老いは誰にとっても初体験であり、経験値が通用しない」と主張します.若さへの執着を手放し,老いを受け入れる過程や,死に対しても「無駄と割り切る」哲学的な考えも紹介されております.老いと向き合う覚悟と知恵を読者に伝えようとしている本であります.

    ●感想:
    (1)最も印象に残った記述が,葛飾北斎が「富嶽36景」を描いたのが70を過ぎた時で,90歳まで現役の絵師だった,という

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    2025年09月15日
  • たとえ世界が終わっても その先の日本を生きる君たちへ

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    この本が出た2017年には特に気にしていなかったが、今ならそうだなと納得することもあればよくわからないこともある。 
    それでも”必要なものは必要なときに現れる”という著者の言葉にあるとおり、それで良いのだと思った。

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    2025年07月14日
  • 福沢諭吉の『学問のすゝめ』

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    橋本治の解釈全開の学問のすゝめ。
    白雷記を読んで福沢諭吉に興味を持ち、読んでみたが、これだけでは橋本治の主張が強すぎてよくわからんな。という感想。
    バカが大嫌いなのは橋本治なのでは?
    ともかく、橋本解釈によれば、福沢諭吉が現代にいたら、バカが率いるバカの衆愚政治だと一刀両断だろうね。
    読んでると、明治維新の頃の蒙状態から、民衆は変わらないということにゲンナリした。しかも、日本だけでなく、至る所で。反知性主義についても最後の方に書かれてたけど、時代の過渡期にはバカが大活躍するらしいから、今がその時なのかな。みんなもっと学問をした方がいいよなぁ。

    福沢諭吉の政治から距離をとりつつ(政治家もバカば

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    2024年11月21日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    表紙がとても綺麗で手に取りました。

    二十四節気は知っていても、それをさらに三等分した七十二候は知らない人が多いのでは?

    わたしも今回初めて知りました。
    雉始雊(きじはじめてなく)というように、動詞で示されているのが、分かりやすい。
    どれも現代人にも理解できるもので、時代が変わっても季節の移ろいは変わらないものだなと思います。

    この本では、二十四節気の春夏部分を抜き出し、また、各節気の真ん中の七十二候をタイトルに各自が短編をお書きになっています。

    思えば、短い作品は触れてこなかったので、どれも不思議な余韻を残す終わり方で、こちらの想像力や読解力を掻き立てるなぁと短編の面白みを初めて知りま

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    2024年08月05日
  • そして、みんなバカになった

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    なぜか印象に残らなかったですが、もしかすると私自身が疲れているのかもしれません。

    豊かになるということは嬉しい反面、考えることをやめてしまうのでバカになってしまうかもしれないと思いました。

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    2024年07月25日
  • 初夏の色

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    6つの短編集

    2011年3月11日の東日本大震災を経た人々の物語

    まず本の装幀、装画(小関セキさん)がステキ。
    お話はどれも面白く、また切ない話もあり、心に響いた。
    ※「父」なんかマズい。リアル過ぎて....
    親子って、親の最晩年になると会話が敬語になるのですね。
    それ、最近しみじみ思います....

    「枝豆」は、登場人物全員、思考に思考を重ねて暗闘、でも空回りしてる展開がおかしい。
    ※思考に思考を重ねるのは、橋本治そのひとと思わなくもない

    いちばん驚いたのは、本当にごく普通に生活しているひとたちのこころの襞を描く小説を、橋本さんが書いていたこと。

    もっと早くに読んでおけばよかった。

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    2024年06月08日
  • 失楽園の向こう側(小学館文庫)

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    何か、いい加減な整理をしてるような感じで読み始めたが、本来性を信じて現実実体を見ない日本の男、とかのっぺらぼうとか、身につまされること頻り。余りが自分とは本当にそうだと思う。そして何か読後とても安心出来たことが良かった。

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    2024年05月10日