橋本治のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
高校時代だったか、父親の本棚より拝借して感銘すら覚えた名著。「若い男は本質的に貧乏である」で始まる書き出し。そして「貧乏でなくなったらそいつは若い男じゃない」というふうに裏を返し、一つの意見を上下左右表裏無数の側面から語りつくして読者の理解を誘いつつ、最後は自分の我を通してるだけなのになんとなく納得させられる、橋本治の歴史観、話術ともに冴え渡り、まさに魅せられてしまった名著。もう過去の話が話題になっているが、それでも「本当のこと」は今でも変わらない。社会主義が破れ、資本主義が勝ったなどという単純な歴史ではなく、ともに倒れたんだから「次」を探さないと、という視点にたって書かれている。まだ歴史は「
-
Posted by ブクログ
2001年刊行。
大御所小説家・随筆家である著者による、「わからない」についての本。
「わからない」をスタート、「わかった」をゴールとして捉えて、そのプロセスと方法が説明される。
方法とは言っても、所謂「How to」ではなく、スタンスの持ち方に比重が寄っている。
著者曰く、日本人は「わからない」ことは「恥ずかしい」と感じる。故に、「わからない」と「やる」は逆接でつながる。
つまり、「わからないけどやる」ということだ。
そうではなくて、「わからないからやる」と考えることが肝要だと説く。
「わからない」ことを方法・手段として考えれば、世界が広がる。そのために必要なのは、「恥知らず」を乗り -
Posted by ブクログ
●科学博士の書評指数:
楽しみ度:★☆☆☆☆
共感度 :★★☆☆☆
学び度 :★★★★☆
話題度 :★★★☆☆
お薦め度:★★★☆☆
●概要:
老いと病をテーマにした自伝的エッセイです.著者は自身の老眼や難病の経験を通じて,「老いは誰にとっても初体験であり、経験値が通用しない」と主張します.若さへの執着を手放し,老いを受け入れる過程や,死に対しても「無駄と割り切る」哲学的な考えも紹介されております.老いと向き合う覚悟と知恵を読者に伝えようとしている本であります.
●感想:
(1)最も印象に残った記述が,葛飾北斎が「富嶽36景」を描いたのが70を過ぎた時で,90歳まで現役の絵師だった,という -
Posted by ブクログ
橋本治の解釈全開の学問のすゝめ。
白雷記を読んで福沢諭吉に興味を持ち、読んでみたが、これだけでは橋本治の主張が強すぎてよくわからんな。という感想。
バカが大嫌いなのは橋本治なのでは?
ともかく、橋本解釈によれば、福沢諭吉が現代にいたら、バカが率いるバカの衆愚政治だと一刀両断だろうね。
読んでると、明治維新の頃の蒙状態から、民衆は変わらないということにゲンナリした。しかも、日本だけでなく、至る所で。反知性主義についても最後の方に書かれてたけど、時代の過渡期にはバカが大活躍するらしいから、今がその時なのかな。みんなもっと学問をした方がいいよなぁ。
福沢諭吉の政治から距離をとりつつ(政治家もバカば -
Posted by ブクログ
表紙がとても綺麗で手に取りました。
二十四節気は知っていても、それをさらに三等分した七十二候は知らない人が多いのでは?
わたしも今回初めて知りました。
雉始雊(きじはじめてなく)というように、動詞で示されているのが、分かりやすい。
どれも現代人にも理解できるもので、時代が変わっても季節の移ろいは変わらないものだなと思います。
この本では、二十四節気の春夏部分を抜き出し、また、各節気の真ん中の七十二候をタイトルに各自が短編をお書きになっています。
思えば、短い作品は触れてこなかったので、どれも不思議な余韻を残す終わり方で、こちらの想像力や読解力を掻き立てるなぁと短編の面白みを初めて知りま -
Posted by ブクログ
6つの短編集
2011年3月11日の東日本大震災を経た人々の物語
まず本の装幀、装画(小関セキさん)がステキ。
お話はどれも面白く、また切ない話もあり、心に響いた。
※「父」なんかマズい。リアル過ぎて....
親子って、親の最晩年になると会話が敬語になるのですね。
それ、最近しみじみ思います....
「枝豆」は、登場人物全員、思考に思考を重ねて暗闘、でも空回りしてる展開がおかしい。
※思考に思考を重ねるのは、橋本治そのひとと思わなくもない
いちばん驚いたのは、本当にごく普通に生活しているひとたちのこころの襞を描く小説を、橋本さんが書いていたこと。
もっと早くに読んでおけばよかった。