橋本治のレビュー一覧

  • 「わからない」という方法

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    20世紀は、どこかに「正解」があるのが当然であり、「わからない」というのは「正解」を知らない、恥ずかしいことだという理解が蔓延していたと著者はいいます。しかし、最初から「正解」がきまっているということが成り立たなくなったいま、「わからない」ということをスタート地点にして考える時代がやってきたと著者は考えます。

    本書で著者は、「わからない」という方法にもとづいてこれまでおこなってきたさまざまな仕事振り返っています。『男の編み物―橋本治の手トリ足トリ』(河出書房新社)から、テレビ番組のために執筆されたドラマ・シナリオ「パリ物語―1920's 青春のエコール・ド・パリ」、そして『桃尻誤訳枕草子』の仕事の回想を通じて、「わからない」というスタート地点からはじめて、経験を通して身体が理解することをめざす著者の方法が語られています。

    橋本治の発想術ないし仕事術といった趣の本です。自著解説のようなところもあるので、著者の仕事に興味のあるひとには、おもしろく読めるのではないかと思います。

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    2014年04月10日
  • 恋愛論

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    糸井重里が面白いって言ってたから読んでみる。

    面白い。
    笑えない。
    でも笑える。
    面白い。

    「自分のしているガードで苦しくなっちゃった人間が、カードしなくて済む相手をうっかり発明しちゃう。」
    「恋愛して救われたいし、宗教みたいにわたしの神様になってほしいもの。それが恋人同士だとか」おもっちゃってるもの。
    活字にすると、ばかだなー。でもそう思っている。

    恋愛ってなんですかねー。
    自分が変われるチャンスみたいな。
    相手にも自分にもワクワクして
    期待過多な毎日。

    橋下さんの言葉で楽しくよかった。

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    2014年04月14日
  • これも男の生きる道

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    「男の自立=家事を手伝う」になってしまう短慮を批判し、本当の「男の自立」とは何かを論じた本です。

    「あんたは自立してない」と男を批判する女は、「じゃ、どうすればいいの?」と男がたずねると、往々にして、「男は威張っているだけで、私がするような家事をロクにできない」という答え方をしてしまいます。その結果、男が家事に精を出すようになったとしても、それは「息子に家事を手伝わせない母親への従属」から「夫に家事をさせる妻への従属」に代わっただけで、「男の自立」はどこにもないと著者は喝破します。

    そこから、「大人」「子ども」「家庭」をめぐる長い議論を経て、「できない、わからない、知らない」を認めようとせず、自分を「ゴタイソーなもの」だと思い込んでしまうことの恥ずかしさに気づいて、責任を持った「一人前」の男になることこそが、本当の「男の自立」だ、という結論へと至ります。

    ただ、冒頭で「「男の自立」は、女に好かれるのとは逆の方向にある」と言われているのを見ると、こうしたゴチャゴチャした議論が全部、「男の独りよがりにすぎない」と言われてしまうことへの予防線を張っているだけではないか、という疑問も感じてしまいます。もちろん、そうした非難を受けることも全部ひっくるめて、「一人前」になることが「男の自立」だ、というのが著者の議論なのかもしれませんが、これは、著者ほど強くない男にとってはかなり厳しい道なのではないでしょうか。「黙って家事でもやっとくか」というところでお茶を濁してしまう男の気持ちもよく分かるのですが。

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    2014年02月19日
  • 貧乏は正しい! ぼくらの未来計画(小学館文庫)

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    シリーズ第5弾。本書は、「この先を考えるうえで必要な過去のこと」がテーマとなっていて、資本主義の仕組みとバブルの崩壊後の社会のあるべき形が論じられています。

    著者は、資本主義の根幹は借金であると言います。資本主義では、起業したい人間は借金をして、それを元手に新たな事業へと乗り出します。株式市場で、事業をおこなう企業に株主が金を貸し出し、それによって多くの企業が事業をおこない、空前の豊かさが実現しました。

    その結果、日本には「金余り」という事態が起こることになりました。これは深刻な問題だと著者は言います。なぜなら、事業を始めたいけれども金がないという人間と、金はあるけれども事業は始めたくないという人間が、株式市場で出会い、投資がおこなわれることで、資本主義がうまく回転していたのに、「金余り」はそうした資本主義の根幹を切り崩してしまうからです。ところが、この深刻さをしっかりと認識する「大人」はおらず、余った金が大量に土地に流れ込み、バブルを生み出してしまったのでした。

    ここまでが過去の話で、こうした前提を押さえた上で、著者はこれからの社会への展望を語っています。それは、「自給自足」という呪縛から解き放たれた、他者を志向する社会らしいのですが、その具体的な形は明らかにされず、「若者」である読者に問題を投げ返して、締めくくりとなっています。

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    2014年02月18日
  • 貧乏は正しい! ぼくらの資本論(小学館文庫)

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    シリーズ第4弾。本書は、「現在の社会を成り立たせていた原則」がテーマとなっていて、日本史の中で「家」と「土地」がどのように扱われてきたのかが論じられています。

    伝統的な「家」というシステムは、現在の「会社」と同じようなものであり、昔の人びとが「家」の中で生きていたのとほぼ同じような仕方で、現在の人びとが「会社」に勤めていると、著者は言います。ところが、「家」を相続するにはかなり多額の税金を納めなければなりません。著者は、どうして相続税というものがかかるのかを明らかにしながら、これまでどおり親の家に暮らしているのに、どうして国に税金を納めなければならないのか、と不平をとなえる息子の甘えを批判します。

    しかし、バブル期の相続税は、単なる「甘え」では済まされない問題があります。その問題が、本巻の第二のテーマである「土地」です。橋本氏は、日本は歴史的に土地の「使用権」だけが問題であって、土地の「所有権」という観念は現実感のないものだったことを明らかにします。そして、土地の所有権という考え方になじまない日本人が、余った金を土地に注ぎ込んだのがバブルという現象だったのです。

    バブルの崩壊は、従来の考え方が「当たり前」だと思っていた「会社」に勤める「大人」たちに、深刻な問題を突きつけました。それはちょうど、これまでどおり親の家に暮らしているのに莫大な相続税を国に払わなければならなくなった息子の直面している問題と、同じ構造を持っています。

    こうして、これまでの社会を成り立たせてきた原則が、いまや維持しがたくなったことが論じられることになります。

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    2014年02月18日
  • 貧乏は正しい! ぼくらの東京物語(小学館文庫)

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    シリーズ第3弾。本書は、「現在を成り立たせる地域と社会」がテーマとなっていて、イナカとは何か、東京とは何かが論じられています。

    著者はイナカの過疎問題を、これまでの「当たり前」が通用しなくなった現代社会の縮図として捉えています。イナカに暮らす老人たちは、「ここはこんないいところなのに、どうして若者は出て行ってしまうのだろう」と言います。しかし彼らは、老人中心の暮らしやすさが若者にとっての暮らしやすさと同じなのか、という問いには思い至りません。

    一方で、イナカを出て行く若者たちは、都会が魅力的だから都会に出てきたわけではないと、著者は言います。過疎問題とは、都会に出た若者がイナカに帰ろうとしないことにほかならないと喝破し、同様の問題は、現代の東京に暮らす「若者」たちにもあるのではないかという問いを投げかけます。「トーキョーだって、所詮は「巨大な地方都市」でしかないのかもしれない」のです。もしそうだとすれば、現在東京に暮らしている若者たちも、これまでの社会が持つ魅力にもはや惹かれなくなってきているということになります。そして、イナカの老人たちが、なぜ若者がイナカに帰らないのかが理解できなかったように、現在の社会を築いてきた「大人」たちも、なぜ「若者」たちが現在の社会に魅力を感じなくなっているのかが理解できないということになります。

    こうして、そうした社会で「若者」たちはどう生きていくべきなのか、という、本シリーズの中心テーマへと話がつながることになります。本書の最終章は「若い君たちにお願いしたいことがある」というタイトルがつけられており、今の「若者」たちが、やがてこの社会を支えていく「大人」になること、だからこそ、「若者」たちに現在の社会の行き詰まりを「関係ない」と言ってほしくない、ということが語られます。

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    2014年02月18日
  • 貧乏は正しい! ぼくらの最終戦争(小学館文庫)

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    シリーズ第2弾。本書は、「もう古くなった今までの若者像」がテーマとなっていて、当時の大事件である阪神淡路大震災とオウム真理教事件を皮切りに、従来の若者像がいまや無効になってしまったことが語られます。

    オウム真理教のような宗教に引かれる若者たちは、「あの人の言うことは絶対正しい」として「批判」というものを放棄してしまったのだと著者は論じています。なお、そうした主張がなされているのが、『貧乏は正しい』というタイトルの本の中だということにも留意しておくべきなのでしょう。著者は、言わなければならないことは言わなければならないのに、大人が責任を放棄したから、自分がこの本の中で言わなければならないのだと、なかばキレかけで語っています。ここには、責任を放棄した大人たちのもとでどうしていいのか分からなくなっている「若者」への同情と並んで、責任を放棄した大人たちの予備軍である「若者」への叱咤も込められているように思います。

    次になぜか、ジム・キャリー論へと話は移ります。従来の「お笑い」は、世間に適合できない落ちこぼれが「笑ってもらう」という構造になっていました。しかしジム・キャリーは、過剰を創造へと作り変える天才だったと著者は見ています。そしてこの話が、ふたたび「若者」論へと接続されます。つまり、従来の若者像は、貧乏であるがゆえに世間に対して反抗するというものだったのに対して、そうした若者像はもはや通用しないと著者は主張するのです。バブル以降の豊かさの中で育った「若者」は「王子さま」だと氏は言い、過剰な可能性だけをもてあまして現実には貧乏な若者たちが、未来を切り開いていくためにはどうすればよいのかを語っています。

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    2014年02月18日
  • 貧乏は正しい!(1)(小学館文庫)

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    シリーズ第一弾。「バブルがはじけた」といわれた1991年から『ヤングサンデー』誌上で連載されたコラムをまとめた本です。バブルの崩壊によって、それまで当たり前とされてきたことが終焉を迎えたと著者はいい、そのときにどうするかを考えてほしいと若者たちに語りかけています。

    第一弾の本書は「現在の自分」がテーマとなっており、「若い男は貧乏である」というテーゼからはじまって、ソ連の現状分析やサブカルチャー論などの長い迂回を経て、現在の日本社会の中で生きるということはどういうことなのか、という議論へともどってきます。

    ソ連の分析では、現在自分が感じている不便さを、あるべき社会のかたちへと想像力によってつなぐことができず、しかたなくそれまで当たり前だと思われていた生きかたをつづけていくほかない人間のすがたが、戯画的にえがき出されます。次に、現在のサブカルチャーの隆盛をつくり出した人びとは、ゴミのなかに創造性を見いだしたのに対して、今の若者たちはお仕着せのサブカルチャーを「それが当たり前」だと思って享受していることが論じられます。

    そのうえで、『ヤングサンデー』というサブカルチャーを扱う雑誌を読んでいる「若い男」に、いつまでも「少年」=「まだ社会の中で生きていないもの」でいるわけにはいかないという真理が提示されます。現在の自分はどこにいるのかを正しく認識し、社会の中で生きていくことについて考えなければならないと主張されます。

    このようにまとめてみたものの、この著者の本ほど、要約することに意味がない本というのはないようにも思います。

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    2014年02月18日
  • 復興の精神

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    震災について、様々な方が綴ったものを一冊にまとめた本。

    人生は答え。
    問いではない。


    今、変わらないで、
    いつ変わるのだろうか。

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    2014年02月17日
  • 宗教なんかこわくない!

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    橋本治が、オウム真理教事件について語った本。

    オウム真理教事件について、著者はその「幼稚さ」を指摘しています。麻原彰晃のお面をつけた選挙運動から、彼は「権力者」になりたかったのではなく、「人気者」になりたかったのだ、と論じ、さらに彼の語尾の下がる話し方から、この人は「人と対等に話をする」ということをしてこなかった人だ、と喝破します。

    ただし、麻原やオウム信者の「幼稚さ」を指摘するのは、それほど独創的な主張ではありません。著者の独創性は、そこから翻って、このような麻原やオウムについて私たちが「分からない……」とつぶやくしかなかったのはどうしてなのか、という方向へと問いを向け変えるところにあります。この問いに答えるために、著者は日本史をさかのぼり、日本人が「宗教」というものに対して及び腰になった理由をさぐっています。

    著者の議論は、ときにオタク・バッシングと見まごうような様相を呈することがあり、宮崎勤事件からオウム事件に至るまでのオタク・バッシングの渦中にあった人たちにとっては、こうした語り口に対して心穏やかではいられないということもあるのかもしれません。ただ、著者が批判しているのは、オタクであれ非オタクであれ、他者に対して無際限に自分を承認してほしいと要求する厚かましさに向けられているのだと、個人的には理解しています。

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    2014年07月06日
  • ちゃんと話すための敬語の本

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    わかるような、わからないような、そんな感じの本でした。煙にまかれた感じ。
    ただ、敬語をきちんと学びたい方にはおすすめではないです。
    敬語を、もっと、広い目線でとらえたい方におすすめです。

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    2014年01月25日
  • 蝶のゆくえ

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    限りなくリアルな虚構の世界。泣きたいのに泣けない。分かるようで腑に落ちない。男の人が書く普通の女の話。だけどなんだろう、音なのかリズムなのか色彩なのか、何かがおかしくて気味が悪い後味が悪い。でも嫌いではない。

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    2014年01月25日
  • ちゃんと話すための敬語の本

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    中学生くらいを対象に、って書かれているけど、確かにそのくらいの時期に読むのがベストな本。プリマー新書、大人が読んでも十分楽しめるものも多いけど、これはさすがに物足りなさの方が上回る。ってか逆に、これ読んでハッとするような大人って…と思ってしまう。

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    2014年01月19日
  • 初夏の色

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    この人の描く登場人物ではない話者の第三者的視点みたいなものが知ったかぶりっぽいというかどうもしっくり来なくて、あまり好みではなかったのだが、こういう書き方だからこそ描ける物語もあるのかもしれない。震災というテーマは個人的な経験だが俯瞰で見なければ描けないものもあると思うので。
    「無能」という言葉が心に残った。あの時物資を送ろうと街へ出たとき、自分のできることのあまりの小ささに呆然とした記憶がある。もちろん「無能」な自分に思考停止して皆が何もしなかったら事態は動かないのであり、「無能」を抱えながらも必死で動いてくれた人たちがいたからこそ今があり、これからがあるのだが、あの時「無能」を感じなかった人などいなかったのではないかと思う。

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    2014年01月14日
  • 上司は思いつきでものを言う

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    4~5年前のベストセラーを再読。


    “「上司は思いつきでものを言う」ということが、なぜ起こってきたのかを、儒教の伝来にまで遡り、とてもスリリングに解剖していく。「現場」の声を聞く能力の復活に向けて、懇切丁寧な今後の道中案内の書。”―あらすじより。


    第一章:上司は思いつきでものを言う
    第二章:会社というもの
    第三章:「下から上へ」がない組織
    第四章:「上司でなにが悪い」とお思いのあなたへ


    『上司は思いつきでものを言う』をテーマに、日本のサラリーマン社会を考察。
    ビジネス書というよりはサブカル本って感じですね。
    読み物としては面白いけど、簡潔にまとめれば、これほどページ数なくてもよいのでは?根本的な解決にもなってない気もします。

    うーん…タイトル負け?
    でもこのタイトルは秀逸。ネーミング力を評価して☆☆☆。

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    2014年01月13日
  • 二十世紀(下)

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    ネタバレ

    時代が下るほどに取り上げることが卑小になる。最後はミッチーサッチーなんて、ワイドショーレベルの事象が20世紀の1999年に起こったこととして、記録される。
    (上)では世界史を扱おうとして大上段に構えていた感があるが、(下)では開き直って著者本来の世界に戻ってきた感じだ。殆ど日本の出来事オンリーの、それも週刊誌的発想の出来事回想録としか思えない(下)だが、悪いことばかりではない。戦後の日本人の振る舞い、あるいは戦争責任論として読むべき文章も散見される。
    それにしてもこの人から「」を取ったら一行も文章を書けないのではないか?心配になる。

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    2013年12月26日
  • 二十世紀(上)

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    ネタバレ

    20世紀といっても別に欧米と中国、そして日本だけが世界の全てではない筈なのに、そこには中南米や中東、アフリカ、南・東南アジアへの視点は完全に欠落している。のみならず、文化史的な記述も(作家なのに)少なすぎ。キュビズムも未来派もゼセッションもCIAMもロストジェネレーションも一切言及なし。全体への目配りがないのに反比例して自説は強硬に押し捲るからやたらと反復が多く途中で「もうわかったから」とうんざりする。(第一次世界大戦の終結が第二次世界大戦に直結しているとの説は別に個性的な見解でもなんでもないが、それにしても本書には何度でてくることか)箇条書きにすれば多分10行くらいにまとまる内容だ。

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    2013年12月26日
  • 初夏の色

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    時間としては、東日本大震災を間に挟んだ、前後を描いた六つの短編。
    作者は、東日本大震災のボランティアに出かけて、自分で色々なことを感じたか、または、丹念に取材して実際に起きたことを記録したか。そんな匂いがしました。
    ボランティアに行った経験がある方は、思いが共有できる部分があるかもしれない。

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    2013年10月26日
  • 双調平家物語7 保元の巻

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    陰謀渦巻く朝廷、男色まで加わりついてけまへん

    人間関係も複雑。丸く収めようとして、ややこしくなる世界。
    諸々が頭の中にスットは入ってきません

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    2013年09月29日
  • 巡礼(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ゴミ屋敷に暮らす心理に興味を持ち読んだ。
    生真面目に生きてきたのに歯車が狂ってゴミ屋敷が出来上がる心理。
    男自体は主体的にしたいことがなく、流されて生きた人生で、無意識のうちにSOSを出していたのだと感じた。最後の急展開はハッピーエンドだったのではないかと思う。
    芥川龍之介の六の宮の姫君の話が読後に浮かんだ。

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    2013年09月10日